森村たまきのレビュー一覧

  • ウースター家の掟

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    本作は長編。ひょんな事から"銀のウシ型クリーマー"を手に入れなければならない羽目に陥ったバーティー。執事ジーヴスの支援を得て、このミッションはクリアできるのか?

    相変わらずのお気楽さで、のんびりと読むには最高です。このシリーズを読んでいて今頃気付いた事がひとつ。バーティーの一人語り口調で進むこの物語、"ウィットのきいた例え"がちょくちょく出てきます。『誰か、こんな事言う奴、他にもいたような…』と思ったら、ハリポタの親友、ロンですね。それを、言わなくていいタイミングで言っちゃうからハーマイオニーに白い目で見られる…という。
    イギリスの作家が『お調子者キャ

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    2023年08月08日
  • サンキュー、ジーヴス

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    ネタバレ

    国書刊行会のジーヴスを順番に読んでいる中ではこれが一番面白かった。バーティーがドジで変なこだわりと突っ走る性格で失敗を沢山しても、ジーヴスは彼が大好きなんだと思ってた。しかし今回ばかりは辞表を出すとは! そのジーヴスも他の人に仕えてみれば慇懃なイラつかせる人と映る。結局二人以上に馬の合う組み合わせはないのかもしれないとクスクス笑いながら読み終わった。楽しい♪

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    2023年01月18日
  • でかした、ジーヴス!

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    執事ジーブスの冴え渡る頭脳で何事も解決もの。

    バーティーがいつも面倒に巻き込まれて、ジーブスが解決してくれるとわかってても読むのが辛い時もあったけど、ところどころに挟まるちょっとしたコメントで笑えて、今回も読み終えました。

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    2022年08月13日
  • 比類なきジーヴス

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    英文を翻訳しているため、表現や文法が日本語の表現とは違うので、慣れないと感じる人も少なからずいると思います。
    しかし、この表現方法が日本では無い様なものばかりで、そこが翻訳の面白い部分であり、著者のウッドハウスさんのユーモアが活きていると感じる部分であると思います。

    最終的に全てを丸く収めてしまう執事のジーヴスと、絶望的なファッションセンスでお人好しの貴族のウースター、伯父さんに小遣いをせびることと恋をすることしか頭にないウースターの親友のビンゴ、その他ウースター家の親戚たちが織りなす人間活劇が面白い作品です。
    米澤穂信さんの本の本の一部に出てきて興味を持って読み始めましたが、非常に面白く、

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    2022年06月22日
  • でかした、ジーヴス!

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    ジーヴス短編集。順を追って読んでいると過去の事件も話に出てくるから面白い。一番好きな話は『タッピ―の試練』。ジーヴスの提案に素直に乗って「でかした、ジーヴス!」のセリフも登場するから。 バーティーの作戦はいつもくだらなくて失敗するからね(笑)、ジーヴス素直に従うのが一番! 短編のほうが読みやすくて好きかも。

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    2022年05月11日
  • アーチー若気の至り

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    シーヴスのシリーズが好きです。今回、初めてシーヴス以外のウッドハウスシリーズを読んでみました。
    苦手な翻訳物なのでちょっとドキドキしましたが、まあ、途中でちょっとしんどくなったものの、それなりに最後までテンポよく読めた。1921年とか、当時NYCとイギリスの英語てどれぐらい違いがあったんやったっけ、、昔なろたけど忘れたな。ともかく、アーチーのいかにもイギリスっぽいくどい喋りがたまらんうける。元ネタで読みたいとおもったが、売ってない!!ちえっ。

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    2022年05月05日
  • ウースター家の掟

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    今回もどうでもよいことが大事件となり、ドタバタ喜劇に発展。終わりよければすべてよし!の物語は安心して読めて楽しい。 なんといってもダリアおばさんのバーティーへの愛情深さに驚き感動。まさかアナトールを差し出す覚悟までしていたとは! ジーヴスもバーティーのことが好きだから執事をしているわけで、どんくさいバーティーの愛され体質ってほんとスゴイ。

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    2022年03月09日
  • 春どきのフレッド伯父さん

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    可哀想なポンゴ.(トウィッスルトン)の奴は、しょっちゅうあいつのフレッド伯父さんの話を僕にしてくるんですが、その時奴の目に涙が浮かんでなかったと言うなら、僕には涙がどんなものか、そいつを見てもわからないってことでしょう。ハンプシャー州イッケナム、イッケナム.ホ-ルのイッケナム伯爵は、一年の大半はそこの田舎で過ごすんです。
    ですが時々いやらしい具合に首輪をすり抜けて逃げ出して、アルバニ-のポンゴのフラットを襲撃するんです。それでその度毎回、あの哀れな青年は何かしらの魂の試練にさらされるんですよ。あの叔父さんの問題っていうのは、御年六十何歳かになってはいるんですが、帝都に到着するやいなや、弱冠二十

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    2022年03月02日
  • ジーヴスの帰還

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    バーティーが散々な目に合わされるのは常の事として、今回はその中でも同情的・共感的立場に立ってくれる人が多く、ホッコリする話だった。
    ジーヴスシリーズはどれも大好きだが、バーティーが周りに愛されているのを見るとやはり心温まるような嬉しさがある。

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    2022年01月13日
  • それゆけ、ジーヴス

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    お気楽な貴族バーティーと執事ジーヴスのシリーズ。もうバーティーがかわいすぎる。女子校で講演させられてアワアワしてるバーティーを見て(読んで)、私もジーヴスと一緒にニヤニヤしちゃった。それにしてもバーティーはいい人だなあ。友達が困ってるとほっとけないんだもん。それで窮地に陥っちゃうっていうね。んでもってジーヴスに泣きついちゃうと。ジーヴスがバーティー好きなの、超わかる。バーティーかわいいー!

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    2022年01月11日
  • それゆけ、ジーヴス

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    短編集。『バーティー、考えを改める』がジーヴスの目線と語りで、ご主人様をどう思っているのかが知れて面白かった。お金持ちの悩みは凡人よりも深い、とは言うけれど、生活ができる分生きがいを探すのが大変な感じが伝わってきた。次の作品も楽しみ♪♪

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    2022年01月04日
  • よしきた、ジーヴス

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    ネタバレ

    2組のカップルの婚約とおばさんの借金解決に奔走するけれど何をやっても空回りのバーティー。どうにも八方塞がりな状況にジーヴス登場!作戦は別荘での火事騒動。最終章『終わりよければすべてよし』が全てを物語る楽しいひと時♪。ウッドハウスの新作を日本で同時期に読めていた時代があったというのも驚いた。

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    2021年12月18日
  • 比類なきジーヴス

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    英国執事ジーヴス第1弾。ファッションにこだわりが強いバーティーとジーヴスの攻防はお決まりの結末でも面白い。日常に巻き起こる小さな事件にクスッと笑えるところはイギリスの教育を受けた人にはもっと面白いんだろうなぁ。翻訳でも笑えるところが多くて面白かった。ジーブスシリーズ、読むぞ!!

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    2021年11月21日
  • ジーヴスと恋の季節

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    今回はやたらたくさんのカップルがくっついたりわかれたりまたくっついたりするし、◯◯と偽ってる△△みたいな人も多かったので途中で間が空いたせいもあって終盤誰がなんだっけ…ってなったけど安定の面白さだった。
    そして大量の叔母さん。

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    2021年10月21日
  • ボドキン家の強運

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    気の利いた会話、自立した女性という設定に風変わりな人物が加わって騒動を巻き起こす、映画でいうなら、スクリューボール・コメディ。ウッドハウスが二度にわたり、脚本家としてハリウッドに招かれていた三十年代は、その全盛期。三組の男女の結婚をめぐる顛末を描いたこれは、些細な出来事を大仰なセリフ回しで聞かせる「話芸」を楽しむユーモア小説。主たる舞台は、大西洋航路をアメリカに向かう、R・M・S・アトランティック号の船上。「主な登場人物」は以下の通り。

    モンティ・ボドキン………気のいい青年紳士。大金持ち。ガートルードと婚約中。
    ガートルード・バターウィック………イングランド代表女子ホッケー選手。
    レジ―・テ

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    2021年08月31日
  • お呼びだ、ジーヴス

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    ネタバレ

    メインの『お呼びだ、ジーヴス』の他に作者の覚書と短編小説が二つ収録されている。

    今回はバーティーが職業訓練学校に通っているため登場せず、バーティーの友人で零落貴族のビルにジーヴスがつかえている話。
    いつもどおりのドタバタ劇でありながら、バーティーといるときよりジーヴスがのびのびとしているように感じるのは気のせい?
    ミスしたり動揺したりいつもより親しみやすいジーヴスな気がする。

    それでも、「ウースター様がわたくしをご必要とされておいでなのでございます」や、「わたくしのいるべき場所は、あのお方のお側であると存じております」などと言ってるジーヴスにほっこりした。
    やっぱバーティーを大事に想ってく

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    2021年01月16日
  • よしきた、ジーヴス

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    ジーヴスシリーズ2巻目
    前作は2章ごとで1つのお話という短編集のような感覚でしたが、今作は1冊で1つのお話
    バーティーの空回りと個性豊かな登場人物が相変わらず面白い

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    2020年08月06日
  • 比類なきジーヴス

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    人がいいけど押しに弱いお坊ちゃまと探偵張りに冴えてる執事の主従の力関係が逆転気味なコンビ

    主人公の身の回りの話が中心なので大事件が起きたりするわけではないけど、英国らしいウィットに富んだ文章が楽しくてついつい読み進めちゃうシリーズ

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    2020年07月08日
  • 「表現の自由」入門

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     ジョン・スチュアート・ミルを始めとした思想家の先達たちの言説を引用しながら、表現の自由が民主国家と文化の進歩にとっていかに重要かを定義したのち、自由に対する制限の可能性を検討していく内容。

     個々のトピックについて結論をだしていくというよりは、両論を併記させて論点を洗い出すスタイルのため、読み進めていくのは大変歯がゆく感じてしまう。しかし、この歯がゆさは、最終章の筆者の結論にある「言論の自由に制限があるのがなぜかについて、われわれは明確である必要がある」という記述でその目的を果たしているのではないだろうか。
     ヘイトスピーチのように時代の変遷で変わっていく倫理観や、インターネット上での表現

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    2020年06月11日
  • 比類なきジーヴス

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    訳による独特なクセのある言い回しとか、笑いどころの元ネタがわからないもどかしさとか、いろいろと読みづらい要素はあるのですが、その辺を考慮したとしてもおもしろい!

    品のある笑いなんて、なりふり構わない下ネタの足元にも及ばない、という貧民センスの自分ですらニヤニヤしながら読んでしまいました。特に真っ赤なカマーバンドや紫の靴下や青いスパッツのくだりがシンプルで最高。
    許しがたいファッションセンスによる奇抜なアイテムを駆逐する為にキレキレの頭を駆使するジーヴス。毎度、華麗なまでにしてやられるバーティー。大好き。「お洒落なエレベーター・ボーイ」なんて、なんとお洒落な着地でしょう。

    とはいえ、強めのク

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    2020年02月26日