夢野久作のレビュー一覧
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『チイの「悟空感」が最高な痛快冒険小説』
R6年12月課題図書,『犬神博士』夢野久作
1、印象に残った箇所(ページ数も明記)
①P176、瘤おやじとの花札対決でチイを全面的に信頼して有り金を全ベットする男親
→男親のこの「しょーもないヤツだけど憎めない」感が個人的には終始ツボでした(笑)、調子に乗って独立宣言して女親から怒られるシーンとかも面白かった
②P224、天沢老人の圧倒的に事実には基づかない骨相学による弁護
→冒頭から終わりまで事実は一つも書かれておらず「骨相学」一本で勝負に打って出るのがツボ(笑)、加えて入口のセリフ「私は骨相学上から見て、当局と全然正反対の意見を主張しなけれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ読むと精神に異常をきたすドグラ・マグラという奇書が存在する、というのはだいぶ前から知ってたんだけど昔の本だし難しそうだな〜と思ってなかなか手を出せなかった。
満を持して挑戦してみたら意外と楽しめたし狂ったりはしてないです!笑
ただ、この本を読んでた3日間は精神がドグラ・マグラの世界に飛んでたというか。取り憑かれたように読んでしまう不思議な魅力があった。
主人公は結局呉一郎なん!?それとも違うん!?というこの作品最大のポイントは他の人の考察も読んでみたらいろんな捉え方があって面白かった。私は素直に「主人公は呉一郎で父である正木博士に巻物を見せられ狂ってしまい、一連の惨劇を起こした後記憶を失って博 -
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イラストはイラストで好きなのだが、本作には合わなかったように思う。独特の解釈のイラストもあり頑張っているのは伝わるのだが、どうしても涼しさを感じてしまう。
おそらく色味のせいだろう。
アヤ子が泣く場面ではウミガメや卵があるのは良いが、彼女自身は空色で、爽やかさを感じてしまう。最後の絵もごちゃごちゃしすぎている。
妹から女を感じるという絵は赤茶色い色だったので、その絵だけは妖艶に感じられた。
最初のビール瓶の絵が三本以上あるのが謎すぎる。
島での生活についての説明の後にドーンと2ページに跨ぐ黒背景の1枚絵があるが、これが1番何を伝えたいのかよく分からない。
その次のページにしても、ヤバン人のよう -
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独特な文体は相変わらずですが、ご近所トラブル集と思えなくもない。
■笑う啞女
若い医師と才媛の婚礼の宴席に、頭のおかしい女が現れる。女の笑い声の執拗な描写が怖い。「エベエベ、ケケケ、アワアワ」
■人間レコード
東亜の戦時中が舞台。人体そのものを暗号情報に仕立てられた老人の末路。
本当の共産主義は「他人の物は我が物、我が物は他人の物」、志那の共産主義は「他人の物は我が物、我が物は我がの物」というジャイアン思想の一説が印象的。
■衝突心理
川崎でのトラック衝突事故。対向車がいるときのハイビーム問題。ラストでチョイドンデン返し。飲酒運転は危ない。 -
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ネタバレ少し古さを感じるとしても文章がフランクで読みやすい。編集が入っているのだろうか?とても大正〜昭和初期の人物の作品とは思えない。
この著者は推理小説作家としてデビューしているのだが、ホラー作家の適性の方があるのではと思った。
気味の悪い独特の雰囲気を描くのは上手い。対して推理やミステリーものの質は低いと思った。この時代(= 新本格以前)のほとんどの推理小説は今と比べると質が低く、読めたものじゃないと思うことも多いので時代が悪かった可能性もあるが。
読まないまま上巻の中途で放り出している著者の別の作品『ドグラマグラ』では明るいキチガイを描いていたので、『白菊』(;人形だけがいる館と脱獄囚の話)の -
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執筆年1917(大正6)年から1936(昭和11)年ころのアンソロジー。
ほんの2,3ページ程度の掌編小説や連作短歌(!)がたくさん収められている。私は主に角川文庫で夢野久作をいくらか読んできたが、本書で重複しているのは「瓶詰地獄」くらいであり、相当めずらしい作品が集まっている。
やはり夢野久作はカルトの、B級作家であるとしか言いようがない。文体もストーリーもテーマの選び方も妙に「へにょへにょした」感じの変態作家と思い、その作品は最高の芸術品とは言えないものの、メインストリームの文学群にちょっと疲れてきたとき、なんとなく「ほのかに」面白がらせてくれるような、変わり種の口直しのような文学世