児玉雨子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分の中では3.4という評価です。児童ポルノの被害にあった主人公の当時と現在の心情を織り交ぜて描写されており、どのように過去と折り合いをつけ進んでいくのかを決めるところまでを描いている作品かと思います。児童ポルノの被害を受けたと明確に主人公から明言されることはなく、当事者だからこその事象や第三者からのセカンドレイプに対する混ぜこぜになった感情が繊細に描かれていたため、没入感をもって読めました。
現代パートでのSNSを使ったコミュニケーションの解像度等も高く、場面場面が思い浮かべやすいのも魅力の小説だと思います。
ただ、完成度が高い分スッキリとしない、正解がない、本人にしか分からない気持ちを正確 -
Posted by ブクログ
長年アイドルが好きで、同じ女性としてグラビアを見ると、スタイルいいな、綺麗だなと憧れの気持ちを抱く反面、複雑な気持ちになることもある。特にまだ中高生の子は、これは自分の意思なのか、それとも大人にやらされているのか…。
あるアイドルに対して水着などのグラビアをやらないことについて、Instagramのコメントで「逃げてる」などと厳しい言葉で指摘する人がいた。自分の肌を世間に見せること(一生残る)がいかに勇気のあることで、覚悟が必要なことか、よく考えてほしいなと思う。
それとはまた児童ポルノは別の話で、絶対に許してはならないこと。でも正直その線引きについて知らないからもっと調べてみようと思った。
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Posted by ブクログ
ネタバレ夢小説と改名。一貫して名前の物語になっていて、構造がとても綺麗だった。君が名付けた私の名前は、私のために鳴る最も短い歌。
そして児童ポルノを許さないという怒りの表明でもあった。るろ剣の作者の書類送検をきっかけに書かれた小説なのかも。あのとき確かに私も激しい嫌悪を抱いたはずなのに、毎日流れてくる気色悪いニュースに押し流されて記憶の片隅に追いやってしまってた。この児ポ大国で生きていく以上、絶対にあの怒りを忘れちゃいけないのに。虐待の被害者、特に子供が自分の言葉でうまく怒れないのなんて当たり前で、怒らなくちゃいけないのは私たち大人だ。その想いを強くしてくれた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後、主人公のひとりよがりな感じが否めず馴染めなかった。
引退したみさのちゃん、一般人として穏やかに暮らせるのかなと思ったけど、ママタレントになるルートもあるはず。
妊娠してグラドルはやめてもアカウントをそのままにSNSを更新しているのは、一般人ではなく夫と娘と自分の容姿と日常を消費しながら生きていく将来の可能性をみさのちゃん自身が否定していないからなのではと思う。
主人公はみさのちゃんとの再会を前向きに考えてるけど、みさのちゃんは呼んでほしいときに「みさ」と呼んでもらえず助けてくれなかった主人公のこと許せるのかな……被害者同士だからって関係が修復できるかどうかは別のように思う。 -
Posted by ブクログ
昔、「『舞姫』の主人公がバンカラとアフリカ人にボコボコにされる明治文学の話〜」みたいなタイトルうろ覚えの本があって、へー明治時代って現代と比べたら堅苦しいイメージあったけどこんなにパンクだったんだ、って感じたのを思い出した。
江戸時代、って括ると広いけど、この時代もこんなにポップだったんだ。昔も流行り言葉やイキりやそれをダサいと見る目なんかは今と変わらずあったようで、著者の狙い通り江戸文学がとても身近なものに感じられるようになった。
だいぶライトな作りだったので、もう少し扱っている文学作品一作一作を深く掘り下げてほしいという物足りなさも少しあった。