夢野久作のレビュー一覧

  • 空を飛ぶパラソル

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    やはり夢Qワールドは至高
    ところどころドグラ・マグラを彷彿とされる構成。
    白菊がお気に入りである。

    とにかく、夢Qの書く女性は淑女で上品ながら耽美であり、実際にそんな女性がいたら傾国間違いなし。

    美しい

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    2022年01月27日
  • 死後の恋(乙女の本棚)

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    乞食のような身なりをした貴族出身の元ロシア兵士の男に見初められ、死後の恋の話を聞かされることとなった、とある日本の軍人。話を信じてさえくれれば莫大な財産を授けるという。
    男の名はワーシカ・コルニコフと言った。
    そうして銀座のレストランで訥々と語られるのは、ワーシカが同じ分隊で知り合ったリヤトニコフとの、大正7年8月28日の午後9時から翌日の午前5時までに二人の間に起こった悲劇の話だった。

    ワーシカによる不思議な語り口に、するするとその世界観に惹き込まれた。死後の恋、なんて素敵。
    いや多分素敵と簡単に表現するのはすこしちがう。
    恐怖驚き無念さ残忍さ美しさそれらがすべてがぐちゃぐちゃになって意味

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    2022年02月18日
  • 少女地獄 夢野久作傑作集

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    「死後の恋」も「瓶詰の地獄」も「氷の涯」も良いけど、やっぱり「少女地獄」が一番!姫草ユリ子と甘川歌枝が好き。〈少女〉とは残酷な生き物。

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    2021年08月28日
  • 瓶詰の地獄

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    収録されている死後の恋にある森での戦闘後の場面では、この世の物とは思えないオブジェを文章から想像楽しむ事ができますよ。

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    2021年08月18日
  • 瓶詰の地獄

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    〇瓶詰めの地獄

    浜辺に流れ着いた3つのビール瓶。中に手紙が入っており、第1の瓶の内容、第2の瓶の内容、第3の瓶の内容とを題字に、内容が書かれている。
    短編で何度でも見返し安いので、久作ワールドを解き明かしたい人にはもってこいかも。
    再再再読したい。

    〇人の顔

    奇妙な子と言われているチエ子と母と父との話。
    チエコが不気味な事を言う。
    チエコが不気味な事を媒体にしてとんでもねぇ事を暴露する。
    チエコは寂しかったんやと思う。寂しくて伝えたくて奇妙やったんやと思う。可哀想。

    〇死後の恋

    再読する。

    〇支那米の袋

    読んでいる途中で大事を見つめて、「袋」と書いてあることにゾッとした。そのまま

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    2021年08月12日
  • 空を飛ぶパラソル

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    ネタバレ

    本作は全8作品からなる短編集である。(”いなか、の、じけん”と”怪夢”はショートショート集であり、さらに細かく作品数は分かれる)

    本当は他の本を買う予定で本屋に行ったのだが、残念ながら目当の本が無かった。ぼんやりと小説コーナーをうろついていた時、ふと目に留まった。
    久しぶりに作者の独特な世界観にヒタルのも悪くないと思い、購入し読むことにした。

    全8作品のすべての感想を記載してもいいかもしれないが、冗長的になるし、読んでいてこの作品すごい!と思えるものと、正直少し俺とは合わないかなと思う作品があってイチイチ書くのもつまらない。
    ここでは、表題作の「空を飛ぶパラソル」の感想だけしるして、あとは

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    2021年07月15日
  • 犬と人形

    ネタバレ 購入済み

    不思議

    火事でも生き延びた犬と人形。
    夢に出てきて無事を知らせる。
    彼らには,不思議な,霊的な力があるような気がしてならない。

    #泣ける

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    2021年04月26日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    悲しいですね。
    苦しみと悲しみが伝わってきました。
    最後は苦しみの島になってしまうなんて。このお二人が救われますように。
    物語には惹かれました。当時、この物語が出回った時代に私がいれば間違いなく夢野久作氏の作品の虜になっていたでしょう。
    イラストがとても美麗でした。

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    2021年04月17日
  • 死後の恋―夢野久作傑作選―(新潮文庫)

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    好奇心から「ドグラ・マグラ」を少し読んで挫折したので心配でしたが、そんなに面白いなら私も続いてみようと思って。惚れたのねと#棚の一覧を眺めたのです。

    不思議な文体にあふれている、初めての久作ワード、カタカナも混じっていて、読み慣れるのに少し時間がかかった。

    「死後の恋」「瓶詰地獄」は名作ということで、ストーリーだけ取ると、家系を守るために男になり、死んだ後に持っていた宝石だけが残されるというのは、特に戦争や革命で社会制度の変わり目に揉まれて死んでいくということは珍しくないと思ったが、死の悲惨な姿や残された宝石との対比が見てきたような凄さをもっていた。それに、ロマノフ王朝の令嬢が男装して

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    2021年02月11日
  • 死後の恋―夢野久作傑作選―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    デビュー作「あやかしの鼓」含む10編からなる短編集。
    短編ではあるが、しっかりと夢野久作ワールドを楽しめる。
    夢野久作を読んでみたい!と思ったけど、長編はちょっと…という人にぴったり。
    あと、ドグラ・マグラとか少女地獄とかで挫折した人にもよいと思う。

    いなか、の、じけんはちゃんとオチが付いているし(まぁ結構アレだけど)、個人的にはちょっと笑える。
    表題作の死後の恋は、短いけど"これぞ夢野久作ワールド"みたいな感じだし、あやかしの鼓は言うことなしだし…
    再読だが、ページを捲る手が止まらなかった。

    この短編集のいいところは、ちょっと夢野久作読みたいって時にさっくり読めるとこ

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    2021年02月02日
  • 瓶詰の地獄

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    読んでる途中で妊娠が分かって、つわりが落ち着くまでは読書が全然できなかったからかなり間が空いたのやけど、安定期入ったし最後まで読みました。
    前回の妊娠中も夢野久作読んだよそういえば。
    夢野久作てそんなにたくさん読んでないけど、ハズレがないのすごすぎない???ほんとにどれも面白かったよ。
    「冗談に殺す」は探偵モノ以外の江戸川乱歩感があったけど、鏡つうのはこの時代も重要なモチーフやったみたいやし、探偵モノ以外の江戸川乱歩と夢野久作てどっちも幻想怪奇系でちょっと作風似てるよな。みんな変態だよ。みんな。

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    2019年11月25日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    ネタバレ

    オッサンだけど読んでみた乙女の本棚シリーズの一冊。ちょっと古い映画ですが「青い珊瑚礁」の兄妹版か。絵がキレイだ。

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    2018年10月04日
  • あやかしの鼓 夢野久作怪奇幻想傑作選

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    未知への恐怖。わからない、理解を拒絶するものといふのは、途方もない恐怖を生む。そして、さういふものといふのは、いつもひとの日常と隣り合はせに潛んでゐるものだ。
    ひとはいつでも、自分の成してゐることは、自分の力で成しえたと思ふものである。けれど、自分といふ存在は自分ではないものが在るからこそ保証されてゐるに過ぎないのだ。
    正常であらうとすればするほど、逆説的に狂気に陷つてしまふ。正常とは、正常と狂気が存在することを知りながら、あえて正常あらうとする意志のことだ。
    彼は、ひとのもつさういふ二面性を巧みに拾ひあげる。巧妙なtrickや激しい動機といつたものがなくても、グロテスクといふ形で、あるひは、

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    2018年04月14日
  • 夢Q夢魔物語

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    小品集ということでどの話も短くてサッと読める。
    以前読んだ話もいくつか入ってたけど、あまり有名ドコロではないのを攻めて選んだということで読んだことのない話がたくさん読めてよかった。

    最初の【魔】の章が一番よみづらい話が多かったかな。というか鼻についての話が大半だったような…。

    章ごとに、少女をめぐる奇談だったり童話のようなものだったり死者や怪奇だったりといろんなテイストの話があって贅沢な感じ。

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    2018年03月07日
  • 犬神博士 アニメカバー版

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    初めての夢野久作。
    強く、賢く生きるチイは何処へ向かったやら...。
    コミカルに厳しい現実を上手く生きていくヒントみたいなのがありそう。

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    2017年10月12日
  • 人間腸詰 夢野久作怪奇幻想傑作選

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    独白や語りは、語りの方向次第で物語の現実を構成できるといふところにあると思ふ。語る人間のことばが直接物語世界となる。他人にとつて、実際にあつたことかどうか決してわからないが、それを知る術はない。しかも、他人の解釈をはさむことのできない現実であることがほとんどである。ミステリアスやグロテスクといふのは、彼の作品で、他人の語りを斥け、ともすれば狭くなりがちな独白世界の解釈可能性を拡げる働きをしてゐるのではないか。
    独白といふものは、世界事象を一方向からだけしか語れない。語り手以上の世界は望めない。だが、強烈すぎる神秘や猟奇といふものは、語り尽くされることを拒絶するものであるから、語り手のことばでは

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    2017年09月28日
  • 死後の恋―夢野久作傑作選―(新潮文庫)

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    夢野久作傑作選。ちくま文庫の全集から来た短編集。
    死後の恋、瓶詰地獄(「瓶詰の地獄」改題)、人の顔、支那米の袋、あやかしの鼓、は以前、角川文庫で読んだが、強烈な印象のあった瓶詰地獄以外はすっかり忘れていた。読んでいくうちに思い出したのが、支那米の袋とあやかしの鼓。女性の語り口調が特有だが、昭和初期のこの時代だからだろうか。
    どれも独特の不気味さ、後味の良くないもの、それでも癖になるようなじわじわくる話ばかりだが、少し違った印象を受けたのが「いなか、の、じけん」。はじめは、如何にも田舎で起きるような、しょうもない事件を集めたものか、というのが多かった。だが次第に、笑えない事件も出てくる。不気味な

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    2017年09月21日
  • 死後の恋―夢野久作傑作選―(新潮文庫)

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    久しぶりの夢野久作作品でしたが、相変わらずの世界観に圧倒されてしまいました。一度読み始めるとまさに夢の中に迷い込んでしまったかのような感覚に囚われてしまう、それがたまらなく好きです。
    収録作品の幾つかは過去に読んだことがありましたが、改めて読み直すと内容をあまり覚えていなかったので、新鮮に読めました。お気に入りは『白菊』です。
    第2弾の刊行を楽しみにしています。

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    2017年05月07日
  • 死後の恋―夢野久作傑作選―(新潮文庫)

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    描かれた一つひとつのシーンが鮮やかに目に浮かんでくる、とても映像的な短篇集だと感じた。切ないけど面白い。

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    2016年12月28日
  • 押絵の奇蹟

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    「氷の涯」
    日本陸軍歩兵二等卒、上村作次郎がハルビンで起こした事件とは。舞台もわかるし話もドラマチック。だが、上村と一緒に逃げたニーナという娘の独白みたいなものが10数ページも切れ目なく。さすがに読み疲れた。

    「押絵の奇蹟」
    ピアニストの娘が自分の母と、ある歌舞伎役者にまつわる話を手紙に書き送る。なんという純愛、そう言ってもいいのかな。しかしこちらもかなり回りくどい。

    「あやかしの鼓」
    こちらも「あやかしの鼓」について書いた手紙。いわゆる呪われた鼓というものだろう。わかっているのにこの鼓に惹かれる周囲の人々とは。

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    2015年07月26日