東野圭吾のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ東野圭吾の『流星の絆』を読んで、三兄弟が長い年月をかけて両親を殺した犯人を追い詰めていく物語の躍動感に強く引き込まれた。功一、泰輔、静奈がそれぞれの人生を生きながらも、心の奥では同じ目的を共有し続けている姿から、題名にもある「絆」の強さを感じた。
特に印象に残ったのは、犯人だと思い込んでいた人物とは別に真犯人が浮かび上がるどんでん返しである。予想を覆す展開に驚かされ、物語の緊張感が一気に高まった。また、静奈と行成が最終的に結ばれた結末には心を打たれた。真実が明らかにならなければ決して結ばれなかった二人だと思うだけに、この結末は感動的だった。
三兄弟は生きるために詐欺に手を染めてしまうが、根 -
Posted by ブクログ
ネタバレ800ページを超える長編にずっとビビっていた。
東野圭吾の文章が馴染むことは分かっていたが、
なかなか手を出せずにいた。
読み終えた時、なんで早く読まなかったんだと
自分に腹が立った。
ここまでの長編で、登場人物も多いとなると、
頭がこんがらがる人もいるだろうが、
それでも書き分けがうまくとても読みやすい。
そして何より2人の心情を最後まで書かずに終えるのがとても好きだ。
最後、雪穂が振り返らなかったのを亮司はどう思うのだろうか。
そこに絆のようなものはなく、ただ利用し合う関係だったのか。
もしくは、亮司は、雪穂に対して人生をかけて
父の過ちを謝罪するために利用されることを
望んでいたのか。
-
Posted by ブクログ
評判の高さに違わず、最初から最後まで強く引き込まれる作品だった。どの場面も先が気になり、自然とページをめくる手が止まらない。
桐原はどこで道を踏み外してしまったのか、そしてなぜ雪穂の周囲では次々と事件が起こるのか。2人が裏でどのように影響し合っていたのか、、2人の視点それぞれで考えるとまた違った物語にも見えて面白い。読み進めるあいだ、考えることが止まらず、物語が進むにつれて「ここがあそこにつながるのか」と思わされる瞬間が何度もあった。
幼少期の経験がここまで人生を狂わし、周囲の人間を巻き込んでしまう壮大なストーリーに圧倒され、読み終えたあとには、もう一度最初から読み返したいと強く感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレドラマで1話をみて、何となく単行本で読もうと思い、本で買った。単行本で読んで本当によかった。
二人の心情描写はほとんど出てこない。
二人はどんな思いで、この19年を生きてきたのか、想像する。
小さい頃には、家族が世界の大部分だ。
自分でコントロールすることは出来ない。
真っ暗な闇の中で、同じ真っ暗な世界にいるもう1人の存在を見つけた。
二人にとっては、お互いがお互いにとってたった一つの世界だったと思う。
純粋で、それしかないからこそ、それ以外に対しては残忍になれる。
「あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくはないけれ -
Posted by ブクログ
読んだのは3回目くらい。前回読んでから10年以上経っていると思う。850ページもあったっけなあ、と思いながら読んだ。歳をとって忙しくなった今は読み切れないと思ったけど意外に読めてしまった。
高度成長期の混沌とした時代に確かに起きえたのではないかというリアリティがあった。雪穂と亮司の間に会話が一切描かれないという表現方法が秀逸。そして二人にはそれぞれが太陽ほどではないが確かに光であった、というのが切ない。そして関わった多くの不幸になった人たちもとても悲しい。
ドラマはあまり見ていないが、雪穂と亮司の交流が描かれていて、原作と異なる表現をしていた。
続編の幻夜も時間を空けずに読もうと思う。
-
Posted by ブクログ
読後の余韻に正直言葉が出てこない
あまりにも悲しく、儚く、残酷であるが人間の業であったり、愛情であったり表現出来る言葉見つからない、しかし著書から受けるメッセージは「愛」であった。
最近映像化されている小説を映画から観るか、先に読むか?自分の中で色々考えていた。
考え始めたのは「国宝」であった、原作を読んで映画を観ると、勿論映像ならでの煌びやかさ、美しさ映画ならではで、楽しめるが原作の重厚感や全体像が描ききれずに少し残念な気がした。
著書「容疑者Xの献身」は数年前に映画を観て感慨深く余韻が残った事を覚えている。
原作を読み終えて考えても、映画の出来は配役も含めて素晴らしい出来であったと強く -
Posted by ブクログ
悪事を働いた3人が逃げ込んだ雑貨店で、シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。3人が元店主の浪矢に代わって返事を書いていくうちに、雑貨店ととある児童養護施設の関係性が明らかとなっていく。
連作の短編集となっており、現在と過去の視点で物語が進んでいきます。3人が悩み相談の手紙に返信していくうちに、真相が明らかになっていく展開がとても面白かったです。
人生の岐路に立たされたとき、人はどうすべきかが描かれており、自分自身の背中を押してくれるようなあたたかい気持ちになりました。
東野さんの作品はミステリーばかり読んできたのでファンタジーは新鮮でしたが、内容はしっかり東野さんらしさを感じました -
Posted by ブクログ
2026年の1冊目として選んだ。
最初の事件の被害者の息子である「桐原亮司」と、容疑者の娘である「西本雪穂」。本来交わることのない2人の成長過程と、その周囲で次々と起こる事件が描かれていく。物語は、2人に何らかの関連がありそうだという空気を漂わせながら進み、徐々に最初の事件の真相が明らかになっていく構成になっている。
「桐原亮司」「西本雪穂」ともに小学生から30歳までを、終始第三者視点で追っていくが、2人の心情や内面の心理描写はほとんど描かれない。そのため、本性が分からない不気味さを強く感じた。
「西本雪穂」の行動は、魔性の女にも見えれば、行き過ぎた純愛のようにも映る。一方で「桐原亮司」は