新名智のレビュー一覧
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ホラーやミステリーで有名な6人の短編集。
書き下ろし短編集ということもありそれぞれの特色が出ており始めて読む著書の作品も読むことができてお得な一冊だと思う。
ただ、ホラー好きの方には若干ホラー要素は少なめな気がする。
私自身のおすすめは新名智さんと小池真理子さんの作品。
新名さんは本にしては珍しく読んでいくとゲームのような選択肢があり読者側に物語を選択させるという斬新なものであった。選択肢を変えれば何通りもの物語もある為、再読しても面白いと思う。ファンタジーかと思いきやしっかりオチもあり。
小池さんは主人公が少し訳ありでそちらに目を向けすぎて全然真相に気づけなかった。最後は少し謎が残るが、主人公も大事な人を亡くして仲睦まじい家庭を羨むばかりか幻覚を見ていたのかなと…。
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Posted by ブクログ
2021年第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞・
大賞受賞作。
長野出身の会社員である新名智さんのデビュー作で、舞台も静岡県西部から長野へと続く天竜川流域に置かれている。
土地の記憶と水の流れが、物語と重なります。
私は探している、「人を殺せる」怪談を――。
怖いのに泣ける感動のミステリ、というKADOKAWAのキャッチコピー。
ですが、読後に残ったのは恐怖よりも、淡々とした“怪談の追跡記録”の印象だった。
怪異の連鎖というより、語り継がれる怪談の変化をたどる構成。
怪談を“恐怖の対象”としてではなく、“人から人へ語り継がれる現象”として捉え、語りそのものを物語としているかなあ。
と、思わせてラストにミステリーで落としてくるところが良いところです。
表紙が綺麗ですわ。
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Posted by ブクログ
角川ホラー文庫30周年を記念し、最大の恐怖を詰め込んだアンソロジー第2弾。
第1弾と第3弾は読んだので、読み残してた1冊。
以下印象的だった作品。
新名智「竜狩人に祝福を」
ドラゴンに支配された世界でドラゴンを倒すために旅立つ主人公。
ゲームブック形式は無条件にわくわくしてしまう。通常ルートで進むとたどり着かないページが点在していてそこを読むと主人公の背景が徐々にわかってくるんだけど、そのページが結構ぶつ切りになっていて、どうせならゲームブックの中に組み込まれて自然にたどり着くようになってたらさらによかったのになぁと思った。
内藤了「函」
突然一等地のお屋敷を相続することになった主人公。売れば3億円の価値があるという。喜ぶ主人公だが、その土地は呪われた土地だった。
古いお屋敷の描写や、その家のいわくがどんどん明かされていくところがぞくぞくする。座敷牢ってなんであんなに怖いんだろう。ハエとか虫の描写で不快感抉ってくるところが内藤了さんだなぁと思った。
三津田信三「湯の中の顔」
バーでたまたま隣り合った男から聞いた湯治先での怪異体験。
夜の温泉や山小屋での怪異との遭遇からの、そこから逃げる描写が怖くてさすがの三津田氏。最初の長々としたイニシャルトークは元ネタから拝借したけどパクったわけじゃないからねっていう言い訳かなと思ってしまうのは性格が悪いだろうか。Aの「K」とSの「M」しかわからん…。「怪異十三」は読んだので「竈の中の顔」も読んでるはずなんだけどさっぱり覚えていない。改めて青空文庫で読んでみたけど、言うほど類似してるとは思えなくて、なおさら最初のくだりが不要のように思えた。
小池真理子「オンリー・ユーーかけがえのないあなた」
司法書士事務所の助手として勤める主人公。故人の所有するセカンドハウスの整理に出かけたところ、そのマンションの管理人一家の暖かいもてなしを受けるが…
怖い、というよりは悲しい話だった。 -
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ネタバレ宮部みゆきさん目当てで読みました。
ネタバレ感想
あなたを連れてゆく
ふんわりホラー
アキラは幸せなのかな不幸なのかな?と思ったり。
とても怖い!というよりか少しノスタルジー感じるホラーファンタジーみたいな作品でした。
竜狩人に祝福を
この本はこの話を読んだだけでもいい収穫になると思います。新感覚選択式ストーリーでかつラストに驚愕の真実を得ます。順々に選択していくと…。
この作品はもっと評価されて欲しい、この作品だけで小説を出して欲しいです。
月は空洞地球は平面惑星ニビルのアヌンナキ
河童のお話
ナメてかかって読んだら意外と怖かったです。
この分野はなんていうんだろう…
函
あぁ…やってしまった感
怪しさ満点
まぁそんなうまい話はないわな
世にも〜にも出てきそうな怖い話
オンリーユー かけがえのないあなた
切ないホラー、最初から最後まで悲しいお話。
とても優しい家族がまさかの…。
慄くもネコがいましたが、
今作品、始まりも最後もネコでした。
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ちょっと舐めていたというか、怪談とミステリーという食い合わせが難しい要素が絶妙に料理されていて驚いた。
怪談それ自体に謎を纏わせることはもちろん、怪談を追う人間の関係性にこそ闇が潜んでいるという構図が良く出来ている。間接的な情報の集積からゾクッとさせる文章の構成も上手い。
クライマックスにはしっかりとホラー味があり、シスターフッドの胸熱な展開ありと、エンタメ強度も高くて素直に面白く読める良作。
あわよくば、怪談の源流についてさらにおどろおどろしく、ジメジメとしたものであったらと贅沢な注文をつけたくなってしまったが、寝苦しい夏の夜長に読むのがオススメの一冊。 -
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自分の身に"末代までの祟り"を宿していると認識している多々良が入社したのはオカルト関係のあやしい案件が回ってくるアプリ会社だった─
幽霊からプッシュ通知が届く、などの案件を調べる会社が舞台のオカルト×ミステリ連作短編集。
新名智は去年読んだ「虚魚」がおもしろかったので新刊も。
アプリを通していくつかの"怪奇現象"を調査しながら"呪い"と向き合っていく主人公。
連作短編集なので読みやすい。
オカルト・心霊とミステリは相性がいい、がそれだけに下手な人が書くと微妙な作品になりがちだと思う。今作は"怪談"をがっつりと描いていた「虚魚」とは違い"技術"に寄っている。しかしテーマになっている"呪い"が何たるものか、を登場人物たちを通して眼差すかたちでバランスを取っていて、その点がよかった。
ところで、作者は死にたがりの女が好きなんですかね?笑
とある人物が「未来、電子の海でも、違う惑星の空の下でも、人間は狂い幽霊を目撃し祟りに怯えて欲しい」と願うところがよかった。それは呪いでもあり、祈りでもある。 -
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7名の若き作家たちのSNS系など令和の時代のアンソロジー。目玉は杉井さんだろうか。「世界でいちばん~」の続編?のような短編で唯一の書き下ろし。他は小説新潮で特集された作品と結城さんの「#真相を~」から1編。目玉の杉井さんが一番のキャリアというのがうむうむ、というところか。全体的にシニカルな作品が多くやはり令和を切り取ることになるとこういった作風が増えるのだろうか。その中で佐原さんの作品は純粋?な青春もので良かった。
浅倉秋成 かわうそをかぶる
Vチューバーを題材にした作品。一番怖かった作品かも。タイトルの良さと2重人格?のような造りがよかった。
大前粟生 まぶしさと悪意
文藝出身ながらエンタメに寄った印象。そうだよなぁ、という読後感が強い。あまり残らず。
新名 智 霊感インテグレーション
明らかに連作短編の1つだろうな、という作品。ホラーとミステリーの掛け合いは相性がいい。ただあまり怖くはない。
結城真一郎 ヤリモク
バカ売れした「#真相を~」からの作品。オチはすぐに分かるが何故そうするのか?というホワイダニットが面白い。
佐原ひかり あなたに見合う神さまを
もっとも青春らしい1編。佐原さんは奇妙な青春の1ページを切り取るのが上手い。推し活に勤しむ彼女はカッコよくタイプは違うが成瀬みたいな存在。ラストに爽やかな風が吹く。
石田夏穂 タイムシートを吹かせ
SFみたいな読み口。企業小説現代バージョンみたいな感じ。この作者は何作か読んだがものすごく硬い印象を受ける。何だがハードボイルドのようだ。
杉井 光 君がため春の野に
恐らく目玉に、と思って書かれた書き下ろし。まあまあな出来上がりかなと思う。実は暗号ミステリーでそれがタイトルにかかってくるのがミソ。但しこの暗号文は分からないぜ。