結城真一郎のレビュー一覧
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最初の方は良く言えばわかりやすい。
悪く言えば単調でミステリーを読み慣れている人からしたらトリックがわかりやすすぎるというか...
でも少し他の作品と違うと思ったのは、考えようによっては答えは一つではないような答えを導き出しているところ。
六本木で配達員をしている人のスマホに注文が入る。受け取り先は六本木にあるゴーストレストラン(?)であり、そこには日々様々な謎が持ちかけられている不思議なレストランであった。
美青年と思われる年齢不詳のオーナーは、その謎を配達員を使って根拠を集め、解決していく。
1話完結型の話でとても読みやすいが、正直刺激が欲しいミステリーマニアには少々物足りないように感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ100年後に、地球に小惑星が衝突し、人類は滅亡する…そんな世界線の、全6話の連作短編集。
第1話、第2話…と、話が進むにつれて、そのタイムリミットがじわじわと近づいていくのが、薄らとした恐怖を感じた。
第1話では自分の世代には関係ないなぁという感じなのに、第5話〜第6話になると、自分の子どもたちが「人類滅亡」という危機に直面するかもしれない…という現実味を帯びてくる。
世間は「どうせ世界は終わるし」と諦めきった雰囲気だけど、その中にも希望を持ち続ける人がいる。
第6話には、それまでの話で登場した人たちらしき人物やエピソードが再登場して、胸が熱くなる。
どんな時でも、希望や未来は確実にある。それがどんなに小さなカケラでも、見つけて、大事にできる人がいる。大事にしたいと思える人がいるように。 -
Posted by ブクログ
オーナーが説明してくれるまで全くわからない謎もあれば、慣れてくると探偵気取って考察できるものもあって楽しかった!「まこと」のくせに、超納得がいくくせに、"真実"ではなく"解釈"とオーナーから釘を刺されているせいでもやもやが残ってる(笑)
商業脳なので1章2〜3話くらいの1クールアニメにできそうだなと思った
メモ
転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ
(家が火事、元カノ焼死体)
おしどり夫婦のガリバタチキンスープ
(死体に指がない)
ままならぬ世のオニオントマトスープ
(キラキラインフルエンサー)
異常値レベルの具だくさんユッケジャンスープ
(同じ配達員、オーナーを尾行)
悪霊退散手羽先サムゲタン風スープ
(空き部屋に配達)
知らぬが仏のワンタンコチュジャンスープ
(失踪、過去の配達員大集合)
今度こそ許すまじ春野菜といんげん豆の冷製スープ
(浮気調査) -
Posted by ブクログ
探偵役がゴーストレストランのシェフで、ビーバーイーツの宅配員が手足となって動く助手役、という変わった設定。同著者の『#真相をお話しします』同様、現代風のミステリだなと思う。
単にシェフが謎解きをして、注文という体で依頼された謎を解き、解決編を合言葉をつけてメニューに載せ、依頼者に伝える…大まかなストーリーの中に、実は怖い約束事があったり、配達員の人生があったりして、面白かった。そしてちょっと、怖いところも。
連作短編なので読みやすく、この文庫版にはオリジナルのストーリーがひとつ追加されているので、これから読まれる方は、文庫版をおすすめします。 -
Posted by ブクログ
人類滅亡 ただし100年後。
『#真相をお話しします』の著者が描く、隕石が地球にぶつかり地球は滅亡するとわかっている世界。
正直、人に薦められなければ東大卒作家の奇をてらった話だと思って読まなかったかも。
でも予想は良い意味で外れたので感想を書くことにしました。
連作短編集で滅亡までの時間が少し進む。未来がないことがわかっている『みとり世代』たち。
もっと直近の衝突が発表されるならパニック映画のように暴徒と化すのだろうけど、人々はゆるやかにあきらめている。『どうせ世界は終わる』
そうなると、将来のためと子供に教育を押し付けなくなったり、厭世感の中にも緩やかな変化がおこる。
この視点が本当に新鮮でした。特別優れた人でなくても宇宙作業員になれる世界。これは良いんじゃないかと思えてきて。
新しい読書体験が出来ました。面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私が好きな作家さんばっかり…!
個人的にかなーり豪華なアンソロジーだったので、とても楽しく読むことができた。
「かわうそをかぶる」「あなたに見合う神さまを」が特に好きだったかなぁ。
「かわうそをかぶる」 浅倉秋成
ゆゆはイサナだったってことだよね?
犯人を仕掛けたのはゆゆだったってことだよね?
きゅーきゅー言っててこわ。
「まぶしさと悪意」 大前粟生
悪口コメントのミームってすごい発想。
「霊感インテグレーション」 新名智
ややムズ。シンプルにシステム理解が追いつかないだけっていう。
デマに踊らされた人間が、嘘を信じて人を殺しちゃうの、現代でもありそうで怖いね。
「ヤリモク」 結城真一郎
殺害目的がやばい。
そして最後の1文もやばい。
真意がわかったときに、そういうことかーーーとなる。どんでん返し系。おもしろい。
「あなたに見合う神さまを」 佐原ひかり
一番好きだったお話。
権藤さん、とてもいいキャラ!!!大好きだ。
途中で出てきたるりちゃんと若尾の話とか、父親の話はなんなんだろうと思ったけど、人を支配したり幸福を妨げるという暴力を、いろいろな形でとってくる奴らだったんだろうか。
それに対して自分の好きなものを好きという、自分が信じるもの・拠り所にするものを自由に決める権藤さんはかっこよく映っただろうなぁ。
嘘がちらばる世界のなかで、対照的に真実が光る。
「タイムシートを吹かせ」 石田夏穂
やっちゃダメだけどレジェンドがうざすぎてもはや良いと思う。
最後のオチが気持ちよくて好き。
「君がため春の野に」 杉井光
『世界でいちばん透きとおった物語』のスピンオフ!
ほろりとする結末がステキ。