本多孝好のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ去年の6月に読んだ本の続編。この続巻は次の月には出されたと思うけど、その時はあまり食指が伸びずに、この前中古本として仕入れた次第。
前作を引き継ぎ、短編が2つと、最後に少し長い話がひとつ。
祐太郎の亡くなった妹と離散した父母の話は、それまでも時折挿まれてきたが、最後の話はそこに行き着く。この話を書きたいために、ここまで話が重ねられたよう。
医療ミスで亡くなった妹、ミスを隠蔽した国と製薬会社、それを訴えんとしたために圧力をかけられ、結果、瓦解した家族…。
当時の真相を知るために圭とふたりでお得意の方法を駆使し、思わぬ横槍も入るが、サクサクと核心に迫る。
しかし、大山鳴動さそうとしても、巨悪は存在 -
Posted by ブクログ
ついに渡瀬が動き出し、暗殺者に依頼したのは昴の殺害。暗殺者の正体には驚いた。なんとまぁ、規格外の人間ばかり。
アゲハメンバーの、どこか壊れていながらも、仲間のことを大事にし、希望を繋ごうとする姿勢にはくるものがある。渡瀬はただの中二病か。亘は、え、出番これだけかと。可哀想すぎる。
最後の昴の決断は、結局、自分達の作り出したもので(とはいえ作ったのは一部のいかれた人間で、ほとんどの人は罪もないのだが)死ぬというだけの話であり、人間を守るために、アゲハを殺すべきなのかというのは難しい選択か。しかし、もしその事で身内が死ぬことになっても、昴は後悔しないのかな。