夢野久作のレビュー一覧
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ブウウウーーーンンンという奇妙な音に目を覚ました主人公。ここがどこであるのか分からないのみならず、自分が誰なのかも分からない。そんな中隣の部屋から「お兄様、お兄様、声を聞かせて」と叫ぶ女性の声が。曰く返事をしてくれたらこの精神病棟から二人で出ることができるとのことである。その声に驚き返事ができないでいると白衣を着た博士が現れ主人公はある精神医学的な実験の最中に居るとの事。主人公の記憶を呼び起こすべく様々な物を見せる。その中にこの実験の概要を理解すべくまとめられた冊子や書類などが纏めまれたものに目を付ける。前半の内容はこんな感じであるがその殆どのページが主人公が目にしている書類である。主人公に対してどのような理論で治療を施しているのが分かるという物だが、これが凄まじく読み辛い。最初は詩の歌詞のように書かれている為、文章の中に意味のある情報が少なくかなりのページがある為まずここで躓く。次はその理論を飛躍させた論文を記者に説明する為の小説風な内容であるが、小説である意味を一切感じれず、擬人化表現が急に現れたりする為かえって分かりづらい。内容としてはシンプルで奇抜な考えなのだが…。先行きがかなり不安である。
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はい40おネェ!
続々と新刊が発売される超人気シリーズ『乙女の本棚』ですが、もうそろそろ追いつきそう
で、夢野久作の『死後の恋』です
分かる!
これは「アナスタシヤ内親王殿下」言いたなる!
分かる!
「アナスタシヤ内親王殿下」言いたい!
まさに声に出して言いたい日本語!
アナスタシヤ、ロシア人だけども
しかし、『死後の恋』の方は分からん!
何をもって『死後の恋』やねん!っていうね
もうちょっと説明しなさいよ!思う
いやアイツ絶対わざとやねん
みんな騙されとんねん
夢野久作に中身なんかないねん
なんかいい雰囲気の文章に騙されてなんか込められてるように思わされてるだけやねん
「アナスタシヤ内親王殿下」書きたいだけやねん(絶対違う) -
Posted by ブクログ
『チイの「悟空感」が最高な痛快冒険小説』
R6年12月課題図書,『犬神博士』夢野久作
1、印象に残った箇所(ページ数も明記)
①P176、瘤おやじとの花札対決でチイを全面的に信頼して有り金を全ベットする男親
→男親のこの「しょーもないヤツだけど憎めない」感が個人的には終始ツボでした(笑)、調子に乗って独立宣言して女親から怒られるシーンとかも面白かった
②P224、天沢老人の圧倒的に事実には基づかない骨相学による弁護
→冒頭から終わりまで事実は一つも書かれておらず「骨相学」一本で勝負に打って出るのがツボ(笑)、加えて入口のセリフ「私は骨相学上から見て、当局と全然正反対の意見を主張しなければならぬことを、非常な光栄としかつ、欣快とするものである。」でかなりテンション上がっちゃってるのもまた可愛い(笑)
骨相学
頭骨の形状から、その人の性格その他の心的特性を推定できるという考え
欣快(きんかい)
〘 名詞 〙 ( 形動 ) 喜ばしく快いこと。また、そのさま。愉快。「欣快の至り」
③P337、楢山(ならやま)社長の言葉巧みな交渉
→入口がかなり巧み、「今福岡県内で一番偉い人は誰な」、「誰でもないアンタじゃろうが…、あんたが福岡県内で一番エライ人じゃろうが」、初手で相手を認める、勉強になる
④P346、火事になった青柳の中で玉子焼とお茶漬けを食べるチイ
→やはり「シメ」は重要(笑)
2、本作で初めて知った言葉や言い回しがあれば、意味と一緒に教えてください。(5つまで)
①P176、「宝満山から後飛び」式の無鉄砲
宝満山から後ろ飛び
→博多の古い諺で、あの有名な「清水の舞台から飛び降りる」と同義語
清水の舞台から飛び降りる
→死んだつもりになって、一世一代の決断をすることをいう。京都の清水寺は切り立った崖(がけ)の上に建てられており、その舞台から飛び下りるほどの決意なのであるから、一生に一度の買い物をしたり、価格を思いきって下げたりするときなどに用いる。
→「宝満山」は太宰府にあって、福岡で登山者が最も多い山としてメジャーな場所。
初めて聞いた言い回しでした、福岡に住んでいる&登山をやっている自分としてはぜひ積極的に使って行きたいなと(笑)
ちなみに、「清水の舞台」は飛び降りれそうな場所がありますが、「宝満山」の頂上は周囲がゆるやかなので「ここぞ後ろ飛びスポット」っていう場所が無いです、最初に言い出した人は実は登ったこと無いかも…?
②P319、キチガイに違いないと「九分九厘まできめてしまった」
→楢山さんの登場シーン、流れの面白さもあって印象に残った、と同時に「あれ、九分九厘って割合に直すと9.9%じゃね?、実はそんなに確実じゃ無くね?」と思ったんですが、調べたらYahoo!知恵袋に下記が掲載されていました、恥ずかしながら自分は全然知りませんでした(笑)
質問
「九分九厘」って9.9%ですよね? ということは、「九分九厘」も
あんまり確実な例えではありませんよネ?
ベストアンサー
正解は99%。
元々、この言葉が誕生した江戸時代では、10分の1を意味する”割”を割合を表す基本単位にしており、割の10分の1を分、その10分の1を厘として表現していた様です。
実例で表現するとわかり易いと思いますが、現代の”15.3%”は、1割5分3厘と表現されるところまでは同じですが、これを当時は、”0.153”ではなく、”1.53割”と言う感覚で受け止めていた、と考えれば、感覚的に理解出来ると思います。
3、本作の終わり方をどう思いましたか。また、続きがあるとしたらどのような展開になると思いますか。
「予想外な終わり方だな」というのが読み終えたときにまず浮かんだ感想でした。
「色々とありながらも最終的には上手く切り抜ける」というのが続いていたし、その痛快さを楽しみながら読んでいたので、ラストも何と無くハッピーエンド的な展開を予想していたからかなと。
続きがあれば…ですが、個人的には「知事・楢山が仲直り?(そんな軽いモノでは無い気もするけど笑)ルート」の明るい方向に進んで行くかな?…予想と言うよりもはや希望かもですが…
4、感想
①チイの悟空感(ドラゴンボール)が最高
→圧倒的な無敵感(見た目は可愛くて、踊りは超一流、口は悪い、バクチをやればすぐにイカサマを習得、謎に合気も使える)で進んで行くこの感じが最高に面白い
明るく楽しく笑える勧善懲悪モノ、今も昔も変わらずこういった作品の需要ってあるんだなと、人間の本質って変わらないんだなとか思ったりもした(笑)
②裏表の無い素直な言葉・雰囲気が人の感情を動かす
→チイの良さはその素直さ、それで多くの仲間が出来ていっている気がした
自分も昔は「カッコよく見られたい」って思ってましたが(笑)、それをあんまり思わないようになってから一気に友達が増えた気がする、繋がっている部分があるのかなと思った
③昔の作品なのでコンプラ違反が酷い(笑)
→「キチガイ」、「ヒンガラ」等々…まあ昔の作品なので当たり前なんですが、ちょうど「ふてほど(不適切にもほどがある)」が流行語取ったので…
子供のときにテレビを近くから見てると、おばあちゃんから「アンタ、ヒンガラ目になるよ!!」って言われてたなーとか、昔を思い出しました(笑)
5、一言まとめ(この作品を一言で総括してみてください)
チイの「悟空感」が最高な痛快冒険小説
→「冒険」という定義に当てはめて良いか?は分かりませんでしたが、こんなはちゃめちゃな日常?であれば、それもはや「冒険」と呼んでも良いのかなと考えました
6、疑問点
①「博士に過去を語らせる」という形式にした目的、効果
②解説に下記文言あり、皆さんはどんな風に感じたか
推理小説でもなければ怪奇小説でもない。ましていわゆる純文学でもない。それらの単細胞的フレームを超えている。
何ものでもないことによって、何ものでもある。
→ちなみに、個人的な感覚では、まあエンタメ小説かな、と思ったけど…そんなに深い感じ方はできず…(笑)
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イラストはイラストで好きなのだが、本作には合わなかったように思う。独特の解釈のイラストもあり頑張っているのは伝わるのだが、どうしても涼しさを感じてしまう。
おそらく色味のせいだろう。
アヤ子が泣く場面ではウミガメや卵があるのは良いが、彼女自身は空色で、爽やかさを感じてしまう。最後の絵もごちゃごちゃしすぎている。
妹から女を感じるという絵は赤茶色い色だったので、その絵だけは妖艶に感じられた。
最初のビール瓶の絵が三本以上あるのが謎すぎる。
島での生活についての説明の後にドーンと2ページに跨ぐ黒背景の1枚絵があるが、これが1番何を伝えたいのかよく分からない。
その次のページにしても、ヤバン人のように裸体になってしまったと書いてあるのにきっちり服を着た絵が横にあって首を傾げる。
どうにも私は夢野久作に小綺麗さを求めていないので、解釈が合わなかった。
第一の瓶はドグラ・マグラの妹を思い出す。
話の終わり方が呆気なかった。 -
Posted by ブクログ
独特な文体は相変わらずですが、ご近所トラブル集と思えなくもない。
■笑う啞女
若い医師と才媛の婚礼の宴席に、頭のおかしい女が現れる。女の笑い声の執拗な描写が怖い。「エベエベ、ケケケ、アワアワ」
■人間レコード
東亜の戦時中が舞台。人体そのものを暗号情報に仕立てられた老人の末路。
本当の共産主義は「他人の物は我が物、我が物は他人の物」、志那の共産主義は「他人の物は我が物、我が物は我がの物」というジャイアン思想の一説が印象的。
■衝突心理
川崎でのトラック衝突事故。対向車がいるときのハイビーム問題。ラストでチョイドンデン返し。飲酒運転は危ない。 -
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ネタバレ少し古さを感じるとしても文章がフランクで読みやすい。編集が入っているのだろうか?とても大正〜昭和初期の人物の作品とは思えない。
この著者は推理小説作家としてデビューしているのだが、ホラー作家の適性の方があるのではと思った。
気味の悪い独特の雰囲気を描くのは上手い。対して推理やミステリーものの質は低いと思った。この時代(= 新本格以前)のほとんどの推理小説は今と比べると質が低く、読めたものじゃないと思うことも多いので時代が悪かった可能性もあるが。
読まないまま上巻の中途で放り出している著者の別の作品『ドグラマグラ』では明るいキチガイを描いていたので、『白菊』(;人形だけがいる館と脱獄囚の話)のような異界感に得意の明暗のキチガイ感をピンポイントで組み合わせると特異な、そして非常に気味の悪いホラー作品になったのではないかと思った。 -
Posted by ブクログ
執筆年1917(大正6)年から1936(昭和11)年ころのアンソロジー。
ほんの2,3ページ程度の掌編小説や連作短歌(!)がたくさん収められている。私は主に角川文庫で夢野久作をいくらか読んできたが、本書で重複しているのは「瓶詰地獄」くらいであり、相当めずらしい作品が集まっている。
やはり夢野久作はカルトの、B級作家であるとしか言いようがない。文体もストーリーもテーマの選び方も妙に「へにょへにょした」感じの変態作家と思い、その作品は最高の芸術品とは言えないものの、メインストリームの文学群にちょっと疲れてきたとき、なんとなく「ほのかに」面白がらせてくれるような、変わり種の口直しのような文学世界を覗かせてくれる。こういう作家の作品をありがたがる人はたぶんカルトっぽいと思うし、そう言いつつ、私もたまに読みたくなるのである。
幾つかの掌編は印象的で面白いと思ったが、つまらないものもそこそこあった。
へにょへにょした作家の、へにょへにょしたアンソロジー。