奈倉有里のレビュー一覧

  • ロシア文学の教室

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    な、なんだこの本…面白い……!となった本でした。
    ・小説仕立てでロシア文学を読み解いていく作品。
    ・ロシア文学作品の概要からメッセージまで登場人物の心情や感想を通して伝えてくれているので、大変読みやすい。

    まるで小説を読んでいるかのような文学書評は初めてで、夢中になって読んでしまいました。各国の文学作品でシリーズ化していただきたいくらい…。
    後期の枚下先生の講義も気になります!笑

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    2025年02月11日
  • 文化の脱走兵

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    著者から見たロシアと現代社会、文学との繋がり。今生きているこの奇跡に感謝を覚えながら、大切に読み切った。世界に絶望してしまわないために、文学が、物語が必要であること。改めて気付かされた。いつかロシアに行って、奈倉さんが見た景色や、歴代の詩人が感じた瞬間を自身の身体で受け止めたい。

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    2025年02月09日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    ロシアの作家は名前や作品は知っているが、ほとんど通読したことがないことをあらためて痛感させられた。奈倉さんのロシア文学に対する膨大で愛に溢れた知識と、それを育んでくれた恩師の方々への尊敬の念が最後のページまで感じられた。

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    2025年02月05日
  • 文学キョーダイ!!

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    逢坂冬馬は「同志少女よ…」と「歌われなかった…」
    の2つの小説を、姉さんの奈倉有里のはエッセー「夕暮れに…」と「世界」臨時増刊のシュリマンの講演を翻訳したものの2つしか読んでない。が、注目しているキョーダイである。
    二人が縦横に語る本作は読めば読むほど素晴らしいと思えた。期待の1000倍以上の内容だった。なるほど育てたこの親にして育ったこの子。そうそうありそうな家族ではない。それにしても二人それぞれに見事な自立ぶりである。
    高校生や大学生にぜひ読んでほしい。自分が何者かになろうとすることをきっと支えてくれるぞと思った。
    子どもを育てる親にも必読だ。
    窮屈な世の中に倦んでいる大人にも今一度元気を

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    2025年01月05日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    ロシア文学の知識があればより楽しめるかなと思いました。
    もともとロシアには興味があったけど、この本を読んでからよりその気持ちが強くなりました。
    奈倉さんの平和に対する強い気持ちがひしひしと伝わり、またそれが簡単には実現しないという事実に胸が痛くなります。

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    2024年12月19日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    素敵な本でした。ロシア語にちょっと興味があるかなぁと考えいたこの今、この本に出会ったのは運命的かなと思いました。
    ロシアは常にミステリアスで、一歩近づけたと思っても二歩遠ざかるような国。その懐に思い切り飛び込んで、著者は自ら道を切り拓いてきた、もちろんそんな自負はなく、大好きで、大好きだからこそ、諦めない気持ち、今となれば奇跡のような数々の出来事。
    そして、それは過去では無く、今日を生きる私にまで繋がって、現在進行形であること。
    バトンを渡された訳では無いけれど、本を通じて繋がって、私もちょっとだけ関わる事が出来た、
    もうちょっと私も、私の向き合いたいものに真正面から向き合ってみようという気持

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    2024年12月03日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    奈倉友里さんの紡ぐ言葉に、どうしようもなく惹かれています。好きすぎて、うまく言葉にできません。

    これまで遠く感じてきたロシアのことが、本書を通して、少し身近に感じられるようになりました。

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    2024年11月20日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    ロシア・ウクライナ周りの話やそこに住んでいる人々のことが窺い知れるだけではなく、文学を好きでいていいんだ、と思わせてくれる本。本当に読めてよかった。

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    2024年10月20日
  • 文学キョーダイ!!

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    本を読むことを全力で全肯定してくれて、胸がいっぱいになった。

    饒舌な逢坂さんと、穏やかな語り口で本質を突く奈倉さん。姉弟だけに、共通の価値観(素晴らしいご両親と祖父!)が根底にあり、難しい話もかなーりわかりやすく話してくれてる。
    知識量や解像度がすごいし、難しい本ばかり読んでるんだろうな、と思いきや、角田光代を絶賛したり(サイン会に並んだそうだ)、りぼんやジブリやショッカー(⁉︎)などなど、わかりやすい比喩をあげて説明してくれて親近感をもった。
    私は同志少女の戦争のゲーム性みたいな書き方が少し嫌だったのだが、そのあたりの作者の意図もわかってよかった。

    2人ともニュートラルで、自分の軸がしっ

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    2024年09月21日
  • 文化の脱走兵

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    ロシア文学研究者の名倉有里さんのエッセイ。随所にロシアの詩歌が散りばめられ、とても美しく
    心が洗われる。
    今までロシア文学に触れたことがほとんどなかったので、正直驚く。正確に言えば何に驚いているのかというと、知らずのうちに『ロシア=悪』の感覚でいたこと。今現在戦争をしているロシアという国と、そこに暮らす人々を同じものとして捉えていた。とても怖いことだ。
    戦争をすることは決してロシアの人々の総意ではない。調べ、考え、知ろうとすればちゃんとわかるのに。

    最終章の『柏崎の狸になる』では、“柏崎原発を人類の当事者として考えたい”という著者の言葉が、胸に刺さる。

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    2024年09月20日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    物凄く好きな本。
    ロシア語を学びにロシアへ赴いた20歳の女性の、文学に対する情熱、大学の先生や学生との葛藤、戦い、そしてロシアという国を前にして感じる無力感。
    などが激しく伝わってきた。
    文字に込められた感情が躍動していた。

    P38
    語学学習というと、心の底にあるドロドロした得体のしれないもの。それを掬って言葉にしていくことは、その言語で思考できるようになるための第1歩。
    →自分も留学経験があるから分かる。
    母語では言えるのに、、、!と何度も悔しさを噛み締めた瞬間。言いたいことがあるのに、その感情を伝えたいのに、言葉が分からないばっかりに地団駄を踏むしかなかった。

    「言葉は人を繋ぐこともで

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    2024年09月07日
  • 亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 増補版

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    兵士となり、戦闘に加わり、帰還した少年たちの叫び声
    わたしたちは、彼らを目の前にした時、どういう言葉をかけられるのだろう
    私にはわからない

    こういうときだからこそ
    no more war

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    2024年09月06日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    翻訳家の翻訳についてのお話。

    語学を学ぶポイントについて
    P26
    これをしている時が心地いいな!
    というものを見つけたら、趣味や楽しみのカテゴリーに入れる→ただ楽しむ。
    勉強という自覚がない方が身になる。

    →これは確かに納得出来た。

    P32
    留学生時代にルームメイトのマーシャとの会話。
    「言葉を学ぶと、子供時代を体験出来るみたいで楽しいね」
    と著者が言うと、
    マーシャは
    「世界にはたくさんの言語があるから、まだまだいくつもの子供時代が体験出来るよね」

    こういう発想は無かった。
    赤ちゃんでも大人も、言語学習とはまず、一つ一つの音を覚えることから始まる。
    自分もそうやって中国語を覚えてきた

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    2024年09月04日
  • 文化の脱走兵

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    「クルミ世界の住人」から「文化は脱走する」まで。

    美しく、読みやすい文章から紡ぎ出される世界に引き込まれ、あっという間に最後のページまできました。

    人と人とを分断しているものは何なのか。
    人と人とがつながっていける世界のヒントが満ちているエッセイ集でした。

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    2024年08月29日
  • 文化の脱走兵

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    「地球上に爆弾を落としていい場所など存在しない。それを確認しあうかのように、私たちは花や作物や夜空の写真を送り続ける。いつか爆弾が降らなくなったら、私たちはこの巣穴から出よう。カザフスタンで集合して、一緒に魚釣りをしにいこう。」(p149巣穴の会話)

    本書は2022年から2024年にかけて月刊誌『群像』に書かれたもの。どんなに“今”が苦しくてもその先を信じる。諦めないで生きのびる。私たちの父や母、昔のひとがそうやって生きて来たように。私も“巣穴の手入れ”をしながら生きなければ‥

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    2024年08月22日
  • 文化の脱走兵

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    現在の「悪夢のなかを生きているような時代」においてでさえ、著者は文学に力があることを確信しており、それが読んでいて心地よい。定期的に読み返したい。

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    2024年08月06日
  • 亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 増補版

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    作者は、作中の元兵士や母親などに寄り添おうとしていると思う。
    アフガニスタンの元兵士や母親たちの話を同様にまとめる必要があるだろう。

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    2024年07月15日
  • 文学キョーダイ!!

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    逢坂冬馬と奈倉有里の姉弟対談本。いや、これ対談ってレベルの内容じゃないから。知的探究心超強めでベクトルもロシアに向いているっていうのが揃っているからなのか、ロシア・文学(本)・戦争に関する知識の濁流に揉まれました。面白かったです。
    本が好きで人に本を勧めることのある職業の人は読むべき一冊。同士少女~が面白かった人にはオススメ。あと、トルストイとかゲーテ好きな人にも。
    逢坂さんの、大塩平八郎本、楽しみにしてます。
    あと、さとうまきこさんは私も大好き。色々読みたい本が溜まる本でした。

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    2024年07月15日
  • 文学キョーダイ!!

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    奈倉有里と逢坂冬馬による対談集、『文学キョーダイ』。
    逢坂冬馬は『同士少女よ敵を撃て』で鮮烈なデビューを果たし、アガサクリスティー賞、本屋大賞を受賞。迫力ある、フェミニズム小説とも言えるとても力のある作品。今年3月には、2作となる『歌われなかった海賊へ』を出版している。
    一方、奈倉有里はラジオに出演しているのを聞いて初めて知り、その際紹介されていた著書『夕暮れに夜明けの歌を』を読んでみると、文学への愛と情熱があふれており、感動したのと同時に同い年ということもあり刺激を受けた。
    その二人が姉弟であることは、それぞれが文壇に登場後に発覚したことらしく、ずいぶん驚かれたとか。もちろん私もびっくりした

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    2024年07月13日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    ロシア文学、ロシア語が大好きな気持ちが溢れ、明るいエネルギーに満ちた本。
    現代の世界のニュースには触れず、あくまで魅力的な文化を持つ国として光を当てている。
    そんなにひたむきになれるものに出会えるのは幸せであるし、語学の学習は魅力的だと感じさせてくれた。

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    2024年06月26日