あらすじ
太閤秀吉の愛妻・淀の方が秘所に潜ませた歓喜をよぶ「楊貴妃の鈴」を浮気相手に盗まれた。それを旅役者に化けた石川五右衛門が奪う。一座の娘・織部は太閤の妾になる夜、五右衛門を思い、そっと鈴を体内に……。大盗賊の悲哀を描く「忍者石川五右衛門」、怪しげな敵討ちの「忍者車兵五郎」など怪異忍者出現の9短編。
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Posted by ブクログ
怪異忍者出現の短編9作品。
怪しげな忍者の影を通して、歴史の裏側に迫るミステリー要素も楽しめる作品ばかりでした。
特に、その中の一編「忍者本多佐渡守」は秀逸でした。
権力を維持していく世代交代のために補佐役が果たす役割を忍者という非情の手段で決断していく展開はとても読みごたえがありました。
忍者を通して歴史上の人物の新たな一面を知ることができた感じです。
Posted by ブクログ
忍法帖短編集
一話目の明智光秀の話しはおもしろかった。
あとは・・・
短編だからしょうがないかもしれないが、もう少しエロとバイオレンスがあったら、もっとおもしろかったかも。
Posted by ブクログ
忍者の「死」に対する臨み方がぶっ飛んでいて面白い。
荒唐無稽な忍術も、少年に戻って楽しめる。
ただちょっと全編にわたって女性に厳しいのでは。。。あと服部半蔵をもうちょっとかっこよく描いてやってほしい。。。
Posted by ブクログ
多対多のエログロ能力バトルを描いた忍法帳シリーズも12巻に…って、なんかちがうぞ。なんと、この巻はうってかわって短篇集である。エロも忍法もそれほど多くは出てこない。歴史の中に名を残す人物が実は…というような吃驚を楽しむもののようだ。
あとがきではないがあとがきのような短編で、著者自身が、なぜ荒唐無稽な忍術モノをはじめたのか、ということに触れている。だがこの短編集は、それほど荒唐無稽でもない(いや、首切っても死なない奴とかは出るけどさ)。長編の忍法帳に比べると、歴史小説っぽい雰囲気があって、それはそれで嫌いではないのだが、何か逃避的娯楽たる読書から、少し地面に近いところにひきずりおろされたような気がして、不思議な感じ。
結局のところ、面白いんだけどね。カレーを食べたかったのに美味しいラーメンを食べたような。