奈倉有里のレビュー一覧

  • 理不尽ゲーム

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    ネタバレ

    前半は群衆事故に巻き込まれて植物状態になった16歳のフランツィスクと、彼の回復を信じて語りかけ続ける祖母が描かれ、後半は目覚めたツィスクが目にする社会の理不尽さが描かれる。祖母も繰り返し、社会が昏睡していると話すし、スターズが教えてくれる社会は完全におかしい。盗聴器が仕込まれたカフェ、車の話しかしないように仕向けられた市民、異様な得票率で当選する大統領、選挙前はゆるく、選挙後に激化する取り締まり。ツィスクとスタースが参加したデモでは、その場にいたというだけでGPSで追跡され逮捕される。対立候補は暗殺され自殺と公表される。ベラルーシが独裁国家だから、ルカシェンコが独裁者だから、とばかりは言い切れ

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    2021年05月16日
  • 理不尽ゲーム

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    ベラルーシのこと、あまり知らない。その歴史も現状も文化も、知らないことだらけ。何度か息が詰まりそうになりながら、不思議とポップな主人公に引っ張られて読んだ。おばあちゃんの手紙がよかった。

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    2021年04月16日
  • 文化の脱走兵

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    反戦という重いテーマを、詩やエッセイで真っ直ぐ伝えている。
    詩を読むことで好きな季節を何度も体験できるという考え方に好感が持てる。
    ゲームのチャットでウクライナ人やロシア人を含む世界中の人々が一緒に交流している話には驚いた。
    絶望しないために自分の内面を守る、というメッセージが印象的だった。

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    2026年03月25日
  • 文学キョーダイ!!

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    逢坂冬馬さんが読みたくて借りたら
    まさかの対談集
    それも姉弟って!!
    知らないことが多すぎて困惑
    内容が深すぎて超困惑
    出てくる本を読もうと思う
    ありがとう

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    2026年02月19日
  • 戦争日記 鉛筆1本で描いたウクライナのある家族の日々

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    本当に一夜にして生活が一変したという事実が強く伝わってきた。
    平和だった日本も昨今何かのきっかけで戦争がおきてもおかしくない状況なので人ごとでは無い。

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    2026年01月31日
  • 理不尽ゲーム

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    語り口自体はライトだけどなんとも重苦しい気分に。結局ベラルーシを出るしかないのか…。地下鉄駅に雨宿りしたい人々が押しかけて圧死者が出た事故はもしかしたらベラルーシで本当にあった事故なのかもしれないけど、もしやスターリン死すの一報を聞いたモスクワ市民が赤の広場に詰めかけて大勢圧死した事故のパロディかとも思えてくる。

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    2026年01月25日
  • 文化の脱走兵

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    知人に勧めてもらいましたが、どうも詩とカタカナ、知らない固有名詞が苦手なため離脱。内容は素晴らしいのだろうけど、私の知的レベルが低すぎてごめんなさい。

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    2026年01月12日
  • 文学キョーダイ!!

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    あの逢坂冬馬さんに3つ上の姉がいた。しかも同じ時期に作家デビューしているとか。
    名倉有里さんについては知りませんでしたが彼女の作品も読んでみたくなりました。
    対談形式で語られる姉弟の家庭環境とか興味深く、貧乏インテリの家庭に育ったとか謙遜してましたが清貧な学者の家系のようで、好きなことをとことん続けることに手間暇惜しまない精神があればこそなんだなって感じました。
    凡庸な者は生活に追われお金を追い求める暮らしを強いられるわけですが、抜け出した者はお金のほうが自然と集まるような仕組みで生きられるんだって感じました。

    冒頭にカラフトが島なのか半島なのか知るために一人は東、もう一人は西に歩いて再び出

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    2025年07月17日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    ロシア文学の知識がほぼ無い私には(ドストエフスキーとか有名どころの名前のみ知っている)少し難しかったけれど、普通にロシア留学エッセイとしても楽しめる部分が多く、読んで良かった。

    今の情勢を目の当たりにしているからか、どこか切ない気持ちになる。

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    2025年06月20日
  • 文化の脱走兵

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    ロシアについては現状起こっている出来事での先入観がかなりある。
    その一面はロシアのほんの一部で、ロシアのすべてではないのだと気づかされた。

    人知れず、時代を超えて人と人が繋がっていく
    「大丈夫ですよ、一所懸命にやっていると、そのうちつながってきますから」という言葉に背中を押してもらった気がした。

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    2025年04月03日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    ロシア文学の研究者であり翻訳者である著者が、自身の留学体験や文芸翻訳の実例をふまえながら、他言語に身をゆだねる魅力や迷いや醍醐味について語り届ける。「異文化」の概念を解きほぐしながら、読書体験という魔法を翻訳することの奥深さを、読者と一緒に“クエスト方式”で考える。
    著者は、ロシアに留学していたことから「異」文化の違いが大変だったのではないかと聞かれることが多く、そのたびに「異」文化という言葉に戸惑うという。「文化とは人と人が共通の様式を用いて理解しあうこと」で、人はみな「自分の背負う文化を選ぶ権利」がある。だから、「文化」の枠組みは場所で(ましてや国籍や民族で)決まるものではない」とし、「異

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    2024年12月10日
  • 理不尽ゲーム

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    独裁政権の恐ろしさ。
    ベラルーシというどこか遠い国の話のようで(実際に場所や歴史など調べながら読んだ)、主人公の現代的な語りがどこにでもいるような10代の男の子で、地続きの恐怖を感じた。
    以前読んだルーマニアの話(『モノクロの街の夜明け』)も独裁政権下で市民はどれほどの苦痛を強いられるのかが書かれていたが、本当に恐ろしい。

    権力を集中させないこと、あきらめないこと。
    今のアメリカの人にも広く読んでほしい。

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    2024年11月05日
  • 文学キョーダイ!!

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    ロシア文学研究者であり翻訳者の奈倉有里さんと「同志少女よ敵を撃て」で本屋大賞を受賞された逢坂冬馬さんの対談集です。このお二人はおおらかな家庭で育った実の姉弟です。こういう対談でもないと、なかなかじっくり世の中のことを語り合う機会はないので…ということでしたが、たしかにお互いに忙しくなれば、なかなかゆっくり語り合う時間なんてないし、家族が何を考えてるかとかあえて聞かないもんなぁ…と。お二人の文学論議とても微笑ましく面白かったです。

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    2024年10月25日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    言語の習得や翻訳の極意をRPG風に描いてくれてる。
    作者の文学に対する真摯な姿が胸を打つ。
    巻末のブックガイドもいい。

    巻末記載の
    『戦禍に社会学者はなにができるか』
    エカテリーナ・シュリマン著
    奈倉有里訳・解説
    岩波書店編集部note
    これは一読の価値あり。一読といわず、何度も。

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    2024年10月24日
  • ロシア文学の教室

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    すごく面白い。
    ユニークなロシア文学案内。
    何せ、主人公は授業を出席すると、その課題作品の中に入り込んでしまうのだ。そして、ひそかに思いを寄せる同じクラスの女性が、その作品の中の人物として現れる…青春恋愛小説のカタチで進む。

    新たな戦争の時代にあって、なぜ文学をやるのだろう。戦争、国家、恋、喜劇、愛、悲劇、死、時間…。「社会とは、愛とはなにかを考える」。本書の中で展開される授業の目標だ。最後の作品「復活」を読み終えた学生たちは、その意味をかみしめる。主人公・湯浦葵は「怖いのは考えるのをやめてしまうことだ」(p359)と考えるにいたる。

    文学を通して、言葉を鍛え思考を豊かにし、この社会をとら

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    2024年09月13日
  • ロシア文学の教室

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    ネタバレ

    なんと表現するのかわからないが、素晴らしい「読書案内」の本。
    村上春樹ふうにいうならデタッチメントの文芸が好きな者だが、コミットメントの文芸にも興味ゼロではない。
    というか、デタッチメント側の人間にとって、時事ネタにコミットメントするって文芸作品くらいでしか果たせないという直感がある。
    いい橋をかけてくれた。



    「ロシア文学の教室」から小説の世界へワープ――異色の体験型・文学教室!
    青春小説にして異色のロシア文学入門!

    「この授業では、あなたという読者を主体とし、ロシア文学を素材として体験することによって、社会とは、愛とは何かを考えます」
    山を思わせる初老の教授が、学生たちをいっぷう変

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    2024年08月20日
  • ロシア文学の教室

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    3章まで読んだ。この後も読むかどうか悩む。小説を小説の手法を使って紹介するというやり方は、その大元の小説を適切に料理できていない、という疑念に陥る。手法の方の小説の色(恋愛もの)が強すぎるのだ。2章はプーシキンの本質について触れている部分が最後にあり、得るところがあった。しかし、全体として手法として小説を採択した意味が分からない。変なメタ性はやめて、直接的に文学に切り結んで欲しいな。

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    2024年06月20日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    誰かの感想で興味を持って読みたい本棚に入れたと思うんだけど、語学学習の本だとは思ってなかった。ロシア語って事で、米原万里さんの「不実な美女か貞淑な醜女か」を思い出しましたが、同時通訳者と翻訳家では立場が違うし、少女時代をロシア語学校で過ごした米原さんと、日本でロシア語学習を始めた奈倉さんもまた立場が違いますね。ただ、母国語以外を学ぶことで、母国語以外の考え方・感じ方に触れる事が出来る、今いる世界を多角的に理解するための鏡の様な物だと考えているので、他言語を扱える方のお話は楽しいです。
    英語は中学からずっと、大学でドイツ語やって、卒後にちょっとNHKの語学講座見たりして、息子が大学でスペイン語を

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    2024年05月11日
  • 文学キョーダイ!!

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    家族からのおすすめ。
    実はどちらの作家も未読なのですが、とても面白かったです。
    作家と私の世代がほぼ同じで、家族のタイプも似てるところがあるので、共感がありました。

    政治に無関心な社会への警鐘…、能登の地震を経てさらに強く響きました…。

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    2024年01月12日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    ロシア文学者の留学時代の思い出。ロシア文学というジャンルにハマるというのは凄い縁ですね。好きだからこそここまでできたのですね。私は文学というもの、更にロシア文学というものと全く縁遠く、ついていけない内容も多々ありました。著者のロシア文学への愛を感じ、そしてソ連崩壊後の大学教育や言論への締め付けの悲しみを感じました。文学って、思想?なんですかね?深く噛み締めたら引き込まれるものなんでしょうね。

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    2023年11月06日