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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 侵攻前夜から始まる地下室での避難生活、ハリコフ(ハルキウ)からリヴォフ(リヴィウ)、ポーランドを経てブルガリアへ逃れる過程を絵と文章で綴った、鉛筆で描かれたドキュメンタリー。
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Posted by ブクログ
ラジオで紹介されていたので手に取ってみた。 本当のこと。 日常の続き。 当事者にとってこんなことが日常。 なぜ?どうして??
ウクライナに住むある家族の日々が、鉛筆画で描かれている。 自分たちの住む国や地域が、ある日戦争になったら…と考えさせられた。 辛いことがあっても、生きていくしかないのだ。
ウクライナ人の作者(ロシア語話者)が、勃発したウクライナ戦争とそれをうけての避難の様子を、鉛筆一本で書き記した日記です。 「読み物」として整理されているわけではなく、事実を切り抜いた簡潔な文章と、ラフなスケッチで描かれる避難生活の日々が、戦争という大きな流れに翻弄されるリアリティを強調しています。...続きを読む 「非日常」が「日常」になってゆく様子、悲しみや不安を抱えながらも新しい生活に順応していく子供たちの様子を見ると、(少なくとも兵士たちや巻き込まれた市民たちは決して望んでいなかったのに)戦争が起きた、という事態の異常さに胸が痛みます。 日本が戦争を経験してからもうすぐ80年が経過しようとしています。当時のことを記憶している方々も多くが鬼籍に入られ、「戦争」という事態の異常さ・悲惨さはすでに他人事になってしまっています。 その中で、現代に再び起こった戦争について、遠く離れた異国「ニュース」ではなく、地球全体で止めなければならないことだと強く意識することが必要なのだと思います。 核兵器をはじめとする武力に裏付けられた「平和」は決して真の平和ではありません。非武装中立・非武装平和というのは絵空事かもしれませんが、それでも「理想を求めて何ができるのか」を考えることは決して無意味ではないと思います。
ある朝突然破壊された日常、未来。 家と地下を往復する生活。 戦禍から逃れるため着の身着のままで乗り込む列車。 家族との別離。戦地に残った家族親類への絶えない心配。 鉛筆で描かれたそれが、まさに現在進行中の出来事という事に改めて震撼する。
本が登場するという話しが伝わって、興味を覚えていたが、出回り始めたことを知って入手した。入手して眼を通してみて善かったと思う。 「鉛筆1本で描いたウクライナのある家族の日々」と題名に在るが、戦禍の中で手近にスケッチブックやノートや鉛筆を持っていて、そこに描いた画と、綴った然程長くない言葉を折り重ねた...続きを読むという本である。 イラストレーター、絵本作家という活動を続けている著者であるが、“侵攻”の勃発でその身を案じていた人達が国外にも在り、韓国の出版関係の方がインスタグラムに出た鉛筆の画を見て接触し、ウクライナで事態が起こってから国外へ出る迄の様子を本にすることになったのだそうだ。日本を含む各国では、その本を下敷きに出版しているということになる。 著者、そして画を描いたオリガ・グレベンニクはハリコフ在住のロシア語話者だ。ロシア語話者にとって、“ハルキウ”は“ハリコフ”だ。巻末の解説によれば、著者自身が翻訳では「ハリコフ(ハルキウ)」という程度に標記して、“ハリコフ”を残して欲しいとしているそうだ。そういう「言葉の摩擦」のようなモノが、紛争の背景に見え隠れするような気もする。 本当に「極個人的な記録」という感じのモノが、国外で眼に留まって本になったという感じなのだと思う。著者は夫や子ども達と共に高層集合住宅の9階に住んで居た。戦禍がハリコフの街にやって来てしまった。訳も分からずにアパートの地下に避難した。訳も分からない中、スケッチブックに鉛筆で画を描き、何事かをメモするように綴って気を静めて、子ども達を護ろうとしていたのだ。やがてハリコフから脱出することを決断するが、駅へ向かうタクシーがやって来るまでの10分間程で慌ただしく準備して飛び出した。後から聴くと、戦禍の混乱で列車が停まったということも在ったらしいが、彼女達は西部のリヴォフ(リヴィウ)を経てポーランドのワルシャワに出た。そこからブルガリアに出て落ち着いたようだ。 本当に差し迫った中で、未だ幼い娘を見詰め、娘との何気ないやり取りを走り書きのように綴っている様子を見て、何か酷く心動かされた。砲弾が飛び交ったような戦禍の街に在り、更に訳も判らずに脱出をしていたという中、著者が「拠所」としたのは「子ども達の母であること」と、「画を描く表現者であること」であったのかもしれない。本書は非常に迫るものが在る。
本文に『「わたしがこの日記をかくのは戦争反対!」とさけぶためである。戦争に勝者はいない。そこにあるのは血、破壊、そしてわたしたちひとりひとりの心の中に出来た大きな穴だけだ。』とある。
ウクライナ信仰が起きた時、彼女はそこにいた。 画家、絵本作家であり、妻であり、母である作者。 彼女は、自分に起きたこと、家族に起きたこと、今あることを、えんぴつでスケッチして、日記に書いた。 それは今ライブで起きていること。 だから物語としてまとまっている話ではない。 しかし、それはリアルでライブ。...続きを読む 今、彼女はブルガリアに避難してきている。 愛犬と二人の子供と共に。 夫は、ウクライナ国内に残っている(全てのウクライナ男性は、国外に出られない)。 彼女の母親は、ウクライナ国内に残っている(老人、家族は身軽に動けない)。 それを知ること、それを感じることのために、本書を手に取った。
ウクライナ戦争初期の戦闘地域へルソンから脱出した作家が記録した日記。 市民の様子家族をイラストで描いた本。現在も続くウクライナ戦争の市民の様子、地下での生活、避難生活がどのようなものか、戦争に巻き込まれるとどんな生活になるのか、映像として出てこない地下での生活がスケッチされてよくわかる。戦争下の市...続きを読む民の生活が、いかに悲惨なものかを感じる。自分がもし著者と同じ立場だったらという事を考えさせられた。
ウクライナで戦争に巻き込まれた著者の生々しい絵日記。 鉛筆一本で描かれた殴り書きのような筆致が、すぐそばで爆発が起こり、地下シェルターに逃げる必要のある現実を突きつけてきます。 著者とは職種が違いますが、私も仕事で絵を描きます。 絵を描くことでの心の安定と、戦争下でも営まれる、人々の生活と会話や自分...続きを読むの思いを文字として書き留める記録としての意味合い。 戦争が早く終わり、終わった後にこそ、この本をどの立場の人にも手に取って読んでもらい、戦争がいかに愚かなことであるのか、同じ人間が、民族・言語・宗教・肌の色などで対立することが無意味であるかを学んでほしいと願うばかりです。
ロシアによるウクライナ侵攻により、過去から続いてきた『日常』が、どう変えられてしまったのか。 瞬間的な激変や衝撃、外部と内面の関わりが日記として、個人的記録として、今、日本にいる私の目の前にある。 家族が一緒に居られない不安。 そのような精神下でも、一人で子ども2人を育み、稼がなければならない不安...続きを読む。 不安で潰されそうでも、希望に向かっていく強さ。 日本に来ているウクライナの方々の不安を想像する。
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戦争日記 鉛筆1本で描いたウクライナのある家族の日々
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オリガ・グレベンニク
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