あらすじ
国民の遺伝子情報から犯人を特定するDNA捜査システム。警察庁特殊解析研究所・神楽龍平が操るこのシステムは、現場の 刑事を驚愕させるほどの正確さを持って次々と犯人を特定していく。検挙率が飛躍的に上がる中、新たな殺人事件が発生。殺さ れたのは、そのシステム開発者である天才数学者・蓼科早樹とその兄・耕作で、神楽の友人でもあった。彼らは、なぜ殺されたの か?現場に残された毛髪を解析した神楽は、特定された犯人データに打ちのめされることになる。犯人の名は、『神楽龍平』――。 追う者から追われる者へ。事件の鍵を握るのは『プラチナデータ』という謎の言葉。そこに隠された陰謀とは。果たして神楽は警察 の包囲網をかわし、真相に辿り着けるのか。
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Posted by ブクログ
『プラチナデータ』東野圭吾さん
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【第1章:完璧なシステムの誕生】
東野圭吾さんが描く『プラチナデータ』は、科学技術の進化と国家権力の恐ろしさに切り込んだ傑作ミステリーだ。
物語の前半は、国民のDNAデータによって圧倒的な検挙率を誇る近未来の捜査システムが描かれる。
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【第2章:追う者と追われる者】
そのシステムを構築した科学者・神楽自身が「容疑者」となったことで事態は一変する。
追う側の刑事・浅間と、逃亡する神楽。
二人の視点で進むスピーディーな展開に、一気に引き込まれた。
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【第3章:権力と欲望の真相】
本作の真骨頂は、後半に明かされる「システムの裏側」にある。
国家が謳う「国民の安全」の陰で、特定の人々を守るための隠蔽工作が行われていたのだ。
便利で完璧に見えるテクノロジーも、それを扱う権力者の「欲望」によって歪められてしまう現実を突きつけられ、思わず背筋が凍る。
データですべてが管理されかねない現代だからこそ、この物語が鳴らす警告は重い。
最後に問われるのは、科学の精度ではなく「人間の心と尊厳」なのだと感じた。
読後、自分の内なる声に耳を澄ませたくなる一首を添えたくなる名作である。
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国民の遺伝子情報から犯人を特定する「DNA捜査システム」。そのシステムに引っかかってこない犯人とは?設定から出てくる問題点を上手に指摘しつつ、わかりやすいストーリーで楽しませてくれるところが素晴らしい。
Posted by ブクログ
追悼作棚を見かけて手に取る
DNA情報から容疑者を特定する捜査システムが開発され、その開発者とそれに難色を示す刑事の視点でストーリーが進行。
相対する2人だが、事件をきっかけに手を組み、真相に迫る。
ストーリー展開が早く、考える間もなくどんどん次が読みたくなる。感情を深ぼるような表現は少なく、情景描写が多いため、ドラマを見ているかのように映像が頭に浮かぶ。
今まで東野圭吾作品にあまり触れてこなかったが、これが本嫌いでも読める工夫というものか、さすがすぎて脱帽
最先端のテクノロジーに対する反抗と教訓という作者からの意図が大いに感じられた。
Posted by ブクログ
DNAで全国民を管理。起こり得ないとは限らない未来を考えると、科学の進歩に頼もしい気もすれば、怖い気もした。さすが東野圭吾でどんどん読み進めたくなる本だった。文字を追っているだけなのに臨場感がすごくてドキドキハラハラした。
Posted by ブクログ
安定の面白さ!物語の世界にすっと入って一気読みできる。スピード感もありって映画でも見ているような感覚になる。
現実にも起こりそうな話に考えさせられる。。
Posted by ブクログ
やっぱり、東野圭吾さんは面白い!!
DNAが普及した今だからゾワゾワした、そして政治家やお偉いさんの方々がDNAを…あれは本当に背筋がゾワゾワしてたまんなかった、ほんとうにありそうで怖い…
リュウとスズランの物語はとてもとても良かった!
Posted by ブクログ
やはり、この著者は読ませる。
最後の最後まで、なんのことやら?
でもグイグイ引き込まれる。
結局、なんのことは無い、
既得権益を守るためと、日本を動かす黒幕
たちを守るためだったんじゃん。
しかも、それは変わらずじまい。
世界はそんなモノ?
それが余計にリアルだった。
久しぶりの東野圭吾作品。
あなたが犯人でしたか、、、という気持ち。
DNAを使った捜査ってそんなに国民の反感を買うものだったっけ?って思ってたら10年以上前の作品で納得。
プラチナデータ
東野圭吾の作品を初めて読んだが大変おもしろかった。プラチナデータという伏線の回収まで綺麗にしてあり読みやすかった。
読むがどうか迷ったら読むべき
現実にありそうな問題を取り上げて、見事に書き上げた作品。読み始めると、引き込まれて最初から最後まで一気に読んでしまいました。オススメです。
最後まで飽きない展開でした。
最後の最後まで飽きの来ない展開が続き読んでて楽しかったです。何をもってその人がその人であると見做すのか、それがDNAなのか身体なのか、考えさせられる話でした。
意外な結末
国民のDNAが国家に一元管理されるシステム。近い将来ありそうで怖いと思いました。
そしてラスト、犯人は意外な人物でした。
権力があれば犯罪からも守られるシステムですが、ラストは犯人が明らかになるのが嬉しかったです。
国民のDNAを登録する犯罪捜査
個人情報、マイナンバー制度などの更に先の世界。管理する側の利便性と、国民のデメリット考えさせられる。単なるミステリーでない問題提起がある。
東野作品の醍醐味は事件解決後!
事件解決まで様々な犯人像を想像して読み進めていくことももちろん面白いのですが、事件解決後のストーリーでいつも感動させられます。この作品もしかり。
Posted by ブクログ
あらすじ 近未来の日本。政府は国民全員のDNAデータを管理し、未解決事件の検挙率を飛躍的に向上させる「DNA捜査システム」を導入していた。システムを開発した天才解析者・神楽龍平は、DNAデータの万能さを確信し、冷徹に犯人を特定し続けていた。しかし、システム開発に関わった数学者兄弟が相次いで殺害される事件が発生。神楽が現場のDNAを解析すると、弾き出された犯人のデータは「神楽龍平本人」を示していた。身に覚えのない罪で追われる身となった神楽は、逃亡劇の最中、システムに隠された重大な欠陥と、国家の陰謀「プラチナデータ」の真相に迫っていく。
所感・深掘り 東野圭吾作品が得意とする「科学技術の進歩」と「人間の複雑な心理」が見事に融合した、近未来サスペンスの最高峰といえる作品だった。
国家によって国民のDNAが管理されるという世界観は、現実の技術革新のスピードを考えると「決して絵空事ではない」というリアルな恐怖を感じさせる。完璧に見えるテクノロジーが、いかに人間の都合や欲望によって歪められてしまうのかという問いかけは、深く胸に刺さった。
特に秀逸なのは、追う側と追われる側のスリリングな攻防と、主人公・神楽が抱える内面的な葛藤の描写だ。自らが絶対と信じていたシステムによって「追い詰められる側」に回った神楽が、真実を追う中で自分自身の隠された過去や感情と向き合っていくプロセスには、息をのむような没入感があった。
映画での二宮和也さんと豊川悦司さんによる手に汗握る追いかけっこや緊迫した掛け合いを頭の中で再生しながら読み進めることで、映像的なスリルも倍増した。
最新のDNA科学という冷徹なロジックの裏に隠されていたのは、人間の愛おしさや切ない感情だった。科学の限界と人間の尊厳を描き切った、東野文学の圧倒的なスケール感とストーリーテリングの巧みさに脱帽する一冊だ。
Posted by ブクログ
DNAによる捜査システムの実用化と犯罪防止を目的に国家が国民のDNAを管理するDNA法案の可決により犯罪捜査の形が変わりつつある近未来。その実用化を後押しした天才的な数学の頭脳を持つ人物が何者かによって殺害された。その犯人として捜査システムが指摘した人物は身に覚えのない罪に困惑する。ただ彼はある『秘密』を抱えていて――。
ということで本書は自らが開発に関わった捜査システムによって追い詰められていく男がそのシステムに隠された真相に迫っていく壮大な世界観の一冊です。抗うことのできないほど巨大な敵と対峙せざるをえなくなった個人の姿を描いた作品が好きなひとにおすすめ。もしも本当に同じシステムができた時、同じことを考えるひとが出てくるんだろうなぁ、と思わせる『敵』側の心理が印象に残りました。
Posted by ブクログ
DNAを管理して、犯罪者を管理・抑制するという社会。
とはいうものの、
全てを把握した権力者は、その対象外である。
あまりにもリアルだと思った。
実際に、閣僚や警察の上層部、その家族が事件を起こしても揉み消されるケースはある。
神楽や浅間のような人物がどれだけ奔走しても、変えられない身分社会の闇が存在するんだなと。
初めは互いを訝しみ、
逃亡者と警察として敵対し、
最終的には協力し合う展開に胸が熱くなった。
神楽自身の心を長年蝕んでいた父との記憶を、逃亡中のナチュラリストたちとの出会いによってほぐされ、物語の幕引きで彼がそこで生活するのは綺麗な終わり方だと思った。
Posted by ブクログ
「電話」を「スマホ」に読み換えるのが面倒だった。せめて、1990年代後半から、使われだした「ケータイ」にして欲しかった。 笑
(この本は2010/6/30発行だが、iPhone発売は2008年)
Posted by ブクログ
近未来の日本では、国民のDNA情報をもとに犯罪捜査を行う「DNA捜査システム」が導入され、検挙率はほぼ100%。このシステムの中核が「プラチナデータ:極めて精度の高い個人識別情報」。主人公は、そのシステム開発に関わる天才科学者・神楽。彼は合理的で冷静な研究者ですが、ある殺人事件をきっかけに状況が一変します。DNA捜査によって「犯人は神楽本人である」という結果が。。。詳しくは書けないが、科学的には正しくも、人間の“内面”は説明できていない。それこそが、科学の絶対性への皮肉であり、国家への警告なんだろう。④
Posted by ブクログ
徹底管理社会構築のために心血を注いできた神楽が、真実を目の当たりにして辟易して、最後サソリ達の元で超原始的に暮らしてるのほっこりして笑った。これまでよりよっぽど健康的。
やっぱり東野圭吾はページを捲る手が止まらない。読ませ方が上手いなぁといつも思う。
Posted by ブクログ
DNA鑑定の未来版が普及した世界、というSFストーリーでありながらも、本当はすでに存在するシステムかも知れないという恐ろしさ、そしてそのシステムの決定的な意図のリアルさ。
Posted by ブクログ
時々少し難しく、初めはゆっくり読んでいたが、話が噛み合ってくるとどんどん読み進められた。
本の中に出てきたDNAを管理する世界とはと考えた時、今の世の中にあるAIを想像した。
人間が作り出した人間を超えるシステムと人間が共存する世の中は便利であり生きづらいともいえる。
新しい仲間とクリーンな関係でいたいと思った。
Posted by ブクログ
非常に良くできたストーリーだと思った。
警察は国民のDNAを登録するシステムを開発し、事件が発生した際には、そのシステムから犯人の特徴や顔、親族まで特定できる。そんなシステムを作ったのは、サヴァン症候群のような天才的頭脳を持つ蓼科早樹。
しかし、そのシステムには裏があった。官僚や政治家など、特定の上級国民が万が一犯罪を犯した場合は、別のデータが表示され、システムには該当者なしと表示される、通常「プラチナデータ」。蓼科早樹はそんなシステムを作ってしまったことを後悔し、プラチナデータを見つけ出す新たなシステム「モーグル」を開発するが、完成直後に殺害される。
その事件を解決しようと奮闘したのは、システム開発に携わった、主任解析員の神楽龍平。彼には裏の顔がある。それは、リュウという第二の人格。幼少期、父親の自殺を目撃してから、神楽にはリュウという第二人格が生まれる。
蓼科早樹が殺害された際、現場に落ちていた毛髪を解析しようとした神楽は、その持ち主が自分であることを知り、第二人格のリュウが殺害をしたのかと考える。その際、海外からDNA研究にきた白鳥に救われた、当面逃亡を続けながら事件を解決する。
逃亡中、スズランという少女が時折訪れる。彼女はリュウの恋人だという。逃亡中の新幹線で隣に座り、弁当を二つ注文していたが、実はスズランは神楽の幻想の人物で、存在していなかったことが、弁当の販売員の供述で明らかになる。
スズランは、当初リュウが描き出した人物だったが、その正体は蓼科早樹であった。そして、事件解決後、リュウは最後にスズランの絵を描き、その人格は消え果てる。神楽は、逃亡中に出会った山奥で暮らす人物のもとで、亡き父が生業としていた陶芸をしながら生活するシーンで物語は終わる。
また、当初から事件の捜査に関わっていた捜査一課の刑事である浅間は、事件が進むにつれ、捜査から外されるようになる。これは、プラチナデータが絡むことを知った上層部が情報漏洩を防ぐために、関係者以外を排除して操作を進めたためだ。それでも事件の全容を明らかにしようと奮闘した浅間は、途中から神楽と手を組み、この事件の全容を暴く。
そして、蓼科兄弟や白鳥、その他一般人を殺害した犯人は、脳神経科の教授であり、蓼科兄弟にプラチナデータの開発を依頼した水上教授であった。水上は神楽の担当医でもあり、最も信頼していた人物であった。
政治や官僚、警察の上層部の作るシステムは、国民を守るふりをしながら、自分たちにとっては都合の良いシステムであったという展開は、現代の政治システムへの皮肉のようで、面白いストーリーであった。
Posted by ブクログ
映画を観てみたいと思い、まずは原作から読んでみようと手に取りました。まだ、本を読むことに慣れていないので、かなり時間を有しました。
将来的には、現実でもこうなるんだろうなと、想像しながら読んでいました。それも、そう遠くない時代に。16年も前に書かれていることが、流石だなと痛感しました。
Posted by ブクログ
読みました。ネタバレですが
警察とか、国の偉い人ってのはこんな風に事件を処理してるのかな〜と思うと許せなくなりましたね。
神楽と信頼関係にある人が沢山死んでしまうのは残念でした。読み入ってしまいました。
Posted by ブクログ
DNAで犯人を特定するシステムの凄さと、それが悪用される怖さに怖さを感じた。逃亡劇はスリルがあったけど、主人公の二重人格の秘密に切なさを感じた。
Posted by ブクログ
うーん。なんか……意外!って感じの犯人だった。そこまではおもしろかったけどすっきりしないな。
ただ、データ管理社会にそういった危険性があるのか……というのは想像が及ばなかったので学びになった。
Posted by ブクログ
東野圭吾さんの描くテクノロジーの話はやっぱり面白い。画期的であるのに浮世離れしてないところがすごくワクワクさせられてしまいます。
この手の話に付き物の「アナログとデジタル」、「人間と機械」、「心とプログラム」はよく、テクノロジーを妄信するなという結末になりがちと思うのですが、この本ではテクノロジーはきわめて正確で嘘をつかないからこそ、アナログが軽視されてはならないと結びつくので、本当に目から鱗でした。作中では贋作という言葉が使われているが、作り出された物そのものではなく、その背景や心に目を向けると真実が全然違って見えるというところもまた興味深かったです。
ただちょっと小難しい話が多く、かろうじてモーグルとプラチナデータ、DNAサンプルのところはわかったものの、監視カメラのトリックとか、引き戸の夢の話とか、警視庁警察庁特解研の鑑識チームだとかの組織の話とか、なんでスズランがあの人物なのかとかはあまり理解ができずでした。全体的に暗い物語ですが、その中にあってチクシさんやサソリさんとのやり取りは心が温まります。悲しみの中にも希望がある物語でした。
Posted by ブクログ
★3.5とかかな!
ハッピーエンドではなかった。
この世は権力者が支配してるんだなって感じたな〜
でも神楽が死ななくて最後平和に暮らせてそうで良かったです
Posted by ブクログ
DNA操作システムで犯人を逮捕する。そのシステムを作った天才の2人が殺される。その半人に浮かび上がったのはなんと自分!身に覚えがない…逃亡しながら真実に近ずいていく。なかなか鬼気迫る内容。多重人格の自分のことさえ信用できない恐怖を想像してしまうと怖い((((;゜Д゜)))
Posted by ブクログ
DNA情報で、犯人の全てを知ることができるデータを運用し、犯人を追い詰める警察組織に、逆にそのデータが元で追われる立場になる話です。
著者らしいなと思う反面、最後のオチまで含めても、その「らしさ」で終わってしまったイメージでした。