児玉雨子のレビュー一覧
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児玉雨子さんによる江戸(近世)文芸の紹介エッセイとリメイク短編小説を収録した本。そういえば江戸(近世)文芸ってあまり話をしている人たちも見ないな…?と思って読んだ。あと単純に児玉雨子さんの『##NAME##』が超よかったので他の著作も読んでみたくて。松尾芭蕉の創作者メンタルや平賀源内の異種ヤンデレ純愛幼馴染ハーレムBL、江戸時代のスラングや遊女たちのシスターフッドなど、そんなこと書いてたの!?と衝撃を受ける作品の数々を紹介しており、そりゃ当時といまの価値観であわないこともあるだろうけどそれと同時に変わらないものもあるんだよな…人間って今も昔も似たようなことで喜んだり悲しんだりしているよな…と当
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児玉雨子さんは初めて読んだのだけど、好きな作家さんだ。テーマの切り取り方も文体もかなり好みだ
人の無遠慮さを描くことにためらいがなくて、目をそらしたくなるような言動が主人公にぶつけられて雑な扱われ方をされ、それに慣れていくことにこちらも疲れてくる。そう思った矢先に「傷つくことに疲れてきた」という一文が飛び込んできて、主人公とシンクロしているような作者にこちらの心が読まれている気持ちになった
いま私たちは増やそうと思えば容易に名前を増やすことができる。SNSだって複数アカウントで作れるし所属するコミュニティによって名前をつけかえることができる。そのコミュニティで呼ばれるその名前は間違いなくそこで -
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たまたま同級生がジュニアアイドルをやっていたので、どんなものなのかは昔から知っていた。雪那と同じように、情報の授業で同級生が名前を調べて、ひそひそ噂をしていた。その子はキャラクターの問題もあってかいじめのようなものはなかったけれど、やはりなんとなくみんなその話題については触れてはいけないものと認識していたのを思い出した。
作者をあまり意識せず読んだんだけど、この方作詞家の方か……!
何曲か知ってる曲(なんなら好きな曲)があって驚いた。
夢小説だの、前略プロフィールだの、出てくるもの的に同年代くらいの作者さんかなと思っていたらバッチリ同い年だった。 -
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私は作詞家、児玉雨子さんのファンです。
雨子さんの歌詞はいつもフラットで、偏ってない。でも私たち女子に(きっと男子も)明日からも生きていくエネルギーを与えてくれます。
本書は全く前知識なく読んだので、古典文学の話と思っておらず日本史超苦手な私はひるみそうになりました。
でも、いつもの歌詞のようにフラットな目線で語られる江戸時代文学に「へ~知らなかった」と興味深く読めました。
「ありがた山のとんびからす」っておもろ(泣きながら笑う絵文字)
本の中で何度も触れられていますが、江戸時代という時代的に女性蔑視な世の中で生まれた作品たちだから私は結構内容に引く部分も多かったです。
昔の作品だから仕 -
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児玉雨子さんが書く歌詞が大好きで読んでみた。
雨子さんは私が好きなアイドルの歌詞も書いていて、雨子さんがどんな気持ちでこの小説を書いたのかすごく気になるし、私が好きなアイドル達がこの小説に出てくる子達と同じような思いを抱いているのだろうかと考えると少しは思い当たることがあって辛くなる。
最近のアイドル界では、さすがにあからさまに性的に消費するようないかがわしいコンテンツは少なくなってきたとはいえ、雑誌や写真集なんかで露出の多い衣装を「これはエロいのではなくエモいのだ」ということにして皆で目配せするように楽しんでいる所は正直あると思う。
アイドル達、特に未成年の子達は大人達から守られるべき存在だ -
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わたしが初めて児玉雨子さんに触れたのは、アンジュルムの「乙女の逆襲」の歌詞だった。「テレビもなんにも夢さえ見てない、そうゆう世間もあたしを見てない」というちょっと後ろ向きな歌詞を、白いミニドレスで着飾ったアイドルたちに歌わせたMV映像が今でも印象に残っている。この楽曲がリリースされた2015年当時はまだ、テレビ文化は残っていただろうか。今ではもう若者たちの中心はYouTubeが台頭する動画文化にすっかり塗り変わってしまっていて、またニュース等の情報伝達もSNSのがはるかに迅速に行われているから、確かに「テレビもなんにも夢さえ見てない」時代が来てしまったように思う。
「誰にも奪われたくない」も -
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どんなことがあっても日常は続いてしまう、というのは最近の作品には多い終わり方だと思う。「オチ」があるわけではない、という意味で、この作品もそうだ。面白い終わり方でスッキリするわけではなくて、どちらかというと最後は開かれている感じ。委ねられていて不安になる。そんな終わり方。
著者の児玉雨子さんはずっと作詞家として知っていたから、読み進めていく中でどうしても作曲家の主人公を児玉さんに重ねてしまった。児玉さんは普段からああいうことを考えているのだろうか、と思ってしまった時点である意味負けだと思うけど、あえて負けにいくとするなら、児玉さんはもっと達観しているのかと思っていた。そんなことはなくて、かな -
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“のび太にさえ自分だけの部屋があって、ドラえもんにも押入れというパーソナルスペースがあるというのに、どうしてこの時代に私には私だけの空間がないのだろう。(中略)安心してひとりになるには金が要る。”(p.25)
“追い詰められてから動こうとするのは、能力なり環境なり、価値あるものを持っているか、道を譲られてきたひとの特権なのだ。(中略)仕事ができるわけでも、容姿がすぐれているわけでも、大きな車を狭い道で乗り回せるわけでもない私は、きっと自分が追い詰められたと気づいたころには人知れず落っこちて、そのままおしまい。そうならないようにいつもすこしずつ生活を案じて、私の生活という足場がほころばないよ -
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パートナーが働けなくなったことをきっかけに、フリマアプリにのめり込んでいく女性の話。
売れるか売れないか、何円で売れるか、売るためには綺麗に使わなければ。
ほとんど強迫観念的に物の価値を見定めようとする言動に、どことなく狂気を覚えかけたけれど、現代人はわりとそういう傾向にあるのかもしれない。
フリマアプリはとても有用だと思う。多分SDGsだし。
とはいっても、いつか売ろうと思って溜まり続けている売れるはずの物たちは、それは、ゴミだ。
家賃を払ってくれるわけでもない物どものが部屋を圧迫している事実から目を背けず、売るか捨てるか、いい加減向き合わなければな、と読後に自戒せざるを得なかった。 -
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「汚してみたくて仕方なかった」鈴木涼美
売春が無くならないのは、男側の問題の方が大きいけど、自分に値打ちが付くことに依存する女側の問題もあるのかもしれないと思った。女は性処理として利用されてきた時代が長く続いたせいもあり、完全に無くすことは難しいのだと悟った。
「トイレとハムレット」宇佐見りん
面白かった、、!確かに腹痛と苦悩のポーズは似ている。舞台が好きな理由として「シンプルだから」っていうのはすごく腑に落ちた。たった一つの物語、感情を演じているだけだもんな。現実の方が感情ごちゃ混ぜで騒がしいもの。
「私の三分の一なる軛」児玉雨子
生物は毎日ちょっと死んでおかないと生きられないって興味深