夢野久作のレビュー一覧

  • あやかしの鼓 夢野久作怪奇幻想傑作選

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    「死後の恋」
    兵隊。宝石。没落貴族。木にくくりつけられた死体。アナスタシヤ。

    「瓶詰め地獄」

    「悪魔祈禱書」
    古本。教授。

    「支那米の袋」
    美しいロシア娘。船の男たち。騙された女たちの発狂。

    「難船小僧」
    船を沈めるSOSボーイ。

    「幽霊と推進機」

    「怪夢」

    「白菊」
    逃亡中の強盗。人形の並んだ月夜の部屋。西洋少女。

    「いなか、の、じけん」

    「木魂」
    数学者。鉄道線路。死んだ妻と息子。

    「あやかしの鼓」

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    2010年10月24日
  • あやかしの鼓 夢野久作怪奇幻想傑作選

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    久作短編集のなかでも入手しやすさが魅力。乱歩が感心したという「白菊」他11編収録。この魅力を味わうと、何としても全集を蒐集したくなる。

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    2010年10月29日
  • 脳Rギュルー脳或公使ー

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    あの「ドグラ・マグラ」で有名な夢野久作の原作に佐藤大が手を加え、
    ファンタジックでノスタルジーな独特のイラストを描くトミイマサコが
    それを絵に起こした奇跡のコラボレーション。

    一読の価値は有る。

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    2010年08月09日
  • ちくま日本文学全集夢野久作

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    「氷の涯」の終盤のニーナの独り語りが凄い好き。半世紀以上前の小説とは思えないスピード感。
    「人間腸詰」もやっぱり面白い。
    日中露のゴタゴタした感じがたまらん。

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    2010年05月17日
  • 犬神博士 アニメカバー版

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    この人の本は、昔の言葉、
    しかも今作に至っては九州弁でかかれているのに、
    グイグイと引き込まれてしまう。

    話もあっちいったり、こっちいったりするくせに
    わかりやすい。
    皮肉っぽいし、馬鹿馬鹿しいところもある。

    オチもわかりにくくなっている。
    でも、とても面白い。

    これはすごいと思った。

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    2010年03月15日
  • 犬神博士 アニメカバー版

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    子供の活躍する小説は大抵どこかに厭味があるものであるが、この小説はただただ痛快である。手放しでチイの活躍を応援したくなる。それはおそらく夢野久作自身が心底憧れて造形したキャラクターだからなのであろう。純粋で高潔な子供など現実には存在しないのである。

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    2010年01月04日
  • 犬神博士 アニメカバー版

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     夢野久作氏の代表作を3つ網羅したが・・・
     普通の本屋で他の作品って売ってるのかな。

     いいよね。あの明治あたりのハイカラ文化の雰囲気。


     豪傑な九州男児の悶着は、ちょっと雰囲気違うけど、文体の心地よさは健在。すき。


     子どもが主人公の作品は、映像での作品化は難しいのではないかと思う。

     「子どもは子どもにしかなり得ない。」
     複雑な感情の機微を演技に置き換えていくにはきっと経験値が足りなくて、客観的にしかとらえられないからじゃないかと思う。

     それをあえて映像に挑戦するなんて野暮なことはしないで、

     だからこそ、小説を、漫画を読む意味を考え、味わいたい。


     

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    2009年11月03日
  • ちくま日本文学全集夢野久作

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    夢野久作の短編集。

    ドグラ・マグラが読んでみたいなと思っていたが、つまらない作品だと時間の無駄なので、手始めとして短編集を読んでみた。

    正直ストーリーの組立などは現代小説のほうが上手だけれども、独特の言い回しや文体など恐ろしく魅力的な作品だと思う。

    古くても寂れない名作とはこの小説のような存在のことを言うのだろう。

    この短編集の中の「人間腸詰」が軽妙でもあり、グロくもあって中々に素敵だった。

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    2009年10月04日
  • ちくま日本文学全集夢野久作

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    なんといっても「氷の涯」なのですね。ラストが必見です。夢野久作が書簡体や一人称語りなどを魅力的に使用していることが「瓶詰地獄」などでうかがえたりします。

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    2009年10月04日
  • 瓶詰の地獄

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    今まで読んできた夢野久作の短編集に比べて、グロテスクな印象が強いように思う。
    特に「死後の恋」では森の中で発見した仲間の虐殺死体を描き表した場面が素晴らしく、その光景がありありと目の前に浮かんでくるようである。
    また「支那米の袋」では主人公が針金を巻かれ、締め付けられてしまったときの表現がヤングという男の冷酷非情さ凄惨さを表しているようである。
    また「一足お先に」はドグラ・マグラを短くしたようで物語の終わり方も少し似ているように感じた。

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    2025年12月13日
  • 疵(きず)の迷楼 耽美幻想セレクション

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    まず装画が怪しげで綺麗!いわゆるジャケ買い
    あとタイトル『疵の迷楼』別世界へと誘い込まれるような魅惑的な感じに加え、名だたる文豪たちの作品に興味を引かれてしまう。
    まだ、このとき耽美という言葉の意味を理解していなかった。ただ「美しい」くらいにしかとらえていなかったので読んでみたら本当の意味を思い知らされ、常軌を逸した世界への入り口だった。

    なかなか普通の感覚では理解、共感し難い作品ばかり。どの作品も何かに心を奪われていたり、病的にのめり込んでいたりと現実からかけ離れていて危うい空気が漂っている。
    抗いがたい好奇心や欲望、まるで[パンドラの箱]を開けてしまったようなそんな感じだ。

    収録されて

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    2025年10月15日
  • ドグラ・マグラ(上)

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    十年近く前に読んだ本書を再読。
    漫画版を読んだ上で時系列に注意しながら読みました。

    角川文庫版+YouTubeの朗読音声、と言う読み方なのでずが、この読み方だとキチガイ地獄外道祭文がリズム良くて良いです。

    講談調の箇所も勢いが有ります。

    ・病院での目覚め
    ・若林博士との出会い
    ・作中作としての『ドグラ・マグラ』
    ・キチガイ地獄外道祭文
    ・狂人の一大開放場
    ・脳髄は物を考える所にあらず
    ・胎児の夢
    ・正木博士の遺言状

    まで。まだまだついていけてる状況です。

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    2025年10月08日
  • 縊死体 乙女の本棚作品集

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    ホノジロトヲジさんが描いた乙女の本棚の挿絵と、夢野久作の作品である、縊死体が収録された画集です。
    縊死体、夢野久作らしさ全開で意味が分かりません。読後の置いてけぼり感がすごかったです。挿絵はとても凝っていて、新聞の紙面風のデザインをよくよく見ると、別の夢野久作の作品のフレーズが隠れていたりして、そこでも楽しめます。妖しさも増々でした。

    画集としても、乙女の本棚シリーズの一冊としても楽しめるお得な作品でした。

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    2025年09月22日
  • 瓶詰の地獄

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     グロテスクだけど幻想的で耽美な世界観が魅力的な七編が収録された短編集で、書簡形式の『瓶詰の地獄』、こちらに語りかける文体が不気味な『死後の恋』、探偵小説でもあり犯罪小説でもある『一足お先に』などどこか難解ながらもいつの間にか引き込まれる作品ばかりだった。

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    2025年09月23日
  • 犬神博士 アニメカバー版

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    ナニイ。ふんどし?そんなものを締めた経験は生まれてないよ。ブラ下がるべきものはブラ下げておくのが衛生的じゃないか。

    こういう衛生観で生きていると、ドグラマグラ使いにもなれちゃうのかなと思いました。

    チィの純粋さと、度胸に感動しました。

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    2025年09月09日
  • ドグラ・マグラ(下)

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    「ドグラ・マグラ(上)」の方に感想を書きましたが、付け足すと、
    スルメのように、何度も読み返して楽しめる作品です。
    最初読み終えた時はポカ~ンとなり、
    全体像が掴めてから再度読んでみると、じっくり理解したい部分が増えていき、本当に色々考えさせられる作品です。
    発表当時どうだったかは分かりませんが、現代の感覚で読むと文体が不思議で興味をひかれる事間違い無しかと。
    読んでいて楽しいです(^^)

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    2025年09月03日
  • ドグラ・マグラ(上)

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    ネタバレ

    三大奇書の1つ
    記憶喪失の主人公が精神病棟で目覚める所から始まり、物語を追うと目的は自分と事件の背景を知る事…のように思えるが実は違う

    強引にまとめると、内容は夢落ち&人間の営みの虚無さ
    でも、不可解な流れと深い思考を楽しめる作品です

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    2025年09月03日
  • 少女地獄

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    乙女たちの、それぞれの地獄。
    おかしくも我が身を振り返ったり、ゾワっとしたり。
    私たちはいつの間にか、ある地獄に足を踏み入れていたりするのかもしれない。

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    2025年08月29日
  • ルルとミミ(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。
    何か恐ろしい展開が待っているのでは?と、ハラハラしながら読みましたが、夢野久作作品独特の書き方は抑えめでとても読みやすく、でも幻想的な雰囲気はたっぷりでした。

    どこからが夢で、どこからが現実なのか、または全て、悲しみが見せた幻なのか。何とも切ないお話でした。
    ねこ助さんのイラストが、本当にピッタリ。心に残る作品でした。

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    2025年08月23日
  • ドグラ・マグラ(下)

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    ネタバレ

     たしかに読んでいて頭がちょっと狂ったかも。嘘か本当かわからないもっともらしい理論だが、ここまでなるほどと思わせればたいしたもん。
     時計の音で目覚めると自分には記憶がなく、精神病院に入れられていた、というオープニングから、実は精神異常になった自分が毎日目覚めてからの一日を延々と何度も繰り返しているのではないか、そしてそれを学者がじっと観察しているのではないかという結末までまさしく想像力・妄想力を極限まで刺激された。作中作が登場するメタ構造や、なにも書かれていない巻物を見ただけで呪われた先祖の行いを再現してしまうという設定、どちらが正しいのかわからない二人の医者、しかもそのうちの一人が自分の父

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    2025年08月18日