和田竜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
村上海賊の娘、文庫版2巻。
物語は、織田信長vs一向宗の石山合戦において、1576年に行われた天王寺砦の戦いへと進んでいく。
歴史小説なので、登場人物の挙動はドラマチックに描かれていながら、物語は史実に即した筋に帰着させる手腕がやはり凄い。
時に実際の資料をひきながら、それでもキャラクターが活き活きと物語の中で躍動する流れに、ほぼまるまる合戦の内容ではあったんだが、退屈せずに没頭させられた。(このあたりはちょっとキングダム味を感じたな)
なかでも泉州侍の触頭を巡った熱いやり取りがとても面白かったな。
さて、一進一退。
景の心もちではないが、どちら側に感情移入すれば良いのかわからないまま怒 -
Posted by ブクログ
全四巻からなる戦国時代歴史小説。
大坂本願寺を寄越せと圧をかける織田信長。
どうしても本願寺だけは譲れない一向宗。
信長に抵抗すると決めた大坂本願寺(一向宗)が雇った傭兵・雑賀孫市が、戦に必要な兵糧は毛利家に、運搬は海路で村上水軍に頼れと提案する。
そこから舞台は毛利家と村上水軍へと移っていき、能島村上水軍当主の娘、村上景(気が荒く、醜女と周りから言われている)が主人公として話が進んでゆく。
この第一巻は前半に地理、地名、家系、人名、時代背景がわんさか登場してややこしい。
なんとか把握したあとは少し読みやすくなる。
毛利、その他歴史の人物がどうあったか、海賊がどういうものだったか -