日日日のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレあっはっはっ、相も変わらず病んでいらっしゃる面々。
華子ちゃんは人肉を食べなければ死ぬと言われて、カニバリズムを得たまま生きることがつらくて拒食症。ビタミン剤を飲まなきゃやってらんねーので猟二は華子ちゃんのために屋敷をかけずりまわってビタミン剤従え戻ってくる。
そんななか、家族の間柄がばらばらになるわ、両親の愛を望むあまりに自分をなくし、口論の果てに両親を殺してしまう羽目になる。
それは猟二の姉・猟子も同じ。両親の望むまま生きようとしたけれど奔放な彼女にそれは窮屈で億劫で猟二を自身に似せるためなんでもやった。おとこらしくならないようにテープで足をちぢこませ、お菓子を取り上げ、声変わりが起こらぬように咽頭をつぶしかけ……
あるときバレエの舞台に猟二を立たせ自分がほっつき歩いていたところ、自動車に轢かれ下半身不随になってしまう。奇しくもそのとき猟二も舞台から転倒しておりまるで鏡合わせのようだった。
もうやみまくりすぎて泣けた。
最後はだらっとハッピーエンドなのだけれどもなんかな。 -
購入済み
最高神の闊歩する混沌世界
シスコンとブラコンのどうしようもない兄妹の話。内容と題名はわりと合ってない。前半は題名どうり、不登校程度のがんばらない展開だが、後半は神がどうのと超常的展開になる。それゆえ、後半は説明的な部分が多いが、1巻の長さでもなんとかまとまっている。個人的には、なぜかリアルな描写の凶器や「お兄ちゃん監視装置」の謎アイテムなどコメディチックなものが好きなので、後半は若干ものたりなかった。1巻のみ読んだ。
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Posted by ブクログ
スニーカー文庫のアンソロジー。
すいません。全作品本編未読状態で読みました。
でもアンソロジーって紹介的な意味合いもあるはずだし、大丈夫だよね?と思って読んでみた。ほとんどは問題なく面白かったのでまあ満足。以下個別感想~
『問題児たちが異世界から来るそうですよ? 白夜の送別会』初っ端でこれだったのでちょっとくじけそうになった。キャラも設定も紹介してくれないとは…。
『彼女たちのメシがまずい100の理由 秋季限定パン食い競争事件』そう。そうだよ。こんな風にちゃーんと紹介してくれれば…!
「これはパンです」やりたかっただけだろ!と思ったけど実際笑った。うん、ふつうに面白かったしちょっと読んでみたい。
『大奥のサクラ 地獄の片想い』日日日さんは相変わらず独特だなあ。そして一つの短編としてすごく面白かった。
『七星降霊学園のアクマ 悪夢で逢いましょう』本編の魅力が伝わるいい短編。仲間の偽物とか登場させるって、ある程度読者がキャラを認識してないといけないはずだけど、全く問題なく面白かったのはすごいなあ。
『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している ある可能性の話』…うん。本編の魅力が伝わったよ。うん。実際ちょっと気になるし。
『Round-Trip』ふっ…。谷川さん、好き。これすごく好きだ。 -
Posted by ブクログ
“否、それは奇妙に蠕動した地面から屹立した、無数の——触手だった。
蛸や烏賊のような、けれどそれにしても妙にでかい——人間の腕ほどのものから、丸太ほどのものまである。
先端に棘々がびっしりと生えたもの、繊毛に覆われたもの、無数のそれが縒りあわさったもの、得体のしれぬ粘液で濡れたもの……。
それらの触手に絡みつかれ、闇の奥ではわたしたちより先にこの悪夢じみた世界に迷いこんだのだろう生徒たちが、屍体のように吊りさげられて陳列されている……。
「触手プレイ、キター!」
つるぎが頭の悪いことを叫んだ。
「これだよ、これがなくちゃなクトゥルー神話は!さぁこい!待ってました!」
何でそんなに嬉しそうなの?馬鹿なの?死ぬの?
「やん、リアル触手なんて初めて見た——思ったより、その、太くて、こ、怖いよう……きゃ〜☆お兄ちゃんのえっちな触手でつるぎにいけない遊びを教えてぇええん♪♪♪」
真っ赤になって身悶えてるが、そんな場合かこれ。”[P.177]
クトゥルー神話とTRPG。
“「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!馬鹿!何が『頼まれたことは、果たせたと思います』だ!『ささみさんはもう、自分で立って歩けますよ』だ!」
『現代のトロイア戦争』の終幕で、お兄ちゃんが言ったことを、反芻して。
「ふざけんな!勝手にいなくならないでよ、ひとりで結論ださないでよ!わたしは、まだぜんぜん自立できない、だめで、未熟で——甘えたいよ!頼りたいよ、独りじゃ何もできないよ!だから、置いてかないでよ……寂しいよ!もっとお兄ちゃんと一緒にいたいよ!」
ずっと溜めこんでいた弱音を、ぜんぶ吐きだした。
がんばってがんばってがんばって、何もできなくて、失敗ばかりで、泣いてばかりで——でも、それじゃいけないって、努力して死にものぐるいで、でも苦しかったよ。
限界だよ。
もう、無理なんてしたくないよ。
「ごめんなさい、鎖々美さん」
お兄ちゃんは困ったように、素顔を晒したまま、つぶやいた。”[P.280] -
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“「しっかりしなさいよ。あんたの存在を知ったとき、あたしは嬉しかったのよ。ええ、きっとあたしの宿敵なんだ。あたしと同じぐらい苦しんで、切磋琢磨している、運命の相手がいるんだって——だから、お願いだから『ごめんね』なんて言わないで。足りないと思うなら、がんばりなさいよ。宿敵のあんたがそんなじゃ、張りあいがないのよ」
やっぱり、わたしを鼓舞してくれてるみたいだ。
微笑む。
このひとのこと、わたしは嫌いになれないの。
「でも、ごめんね」
時計を見ると、もう深夜だ。
「ベッド、占領して。情雨ちゃんだって、眠いでしょう」
「いいわよ、昨日はあたしが独り占めしたんだから。これで公平でしょ?」
情雨ちゃんはそっぽを向いて。
「それに、これでもあんたには感謝してるのよ。こんな空間に独りで取り残されて、すこし心細かったの。昔のこととか思いだしちゃってさ……。あ、いや。ちがうの、忘れて。寂しかったわけじゃないのよ」
「うん」
せめて、ぬいぐるみの代わりにでもなれればいい。
「何もできないけど、そばにいるよ」”[P.158]
面白かった。
思わぬ人が思わぬ人の血縁でしたって展開多いね好きだな。しかも二親等じゃなくて一親等っていうのが多い。
ささみさん変態方面に傾いてきてる。
第五話の表紙絵、よく見れば鬘の髪の毛も見えてるし袖も女物なんだね。
希美ちゃんが可愛過ぎて!あの眼鏡の子とか、そんなそんな。
スサノヲとの思わぬ関係にわくわく。
保護者達の退場が辛い。ここで最後に二人が取り戻しにいこうとする展開が素敵。次が楽しみ。
“「危ない!」
希美ちゃんは咄嗟に周りの敵から剣を奪い、その暗殺者を斬りつけて無力化した。
「おっと、今回のおまえはおてんばだな」
「今回とか何とかよくわからないです、でも助けてくれたぶん恩返しをします」
希美ちゃんは生真面目に語った。
「下ろしてください。おんぶに抱っこでなくても、自分の身ぐらい自分で守れます!」
その言葉に。
青年は、とても嬉しそうに笑った。
何だか懐かしい、大好きな映画の、とっておきのシーンを観たような——。
上機嫌な態度で、青年は肩を竦める。
「うーん、俺様はおしとやかな女のほうが好きなんだけどな。ママみたいな」
「あなたに好かれてもしょうがないから、どうでもいいです!」
背中あわせで、彼と一緒に戦う。
その昂揚を悟られたくなくて、希美ちゃんは素っ気なくそう言った。
青年は喜びに満ちた表情で、目の前の勇士を蹴り飛ばす。
「いいね。俺様は肉食系男子だから、そのぐらい跳ねっかえりでも楽しめるぜ」
八重歯が目立つ歯を見せて、豪快に笑うと。
「ちゃっちゃと片付けて、ついでに世界とか救って——そのあと、おまえ俺様の嫁になれよ」
「何を言ってるかわからないです!ほら、敵がいっぱいきますよ!」
真っ赤になってやたら剣を振るう希美ちゃんを、楽しそうに眺めながら。
「そうそ、おまえは八岐大蛇に食わせるには惜しい女だよ——お姫さま」”[P.222] -
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“「わたしは半人前だから、『最高神のちから』に振り回されてばかり。だから、一時的に、お母さんに預けるよ。その間に、わたしは成長する。強くなって、せめて『最高神のちから』に潰されないぐらいになる」
もう夜は終わりにしなくちゃ。
月明かりだけでは、世界はゆっくりと衰退していくだけだから。
「そうしたら、お母さんから『最高神のちから』を返してもらう。そして、この国を管理するのに相応しい存在に——『次世代神』の、つまり新しい神話の『最高神』になる、邪神たまにこのちからを託す」
天孫降臨の時代に、預けられた重荷を。
わたしが返そう。
「たまが成長しきるまでは——お母さんと、わたしが、見守る。それでいいでしょう?もともと、こんなに長い間、『最高神のちから』を必死に確保していた『月読神社』のほうが、間違ってたんだよ。ずっと重荷を抱えつづけて、何でそれを持っていたのかも、忘れたんだ」
「それが、おまえの考えか」
お母さんは、わかってくれたのかどうだか——遠い目をした。”[P.165]
呪々さんとの和解があってよかった。というか呪々さん可愛過ぎる。
ミッちゃんのイラストが見たい。
「お肉」にうさ耳……肉腫ちゃん、人型になれるの?
“「おやおや、良かったですねささみさん——お友達が増えて」
わたしに抱きついたままだったお兄ちゃんが、不意に声をあげる。
いつになく真剣な、刺々しいとすらいえる口調だった。
「僕からも頼みます、どうか——仲良くしてあげてくださいね。ささみさんは、お友達が少ないので、ちょっと心配していたのですよ」
そこで初めてお兄ちゃんの存在に気づいたみたいに、「ぎょっ」として目を見開いた女の子に、お兄ちゃんは淡々と告げた。
「ただし。もしも、ささみさんを利用して良からぬことを企てたり——ささみさんを傷つけるようなことがあったら、たとえお友達でも、僕はゆるしませんからね」
「お兄ちゃん、顔を……」
わたしは気づいた。
お兄ちゃんは、珍しく顔を隠していない。
背後から抱きかかえられているせいで、太陽が逆光になってぼやけているけど。
やけに色鮮やかな両目が印象的だった。”[P.202] -
Posted by ブクログ
可もなく不可もなくといった印象。何も考えず読むことができ、短く、読み始めの人にはオススメ。話しは良く言えばあっさり、悪く言えばありきたり。両作とも恋愛よりは青春に指針が向いていた印象。個人的には表題作よりも「吉乃さんはいいひとだから」の方が好きだった(よって他の人がメインについて多くを書いているため、こっちの感想だけを残そうと思う)。
まず、主人公がマンガ「最終兵器彼女」の主人公を彷彿とさせた。時間軸、舞台は「私の優しくない先輩」と同じため、喜久子や不破先輩も登場。喜久子には少し何ともいえない気持ちになった。ヒロインの吉乃さんの考えには同感できるところもあったが、やっぱり世間一般とは違う考えを持つと、賛同する人や同感する人は数少ない。少なくとも離島なんかであれば特に。ともかく、作りは丁寧なので、スカっとして読み終えられます。