あらすじ
あらゆる悩み相談に乗る不思議な雑貨店。そこに集う、人生最大の岐路に立った人たち。過去と現在を超えて温かな手紙交換がはじまる……張り巡らされた伏線が奇跡のように繋がり合う、心ふるわす物語。
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Posted by ブクログ
何章かに分かれているが、それぞれ登場人物のつながりが後々になってどんどんわかってくることところがとても面白かった。
お爺さんの手紙の返信がそれぞれ真摯に向き合っており、言葉を大切にすることで人を後押しすることができるということを実感した。
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時空を超えての悩み相談の手紙のやりとり。
空き巣3人組も乱暴ながら相談への回答に奮闘する事に読んでて不安だったが、彼らに助けられた人もいた。最後の白紙の手紙の回答に1番驚かされたし、そんな解釈、解答のできるナミヤ爺さんに感激。そしてその返事の手紙で3人組のこれからの決断が変わった。言葉の凄さを体感した。1つわからないのは、丸光園とナミヤ雑貨店の関係。大切なところを飛ばして読んでしまったのか?知ってる人いたら、教えてください。
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東野圭吾さんの『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を読んで、悩みを深く考えすぎて思い詰める必要はないのかもしれないと感じました。作品の中では、「オリンピック出場を目指すか、余命半年の彼氏と過ごすか」「魚屋を継ぐか、アーティストになるか」など、それぞれの登場人物が人生の分かれ道で悩んでいます。どの悩みも重く、答えを出すのが難しいものばかりです。
しかし、そんな相談に向き合うのが、かつて空き巣に入ろうとした三人の青年たちです。彼らは自分たちなりに一生懸命考え、思いきった回答をしていきます。その姿に心を動かされました。悩める人たちが三人の言葉によって前を向き、奮闘していく流れがとても面白く、読んでいて励まされる気持ちになりました。
特に印象的だったのは、最後に三人が自首を決意する場面です。自分たちの過去と向き合い、罪を償おうとする姿に、人が変わっていく強さや希望を感じました。重い悩みや過去を抱えていても、それを通じて明るい未来へ進むことができるというメッセージが伝わってきました。
この物語を通して、悩むことは悪いことではなく、その悩みの中にこそ人を成長させるきっかけがあると気づきました。読むたびに心が温かくなり、また続きを読みたくなるような素敵な作品でした。
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おもしろかったです。
東野圭吾さんて多様な話を書かれる作家さんなんだなあと思いました。
色んなことが起きるけど一つのことに全部繋がっていたという。
驚きが楽しかったです
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久しぶりの東野圭吾を読んでみたり。
『マスカレードホテル』まではしっかり読んでたから、意外と10年以上空いていたのか…。時を経ても変わらない面白さ。さすがだねー。
悩み事があれば、どんな問いでも真面目に向き合う「ナミヤ雑貨店」。
時系列やタイムトラベルに似たトリック(?)があるものの、この物語の本質は「人助け/救い」なんだろうなぁ。
「ひとは一人で勝手に助かるだけ」とは『化物語』のセリフで、これはまぁそれなりに本質を言い当てている。
救いとは自分から見た世界が良い方向に変わることを指すのであって、物質的に満たされたりすることとイコールではないからだ。お金があっても救われない人間もいれば、物事が何一つ好転していなくても救われる人間だっている。
「ナミヤ雑貨店」に届く悩みも正しくそうで、最後の晴美への手紙以外は状況を変えたわけじゃない。相談と言いながら、進むべき道はすでに決まって後押しが欲しかったのもそうだろう。
だけど一方で、自分の悩みに真摯に向き合ってくれる人間がいるということ。
「誰かが、誰かを助けるなんてことはできない」けれど、その荷物の重さで倒れそうな体は支えることができる……かもしれない。
些細な善性が世界を巡る、そんな奇蹟のお話でした。
いや、むしろ奇蹟とは、そんな小さな働きの一つ一つが重なって生まれるものなのかもしれないね。
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怒涛の伏線回収に鳥肌がたった。東野圭吾には珍しいファンタジーだけど東野圭吾らしいテクニックがふんだんに使われていると思った。ラストの相談への答えがドンピシャにはまっていた。1番の気になりどころは明言せず読者に委ねられている。2人の思いの深さがお互いを引き寄せ合ってるんじゃないかなと思った。
映画化されていたけど、どうせよくある流行りのタレントを使った実写化で、物語より役者を売りたいだけだろうなーというコンテンツに見えたから、物語自体遠ざけてしまっていたけど、自分の悪い癖かも。そもそも映画も批判する前に見るべきだよね。今度みようっと。
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伏線の張り方と物語の構成が秀逸すぎて心が震えた。手紙のやり取りがそれぞれのエピソードに結びつき、人生の選択が一人一人を、過去と未来を紡ぎ合わせる。読んで良かったと思える奇蹟の一冊。
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東野圭吾作はこれが初めて。とても読みやすく、いくつもの人間の人生がナミヤ雑貨店によって交錯する構成で、私の期待のワクワクをどんどん回収していってくれる怒涛の伏線回収の展開。強盗もお人好しで、ほっこり。結局、人は自分の行動に何らかの支えや根拠が欲しいものだよなとつくづく。
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人それぞれ、ナヤミはあると思う。それを誰かに聞いてもらう勇気をもつこと、また、返信、アドバイスに対して、自分がどう行動するかを決断することは、ものすごくドキドキする。人ってどこかでみんな繋がっているし、相手の生い立ちや性格がわかると、もっと人の言動行動に対して興味関心を持てる。日々の生活をコミュニケーションを大切に生きていきたいと思う。
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素晴らしい作品!やっと読みました。かなりの間、積読してしまっておりました。いやー、やっぱいいですね東野さん作品は。読み易さは勿論のこと、どれも素敵なストーリーで本当に楽しめました。過去と現在(現在と未来)を繋ぐナミヤ雑貨店の郵便受けと牛乳受け。設定としても、単純なタイムスリップやタイムリープとは異なり、手紙のやりとり且つその手紙は悩み相談限定というところが秀逸な設定だなと。ひとつひとつの話しも入り込めますし、相変わらず全てが繋がっていく感じがとても素晴らしい。またひとつ好きな作品が増えました。
おもしろかった
過去と現在を行き来するため、物語を理解するのに時間がかかる場面があったが、読み終えてみると各々エピソードがありいつまでも読んでおきたい小説だった。
それぞれの物語
ナミヤ百貨店に寄せられる相談内容が、本当に色んな内容で自分の人生と照らし合わせてしまいました。それぞれの相談者の物語が壮絶でどんな質問に対しても真剣に返していく姿が胸を熱くしました。この本を読み終えて自分の人生を改めて考えるきっかけになりました。
ほっこりした
ほっこりするお話しを読みたくてこの作品に手をだしました
すごくよかった 読み進めるほど色んな繋がりがどんどん見えてきて止まらなくなり
最後はすっきりほっこり読後感満足です
その後のエピソードも読みたいなぁ
本編にいれちゃあ野暮なんだろうけど
10年くらい前にすべての紙の本を処分して電子書籍に切り替えた時、電子書籍嫌いの東野圭吾先生は亡くなったものと思って新刊を読むことを諦めていました。
それがまさか 電子書籍化してもらえるなんて!先生を説得してくださった皆様ありがとうございました。
ブランク期間中、情報をいっさい入れていなかったため、この本が通常のミステリーではないことに気づいた時はビックリしましたが、
読み進むほどにじわじわ心に染みる物語でした。
ふざけた相談にも真摯に対応するナミヤさんの優しさに癒されます。
Posted by ブクログ
今まで読んだ東野圭吾作品はミステリーや刑事もの、殺人や事件が起きる小説ばかりでした。
東野圭吾の書く、幸せな、ファンタジー小説ってどうなんだろうと興味を持ちながら読み始めました。
何の違和感もなく、物語に没入でき、最後まで読み進め、ラストの感涙。
物語は、夜中に、もう閉店した雑貨店に3人の若者が逃げ込んできます。明け方まで身を隠して明るくなったら逃げようと画策。
すると、シャッターの郵便口から手紙が舞い込む。かつてここに住んでいた爺さんが悩み相談を受け付けていたらしいことが判る。ここから過去と現在が交錯した不思議なやり取り、そして意外な事実が判ってくる。
過去と現在が交錯した内容で、過去にいる爺さんと現在の3人の若者と、ラストどうなるのかが気になったのですが、見事なラストでした!!
Posted by ブクログ
○時空を超えて「悩み相談」でつながる面白さ
一貫して、ナミヤ雑貨店へのお悩み相談で話が進むが、悩みの手紙を出す側にもそれに応える側にも苦しみがありながら、前へ進んでいく感じがあった。
特に浪矢の言葉が心に残っている。
「長年悩みの相談を読んでいるうちにわかったことがある。多くの場合、相談者は答えを決めている。相談するのは、それが正しいってことを確認したいからだ。だから相談者の中には、回答を読んでから、もう一度手紙を寄越す者もいる。たぶん回答内容が、自分が思っていたのと違っているからだろう」
確かに、悩みを相談する時、自分なりの答えを持って相談している。相談するのは、不安や自信のなさ、自分の考えた答えを肯定してくれる存在を求めているからだろうか。
ただし、この本の中では、相談者は結局自分で決断し、行動し、前へ進んでいる。結局決めるのは自分なのだ。人に決めてもらおうという考えは、甘いしうまくいかないだろう。
自分の決めたことで生きていく大切さが描かれていると感じた小説だった。
Posted by ブクログ
短編集なんだーと思って読み進めていたら、前に出てた人が出てきたり出会ったりがあって面白かった。
相談への回答を、あの子達が書いてることを思うとホッコリした。
自分も手紙で相談してみたいなぁ。
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読み進めてるうちに『?』となり何度もページを戻った。
点と点が線で結ばれていく。
自分で頭整理しながら読めるのが面白かった。
流石東野圭吾と思わせるような綺麗な伏線回収。
人と人との繋がりについて考えさせられるような話だった。
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ほっこり、優しい気持ちになれる小説。
短編集だが、それぞれのお話に出てくる人達はこの一冊の中で何かしら繋がりがある。
その繋がりの描写がとてもスムーズで、回想シーンがあったり、時系列が現在と32年前と色んな設定がごちゃごちゃ出てくるのに、めちゃくちゃ読みやすい!!!!
Posted by ブクログ
さすがの構成力と文章力。始まりから終わりまで、半日の出来事の中に時を超えた複数のストーリーが絡み合いながらエンディングで良いところに収める。
ビジネス本とかノンフィクションから離れて、手軽に小説の世界を楽しみたい時に、期待を外さない作品の作り手だと思う。
Posted by ブクログ
過去、未来、現在が交差してて頭の中がごっちゃごちゃになったけどストーリー自体を楽しもうと思ったら気にならなくなった!
シンプルに面白かった~感動した!!ナミヤ雑貨店みたいに実際にお悩み相談ができる場所があればいいのにって思いました。私もお手紙書いてみたい。
Posted by ブクログ
時代を超えて話が繋がっていく事にわくわくとほっこりで読んでて楽しかったです!
ナミヤ雑貨店だから話せる悩み、ナミヤのおじちゃんだから話せた事
悪ガキ3人組への真っ白な地図に対する返答もグッと来た
西田敏行さん大好きだから映画も見たい
Posted by ブクログ
時空を超えた手紙のやり取り。見事な伏線回収。流石は東野さんだ。松岡克郎と和久浩介の話には涙が滲んだ。どうか三人組には更生して幸せになって欲しい。いや、彼らは幸せになるだろう。ナミヤさんと関わったのだから。
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未来と過去を行ったり来たり。最初は子供の謎解きのよーなお遊びやり取りからはじまった手紙での何でも相談が、真剣な人生相談に❣️それに真剣に答える店主の良き人柄。雑貨店を通じてわかる不思議な人々つながり、全てがつながる謎の1夜。それぞれの問題が最後には前向きに解決しているのが素晴らしい❣️あなたは手紙の回答を信じるか?
Posted by ブクログ
色々な人の人生には入り込み、その人の過去に思いを馳せながらしみじみ読むことができる。例え自分の知っている時代じゃなくとも、時代が交錯することでエモい気持ちにも浸れる。(笑)
私は日々の生活の合間に少しづつ読むタイプなのでそのとき読んでいる本に若干影響を受けながら私生活を送るが、これを読んでる期間中は気持ちよく前向きに日々を過ごせた気がする。
登場人物がそれぞれ素直で一生懸命生きているのがいい。でもただの人間ドラマだけには留まらず、ちゃんとからくりみたいなのもあって、さすがですねとしか言いようがない。
どうでもいいことだけど、表紙の絵はとても魅力的なで好きなんだけれど、どうも実際と配置が微妙に違っているような気がしてずっと気になっている。(笑)
Posted by ブクログ
面白かったです
東野圭吾さんの頭の中身は
一体どういう構造になっていて
どうしてこんなに多種多様な
物語を構築してしまうのでしょうね?
過去に趣味で人生相談をしていた老人と
現在に空き巣をしている若者達が雑貨店で
たくさんの相談者達との時空を超えた
優しいやりとりとそれぞれの人生の物語
不思議と子供の頃のノスタルジックな
思い出の商店がセピア色に脳内に浮かび
ちと甘酢っぱい気持ちにもなりました(笑)
東野圭吾さんの推理物はトリックが
巧妙で人間関係や動機やアリバイ等
(充分簡潔に分かりやすく自然な文章ですが)
読者もついていくのにカロリーを使いますが
こちらの作品は湯川教授も加賀刑事も出てこず
彼等に比べるとかなり幼稚な3人組が主人公の一角
低カロリーで最期まで読み切れます
Posted by ブクログ
読みやすくてあっという間に読めた。
東野圭吾と言えばミステリー、しかも私が読んだことがあるのが重めのものだったから、こんな小説も書いてたのかと少しびっくり。
これはミステリーではなく、ちょっと不思議な感動物語って感じかな。
色んなことが繋がっていて、なぜこの不思議が起こったのか最後で分かって、丸く繋げて伏線回収するのはさすが東野圭吾だった。
ミステリーじゃない東野圭吾作品が読めたのは良かったな。他にもあるなら読みたい。
Posted by ブクログ
心温まる話だった。
第一章の時点であまり合わないかなーとも思ったが、それぞれの物語がつながっていくことがわかってくると面白くなってきた。
特にビートルズの話が好き。
真相は切ないが、親の想いを知ることができてよかったと思う。