成田悠輔のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
現代にみられる兆候や萌芽から、資本主義の未来像について描かれています。結論が刺激的なので、読んでいて荒唐無稽と感じたり、アレルギーを発するような表現にもなるような挑戦的な内容になっているかと思います。しかし、その結論に向けて、その理由についての語りを読むにつれ、私たちが現在感じている将来への不安感の原因について気付きを得ることができるのではと感じました。まず現代における兆候について、いくつかの具体例を挙げて書かれています。資本主義が行き詰っていることを改めて確認できるかと思います。次に、資本主義の中心であるお金について、その意味や歴史、必要性などについて述べられています。そしてお金がない状態が
-
-
Posted by ブクログ
著名な著者の話題の本だからとりま読んでみよーと読む。
この人の本の読後感はSF小説を読む時に近い。
専門家からしたら賛否両論なのだろうけど、私は一凡人であり、小難しい判断はできないのでまあ楽しんで読むだけだ。
私たちが持っている当たり前の「お金」という価値観が通用しなくなる見立てには、ヒヤリとした感覚のなかに、そんな世界になったらどうなるんだろうという少しのワクワク感がある。他の人の感想を読んでいて「シニカル」という言葉があった。なるほど。しっくりくる表現だ。
ぶっ飛んだことを書いてるように思うが、その道の研究者ということで、リアリティのある説得力を感じてしまう未来予想だ。
人間の全 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本作『22世紀の民主主義』は、「既存の民主主義は故障しており、選挙に行くだけでは社会は変わらない」と断じます。その上で、民主主義再生のために「闘争(改革)」「逃走(民主ヘイブン)」、そして「構想(無意識データ民主主義=アルゴリズムによる意思決定)」という三本柱を提示。特に無意識データ民主主義では、膨大なデータとアルゴリズムで政策決定を自動化し、効率と公平性を高めようとします
・・・
成田氏といえば、近頃テレビでもお見掛けをすることが多くなった若手の学者さん。
本作では鋭く(既存の)民主主義の終焉を宣言。
初めの1、2章を読んでいて氏の民主主義への絶望、人間への絶望を深く感じました。
・ -
Posted by ブクログ
^〇-□^ メガネの成田悠輔氏。
このメガネは、「主張したいことがある」という意志を示しているらしい。
ウケ狙いではなく、名前が売れる前から好きでかけていたそうだ。
好き嫌いはありそうだが、特定の組織や人物に肩入れすることなく、冷静に本質を捉えているように感じる。
論理的に整理されていて学術的と言うのかな?
現実的でないと思われる発言が記憶に残ることが多い人。
まあ、こんな印象を持っていたので、もう少し頭の中を覗いてみようと読んでみた。
実は本書のサブタイトル「選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる」に違和感があり、読む気にならなかった。
机上の空論が展開されている本なのだろう、と -
Posted by ブクログ
1. 本の要約
本書は「民主主義と選挙制度を、現代日本にふさわしい形へ再設計しよう」という問題提起から始まり、具体的な改革案を示しています。著者は、明治以来続く選挙制度が高齢化や情報環境の激変に十分対応できず、「民意を正確に吸い上げる仕組み」として限界に達していると指摘します。そのうえで、複数投票制や報酬設計の見直しなど、実験的でありながら現実的なオルタナティブを提案しています。
2. 心に残ったポイント・考え方
所詮、選挙とは “多数派のお祭り” にすぎない。
この一文は非常に印象的でした。(ニコニコ以外でみることにも驚きましたが)
高齢者比率の高い日本で多数決を採れば、結果として高