東野圭吾のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ東野圭吾の『流星の絆』を読んで、三兄弟が長い年月をかけて両親を殺した犯人を追い詰めていく物語の躍動感に強く引き込まれた。功一、泰輔、静奈がそれぞれの人生を生きながらも、心の奥では同じ目的を共有し続けている姿から、題名にもある「絆」の強さを感じた。
特に印象に残ったのは、犯人だと思い込んでいた人物とは別に真犯人が浮かび上がるどんでん返しである。予想を覆す展開に驚かされ、物語の緊張感が一気に高まった。また、静奈と行成が最終的に結ばれた結末には心を打たれた。真実が明らかにならなければ決して結ばれなかった二人だと思うだけに、この結末は感動的だった。
三兄弟は生きるために詐欺に手を染めてしまうが、根 -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界観にのめり込んであっという間に読み終えたと言う感じ。東野圭吾、さすがの構成力と、ちゃんとあっとさせられる結末だった。読後感は良かった。他人の言葉を借りるならば、『人情推理もの』が彼の持ち味らしいが、なるほどなと感じた。
月並みだが、遺伝子情報って重大な機密データで容易に扱うべきものではないのだなと。人間皆平等というのは綺麗事だよなと気づかされもする作品。
映画と比較すると断然小説。映画は設定だけ使った別の作品だった、感情の動きが少なすぎる、アクションに振りすぎ。神楽が、スズランの存在によって、自分自身の生き方を考え直していく過程も人間味があっていい。全てはDNAで決まる考え方から、過程が大 -
Posted by ブクログ
ネタバレ湯川と石神の賢さに圧倒された。創作において自分以上に頭の良いキャラクターを作り上げることはできないとどこかで聞いたことがあるが、それを踏まえると東野圭吾さんの聡明さを節々から感じる。
最後の石神の、「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある」という言葉が印象に残っている。靖子が、弁当屋の夫婦は石神が靖子に好意を持っていると言っている、ということを石神に告げた時に石神はまた容姿のことをからかわれているのだろう〜といったようなことを考えている。湯川はダルマの石神というあだ名を敬意で使っているが、一般的には丸いシルエットの人をダルマと呼ぶのにあまり良い気持ちはしない。石神は論理 -
Posted by ブクログ
かつて自分が轢き殺した女性の目が忘れられない…。
人を轢き殺してしまった人は忘れようとするが、遺族からすると、忘れること自体、有り得ないし、まして夢を持つなんて。大切な人を殺されて、復讐したくなるのは当然だと思う。謎の女、瑠璃子に誘惑され、関係を持ったときは目先の快楽に溺れていた慎介だが、段々、瑠璃子の存在に疑問を抱く。魔性の女というのはこのような女のことをいうのだろう。目で心を射抜き、自分の好きなように操る。心の魔術師のようだった。江島の狡猾さには恐ろしさを抱き、木内も身代わりにされていたとは。同じ身代わり同士の結託も凄いが、最後に慎介が瑠璃子に助けられて少し救いがあった。江島は、自業自得だ -
Posted by ブクログ
「未来屋書店」40周年キャンペーンの帯付きで棚に陳列されていた本。『プラチナデータ』というタイトルからして、理系の東野圭吾さんならではの話が読めると思ってワクワク。確かに最新のDNA捜査システムが絡んだ話ではあるが、読んでみると意外な面白さがある。人間の複雑な心理や、全く最新技術に頼らない逃走劇など。小説なので(当たり前だが)画像や絵は描かれていないのに、田舎町を逃げ回るあたりは本当にハラハラどきどき。泥臭いという感じさえする人間模様。最後まで犯人はわからなかった。意外な人物に「え?」と驚きつつ、一瞬にして「あ~なるほど」とすべての伏線が回収された。