あらすじ
下校中何者かに拉致された中学生の外狩霞。誘拐犯は霞に、いとこの穂継が外狩家の屋敷・雷龍楼で殺人事件に巻き込まれたと告げる。最愛のいとこを救うため、監禁状態の霞は遠く離れた孤島の密室殺人の推理を始める。
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まず読書への挑戦から始まったのは驚きこれもすごいトリックだった。密室のトリックも解けなかった。最後にもう一つ展開がびっくり返った。今までのはなに?という感じでおもしろかった
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物語の舞台や込み入った設定、どんでん返しの叙述トリック、登場人物の現実離れした歪んだ思考と自分にとっての好みの要素満載で星5つに相応しい作品だった。
その上で、やっぱり十角館の殺人にはなり切れないと感じてしまう。
霞を侮ったということに尽きるのだろうが、ちょっと穂継達の計画は杜撰過ぎる印象は否めない。
そのあたり、より説得力があれば、もっと重厚感が増したと思う。
叙述のネタばらしとして意識したであろうパンダの下りも、どうも狙い過ぎな感じがして、せっかくのカタルシスシーンがちょっとインパクトに欠けたような。
フェアといえばフェアなのだが、ちょっとヒントが多過ぎて丸わかりだったのもあるかも??
めちゃくちゃ好みだっただけに、細部でもっとこうならばというワガママが出てしまう(笑)
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【あらすじ】
富山県の沖合に浮かぶ油夜島。この島にある外狩家の屋敷「雷龍楼」では2年前、密室で4人が命を落とす変死事件が起こった。事件で両親を失った中学生の外狩霞は、東京にいるいとこ・穂継の家へ身を寄せていたが、下校途中、何者かに誘拐される。霞に誘拐犯は、彼女を解放する条件となる「あるもの」を手に入れるため穂継が雷龍楼へ向かったと告げる。しかし穂継が到着した夜、殺人事件が発生。その状況は2年前と同じ密室状態で、穂継は殺人の疑いをかけられる。穂継が逮捕されると目的のものが手に入らないばかりか、警察に計画を知られてしまう。穂継の疑いを晴らしたければ協力しろ、と誘拐犯に迫られた霞は、「完全なる密室」の謎解きに挑む。
【個人的な感想】
最後が衝撃的だった。
途中途中に感じていた違和感の正体が最後に明らかになるのは鳥肌がたった。
思ったよりも結末が残酷な話だった。
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良かった!!賛否両論とか読み終わった人がキレてるとか聞いてどういうこと?って思ったけど、私は面白かったと思います。
途中で誘拐犯達の狙いは薄々分かりつつ、このまま霞が推理できなかったなら二年前の殺人事件の真相は闇の中だね…って終わらせるのか!?(それは確かにみんな怒るぞ)ってヒヤヒヤしたけども、そこもちゃんと解決されてて良かったです。虐待描写から舌打ち、トイレに一人で入った時の描写とかが伏線だったのかぁと気づかされた時はやられたなと思いました。
「悪魔みたいな子」って実の子に対して酷い親だなぁトリックは知らんけど動機にはなるなぁとぼんやり思ってたけど、二年前の事件の動機聞いたら親で一緒にいる時間が長いからこそ本質だったのかな…。「悪口言う相手減って良かったね」まではまぁ子どもの無邪気な残酷さということでギリ…だったけど…穂継への執着心もちょっと不穏ではあったけども…
あと霞にとっての結末も、愛するもののために必死に獣物を打ち倒そうとした結果がアレっていうのは自分に置き換えるとめちゃくちゃ怖いんだけども、それってホラーの作家さんだからこそのオチなのかなとか(途中の詩子さんスレッジハンマー描写めちゃくちゃ怖かった)
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2年前に密室で4人が変死した事件から2年後に悲劇の舞台である雷龍楼で起こる連続殺人と少女の誘拐事件、そして主人公と小説家の推理パートという3つの場面が繰り広げられ、何度も「えっえっ、待って、どういうことだ?」という驚きと密室のトリックが最後まで分からず夢中で読み終えた。一風変わったミステリーが読みたい人にお勧め。
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屋敷の見取り図があるだけで何やらワクワクする。
確かにこれは完全なる密室だ。すっかり騙されて楽しく読みました。
しかし霞は元々サイコっ気とストーカー気質があってヤバい少女だなぁ
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初めはよくある館ものか…と思って読んでいたが、途中で全部なかったことと知り途端に不穏に。
また霞が目隠しされていることは読み返すと確かに、と思う。
話がどう転んでいくか分からない中、面白くてどんどん読み進められたが、ラストが哀しすぎる。
Posted by ブクログ
雷龍楼、印象は昭和初期の名家のお家騒動かなと。湖と海の違いはあれど犬神家の一族が真っ先に浮かびました。映像化されたら綺麗なんだろうな。ストーリーが進むごとに何かモヤモヤした感情を最後まで引っ張りました。
にいには策士策に溺れましたね。色男だから感情移入出来ませんでしたが。
アリアドネの声を読んでいたのか伏線バシバシ分かっちゃいました。でも面白かったですよ。
Posted by ブクログ
どうも読んでる途中で違和感があった。
穂継が目的を達成できねば、人質である霞は殺されてしまうという危機的状況の中、何故か穂継と誰か(正体不明の女性)は2年前の事件についての考察をしている。時系列がズレているというオチなのだろうか?しかし、叙述トリックはないと最初に書かれているし…等と思いながら読んでいたら、そう来たか。予想できなかった。
雷龍楼という少し変わった造りの屋敷で起こった殺人事件。事件が起きたときに犯人が隠れられるような場所はなく、関係者の中に加害者がいるという疑心暗鬼が募る。そんな状況で次の殺人が起きる。不可解だった最初の殺人に比べ、次の殺人は容疑者が絞られてきた…。
ここまでは緊張感を持って読んでいたのだが、なんとクライマックスは犯人が生き残っている者たちを殺しまくるというカオスに…。ここまで来ると緊張感というより恐怖感を覚えた。早く、逃げて穂継!としか思えない。
ただし、その恐怖感も裏切られることになった訳だが。
2年前の事件の犯人は明らかにサイコパス。ここまで酷い状況であれば、関係ない人を巻き込んでも何とも思わないかもしれないが、最も殺したかった人への動機が恐ろしい。
誰も幸せになれない結末だったが、私は面白く読めてしまった。
Posted by ブクログ
設定がすごい密室殺人、すぐには行けない孤島、警察すぐには到着できない、病院にもすぐに行けないミステリーの定番を超えた最高傑作。監禁された所と殺人現場の孤島での同時進行の謎解きが面白い。ラストの意外な結末に驚愕してしまいました。
Posted by ブクログ
よくある推理ものだと思ったら良い感じの捻りがありました。
とは言えメインストーリーの真相(トリックについて)はもやもやする。そこはちゃんとあるといいのにね。
因果応報、誰も救われない。
Posted by ブクログ
いよいよ
ってなるまでが
ちょーっと
ダラダラで
何か雑で退屈
って思ったら
そうか
急いで仕上げた
ストーリーだからのね
ってなる
途中で
何となく予想はつくものの
蝙蝠と鯨の話と舌打ちが
繋がって来るのは予想出来なかった
残念なバッドエンドだったけど
ラストは止まらず一気に読み終えた
Posted by ブクログ
うわ、なんだろう、かなりのイヤミスというか…
ミステリという名前を借りた小説というべきか。
外狩家の屋敷「雷龍楼」で起きた密室殺人事件と、同時並行で起きる誘拐事件。誘拐された霞は密室殺人事件を解けるのか…
思っていたのとは全く違っていたけど、それはそれとして、設定になるほどって感じでした。
Posted by ブクログ
密室殺人でもって読者への挑戦があったりとオーソドックスなミステリ・・・の変化球っぽい。開始早々に差し込まれる「読者への挑戦」。そこで犯人の名前も提示されて・・・いかにも本格を読み慣れた読者向けのひねりを感じられます。
で、まあ・・・・なかなかに感想の難しい作品ではあります。普段ミステリをそんなに読まない方からしたら「なんだこれ?」だろうし、読み慣れてる方はまあたまにはこういうのも・・くらいかなとも思うし。。本格にどっぷりつかった作家さんとか受けそうだなとか思ってしまった。自分は・・・・「傑作だ!」でも「くだらない」でもないかな。たまにはこういうのも悪くない、です。最後の後味はわるかったですけども。
匿名
霞もやばいがにぃにもやばい笑
自業自得ですね。
あらかじめ賛否両論あると知っていたので、壁本を覚悟しながら読んだせいか、
ラストはなるほど〜wと納得しました。
この手法に似たミステリを読んだばかりというのもありますが。
詩子に追われるシーンはスリルがあって楽しめました。
ただ、密室トリック無しというのはちょっとズルいですねw
期待させておいて…
Posted by ブクログ
富山県の沖合に浮かぶ油夜島。この島にある外狩家の屋敷「雷龍楼」では2年前、密室で4人が命を落とす変死事件が起こった。事件で両親を失った中学生の外狩霞は、東京にいるいとこ・穂継の家へ身を寄せていたが、下校途中、何者かに誘拐される。霞に誘拐犯は、彼女を解放する条件となる「あるもの」を手に入れるため穂継が雷龍楼へ向かったと告げる。しかし穂継が到着した夜、殺人事件が発生。その状況は2年前と同じ密室状態で、穂継は殺人の疑いをかけられる。穂継が逮捕されると目的のものが手に入らないばかりか、警察に計画を知られてしまう。穂継の疑いを晴らしたければ協力しろ、と誘拐犯に迫られた霞は、「完全なる密室」の謎解きに挑む。う〜ん、期待値高すぎたかなぁ…
Posted by ブクログ
ラストが驚愕だった!
あれだけの殺人事件は真子が描いたプロットで、実際には殺人事件は起きていないことも、霞が犯人を滅多刺ししたのも、その犯人が穂継だったことも…。
なんともやるせないラストだった…。
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新名さんのミステリ!
途中からああ~いやだな~怖いな~と先に進む手が重たくなるところがやっぱり新名さんってかんじです。
ミステリを読んでいてもホラーでした。
Posted by ブクログ
初めての作家さんで、ワセダミステリクラブに所属していたという経歴から、どんなものをみせてもらえるのか期待して読みましたが、ミステリマニアらしいこじらせ方でした。
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犯人当てミステリーを地で行った超力作! 様々な視点で描かれる、完全なる密室とは何か #雷龍楼の殺人
■あらすじ
二年前に孤島の雷龍楼で殺人事件が起こった。事件で両親を失った外狩霞は東京で叔母一家といとこの穂継と暮らしていた。
ある日、霞は何者かに誘拐されてしまう。誘拐犯は解放するための条件として、穂継を雷龍楼に向かわせ、ある情報を入手するように告げられるのだ。その後穂継から誘拐犯に連絡が入る、なんと雷龍楼で新たな密室殺人事件が発生したらしく…
■きっと読みたくなるレビュー
力作ですね、犯人当てミステリーを地で行った作品。タイトルも装画もカッコイイ!
いきなり読者への挑戦状が入ります。本来は終盤で入るべきはずのもの、どんな中身は読んでみてほしいのですが前代未聞でビックリ。倒叙ミステリーなのかな? と思いながら読み進めますが、犯人による犯行状況をなぞるような構成ではないんですよ。んー、どゆこと?
そう、本作は大きく3つの視点で進行していきます。
外狩霞 :誘拐され、解放条件である穂継の情報入手を待つ
高森穂継:雷龍楼で情報入手を目指すも、連続密室殺人に巻き込まれる
鯨井真子:穂継の叔母でありミステリー作家、二年前の事件を穂継と共に追う
それぞれの視点で様々なことが発生しながら事件のことが語られていくのですが、物語の中心としては穂継の視点。よくある孤島・館もの設定ではあるんですが、「完全なる密室」などミステリー論も差し込まれ、最後まで飽きることなく楽しめちゃいました。
事件では昔ながらの大家族イザコザも仕込まれて、人間関係にも深みがある。事件との繋がりも怪しいし、これはわくわくが止まらない。
またいくつか明らかに伏線だなと感じさせる情報があるんですが、結局この3つの視点がどういう構造か分からない。ひょっとしてこうじゃないのかなーとは思うのはあるんですが、動機や過去の背景との繋がりが見えてこず、イマイチ明確にならないんすよね。ムズイ…
読み進めること終盤、ついに枠組みが見えてくるんですが… なるほど、そういうことか。多くの情報が紐づいて、するすると真相が明らかになってくる。となると、あの人はこの人で、まさかこうなってるのでは… と思いながらラストを迎え、私はガクブルが止まりませんでした。
■ぜっさん推しポイント
よくミステリーは、限られたルールの中でしか楽しめない予定調和なゲーム的な読み物であるという批判があります。そこがいいんじゃないですか~、人生を楽しく時間を過ごすことが重要なんです。
どんな高尚な文学芸術であっても、受け手にとって光り輝くものが得られなければ、何の意味もないと思ってます。みんなでミステリーを楽しもうって姿勢の作品は大好きです、今後の作品にも期待しちゃいます!
Posted by ブクログ
密室の結末が意外な方向に進みました。賛否両論な展開だと思います。違和感はありつつ、途中までとても読み応えがあったので、私は少し残念に感じました…。
Posted by ブクログ
タイトルと表紙に惹かれたが内容も面白かった!
ありがちな館、密室殺人かと思いきや・・・。
オチは悪く無かったが、多少無理のある設定がチラホラあるがトータルで見れば悪くは無かったが、もっと面白くなる余地はあったはず!?