夢野久作のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
執筆年1917(大正6)年から1936(昭和11)年ころのアンソロジー。
ほんの2,3ページ程度の掌編小説や連作短歌(!)がたくさん収められている。私は主に角川文庫で夢野久作をいくらか読んできたが、本書で重複しているのは「瓶詰地獄」くらいであり、相当めずらしい作品が集まっている。
やはり夢野久作はカルトの、B級作家であるとしか言いようがない。文体もストーリーもテーマの選び方も妙に「へにょへにょした」感じの変態作家と思い、その作品は最高の芸術品とは言えないものの、メインストリームの文学群にちょっと疲れてきたとき、なんとなく「ほのかに」面白がらせてくれるような、変わり種の口直しのような文学世界を覗かせてくれる。こういう作家の作品をありがたがる人はたぶんカルトっぽいと思うし、そう言いつつ、私もたまに読みたくなるのである。
幾つかの掌編は印象的で面白いと思ったが、つまらないものもそこそこあった。
へにょへにょした作家の、へにょへにょしたアンソロジー。 -
Posted by ブクログ
乙女の本棚6冊目はいよいよ夢野久作でございますよ!
何がいよいよなんでしょうね
良くないなー
良くないよほんと
夢野久作なんてね
分かんなくて普通ですからね
どうとでも取れるんですから
どうとでも取れるように書いてるんですから
どうとでも取っていいんですよ
それをこうなんかもうナイスアシストされてるわけです
良くないわー
夢野久作なんてね
むしろ分かっちゃダメなんですから
なんだかよく分からなかったけどなんか不思議な気持ちになったなーくらいで十分なんです
★3くらいがちょうどいいんですよ
だいたい夢野久作ってどんな作家?って質問に答えようとしたら今の時代コンプライアンスに引っかかる言葉しかないですからね
ピー音しか聞こえないですから
なのでちゃんと理解できてる人なんてもうほんと犯罪者予備軍ですから
夢野久作大ファンです!なんて言ってる人は即刻拘束すべき危険思想の持ち主ですからね
よく分からなかったなーくらいがちょうどいいんです
※本レビューには、現在の観点から見ると差別用語と取られかねない表現が含まれていますが、原文の歴史性を考慮してそのままとしました。 -
Posted by ブクログ
夢野久作氏による童話『ルルとミミ』。
水晶のような水がいっぱいにきらめく美しい湖のほとりに存在する、とある小さな村。
この村で鐘造りの名人であったルルとミミの父親は、寺のあたらしい鐘を造ることに失敗し、それを恥ずかしがって湖に身投げしてしまう。
成長した兄のルルは、父の跡を受け継いで、お寺の鐘をいよいよ完成させたのだが——
という話。その村には、「湖が真っ黒に濁るとよくないことが起こる」という恐ろしい言い伝えがある。
兄を救うために湖に飛び込んだミミの大冒険と、ゴシック調のダークファンタジーな雰囲気、その対比は大人の童話という感じがした。
ルルとミミの兄妹愛が尊い。メリーバッドエンドという感じでとっても好き。
湖、鐘、水底の後殿というキーワードもあいまって、『夜叉ヶ池』と似たような読後感。 -
Posted by ブクログ
夢野久作お得意の独白体の物語。
独白体故、事実か嘘か読者に決定は出来ない。
だが、誇張の入った面白い話は全てこうしたパラドックスを含んでいるものだ。
アメリカが遥かなる国であった時代。
遥かなる国は、想像の国でもある。
想像には羽根がつくので、想像力はドンドン飛翔していく。
ましてや、この語りを確かめることはだれにも出来ないのだ。
語り手が調子に乗って、あることあること、あることないこと、そしてないことないことをいくら喋っても、それは違うとは誰も言えないのだ
物語に登場するアル•カポネのようなギャングが「カント•ディック」と命名されているのが笑ってしまう。
アメリカに行った語り手の主人公が、アメリカでまっさきに覚えたスラングに違いない。
何せ、「カント•ディック」とは、直訳すると、「ま◯こ•ち◯こ」なのだから。
彼(?)はきっとアンドロギュヌスに違いない。
聞き手に、「カント•ディックは日本名だと何と言うのか」と問われて、語り手はニヤリと笑って、嬉しそうに答えるのだ。
そして、語り手、聞き手共に大笑いをすると言う寸法だ。
表題の「人間腸詰」はそのアンドロギュヌス•ギャングが、語り手である主人公を脅すために使うミンチ用の巨大な機械から来ている。
(語り手によれば)主人公を救うために、美女がその機械に放り込まれて、ミンチ美人になってしまうと言うブラック•ユーモアだ。
夢野久作の作品はこうしたブラック•ユーモアのレベルで終わる短編が多い。
しかし、彼の真骨頂は、「ドグラ•マグラ」や「押絵の奇蹟」のように、同じ一人称独白体の自己言及パラドックス構造を持ちながらも、ブラック•ユーモアの地平を超えて、真に狂気のレベルに達する作品にある。
夢野のブラック•ユーモア作品に飽きたら、「ドグラ•マグラ」に赴くべし。
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Posted by ブクログ
ネタバレ①小栗虫太郎『黒死館殺人事件』、中井英夫『虚無への供物』と並んで、日本探偵小説三大奇書と言われる「ドグラ・マグラ」の作者、夢野久作作品。
②過日読み終えた「おちくぼ姫」同様に人気てぬぐい店「かまわぬ」とのコラボ和柄Specialカバーである。
上記2点が本書を購入した理由、「ドグラ・マグラ」の難解さを思い出す度に手にとることを躊躇い、積読となっていましたが、何故か今回はすんなりと手に取ることが出来ました。
初版は昭和51年1月30日に初版発行された本書、私が所持しているのは平成25年5月25日の70版発行分。
初版から約37年半で70版、いかに多くの読者が手にして来たかがわかります。
表題作でもあり巻頭に収められている「少女地獄」には「何でもない」「殺人リレー」「火星の女」の3篇の短篇ですが、著者が戦前(昭和11年)に書いた作品。
正直に言えば、やはり読み辛い...
ただこれだけ版を重ねてきた本書、読み辛いと感じるのはまだまだ私の力不足ということ。
好きで購入したまま積読となっている多くの皆川博子作品にも手がのびないのはそれが理由。
もっと頑張らないと^^;
説明
可憐な少女姫草ユリ子は、すべての人間に好意を抱かせる天才的な看護婦だった。その秘密は、虚言癖にあった。ウソを支えるためにまたウソをつく。【夢幻」の世界に生きた少女の果ては…。(松田 修)