結城真一郎のレビュー一覧
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“殺人鬼”つながりでこの一冊。
阿津川辰海さん
木爾チレンさん
櫛木理宇さん
くわがきあゆさん
結城真一郎さん
という豪華執筆陣に惹かれて手に取りました。私にとってまるで福袋みたいでした。
流石どの話も面白い。そしてさくっと読めてしまう短話集。
この中で私が好きな話は阿津川辰海さんの『シリアルキラーvs.殺し屋』
古書店に勤める男を一ヶ月以内に殺して欲しい。という依頼を受けた殺し屋のお話。
あまり話すとネタバレになってしまうから話せないけれど、流れる空気感がチルい。殺人鬼と相対する空気感ではないの。緊迫してる場面のはずなのになぜか緩く感じてしまう。不思議な温度をもった物語でした。
他の作家さんの話もどんなあらすじか気になる方はぜひ検索かけてみてください☆
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『#真相をお話しします』が代表作となった結城真一郎さん著『救国ゲーム』の概要と感想になります。
概要です。
動画投稿サイトに「若女」の能面を被って登場した『パトリシア』と名乗る謎の人物は、この日本の終わりを示唆しつつ、救済の道を国民に言い渡す。
誰もが悪いイタズラだと思っていたが、ある事件によって、全国民は身の危険が迫っていることを思い知る。
この難事件を期限までに解決できるのは、はたして誰なのか?
感想です。
各章の構成や本格ミステリを感じさせる謎掛けは、読者を飽きさせない工夫とわかるのですが、ちょっとテンポが悪いと感じる長さでした。
作中の時間感覚も実際にあり得るのかな?と疑問を抱くような場面が多く、もっと単純で感情をむき出し合う方が人間味ある気がします。
ただ先述の通り、各所で読者にページを捲らせようとする工夫があるため、結果的に最後まで読んでしまいます。『#真相をお話しします』が未読なので、いつかは手に取ろうと思いました。 -
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1編15分、世界がくるりと裏返る。
ミステリのプロが厳選した、2024年を代表する本格アンソロジー。
本格ミステリ作家クラブ選・編の、2023年発表の作品から厳選された本格ミステリアンソロジー。
倒叙からダイイングメッセージ、日常の謎まで内容もバラエティに富んでいて面白いです。
個人的によく読む、という作家さんも少なかったため、新鮮に楽しめました。
以下、個別の感想を少しだけ。
東川篤哉『じゃあ、これは殺人ってことで』……ドタバタした倒叙ミステリ。どんどん話がややこしくなっていく様に思わずくすっとしてしまいます。以前読んだときも思ったのですが、コメディ強めのノリについていけるかは好みが分かれそう。
荒木あかね『答え合わせ』……ダイイングメッセージの解読ミステリ。語り手が国語教師なのが活きていて独創的で好きです。家族小説としても愛情が見えて良い。
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全6編の豪華書き下ろしアンソロジー。
「ヤツデの一家」新川帆立
疑心暗鬼が仕掛ける見えない罠。短編でも冴える描きぶり。
「大代行時代」結城真一郎
Z世代の生き様を描く。いっそ清々しいほどの割り切りが印象的。
「妻貝朋希を誰も知らない」斜線堂有紀
他人の本質は最後まで掴みきれない。果たして誰の罪だったのか。
「供米」米澤穂信
直木賞受賞後の小品ながら、丁寧に紡がれた物語。亡き夫の罠にかかりにいった妻。
「ハングマン」中山七里
副題の雛鵜は、無知ゆえ罪に落ちる若者の象徴か。操られた末の強盗事件。
「ミステリ作家とその弟子」有栖川有栖
弟子は師匠作家の教えを実行する。作品と現実が重なる趣向が光る一編。
皆さんお忙しい売れっ子作家。そんな中、お題の決まったアンソロジーまで完成度がお高いものでした。
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7名の若き作家たちのSNS系など令和の時代のアンソロジー。目玉は杉井さんだろうか。「世界でいちばん~」の続編?のような短編で唯一の書き下ろし。他は小説新潮で特集された作品と結城さんの「#真相を~」から1編。目玉の杉井さんが一番のキャリアというのがうむうむ、というところか。全体的にシニカルな作品が多くやはり令和を切り取ることになるとこういった作風が増えるのだろうか。その中で佐原さんの作品は純粋?な青春もので良かった。
浅倉秋成 かわうそをかぶる
Vチューバーを題材にした作品。一番怖かった作品かも。タイトルの良さと2重人格?のような造りがよかった。
大前粟生 まぶしさと悪意
文藝出身ながらエンタメに寄った印象。そうだよなぁ、という読後感が強い。あまり残らず。
新名 智 霊感インテグレーション
明らかに連作短編の1つだろうな、という作品。ホラーとミステリーの掛け合いは相性がいい。ただあまり怖くはない。
結城真一郎 ヤリモク
バカ売れした「#真相を~」からの作品。オチはすぐに分かるが何故そうするのか?というホワイダニットが面白い。
佐原ひかり あなたに見合う神さまを
もっとも青春らしい1編。佐原さんは奇妙な青春の1ページを切り取るのが上手い。推し活に勤しむ彼女はカッコよくタイプは違うが成瀬みたいな存在。ラストに爽やかな風が吹く。
石田夏穂 タイムシートを吹かせ
SFみたいな読み口。企業小説現代バージョンみたいな感じ。この作者は何作か読んだがものすごく硬い印象を受ける。何だがハードボイルドのようだ。
杉井 光 君がため春の野に
恐らく目玉に、と思って書かれた書き下ろし。まあまあな出来上がりかなと思う。実は暗号ミステリーでそれがタイトルにかかってくるのがミソ。但しこの暗号文は分からないぜ。