山田風太郎のレビュー一覧

  • 夜よりほかに聴くものもなし 山田風太郎ベストコレクション

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    ネタバレ

    山田風太郎らしい荒唐無稽さが全く見られない、木枯らしのような作品だった。主人公の八坂刑事が遭遇するやりきれない事件の数々を描いたオムニバス小説。山田作品はたくさん読んできたが、この老齢刑事のように、世の中の不条理に対する無力さを山田風太郎が感じている(描ける)ことに驚きだった。
    個人的には、哀しい復讐劇の「証言」が印象に残った。

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    2025年06月30日
  • 人間臨終図巻 1

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    古今東西の偉人や罪人、そして有名人の最期を年齢別に記載されている本。
    読んでいると人生のままならなさと、
    死ぬ時は1人なんだなという無情さが伝わってくる。
    自分より年下、同い年、年上と読むタイミングで感想が変わる本。

    ただ、いくら読んでも「人生の儚さ」みたいなのは感じられなかった。
    どこまでも泥臭くて、生き汚い。
    そしてそれが人間だし、後悔しないで死ねる人はごく稀なんだと。

    それすらも、本人がどう思っていたかは周りが知る由もなく。

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    2025年06月19日
  • 忍法関ヶ原 山田風太郎忍法帖(14)

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    山田風太郎忍法シリーズは私が生まれた年から連載が始まり、氏の人気小説家の地位を確立した。トンデモ忍法のオンパレードで、表題作『忍法関ヶ原』にも伊賀者服部半蔵支配下の忍者が、徳川方と豊臣方の決戦を左右するであろう大筒の生産拠点国友村を巡る諜報活動で活躍する、身体から糞の臭いを発し、何万匹というハエを操り、ハエで形づくられた人影の分身の術「蝿達磨」。米俵に身を隠す為に、身体の水分を抜き、赤ん坊程の大きさに変身できるナメクジの術「枯葉だたみ」。男女の睦ごとにも奇怪な術を駆使するくの一が登場するのが、山田風太郎の真骨頂。残りの忍びは四人の鍛冶、鎌太夫、鉄算、鍋三郎、鋤右衛門を凋落し徳川方につく。そして

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    2025年06月14日
  • 笑う肉仮面〈少年篇〉

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    表題作含む全15編。
    「少年篇」の名のとおり少年向け小説なので、内容だけでなく「ですます調」であったり、漢字がひらかれていたりする。
    ミステリ、スパイ、SF、活劇などなどジャンルが幅広かった。

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    2025年02月16日
  • 八犬伝 上

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     映画を観る前に読もうと買いました。
     八犬伝のターン「虚」と、作者の滝沢馬琴と葛飾北斎がしゃべっているターン「実」という構成がおもしろいです。八犬伝、登場人物が多く複雑で相関図が欲しいー!と思いながら読みました。え?死んじゃうの?!と思ったところは、「実」ターンで北斎が突っ込んでくれました。私自身は馬琴と北斎の性格や暮らしぶりがおもしろく、『北越雪譜』の鈴木牧之が出てきたりと「実」ターンを読むのが楽しいです。八犬伝は本筋以外の補足?がたくさんあり、すごく長い物語だとはなんとなく知っていましたが、なるほどこういう感じで長くなっていったのかと「実」ターンでわかりました。
     まだ上巻なので、下巻で

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    2024年11月17日
  • 銀河忍法帖

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    忍法帖シリーズは、昔良く読んでいたので懐かしかったです。
    なかでも伊賀、甲賀、風来、柳生、魔界転生が好きだったなぁ

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    2024年11月16日
  • 八犬伝 下

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    「あれは絵になる。」
    葛飾北斎が馬琴とお路の執筆作業を見て発する言葉。映画でも印象に残ったが小説でも印象に残る。
    日本のif小説、異世界もの、架空戦記、SF小説、幻想小説において、筆頭と言える作品を物語だけでなく、書き上げた滝沢馬琴とは如何なる人物かを教えてくれた。歴史上の人物としてではなく、作家人間滝沢馬琴の生涯物語と言える。
    戯作本としての八犬伝を楽しめ、滝沢馬琴の人生小説としても楽しめるおいしい作品である。
    映画化により本作を知って初めて読むが、世に知られた忍法帖シリーズとは違う山田風太郎の世界が存分に堪能できた。
    映画も小説もまた見なおしたくなる作品。

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    2024年11月04日
  • 山田風太郎時代小説コレクション 天の巻 元禄おさめの方

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    49年から69年までの作品8編。
    「降倭変」この話を読んで初めて「降倭」というものを知った。
    「家康の幕の中」本多佐渡守正信から薫陶を受ける土井大炊頭利勝の話。権謀術数の恐ろしさよ。

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    2024年09月28日
  • 山田風太郎時代小説コレクション 地の巻 南無殺生三万人

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    71年頃の作品集。匂い立つようなエロスに満ちた話が多い。全7編。
    「姦臣今川状」
    菊池寛の短編に「三浦右衛門の最後」という酸鼻を極める話があって、私はずっとこれを架空の人物と思っていたのだが、この話を読んで実在の人物であったと知り驚愕。
    「売色奴刑」
    実に風太郎らしい作品。男どもが女の美しさにまなこくらんで、勝手にそれぞれ自滅した事件にもかかわらず、奉行のお裁きによって、懸想されただけの女たちがなぜか奴女郎に堕とされて、禽獣の見世物もかくや、倫理も人権もあればこそ、という肉の奴隷に処せられる話。まったくもって理不尽に過ぎる話でどうなってしまうのかと思ったら、そこはさすがに風太郎だけあって、なる

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    2024年09月29日
  • マンガで追読 人間臨終図巻

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    死に際に残した言葉
    「人間は中途半端な死体として生まれてきて
    一生かかって完全な死体になる」
    寺山修司

    他にも名言を残して亡くなった人がいる

    死の間際人は何を考えるのだろうか?
    生への執着、死への準備いろいろ。
    日本人だけでなく海外の歴史上の人物が
    載ってる。
    漫画だけど読み応えあり。
    歴史が詳しかったら
    もっとおもろいんだろうな。

    どう死ぬかを考えることは、どう生きるかを
    考えることだ、と私は思う。

    またゆっくり読み直したい一冊

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    2024年06月25日
  • 江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8)

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    ネタバレ

    以外、面白かった。
    エロが少ないのでちょっと・・・とは思って読んでいたが
    最後は結構一気読みしてしまった。

    忍者じゃない女性の活躍が読んでいて楽しく、鮎姫の最後には結構泣けます。



    ネタバレです。
    最後の最後に「ひかえおろう!このお方をどなたと心得る!!」登場。そういえば最初に出てきていたねぇ。

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    2024年02月16日
  • かげろう忍法帖 山田風太郎忍法帖(12)

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    忍法帖短編集
    一話目の明智光秀の話しはおもしろかった。

    あとは・・・
    短編だからしょうがないかもしれないが、もう少しエロとバイオレンスがあったら、もっとおもしろかったかも。

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    2024年02月14日
  • マンガで追読 人間臨終図巻

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    山田風太郎の「人間臨終図巻」全4冊が読みたいのだが、読むと気分が落ち込みそうな気がしたので、こちら、マンガで追読版を読むことにした。
    しかし、そこに引用される山田風太郎先生のコメントのキレの良さに、やはり山田風太郎版を読むべきでは、と何度も思う。
    でも、この本でよいことにする(笑)

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    2024年02月04日
  • 地の果ての獄(下) ――山田風太郎明治小説全集(6)

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    樺戸集治監看守の有馬四郎助は訪れた空知の監獄で大雪で立往生。空知で厚遇を受け長居をすることになった。その間に教誨師の原を追いかけて家出して来た男爵令嬢に会う。監獄に監禁した原を殺そうと企む県令の岩村。原を救うために囚人たちとともに奇想天外な罠を県令に仕掛ける。そして奇跡が囚人の手によって起こる。

    キリスト教を絡めてしまったので忍法帖のような展開は望めないが、それでも敵役の県令を肉体的には傷つけず目的を達成するあたりは面白い。その一方で山田風太郎にしては物足りない。やはりもっと派手にスカッとしたいものだ。

    有馬の人間性は高く評価される。「私は彼らを囚人としてでなく、人間として処遇します。私は

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    2023年12月24日
  • 太陽黒点 山田風太郎ベストコレクション

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    意外な結末!ミステリーと思って読んだけど、そういうつもりで読むべき話ではなかった。
    なんだか肩透かしを食らってしまったのでちょっと微妙な評価になりますが、しかし、そういうつもりで読まないで最後まで物語が進んだとき、とても驚くことになるでしょう。
    違う形で出会って読みたかったなぁ~

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    2023年11月18日
  • 追読人間臨終図巻 芸術家編

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    今回は芸術家編。
    病気をしたり、不摂生で亡くなる人はやはり多かれど、絵を描くことは多少それだけでストレス発散になるので絵描きは中でも寿命が長いというのは面白い視点だった。
    ストイックな人もいるし、皆に当てはまる事でないのは勿論だが。
    病気も不摂生も、その根本がストレスなのはよくある事だし。
    でも思い通りにいかない事の方が多い訳で…というのは置いといて興味深い作品である。

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    2023年10月17日
  • 忍法忠臣蔵 山田風太郎忍法帖(2)

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    山田風太郎の忍法帖シリーズの2つ目。
    甲賀忍法帖はバジリスクのアニメがあったので忍術やキャラクターがイメージしやすかったが、今回は自分の想像力が全くついていけなかった(笑)

    女忍者の使う技が常人のアイデアを超越しすぎていてもはや訳がわからない。
    これが山田風太郎の作品なのか…と大いに納得した。
    こんな作品が60年代に描かれていたとは。
    当時の読者はどんなものを想像して読んだのだろうか。
    男と交わると中身が入れ替わったり、男と交わると血管がくっついたりと、奇想天外な術のオンパレード。

    歴史小説は読み慣れていなくて、中々読み進めるのが大変だったが、後半は人物名の漢字も読めるようになってきていた

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    2023年10月15日
  • 明治断頭台 山田風太郎ベストコレクション

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    ネタバレ

    明治を舞台に弾正台の役人である香月経四郎と川路利良が虚実混交で繰り広げられる連作短編ミステリ。各章がそれぞれ謎の提示→巫女による解決、と言う構造を取っていますが、ラストに各章其々をミステリとする構造です。

    犯人は探偵役の香月の自作自演(エスメラルダを巫女として仕立てた)、と言うオチなのですが、当時は新鮮だったんだろうな、と。

    それと、いわゆる"ハウダニット"を固定化させると言う手法も使われています。この人のミステリは矢張りイロイロ盛り込まれていて意欲的。

    木田元さんと言う人が書いた解説が良かったです。理想主義(香月、江藤、西郷路線)と現実主義(大久保、川路路線)の対立

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    2023年10月06日
  • 追読人間臨終図巻 芸術家編

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    長生きの方が多い。芸術を極めるには、歳月が必要という事か。現代音楽は、感性からか、若い方が活躍しておられる。昔は、強健である事が芸術家の条件だったのかも。

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    2023年08月31日
  • 山田風太郎時代小説コレクション 地の巻 南無殺生三万人

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    巻末をみると71年の頃の作品が中心となっている。時代の特徴なのか読者の要望なのか作者の好みなのかは分からないがエロネタが目につく気がする。
    伊藤一刀斎が乳吸い老人と化す話など『バガボンド』を読んだ身としては奇想すぎて引いてしまった。
    盗賊改として江戸の悪党(たぶん冤罪含む)をぶち殺しまくったお役人の話で奥様の方が適応して記録までつけ出すのは不謹慎ながら笑ってしまった。

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    2023年08月04日