奈倉有里のレビュー一覧

  • 文化の脱走兵

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    「クルミ世界の住人」で一気に惹きつけられ、ロシアの素敵な詩がたくさん綴られていたし、先生がテープに一冊分朗読を入れてくれたエピソードも好きです。書き留めたい文章が沢山ある本でした。

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    2024年09月13日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    母国語以外のことばを学ぶとき、どんな心構えで、どんな心意気で臨んでいくといいのかを、楽しく知ることのできる本でした。

    「ことばの子ども時代」という表現がおもしろいな、と思いました。ことばへの魅力がぎゅっと詰まった一冊です。

    私は翻訳された文章が苦手なので、翻訳された文章に苦手意識を持っていたのですが、本書を読み、翻訳本を読んでみようと思えるようになりました。

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    2024年09月05日
  • ロシア文学の教室

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    好き嫌いは別れるかもしれないが、ユニークなロシア文学案内。
    ウクライナへの侵略をきっかけにロシアに文学や文化を学ぶ者が抱える〝引っかかり〟を踏まえつつ、作品世界に入り込んで発見する学生たちに共感できる。

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    2024年09月03日
  • 文化の脱走兵

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    奈倉さんのエッセイを読んでほしい人は、子育て中、あるいは子どもを持とうと思っている人かもしれない。
    子どもの資質を理解して、抑えず、曲げず、かと言って甘やかしすぎることなく育てれば、子どもは勝手に伸びていって、自分がしたいこと、すべきことを知り、それが社会にとってもプラスになる、ということが、身に染みてわかるというか。
    奈倉さんのエッセイを読むと、いかに両親や祖父母が奈倉さん(多分弟さんも)の資質を理解し、奈倉さんが深く感じ、考え、想像することを妨げなかったということがわかる。
    子どもの頃に新潟の祖父母の家で感じた多幸感は、こちらにも伝わってきて、切ないほどの気持ちになった。こんな気持ちを感じ

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    2024年09月01日
  • 赤い十字

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    タチャーナの語りを聞いてると、百年の孤独のウルスラを彷彿とするのはなぜか?
    イライラしながらも先が気になる物語である。

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    2024年08月18日
  • ロシア文学の教室

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    ネタバレ

    ロシア文学作品の中に実際に入り込んで「体験」した上で、気づいたことや感想をディスカッションする大学の授業、という体で12の文学作品を紹介する本。当時の時代背景や作者が影響を受けていたことなど、注も豊富だし、先生も学生も優秀な設定なので、勉強になるし深い読み取りを知ることができる感じがする。個人的にはファンタジー・アンド・ロマンスなこの本の設定に若干入り込めないのと、いろんな学生たちがディスカッションしているようでいながら、それは筆者の頭の中にあることをいろんな学生に割り振って言わせているだけのようなゴーリキー的な印象もあって、普通の講義形式で語ってくれても、と思う。でもこっちの方が読みやすいの

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    2024年07月02日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    私も中学の頃にベルリンの壁崩壊をテレビで生で見て、ドイツとドイツ語に大興奮し、ドイツ文学を大学で学んだ。が、不真面目過ぎてただただドイツやドイツ語に憧れるだけで人生終わりそう。

    奈倉さんに運命の言語を見つけたら、妖怪あきらめに取り憑かれないで向き合ってみて、とこの本で色々熱く丁寧に具体的に指南されたので、ドイツ語の本だけは沢山あるから、まずは引っ張り出してみます。

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    2024年06月04日
  • ロシア文学の教室

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    こういう本って初めて読んだような!! すごく新鮮でおもしろかった。
    ロシア文学の入門書なんだけどそれが小説仕立てになっている。大学でロシア文学を学ぶ日本の男子学生が主人公。ロシア文学の講義に出るたび、なぜかいつのまにか課題作品のなかにワープする感じで登場人物のひとりとしてその作品を体験する。そして先生の講義があり、学生たちが意見をかわし、主人公もさまざまなことを考える。主人公は同じ講義を受けている女子学生に片思いしていて、それが作品の体験にリンクしたり。
    とりあげられているロシア文学はトルストイとか有名作品もあるけど、自慢じゃないけどわたしは一冊たりとも読んだことがなくて、それでもおもしろかっ

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    2024年06月04日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    全30話あり、どれも読み応えがあるが、特に後半の25〜30が素晴らしかった。
    文学性と論理性が両立した文章でとても良かった。

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    2024年03月16日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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     ロシア文学者による翻訳への招待。
    ロシア文学中心だが、異文化を学ぶとはどういうことなのか、ということをよく教えてくれる。
     ゲームをプレイするようにして、翻訳論、異文化コミュニケーションの世界へと分け入って行く。
     イーグルトンやサイードへの言及もあり、子ども向けに書かれた書籍ではあるが、大人の自分でも勉強になった。
     ロシア文化・文学の魅力にあふれている。

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    2024年03月11日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    ネタバレ

    母語ではない言語を学ぶ面白さ、翻訳の醍醐味、ロシアの文化(衣食住や迷信など)について楽しく読める本。
    翻訳で大事なことは、母語の読者が味わう読書体験を届けること。異文化の異は人間の意識がつくりだす恣意的な線引きで、異などという考え方は忘れてしまおう。この2つについて書かれたクエスト(章)は特にお気に入り。

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    2024年02月25日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    『夕暮れに夜明けの歌を』では、ベランダで静かに詩を朗唱していた著者の姿が印象的だった。本書購入時にもその面影がちらついていたが、いざページを開くや、些かキャラ変していることに気づく。

    いきなり飛び込んできたのは「Quest 0(クエスト・ゼロ)」の表題。
    「この本をとったってことは、つまりこの本がきみを探していたってことだ。あ、目のまえが白く光りはじめて、光のなかに1枚の紙が浮かんできた」と続く。その白地図をプリントした印刷機が自分に話しかけてきて(驚)、「旅に出て、世界で何が起こっているのかをことばを学びながら知ってきてほしい」と依頼してくる。そこでようやく著者が案内人として登場。印刷機の

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    2024年02月10日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    翻訳のすすめ。翻訳ってただ単語を訳す作業ではなかったんや。奈倉さんは原書を10回は読み尽くして、好きなフレーズは暗記するほど。音声もあればそれも聞き尽くすとか。そういう作業をしてはじめて翻訳にとりかかるそうだ。

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    2024年01月30日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    外国語を読むってどういうこと?それは言葉の白地図を作ることらしい。目的の言語をまず選ぶことで白地図に印が付く。それから色々なクエストをやっていくのだ。その手助けにこの本はなってくれるかも。作者のロシア語を学んでいった経験が表れている。

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    2024年01月22日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    ロシアの迷信
    鳥が家の中に入るとそのいえの誰かが死ぬ。もし入ってきてしまったらすぐに外に放った上で、その日はその家でない方が良いとも言われていると言う。
    鳥が飛んで入ってきても不潔だと言うが、これにはロシア語で朝を意味するバーバチカがおばあちゃんを意味するバブーシカ似ているため、おばあちゃんの例が迎えに来たことを連想するからだと言う説がある。古代ギリシャ語で長であり魂でもある募集型の話が思い浮かぶが、実際飯の中には古代ギリシャ由来のものも多い。
    忘れ物をして一旦家に戻るのが不吉というものがある家と外との境界線である色をまたぐことが何か決定的な行為でありその前後混同すると良くないと言う類の名称世

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    2024年01月21日
  • 戦争日記 鉛筆1本で描いたウクライナのある家族の日々

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    本文に『「わたしがこの日記をかくのは戦争反対!」とさけぶためである。戦争に勝者はいない。そこにあるのは血、破壊、そしてわたしたちひとりひとりの心の中に出来た大きな穴だけだ。』とある。

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    2024年01月05日
  • 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く

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    読んでいて何となく堀江敏幸氏の本を思い出した。

    なにも言えなかったのは、言うべきことがなかったからではない。ただ、どの言葉も心を表しはしなかったからだ。そして言葉が心を超えないことを証明してしまうような瞬間が人生のどこかにあるからこそ、人はどうしてその瞬間が生まれたのかを少しでも伝えるために、長い長い叙述を、本を、作り出してきたのだ。

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    2023年11月17日
  • 文学キョーダイ!!

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    凄いキョーダイだな。色々と考えさせられた。ただ流れてくる情報に流される事なく広い視野を持つ努力は忘れないでいたい。

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    2023年11月09日
  • 赤い十字

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    ベラルーシのミンスクで語り手であるサーシャと、彼に自分の生い立ちを語る老婆タチヤーナ。
    タチヤーナの語る話は、第二次大戦前のソ連に生まれ、戦争に夫をとられ、夫がナチス・ドイツの捕虜となり、つまり、「虜囚の辱め」に甘んじた裏切り者となったため、反逆者の妻としてとらえられ、娘と引き離され、、、という重なる悲運に満ちた人生だった。
    そのような悲惨なソ連の状況を生んだ張本人はヨシフ・スターリンなのだが、そのスターリンが死に、その悪行が明らかになっても、やがて時間が経つと、スターリンを持ち上げる人々が生まれてくるのだという予言が語られるが、タチヤーナの人生の最後にあっても、その亡霊の様に蘇るスターリンの

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    2023年11月13日
  • シリーズ「あいだで考える」 ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ

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    翻訳の心得。クエスト形式で進んでいく読みやすい本。ただ言葉を置き換えるのではなく、背景とか、読んだ時の読書体験とか、それが読者に伝わるように訳す不断の努力を感じた。異文化の反対は自文化であって自国の文化ではなく、文化は国に属するものではなくて国民としてのアイデンティティを確立するものではむしろない、というのが印象に残った。本という文化において、異国の人ともむしろ友達になれる。純粋な文化、というのは存在しない。
    あとは、「マーシャにサラファンを着せる」という『大尉の娘』の訳について。サラファンは農民の着物で、貴族の格好をしていると強奪の対象になるからあえて農民の着物を着せるという父親の判断なのだ

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    2023年09月24日