あらすじ
雨村慎介は何者かに襲われ、頭に重傷を負う。犯人の人形職人は、慎介が交通事故で死なせた女性の夫だった。怪我の影響で記憶を失った慎介が事故について調べ始めると、周囲の人間たちは不穏な動きを見せ始める。誰が嘘をつき、誰を陥れようとしているのか。やがて慎介の前に妖しい魅力に満ちた謎の女が現れる。女の正体は、人形職人が甦らせた最愛の妻なのか?
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映像が頭の中に浮かんでくるような表現が美しく、最初から引き込まれるような、次の文章を欲したくなるお話でした。
結末はやはり想像のかなり先を行ってました。
面白かった。
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かつて自分が轢き殺した女性の目が忘れられない…。
人を轢き殺してしまった人は忘れようとするが、遺族からすると、忘れること自体、有り得ないし、まして夢を持つなんて。大切な人を殺されて、復讐したくなるのは当然だと思う。謎の女、瑠璃子に誘惑され、関係を持ったときは目先の快楽に溺れていた慎介だが、段々、瑠璃子の存在に疑問を抱く。魔性の女というのはこのような女のことをいうのだろう。目で心を射抜き、自分の好きなように操る。心の魔術師のようだった。江島の狡猾さには恐ろしさを抱き、木内も身代わりにされていたとは。同じ身代わり同士の結託も凄いが、最後に慎介が瑠璃子に助けられて少し救いがあった。江島は、自業自得だと思う。
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東野圭吾の作品は大御所的なものはだいたい読んでいるけれど、小粒なものはあまり食指が動かず読まずじまいのものが多い。でもせっかく上梓してくださっているのだから、これからはそういうのも読んでいこうと思っている昨今。
で、今回はこちら。
なるほど、なるほど。人によっては本書をホラーと称する人もいるようですが、こういうスピリチュアル的なものを東野圭吾はふとした折に書くよね。念とか残滓とか。
荒唐無稽と思う一方で、あまりに強い念が残るとこんなこともあるやもしれない…そんなふうに思わせる筆力がさすがです。だって、怖かったもの、あの魔性の女。
あまりに多い性描写と、彼女は結局何がしたかったのかが最後までよくわからないなどクエスチョンは残るものの、本物のバーテンダーってこういう感じなんだろうなあと相変わらず描写がリアルで、★4つです。
ちょっと空いた時間ができて手持ち無沙汰だったので、言葉はよくないけれど、いい時間つぶしとなりました。
====データベース====
雨村慎介は何者かに襲われ、頭に重傷を負う。犯人の人形職人は、慎介が交通事故で死なせた女性の夫だった。怪我の影響で記憶を失った慎介が事故について調べ始めると、周囲の人間たちは不穏な動きを見せ始める。誰が嘘をつき、誰を陥れようとしているのか。やがて慎介の前に妖しい魅力に満ちた謎の女が現れる。女の正体は、人形職人が甦らせた最愛の妻なのか?
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恐ろしすぎるプロローグ、中盤からのこれまじでどうなってんだ・・・とさまざまな可能性が考えられ、非常にのめりこめた。
ただ、結局なぜあの人はああいう行動に至ったのか(目的はわかるが、手段がわからない)がわからず、ラストは少しだけ物足りなかったかもしれない。
「もし自分が犯罪者などに捉えられ、
これから殺されるとわかった時にどうするか」という想像をしたことがある。
とにかく、本気で、相手に、絶対に呪い殺す(だからやめて)ということを心から信じてもらえるように 本気で伝えるしかないな。。。という結論に至ったのだけど、なんとなくそのことを思い出した。
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4.2/5.0
一つの交通事故をきっかけに巻き起こる狂気の連鎖。交通事故の悲惨さと人生を破壊する悲劇の大きさを痛切に感じた。
死者の乗り移りや催眠術など、事実なのか当事者たちの幻想なのか、はっきりしない描写は、それだけ交通事故の影響は当事者たちの今後の人生に執拗について回る、ということのメタファーだと解釈。
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ハラハラドキドキの1冊。事故の記憶がなくなり、記憶を辿りながら真相が明かされていく。信じていた人からの裏切り、亡くなった人の不思議な怨念?何度も狙われる理由?真実に!!ストーリー展開が素晴らしい!流石東野さん。
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マネキン製造の技術進歩と催眠術とミステリー。悪は滅びるんだね、最終的に。安定の東野圭吾作品です。いつも楽しませて頂いてありがとうございます的な1冊です。
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東野圭吾先生の交通事故から始まる事件を題材にしたミステリー作品。
凄く怖っ!と思いました。登場人物は主人公の慎介を始めとして共感が出来ない人ばかり。人の弱みにつけ込んで取引を持ちかける人、自分の妻を忘れられないばかりにマネキンを作ろうとする男などなど。主人公も事故に対して、あまり罪悪感が無い(記憶喪失だったというのもあるが)のも、感情移入から遠ざかってしまう要因なのだなと思いました。そして瑠璃子の圧倒的な存在感が凄かったです。まさかの“催眠術”とは思いながらも、それが物語の軸にはならず、あくまでも人間の醜さに重点に置いていてそれによる因果応報劇がとても良かったです。最後にはゾクッとさせられるもので、世にも奇妙な物語的な作品だとも思いました。イヤミスとも言える良い作品でした。ありがとうございます。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
雨村慎介:江口拓也
村上成美:佐倉綾音
小塚刑事:東地宏樹
江島光一:鳥海浩輔
木内春彦:谷山紀章
上原ミドリ/瑠璃子/岸中美菜絵:早見沙織
岸中玲二:安元洋貴
小野千都子:渡辺久美子
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東野圭吾の作品は、読み終わったあとにもう一度冒頭を確認したくなることが多い。この本も、最初から事件の真相はわかっていて、なのにサラリと読んでしまっていたから悔しい。最初から事件の真相がわかっているといえば、志賀直哉「正義派」もそうだなぁと思った。小説の神様だね。
免許を持っているのでバイト先まで15分程度運転することがある。20分程度走らせてショッピングモールまで行くこともある。だけど運転は怖いと思っていた。この本を読んでさらに怖くなった。事故を起こしたら、どうしよう。
病気で亡くなる方は、心筋梗塞なんかは突然だけれどそれを例外にすれば、じわりじわりと病が身体を蝕んで、その過程で自分はもう死ぬと、そう悟る。自殺は、自分から死にたいと思って絶つことが多い。(※勿論そうなるまで追い詰める周囲があるから自殺って他殺だよなと思うこともあるけど、一方で何かがあったわけじゃないのに死にたくなる時も私はあるから、一概には言えない。)
だけど、そうか、交通事故で亡くなる方は、あるはずだった幸せな未来が突然断ち切られるわけで、その死にゆく瞬間に怨念が湧き上がってもおかしくない。
結局成美はどうなったのか、資金を持ち出して江島に接触した理由は本当に雨村の推測通りなのか、そこは若干モヤ~ッとする。でも全貌がわかるとスッキリする。雨村は巻き込まれる側、見方によっては被害者とも言えるけど、その被害者も100%良い人ではないのが、東野圭吾らしい。『沈黙のパレード』を映画で見たのだけどその時にも思った。柚月裕子『教誨』を読んだ時にも感じたけど、絶対的に良い人、悪い人はいないのよね。
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冒頭の生々しい描写から引き込まれました。
ジャンルで言うと、ミステリーかホラー若しくはミステリーホラーになるんでしょうが、ジャンルに拘らずに読めば東野圭吾作品だなと納得。
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めっちゃ怖かった…
夜中に読むんじゃなかった、と少し後悔
いつの時代も怨念は女なんだよなぁ
女性だからこそ怖さが増すような。
(だいたい幽霊って髪の長い女だしね)
でも私は面白く読めたし、いろんな謎がうまく重なって気がつけば物語に入り込んでいた
ホラーやけど、現実感があったから余計恐怖を感じたわ
やっぱり東野圭吾はうまいな、と思った。
個人的にはけっこう好きな作品だった。
でも昼間に読むのをおススメします…
Posted by ブクログ
東野圭吾は罪を犯した人に非常に厳しい印象があったので、途中までモヤモヤと違和感を持ちながら読み進めましたが、真相がわかり納得がいきました。やっぱり安心と安定で面白かったです。
流石に面白い
物語の開幕から中盤にかけての焦らし具合、そして中盤から真相までの加速感が絶妙に上手く、伏線も見事に回収されていてとても面白い作品でした!
流石は東野圭吾さんだと改めて感心しました!
ただ、一つだけ…少しファンタジー感が強かったかな?と思いました。
そしてそのファンタジー部分が物語に強く絡みすぎている様に感じたので、あくまでも個人的にはそこが残念と言うか、「それで片付けて欲しくなかった」と言う想いが残りました。
でもとても世界感に引き込まれてしまい、非常に面白い素晴らしい作品でした!
ダイイング・アイ
裏腹な人間模様にびっくり。そして主人公の人間としての感情、だれもがどこかでもっているきもち。人間てなかなか自分を律すること
ができないなーと言わないけれどれど欲深いところなど、、だけれどやはりまっとうに生きることを実行しなければなと思ったり。
現代のITの世界をくししたりといいつつ怨念の祟りだったりと新旧複雑に入り交ざっている内容でしたね。
読みたいという欲求が増してすごく早く読みました。
ぐんぐん進みました。
東野圭吾さんの作品は初めてでした。以前から興味は沸いていたのですがなかなか思い切れなくて。あぁ早々初めにもう一冊読みました。
流星の絆です。さまがわりのてんかいにおどろいたりえぇーーこんなことってあるの?などでした。流星の絆がダイイング・アイをよむきっかけになりました。
また違う作品も読んでみたいと思っています。各方向から人間愛を感じたのですが。
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ちょっと後味悪いな、。誰にも感情移入できないし誰も救われないってのもあるけど、成美とか小塚刑事とかが簡単に殺されすぎててちょっと設定甘ないかと思った。瑠璃子慎介にこだわった理由、結局どうしたかったのかも謎。東野だし流石に人形でしたオチではないと思ったけど催眠術もなかなか非現実じゃない?らしくない。これはミステリとゆーか官能ホラー。けど、題名の意味を勘づき出したあたりからの展開の速さと、ダブル身代わりのトリックは面白かった!
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まさしくダイイング・アイだった。
最初は記憶喪失の主人公が、無くした記憶を取り戻し事故の原因、過去の清算をしていくのかと思ったが途中から流れが変わったなと思った所からガラッと展開が変わり、こうなるとはな〜という結末だった。
題名の意味がなんとなく分からなかったから最後まで読んだ時はなるほどなと納得する部分があった。
題名って非常に大事な小説の要素なんだなって久しぶりに改めて感じた。
Posted by ブクログ
交通事故の身代わりとかよくない
江島はちゃんと悪者だった
成美さんは生きていないのだろう
ほんとに催眠術なのかな
過程がおもしろかったから夢中で読んだけど
最後に色々繋がった時に『結局説明できないことがみどりに起こったのか』と少しがっかり
木内さんはなんなのだろうか自己犠牲?雇われ者の宿命?お金のため?
まぁ納得はしないけど面白かったです
Posted by ブクログ
呪いの邪眼。記憶喪失探求物でトリックが面白い。ホラー風味なんだけど、瑠璃子がクローゼットから出てきた時、コントかよ!(ゴレンジャイ!)って思っちゃいました。恐怖とギャグの根源は同じ@楳図かずおを思い出しました。
Posted by ブクログ
一気読み
先が気になりすぎてどんどん読めた。
でもずっと気味悪い感じがして、読み終わった後も後味が悪い
タイトルと内容が結びついたとき鳥肌がたった
もうちょっと爽やかな結末を期待してた
Posted by ブクログ
んーーーー
最後の伏線回収で腑に落ちる感覚がいつもより薄かったかな、、、、、現実的にありえやん感じがあんまり好きじゃなかったsf感強めなんかな、、?
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ストーリー展開がわからず読み込んでしまうストーリー、個人的な感想はもう一声のめり込みたい感じでした。
タイトル、裏面の解説、本文を読みながらもこの小説がミステリーなのかSFなのか読めなかった。
Posted by ブクログ
ちょっとホラーで超自然的な作品です。東野圭吾さんの作風ではたまにこのような作品がありますね。
そのため、推理しながら読むというよりはエンタメ的にストーリーを楽しむ作品かなと思います。
Posted by ブクログ
ちょっと現実離れした感じだった。ホラーとミステリーが絡まり有っているけど、ホラーよりだと思う。ミステリーは理路整然としていてパズルがピタッとはまるような快感が魅力なので、それを求めて読むとちょっと肩透かしかも。
私も車を運転するし、叔父を交通事故で亡くしているので、いろいろ思うところはあった。人の命って軽いもんだな…って思わざる得ない。
Posted by ブクログ
怖かった、、
でも「ダイイング・アイ」っていう題名が全てを表してて、むしろこの言葉でしか説明できない話だった。
東野圭吾さんの才能にとことん脱帽です、、
人って本当にどこまでも深いし、絶対解明できないなにかがあるんだろうなぁと。