夢野久作のレビュー一覧

  • ドグラ・マグラ(上)

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     三大奇書でありアンチミステリーでもある本作は現実と虚構が交錯していく、もしくは現実そのものが虚構であり、読んでいたもの全てが現実の紛い物ではないか、と思わせる奇妙な感覚が終始纏わりついていた。下巻も早く読みたい。

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    2024年06月19日
  • 冥土行進曲

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    ネタバレ

    夢野久作はなんだかんだで結構読んでる気がしたけど、これはどれも読んだことない短編集だった。いや、普通に読んだことあるけど忘れてるというのも全然ありうるけど。

    本作は、タイトルにもなっている「冥土行進曲」が実は夢野久作の遺稿でもあり、ラストに満を持して登場するのだが… それまでの短編の完成度が高すぎたのか、ちょっと拍子抜けだった。未完成だったのかも知れない。

    なぜか船や炭鉱の話が多く、設定もなんか似通っていて繋がってるのかと思いきや、特にそうではない。
    そしてどの話も夢野久作作品らしく、二転三転四転していく。もはやどれが真実だかわかりゃしない。だがそれでいいんだ。
    「焦点を合わせる」が一番行

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    2024年06月12日
  • 少女地獄

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    何んでも無いを目当てに読んだけど他の作品にも度肝抜かれた。
    この世界観かなり好み。

    基本は男女の話なんだけど常に性別だけじゃない上下関係が纏わりついてる。
    一見わからない、説明しづらい少女(少女性)の強さが描かれていると思う。

    ただ年が若いことが少女ではない。
    ここで描かれている少女とは、自分より社会的に強い者の心の中に入り、動かしてしまうことができる女のことだと個人的には思う。

    その力は、鈍器で殴るような強さではなく、いつの間にか入り込み、気付いた時には手遅れになっている毒のような強さだと感じた。

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    2024年06月07日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    ネタバレ

    いつだって、二人きり、二人だけが暮らす世界というものは、歪むというのか、美しいというのか、とても特殊な環境にならざるを得ない。二人が男女なら尚更……その環境内において、相手に対して覚える嬉しさや盛り上がってくる気持ちと、背徳感のような、後ろめたさのような、虚しい気持ちと。そして気持ちがいっぱいになったら縋るのは、神様という
    とても究極的な世界観だと思いました。(ちょうど今、愛することについて学んでいて、その中で神話からの引用がとても多いので、そういう事を思いつくのだと思います。)個人的にはとても好きです。

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    2024年06月02日
  • ドグラ・マグラ(下)

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    読んだ人の分だけ解釈が分かれそうな一冊ですね
    一読してすぐの感想としては大いなる無限ループの物語…とでも言いましょうか
    古文あり、漢文あり、論文ありととても一人の頭脳から生まれた物語とは思えませなんだ…夢野久作恐るべし
    自分なりのしっかりとした考察がしたいですね
    大きな宿題です
    前提ができては崩され、崩されては作られて
    繰り返しているうちに混乱しつつも結論に結びつくが、それは主人公の解釈に過ぎず―。
    いや、凄い本だった

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    2024年05月21日
  • ドグラ・マグラ(下)

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    ネタバレ

    「読むと精神に異常をきたす」という評判から読者を当事者として物語に没入させるような小説なのかと思っていましたが、そのような形式の本ではありませんでした。むしろ読者側は物語に引き込まれながらも、目まぐるしく展開していく文章に、数多の「?」を浮かべたまましがみつくことしかできないような本だったと感じます。
    作中に披露される知識の膨大なこと、それを書き表す表現力、何よりその文字数。人生を賭してこの作品を大成させた作者の執念が、重厚な説得力として迫ってきました。
    人生の早い時期にこの本に出会えたのは幸運だったと思います。これから何度も何度も読み返したい一冊です。

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    2024年05月02日
  • ドグラ・マグラ(下)

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    好きな本です。
    長い迷路のような文章を読み進めて目が文字をなぞるだけになった時に、聞こえてきた台詞に全てひっくり返されました。以来何度も読み返してます。精神に異常はきたしてないです。

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    2024年04月21日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    小説で読むと難しいと頭が拒否して避けて通った作家を絵本で読むとすんなりと受け入れてくれる。きれいな絵なので暗い作品も緩和され気になっていたけど避けていた本がまだあるので楽しみ。

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    2024年03月04日
  • ドグラ・マグラ(下)

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    読み進めているうちはなぜこれが気が狂う本と称されてるいるかわからなかったが、読み終えて結局どういうことだったのか考えていくうちに合点がいった。この物語ではなにひとつ確かに起こったと断定できない。良くもこんな物語を生み出せたなと吃驚した。

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    2023年12月13日
  • ドグラ・マグラ(上)

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    「読んだら精神に異常をきたす」と評される日本文学の奇譚。夢野久作自身も「読者を狂わせる」ことを目的として書いている。
    横溝正史エッセイの落合信彦の対談で「この本読んでいると気が変になりますよねー、はっはっは」みたいなことを話していた。「気が変になる」という言葉はこの二人の対談から広まった。
    しかし私としては、上巻の半分の精神科博士の論文が理解できなくて狂う余裕がなかった^^; 本書で気が変になるのは、この論文が理解できる頭の良い人(横溝正史くらいに)だけですね ^^;



    ※差別用語も本文のまま記載しています。
    ※※※※わりとネタバレ気味ですのでご了承ください※※※※

    ===
    ………ブウウ

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    2023年07月26日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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     乙女の本棚シリーズから、夢野久作さんとホノジロトヲジさんのコラボ作品「瓶詰地獄」です。「この表紙いいね~!今まで借りた中で一番いい!」と、ボカロ好きなうちの息子が言いました。現役乙女世代にも、いい感じに見えるんですね!でも息子は読まないと思うけど(^-^;

     浜辺に流れついた、ビール瓶3本…その中には手紙が詰められていた…。この手紙はある無人島から流れついたもので、その手紙には無人島で暮らす兄と妹の生活が綴られていた…。漂着当初は不自由もなかったが、年月の経過によりお互いに成長したことでふたりの心に変化が生じたことで苦しみ、やがては死をも覚悟するようになる…。

     ふたりはどうなったんだろ

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    2023年07月15日
  • 少女地獄

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    心理描写がズマ抜けて素晴らしい。初めて夢野久作の書いた作品を読んだけれど、面白い位にどタイプだったので他の作品も読んでみたい。

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    2023年04月16日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    無人島に流れついた11歳の兄と7歳の妹。
    三本の空き瓶に託した3通の手紙で時系列を遡って描かれるふたりの状況。
    聖書を焼きすて、堕ちていく。

    昭和初期の作品。
    大正から昭和にかけてはこのような妖しい作品が許されていた時代だったのか。

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    2023年03月20日
  • 夢野久作 電子全集1

    匿名

    購入済み

    よい

    有名な作品をすごく安く読めて嬉しい。
    いい時代になったなと思います。
    繰り返し読みたい作品で大好きです。

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    2023年01月12日
  • 瓶詰の地獄

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    ネタバレ

    「瓶詰め地獄」
    いくつかの解釈を拝見しましたが、個人的には瓶の順番は2→3→1なのではないかと思いました、地獄ですね。ただ鉛筆が短くなってから書かれたものにしては1は少々長すぎますが…。
    人に薦められる作品ではありませんが、僕はとても好きです。

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    2022年12月27日
  • 少女地獄

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    ネタバレ

    まずこの本は短編集です。
    その中でも表題の「少女地獄」の感想になります。
    「少女地獄」は「何んでも無い」「殺人リレー」「火星の女」の三作で構成されています。この中でも「殺人リレー」は先に発表され、後から「何んでも無い」と「火星の女」と共に一つの本となって刊行されました。
    書簡形式で書かれた作品ですが、同じ書簡形式をした短編は同じ著者だと「瓶詰めの地獄」がありますね。

    閑話休題。

    私がこの中でも一番好きな話は「何んでも無い」になります。私自身、虚言癖があります。なので、この「何んでも無い」のユリ子という彼女の嘘とその末路が美しくも鮮やかで寂しくて大好きです。
    嘘つきにはロクな死に方は求められ

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    2022年11月01日
  • 瓶詰地獄

    ネタバレ 購入済み

    これも謎めいた掌編ですね…

    池袋の旧文芸坐だったかで、これの映画、見た記憶があります。もうロマンポルノを作っているにっかつの映画でしたから、言うまでもなくそういう内容でしたね。
    映画ではアヤ子さん役の女優さんが大きな瓶の入っているシーンが印象的で……兄妹姦の描写もありました。
    夢野久作氏の作品には、こういう信用できなさそうな語り手でしばしば出てきますね。ドグラ・マグラはその典型ですし。
    3通の手紙、おそらく書かれた順番は逆でしょうが、こういうのは色々と解釈ができそうで……読者の様々な想像力を刺激する作品になっていますので、古くはならないですね。青空文庫に大感謝です。

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    2022年10月29日
  • ドグラ・マグラ

    ネタバレ 購入済み

    天下の一大奇書です‼︎

    夢野久作氏が作家人生を賭けて10年ほどかけて執筆し、それで力尽きたのか、程なく亡くなっていますね。
    私は最初、学生時に米倉斉加年さんが表紙を飾っている角川文庫本(上下巻)で読みました。
    なるほど、これを熟読して読み切ると、精神に変調をきたしそうで……けっきょくこの語りである私は誰なのかとか、正木・若林両博士は何故いきなり変貌したりとか、もう不条理小説もビックリな訳分からず要約は到底、不可能と言われている話が続きますよね。
    これ、故・松本俊夫監督による映画がDVDにもなっているようですし、そういうのを先に見た方が分かりやすいような気は致しますが、映画では分かりやすくし過ぎているキライもありますの

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    2022年10月24日
  • 少女地獄

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    暑さに噎せ返るような感覚を覚えた。背中を撫ぜるような不安感。だけど話はするする読めるし情景も想像しやすい。『ドグラ・マグラ』を読んだ時はどこまで何を読んだか思い出せなくて苦労したけど読みやすさに驚いた。

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    2022年07月22日
  • 瓶詰の地獄

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    夢野久作の短編集。『ドグラ・マグラ』よりも好きかも。相変わらず読後感が悪い(そこが良いんだが)エログロナンセンスの世界。『瓶詰めの地獄』『死後の恋』など評価の高い作品も良かったが個人的には『鉄鎚(かなづち)』が好きだった。悪人だったはずの叔父が次第に弱く軟化してくる様子。対して主人公と、伊奈子の悪魔性が増長するさまは面白い。人間って環境とか、時間が変われば中身も変わるんだよねーとしみじみ。
    『一足お先に』は、サスペンス的な要素が面白かったけどオチが弱かったかな?
    『瓶詰めの地獄』は短いながらかなり印象に残った作品で、手紙の順が時間と逆行しているのも小説としてストーリーが秀逸。
    それにしても今か

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    2022年04月07日