夢野久作のレビュー一覧

  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    『瓶詰地獄』
    夢野久作、ホノジロトヲジさんコラボ作品です。

    この本は「読むと精神に異常をきたす」といわれている[ドグラ・マグラ]の著者の…作品。
    短編小説です。

    ホノジロトヲジさんのイラストは、とても素敵でしたので、恐る恐る…読んでみました。

    この本の構成は物語の全てが手紙文になっています。
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  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛
    太宰治と人気漫画家の紗久楽さわさんのコラボ作品。
    「葉桜と魔笛」
    切ない、姉妹愛を感じる作品でした。

    主人公である老婦人の、三十五年前の回想という形で進む物語。
    二十の主人公は既に母を亡くしていて、中学校長である頑固で厳格な父親と十八の病弱な妹と三人暮らし。
    妹の死期が迫り、ただ側で黙ってみている...続きを読む
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男
    江戸川乱歩、三作品目を読みました。
    またまた、奇抜で濃密な、非日常の世界に行くことができました。

    いつとも知れぬ……ある日「私」は、
    態々(わざわざ)魚津へ蜃気楼を見に出掛けた帰り途に、汽車で押絵の額を窓に向けている男と出会う。
    その男は顔は細面で両眼がギラギラし過ぎていた外はよく整っていてスマー...続きを読む
  • 乙女の本棚2 猫町
    この本で起こる現象と同じ経験をした人はいますか?
    「いつも見慣れた風景が、すっかり珍しく変わってしまって、全く別の違った世界に見える。夢から覚め、現実の正しい方位を認識する。そして一旦それが解れば、始めに見た異常の景色は、平常通りの見慣れたつまらないものに変わってしまう。」
    「三半規管の喪失」

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  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
     乙女の本棚シリーズから、夢野久作さんとホノジロトヲジさんのコラボ作品「瓶詰地獄」です。「この表紙いいね~!今まで借りた中で一番いい!」と、ボカロ好きなうちの息子が言いました。現役乙女世代にも、いい感じに見えるんですね!でも息子は読まないと思うけど(^-^;

     浜辺に流れついた、ビール瓶3本…その...続きを読む
  • 乙女の本棚4 檸檬
     乙女の本棚シリーズから、梶井基次郎さんとげみさんのコラボ作品の「檸檬」です。まずは、いつものように表紙から…なんとも懐かしいようなぬくもりを感じるような、それでいて檸檬の色彩がはっきりしていて、思わずわくわくしてしまいます(^-^)

     肺病を患い、借金もあり友人宅を転々としている主人公の青年…。...続きを読む
  • ドグラ・マグラ(下)
    何年か前に読んだ時は上巻で挫折したけど、1週間かけてやっと読破。下巻の方がお話パートが多いので、比較的読みやすかった。
    文体には謎の中毒性があって面白い。
    内容自体は訳がわからない、流石脳髄の地獄『ドグラ・マグラ』…また挑戦したいと思います。
  • ドグラ・マグラ(下)
    思考、感情があっちこっちに飛ばされ、とても面白い。推理小説?と呼んでいいかな。
    下巻を読んだ後は、もう一度上巻を読み直すのをオススメ。印象が全く変わる。
    捉え方次第でグッドエンド、バッドエンド、キツネにつままれたようなエンドに持っていかれ脳が騙されます。

    上巻は、心理や遺伝について丁寧に説明がある...続きを読む
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    蜘蛛の糸、鼻、地獄変、羅生門、河童、杜子春、魔術など、どれも個性ある独特な非日常の世界観の作品が印象深い芥川龍之介
    私はどれも大好きなのだが、この
    【蜜柑】という作品はちょっとタイプが違う
    日常の風景の些細なひとコマを切り取ったような素朴な作品であった

    素朴な作品であっても、そこは芥川作品
    【蜜柑...続きを読む
  • 乙女の本棚4 檸檬
    肺の病に苦しんでいた梶井基次郎。
    迫りくる死の恐怖と様々な複雑な不安な気持ちと共に
    研ぎ澄まされた鋭敏な感覚を持っていた人だったのではないかと感じた。

    この作品、五感に訴えてくるように鮮やかな文章で美しさも感じられて心震わせられた。
    不朽の名作。素晴らしかった!

    『得体のしれない不吉な塊が私の心...続きを読む
  • 乙女の本棚 女生徒
    『女生徒』の素晴らしいところは、感情の描写のリアリティさにあると思う。
    本当に繊細に、丁寧に伝わる。美しい。
    実際に共感できるし、なるほどこの子ならそう言語化するのかと関心する。
    ヒロインの名前が最後まで明かされないミステリアスさも魅力。太宰作品は、苗字か名前どちらかでも明かされることが多い気がする...続きを読む
  • 乙女の本棚2 猫町
    はじめての萩原朔太郎作品。猫の町、かぁ。
    胡蝶の夢うんぬんが心に残った。狐に化かされた人の見る錯覚された宇宙。みてみたいものだけど。
  • ドグラ・マグラ(下)
    この本はすごすぎます
    もう二度と生まれてこないと思います
    私は上巻から読んでいてなぜ胎児の夢を繰り返し説明するのか不思議に思っていました
    胎児の夢→胎児がお腹の中で人間の進化を見てる
    つまり遺伝子というものが形を成す過程を見ていることを言っている

    はじめはミスリードばかりが多く真実が見えませんでし...続きを読む
  • 乙女の本棚4 檸檬
    乙女の本棚シリーズ。
    梶井基次郎の「檸檬」初めて読みました。
    檸檬が爆弾!?文豪ストレイドッグスの梶井基次郎の異能力と同じだ!と思いました。
    げみさんの温かみのあるイラストも素敵です。
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛
    表紙をみて男性と女性かと思っていたら、どちらも女性、しかも姉妹。太宰の少女目線の話は、読むと心がきゅっとする。なんでこんなことわかるんだろ。
  • 少女地獄
    心理描写がズマ抜けて素晴らしい。初めて夢野久作の書いた作品を読んだけれど、面白い位にどタイプだったので他の作品も読んでみたい。
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    なんともあたたかく、せつなく、美しい情景。
    娘の手からこぼれる蜜柑をこの眼で視たような心持ちになった。
    同じ果物を表題にしたという点で、太宰の“桜桃”をつい思い出し、両者の世界観の違いにほくそ笑んだ。
  • ドグラ・マグラ(上)
    最初は難しすぎて頭が痛くなりましたが自分なりにまとめてみました。

    人間の心理作用を先祖が治さないと子孫にそれが伝わってしまう。代を重ねるとその遺伝子が年々遺伝していきこれが酷くなってしまう。
    これ2015年のホロコーストの子孫の記事と似てると思いました。著者は天才だと思いました。

    夢遊病→熟睡状...続きを読む
  • ドグラ・マグラ(下)
    まだ、上巻よりは読みやすかったか。

    途中までは理解できないことが多く、よく分からないまま読み進めていたけど、最後の最後でなんとなく理解。

    個人的には主人公があることに気づいた時が1番鳥肌が立ちました。

    解説を読んでまた鳥肌。
    自分の理解のもっと上の伏線に感服しました。
    ちょっと難しいところは斜...続きを読む
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    無人島に流れついた11歳の兄と7歳の妹。
    三本の空き瓶に託した3通の手紙で時系列を遡って描かれるふたりの状況。
    聖書を焼きすて、堕ちていく。

    昭和初期の作品。
    大正から昭和にかけてはこのような妖しい作品が許されていた時代だったのか。