東野圭吾のレビュー一覧
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大学の医科学研究所から生物兵器である炭疽菌K−55が盗まれた。「雪山に埋めた。春になって雪が解け、温度が上がれば菌が散乱する」と犯人から脅迫状が来た。「埋めた場所を知りたければ3億円払え」と。しかし犯人は呆気なくも事故死してしまう。上司の東郷所長から炭疽菌を内密に回収するよう命じられた研究員の栗林は、息子とともにとあるスキー場に向かった。埋めた場所の目印は木にぶら下げたテディベア!しかし想定外の出来事が次々と起こり、最後の最後まで東野圭吾らしいどんでん返しが連続する。
ここには警察も探偵も登場しない。極秘のうちに炭疽菌を見つけなくてはならないゆえに、捜すのは少し鈍い研究員の栗林。そしてうるさ -
Posted by ブクログ
ネタバレ東野圭吾先生の交通事故から始まる事件を題材にしたミステリー作品。
凄く怖っ!と思いました。登場人物は主人公の慎介を始めとして共感が出来ない人ばかり。人の弱みにつけ込んで取引を持ちかける人、自分の妻を忘れられないばかりにマネキンを作ろうとする男などなど。主人公も事故に対して、あまり罪悪感が無い(記憶喪失だったというのもあるが)のも、感情移入から遠ざかってしまう要因なのだなと思いました。そして瑠璃子の圧倒的な存在感が凄かったです。まさかの“催眠術”とは思いながらも、それが物語の軸にはならず、あくまでも人間の醜さに重点に置いていてそれによる因果応報劇がとても良かったです。最後にはゾクッとさせられるも -
Posted by ブクログ
DNA解析によって犯人を特定するシステムを巡る刑事小説であり、近未来の日本社会をリアルに描いている点が非常に印象的だった。
物語の核となるのは、国が国民を管理するために作り上げたシステムだが、その一方で上級国民は管理対象外となる仕組みが存在する。
これはフィクションの設定でありながら、現実社会におけるマイナンバー制度のようなものを想起させ、強いリアリティを感じた。
物語の中で、「管理対象外」とされたデータが「プラチナデータ」と呼ばれる。
この設定は、平等をうたう社会の中で、実際には特権階級が存在することを暗示しており、読んでいて考えさせられた。
特に、管理システムを作り上げた天才科学者と、シ -
Posted by ブクログ
よーしよしよし。
だんだん読むスピードが戻ってきているのを感じる。
それともこのシリーズが読みやすいだけなのか。
前回の「白銀ジャック」に続き2作目の雪山シリーズ。
今回は「とあるスキー場に隠された最悪の生物兵器を探し出せ」っていうのが話のテーマではあるんですが……。
うん、何だろうね。
前作に比べると絶妙に緊迫感がないんだよね。なんだろうねこれね、生物兵器だよ?どこに行ったか分かんないのを探し出さないといけないんだよ???
なのに当の探さないといけない本人達がものすごーくのんびりしてるんですよね。
しかもその生物兵器を奪おうとしてやって来る奴も何かどっか抜けてるんですよね。
読みながらず