【感想・ネタバレ】目立った傷や汚れなしのレビュー

あらすじ

誰かが欲しがっていれば、それはもうごみじゃない――フリマアプリの「せどりサークル」に加入した翠。物の価値を見極める活動に高揚する一方、休職中の夫への愛情は下降し……。

★★★あなたの価値は星いくつ?★★★
芥川賞候補作『##NAME##』に続く超快作!
人気作詞家・児玉雨子が描き出すノンストップ転売ストーリー!!

〈グラフの波形バッキバキ。いい商品選びましたね〉〈私たちと“電撃”しませんか?〉
夫の休職をきっかけに、フリマアプリ「メチャカイ」で小金稼ぎを始めた会社員・翠(すい)。
ある日立ち寄ったドン・キホーテで、“爆仕入れ・爆転売”に燃える女たちの〈せどりサークル〉にスカウトされる。
掘り出し物から利益を生む快楽にのめり込む一方、働けないのに浪費する夫への葛藤を抑えられなくなっていき……。

「買う女から売る女へ。資本主義と売る女たちの反乱を問う優れた小説」――渡邊英理(大阪大学教授)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

せどりのサークル活動を中心に、結婚生活の心境の変化絡まる物語。

ものの価値は人によって違うし、その価値をつけるのも誰かは決まっていないのに世の中には常に平均があることに気がつけて、不思議に感じることが出来た。

登場人物の距離感が絶妙で、他人と仲間と旦那と…呼称は付けられるのに全てが他人事のような書き方が良かった。

盛り上がりにかけるかと思っていたが、ラストでこの本は良かったと思った。(このラストは賛否別れるだろうなぁ)

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

メルカリみたいなフリマアプリで使わなくなった生活用品を売る主人公に共感を覚える。
そんなに人の目を気にしすぎなくてもいいのにってくらい、人からどう思われるかを気にしてるように思えた。
旦那に文字通りクソみたいな言い方をされても結婚生活は続いてくってのがなんかめっちゃよかった。
「自分に価値があるかどうか考えたことがないのだと思う。
ある、という前提で生きている。」
急に一緒に居るのが息苦しいほど苦痛になる瞬間ってあるなぁ。旦那との会話がかなり面白かった。ほつれるって映画での主人公と旦那がちょくちょくする地獄みたいな会話っぽくてよかった。

フラフラしてるゴミ収集車にぶつかって終わりなのがなんか嫌な感じ。前に立ち塞がるのがゴミってのがなんとなく悪い雰囲気を醸しててそれもよかった。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

パートナーが働けなくなったことをきっかけに、フリマアプリにのめり込んでいく女性の話。
売れるか売れないか、何円で売れるか、売るためには綺麗に使わなければ。
ほとんど強迫観念的に物の価値を見定めようとする言動に、どことなく狂気を覚えかけたけれど、現代人はわりとそういう傾向にあるのかもしれない。
フリマアプリはとても有用だと思う。多分SDGsだし。
とはいっても、いつか売ろうと思って溜まり続けている売れるはずの物たちは、それは、ゴミだ。
家賃を払ってくれるわけでもない物どものが部屋を圧迫している事実から目を背けず、売るか捨てるか、いい加減向き合わなければな、と読後に自戒せざるを得なかった。

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2025年11月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

フリマアプリの今どきのお話。
フリマアプリの文化もやはり人間関係が生じて、いろいろな共感や軋轢や生まれる様が面白い。

物に対しての価値感が違えば、すべてのことにも共感が得られなくなるのだ。

エンディングが衝撃的?!
ミステリーのどんでん返しのようでもある。

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2025年11月06日

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