夢野久作のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ漂っているムードは良さそうだなと思って読んでいるのに、毎回手の中をすり抜けていくような感じに、納得できなかったりよくわからないまま終わる。この中では『空を飛ぶパラソル』と『押絵の奇蹟』が良かったか。前者は、新聞記者の性のせいで間接的に関係者を殺してしまうこと、そしてそれが自分自身の心に重くのしかかっていくというのが良かったが、あまりしっかり納得できたわけではない。後者は世界観が好みだった。歌舞伎役者とピアニストの自分との悲恋?や、彼と自分が彼の父と自分の母の叶わぬ恋の想いによって生まれたということ、押絵をめぐる内容など昔の風俗が分かるので興味深くはあったが、そんなものか。乱歩の所感が最後に書いてあって、やはり同じような感想を抱いているなと思って多少納得した。
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Posted by ブクログ
短編集だが、それぞれの作品を読み終えてから、どういうことだったんだろうと首を傾げるものが多い。ただ、読んでいる間はどれも奇妙な情景が頭に浮かんでいる。その情景を楽しむ作品なのかなと思う。ホラー、猟奇、血の色、「ホホホ・・・」と笑う不気味な女性。夢野久作の奇妙な世界に飲み込まれた気がする。
『空を飛ぶパラソル』、『ココナットの実』、『キチガイ地獄』が気に入った。
『いなか、の、じけん』は数ページ程度のとても小さな話がいくつも続く。田舎で起こった奇妙な事件が、それぞれ場面の関連なく矢継ぎ早に出てくる。これもどういうスタンスで楽しめばいいのかと戸惑ったけど、この奇妙で後味の悪い感覚を楽しむのかなと思った。新感覚。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1931〜1932年に福岡日々新聞(現:西日本新聞)に連載されていた夢野久作の数少ない長編(多分これとドグラ・マグラだけ)の1つとのことです。てっきり未完なのは連載中に亡くなったからだと思っていましたが、夢野久作の享年は1936年なので、単に執筆が滞ってただけなのかな?夢Qの中では今までで1番読みやすく、エンタメ性も抜群!
巻末解説では推理小説でもなければ怪奇小説でもなく、ましてや純文学でもない。何ものでもないことによって、何ものでもある、とかっこよく評されています。
私がどう読んだかというと究極のキャラ萌え小説として読みました。チイ(=犬神博士)がねぇ、ただひたすら愛しくて可愛い。角川のアニメ調の表紙は賛否両論あるだろうけど、私は好きです。この格好で男の子ですよ。夢Qは女装男子萌えコンテンツの特許申請していいと思う。
ちなみにチラっとですがギャンブル漫画のような展開もあります。『賭博破戒録カイジ』の班長戦のようなことを1930年代で既に先取りしていることに感動しました(笑) こちらも特許申請していいと思う。
チイの冒険活劇として始まり、最終的には筑豊炭田の利権争いに関する一件で物語は終わります。未完にしては結構キリが良いのですが、殺人事件の真相やキチガイ博士と呼ばれるようになった経緯など、他にも謎は多く残っているので、続きを誰か書いてください(泣)