児玉雨子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「私の身体」を「生きる」とは何だろう。いや、「私の身体」とは何だろう。そもそも、「私」とは何だろう。
各作家たちの切り口は様々だが、みな共通しているのが、己という存在を不可欠に構築するこの肉体というものの生物的な役割にも社会からの眼差しにもかなり戸惑い、苦しみ、受け入れたり受け入れられなかったりしながらどうにか生きている点で、強く連帯感を持ちながら読んだ。
痛ましさを感じたのが、執筆陣の女性たちはほぼほぼみな性被害の経験がある点。私にもあるし、私の友人たちもほとんどあると思う(学生の頃、痴漢が話題になったとき、その場にいた10人ぐらいのなかで痴漢に遭ったことがない子は1人しかいなかったことを -
Posted by ブクログ
1番に感じたのはやるせなさ、だった
子供が性的搾取されている、被害者であると知らずにグラビア活動を親にさせられている
でも当事者にとっては学校以外の居場所でもあった… …
子供を産んだので どうしても親目線で読んでしまいいたたまれない気持ちになった
この本は子供がグラビア活動をして児童ポルノ被害者になるとゆうお話しだったが、
普通のクリーンな芸能活動だって個人はモノ的に搾取され消費される
グラビアだと性的に搾取され消費される
性的かモノ的なのかの違いだなけで 芸能活動はYouTuberなんかも含めて搾取され消費される事で収入を得たり知名度が上がる
それを意思決定権の無い子供にやらせていいのか -
Posted by ブクログ
個人的には、幼少期に出てくる夢小説を読みながら、せつなは自分の気持ちをそのキャラクターに投影していたのではないかと思った
確かにせつなや美砂乃ちゃんは児童ポルノ被害者なのだろう大人に性的に消費される側だったかもしれないしその当時はそのことに気がついていなかった
だけど、その時期全てが辛いのではなく彼女たちなりの楽しい部分もきっとあった
それを否定されたことで二重に傷ついたではないか
でも生きてる
消費されて傷ついてるかもしれないけど、彼女たちは今は自分を大切に生きようとしている
そんな風に考えてどうか彼女たちのような子どもがいても幸せに生きてほしいと思った -
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Posted by ブクログ
ネタバレ夢小説の文学だ!!?と思って読んだけどすごく計算されている話という印象を受けた
夢小説に名前入れないで読もうとすると##NAME##って出たよね 今もそうなのかな
ジュニアアイドルの問題に関する記事を読んだりするとこの小説のことを思い出す
母の強い意向でジュニアアイドルの仕事をしていた主人公だが、やめたあとも画像は名前とともにネット上に残り続け、検索すれば簡単に見つかるデジタルタトゥーに変わる
夢小説の名前を入力するという部分と、主人公が後半で名前を変えるという部分が伏線回収になる
ジュニアアイドルを続けていった友達との描写もよかったし、最後の新しい名前を母は知らないっていうのがよかった -
Posted by ブクログ
ネタバレ児玉雨子さんの歌詞が大好き。
『とろとろした風に綿毛が舞っている』(p16)
こういう表現が素敵だし、さすがだなぁと思う。
『説明は、他人が知らない言葉を呪文にして威圧している気分になるから、なるべく生活する中で避けて通りたい』(p21)
ここも雨子さんの感受性の豊かさを感じられて良いなと思った。
『わたしをわたしたらしめる何かを誰にも奪われたくない。でも、守ろうとしているそれがわからないままでいる。』(p94)
この小説のタイトルである「誰にも奪われたくない」ってこういう事だったのね。
自分らしさって多分自分が一番よくわからない。
自分らしさを客観的に理解できてる人っているんだろうか。 -
Posted by ブクログ
この作品は本当に自分にとって良い作品だった。
生き辛さを表現する作品は多いけど、この表現の仕方は斬新で面白かった。タイトルがこのように回収されると思わなくて驚いた。
「1人じゃ生きていけない」の解釈がとても面白い。
気付いたら1人で生きてなかった。みたいな感じで、自然に他者ありきの自分が成り立っていて、それは感情とか依存心的な話でもない。その点はこの本の魅力だと思う。
終盤の真子ちゃんの生き方はとても響いた。
これからは自分の力で自分を作るという強い意志がその人物にとても好感を持てた。
その反面1人で生きていくことは寂しくもあり、遠い存在にも感じてしまう。
こういったシンプルな意味でも1人 -
Posted by ブクログ
感想が難しいけど、面白かった!
クソな夫への鬱屈した気持ちとか、初めてのことに戸惑う気持ちとか、もう全部うっちゃってしまえ、みたいなのとか、せどりサークルでの人間関係とか、こういうことはありそうだなと思える
不要なものを必要とする人へ譲る
リアルのフリマや知人同士ではよくあることなのに、アプリやネットを介すと一気に胡散臭くなるのはなぜなんだろう
不用品に価値をつけて利益を産もうとする行為が浅ましく感じてしまうからなのか
休職中の夫は収入が無いにも関わらず、理想の自分の演出のため次々と買い物をして不用品を増やす。
その不用品を出品する主人公を見て夫は『ゴミあさり』『排泄物』と、嫌な顔をする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ好きな作詞家さんによる夢小説にまつわる話ということで、以前から気になっていた作品。芥川賞候補作は自分には難しく読み進めるのに苦労することが多いなか、こちらは珍しく一気読みしてしまった。(時系列が交互に入れ替わるから、年齢の計算をするのが少し大変だったけど)
オタクの色んな思想について夢小説を通して描いた話なのかと思っていたら児童ポルノに繋がっていって、想像以上に社会派な内容だった。名前をテーマに夢小説をフックにする発想がさすが児玉さんという感じ。
主人公は##NAME##=何者でもないただの自分、つまり石田雪那でも、石田せつなでも、ゆきじでも、ゆきでもない自分でいられるから夢小説にハマったの -
Posted by ブクログ
ネタバレ夢小説についての話であると聞いて購入。
帯にあるような夢小説の話というよりかは、他者によって名付けられるということがその概念やその人にどのような意味をもたらすかという作品のように感じました。
かつてジュニアアイドルとして活動していた主人公・雪那。大学生になってから、当時の自分が性的なものとして搾取される側になっていた危険性(児童ポルノ)に気づくものの、今度は自分が二次創作や夢小説という形を通して誰かを搾取する側に回ります。
特に印象的だったのは、大学生になった雪那がジュニアアイドルだった過去を知られ、友人から「あなたはそっち側じゃないでしょ!?」と言われたシーン。搾取される側だった雪那は