森村たまきのレビュー一覧

  • 春どきのフレッド伯父さん

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    若者たちが抱える金銭的問題を解決すべく(?)ブランディングス城に乗り込むイッケナム卿一行。
    事態はどんどん複雑化していきますが天才的な閃きと軽妙な話術でもって物事をあるべきところに収めていく様が気持ちよかったです。


    「それ自体で善いことも悪いことも存在しないんだ。善悪を決定するのは思考だ」

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    2025年10月31日
  • ジーヴスと恋の季節

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    替え玉に次ぐ替え玉!目次の時点で笑えてくる。マデラインがきれいなのが何とも言えず笑えるし、コーキー人を使って復讐企む執念も好き。
    村のコンサートのガッシーとキャツミートのかけ合いは傑作(266~)。陰気すぎる!たまらない面白さ。
    ジーヴスが村の根回しでいなかったりして、戻ってきた時の(236)心強さはバーディーも私も同じ。
    私もイギリスのウッドハウスツアー行きたい!

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    2025年06月28日
  • ウースター家の掟

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    再読につぐ再読。ウッドハウス、最高。
    ウシ型クリーマーって!?検索かけてしまいました。世の中にこんなものがあるとは。
    いつものことながら、話の最初から雲行きが怪しすぎてwww笑いすぎてやばいやばい。

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    2024年09月12日
  • それゆけ、ジーヴス

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    ネタバレ

    ウッドハウスのジーヴスものの第一巻。ジーヴスが初登場する作品はもちろんのこと、主人公バーティの平穏な生活を常に引っ掻き回す旧友ビンゴも、この巻ですでに登場している。

    訳者あとがきにも出てくるのだが、ジーヴスものは落語でいうところの『粗忽長屋』である。登場人物たちは、ジーヴスを除いておおよそ全員がそそっかしく、世の中を浮草のように揺蕩う愛すべきおバカであり、粗忽者である。
    ただ、主人公バーティは自分自身も奔放な生活を楽しみつつ、決して頭が悪いわけではない。随所にシェークスピアや欧米圏における古典のセリフを出したりしていて、いわゆる「教養」は持っている。知性を兼ね備えたおバカなのである。
    そのう

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    2022年06月24日
  • 比類なきジーヴス

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    ネタバレ

    偉大なる古き善き大英帝国の知性、P・G・ウッドハウスのジーブスもの。上皇后美智子様が、ご公務を離れた後に読みたい本として「ジーヴスも2、3冊、待機しています」と仰られたことでも有名。

    のんべんだらりの生活をこよなく愛する、自他ともに認めるおバカの若主人バーティ・ウースターと、彼が生活の全てを依存する召使のジーヴス。この二人の掛け合いだけでも楽しいのに、いつも厄介ごとを持ち込んできてバーティの私物や金をさも当然のように巻き上げていく大学時代の友人、傍若無人な振る舞いでバーティを翻弄する従兄弟、問答無用でバーティを支配する伯母さんなどが絡むことで、話が一層面白くなる。時折、友人や従兄弟の理不尽さ

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    2022年02月12日
  • 比類なきジーヴス

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    面白い。ウッドハウス最高。
    天才執事ジーヴスとお気楽な金持ち青年バーティのタッグ。そして年中恋しているビンゴ。
    小賢しいステッグルス。
    何度くすっとさせられたか。

    良かった、ウッドハウスは多作だ。まだこの世界に浸かることができる。

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    2022年02月06日
  • 比類なきジーヴス

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    お気楽な貴族バーティーとその執事ジーヴスの周りで繰り広げられるさまざまな問題を、ジーヴスの頭脳ですっきり解決する話。

    ユーモア小説がすっごい好きなんだけど、今まで手を出してこなかった。というのもちょっと前に話題になって、なんか手を出すのもどうかなあ…と天邪鬼精神を発揮してたから。良い子過ぎるユーモアじゃ嫌だなあ、と思ってたのもある。でも読んでみて「ああこれは私の好きなイギリスユーモアだ!」と感じた。皮肉が効いてて、言葉遣いが絶妙で…すっごい面白い。

    語り手は貴族のバーティーで、執事のジーヴスの機転を楽しむのがこの本の読み方ではあると思うけど、私が思うに、この話のキモはジーヴスじゃなくて絶対

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    2021年12月31日
  • ボドキン家の強運

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    イギリスからアメリカへと向かう豪華客船上で繰り広げられる3組の男女+αのドタバタ喜劇、という「これぞウッドハウス!」って感じの名作で大変満足です。
    本の分厚さを感じさせない物語のテンポの良さが素晴らしい。さらに、登場人物が皆、変わり者だけと根は良い奴という結果起こる善意の玉突き事故みたいなものが、よくもまぁこの3組のカップルの間で破綻なく伝播していくなぁ…、といった、ウッドハウスのプロット構築の巧みさや登場人物の性格付けと物語の組合せの妙技みたいなものがたっぷり堪能できて、これは確かに後書きで訳者の方も仰るとおり、「大名作」ですわ。
    基本、セレブな美男美女が入り乱れる豪華客船のこの喜劇、舞台(

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    2021年11月13日
  • お呼びだ、ジーヴス

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    コレクション第12弾は番外編で、バーティーはお休み…ですが、短編「ジーヴス、オムレツをつくる」が入っています!

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    2019年05月12日
  • がんばれ、ジーヴス

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    コレクション第11弾。短編3作「灼熱の炉の中を通り過ぎてきた男たち」「驚くべき帽子の謎」「アルジーにおまかせ」も収録。

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    2019年05月11日
  • 比類なきジーヴス

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    平成最後の皇后陛下お誕生日に際し、美智子皇后が宮内記者会へのご回答にて積ん読を明かされ、一部界隈で話題を呼んだジーヴスシリーズの一作目。(文春文庫は「ジーヴズ」なので国書刊行会のものを積ん読されている、原書を読まれる
    に決まってるでしょといった論争が生まれた。)
     登場人物がとにかく皆個性的で魅力に溢れることもさることながら、ウィットに富んだ内容が抱腹絶倒(惹句)とはいかないまでも面白い。
     主人公バートラム・ウースターに若干の親近感を覚えるとともに、(言葉通りの)独身貴族を(ジーヴスのお陰で)能天気に過ごせる姿には羨望を禁じ得ない。

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    2019年01月18日
  • でかした、ジーヴス!

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    コレクションとしては5冊目だけど、ホントは『比類なきジーヴス』『それゆけ、ジーヴス』に続く3冊目。短編11編所収。

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    2019年01月01日
  • それゆけ、ジーヴス

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    訳者あとがきも楽しみなわけですが、ドラマ版オススメに変わってるやんけ!そうなると観たくなる(単純)。

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    2018年12月06日
  • サンキュー、ジーヴス

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    今回は長編。
    バンジョレレの演奏にハマったバーティーと、それが耐えられないジーヴスが決別するところから話が始まる。

    えっ!ジーヴスなしでこの長編進むの?!と一瞬不安になったけど、バーティーの友人のチャッフィーに雇われたジーヴスはなんやかんやバーティーの面倒を見たり問題を解決したりでいつもの感じで一安心。

    離ればなれになって、バーティーが実際どれほどジーヴスが必要だったのか、別れてどれほど辛いのかというのがよく書かれていてなんだか切ないやらキュンとするやら…。
    あとジーヴスの描写で何度も『端正な顔』と出てきたのでやっぱかっこいいんだなぁと。
    バーティーは『ほっそり柳腰(自称)』。

    今回は問

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    2018年11月06日
  • サンキュー、ジーヴス

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    まずは私からも「サンキュー、ジーヴス!」と言おう。
    今回も楽しい時間をありがとう!
    時系列に読破チャレンジ4冊目は、シリーズ初の長編。長編だと間延びしちゃわないかしら?なんて心配していたけれど、そんなのは無用でした。
    場所が固定のせいか舞台的で、まさに「音楽抜きのミュージカル・コメディ」!
    驚きのジーヴス解雇から始まり、恋人たちの誤解を招き、狂気の新執事(これって、いわゆる“執事病”?)、少し間抜けなお巡りさんたち、宿敵サー・ロデリック、サー・ロデリックに負けず劣らずの鬼親父パパ・ストーカー……と、数々の災難に見舞われるバーティ。
    やっぱりバーティにはジーヴスがついていなくちゃね。
    ところどこ

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    2017年10月28日
  • 「表現の自由」入門

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    今年の本格読書はこの一冊から。OxfordのA very short introduction シリーズの一冊を翻訳したものですが、原著100頁あまりのものが平易で分かりやすい文章で現されていて「表現の自由」(原著は意図的に「自由な言論」をタイトルとしていますが)の今をコンパクトに知る上で好適。
    今年は、自由・権利・平等の検討をさらに深めていきたいと思っています。

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    2016年01月03日
  • 比類なきジーヴス

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    ネタバレ

    #国書40th 国書刊行会40周年フェア開催中の某本屋さんで一度ぱら読みした時はこのじわじわくる面白さが分からなかったが、ちゃんと腰を据えて最初から読んでいくと陽気で人のいい主人公バーティーとその完璧な執事ジーヴスの活躍にどんどん引き込まれていく。
    (正確には執事ではないのだけど、訳者あとがきにある「(家僕、従僕という訳語が)いかにも軽々しい」という感覚はよく分からない。私は従僕の方が分かりやすいように思うけど)

    二十世紀初頭のイギリス、もう電話はあり人々の移動には車が使われ、不労所得で暮らす富裕層がまだ存在し、しかしバルカン半島はきな臭くなってきた時代。気ままな独身者として日々遊び暮らすバ

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    2012年10月07日
  • 比類なきジーヴス

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    英国モノが好きな人、モンティパイソンとか・・・(それはワタシです)にオススメです。
    1巻を読んだだけでわかる、この「水〇黄門」のような、「暴れん〇将軍」のような、要するにある意味安心できるこの感じ。時代劇をちょっとイイナと思っている、そこのアナタ!(笑)おすすめです。
    全巻イッキ読みはしないだろうけど、ちょびちょび読みたい作品ではないでしょうか。
    ジーヴスの執事じゃない時の姿は出てくるのか・・・楽しみです。

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    2012年07月30日
  • それゆけ、ジーヴス

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    ネタバレ

    ジーヴスシリーズはやっぱり短編の方が笑いのエッセンスがギュッと詰まっていて面白い。「ジーヴス登場」はバーティーがジーヴスを執事として採用した時の話。初めての出会いで癒しのそよ風のように音もなく玄関口をふわりと浮かんで通り抜ける身のこなしや、ジーヴス考案による遅い夜の翌朝の一杯で、いきなりバーティーの心を鷲掴み。バーティーとフローレンス・クレイ嬢との婚約を快く思わないジーヴスは…。初っ端からジーヴスリードでバーティーの主人としての威厳も呆気なく崩れた。「コーキーの芸術家稼業」、ニューヨークで仲良くなった肖像画家の卵コーキー。結婚したい相手を、脛をかじっている金持ちな叔父に紹介したいのだと相談にき

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    2012年03月09日
  • サンキュー、ジーヴス

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    素晴らしい。シリーズ読んだ中で、現時点で一番好き。ジーヴスがバーティーの紳士お側付きの紳士を辞めちゃってどうなることかと思いきや、あんなステキな展開になるとは。
    辞職後もジーヴスが常につかず離れずの距離にいてくれるのも、毎度誤解を受けまくるバーティーが、今回は少し犬猿の仲の方々と歩み寄りを見せたりとか、ちょっとほっこりする展開が多いのも良いですね。
    ラストのセリフに痺れました。

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    2012年02月13日