長谷川まりるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現在活躍中で人気の児童文学作家さん達の
中学生にも納得できる
ジェンダーフリーアンソロジー
こんな素敵なアンソロジーが読める中高生は
なんて恵まれているんだろうと感動さえしてしまいました
朝井リョウさんの「正欲」をはじめ
ジェンダーフリーを難解にしすぎているのかもしれませんね
昔の中高生には、少し物足りないところもあるかと思いますが、6人の作家さんにもとても興味を持ちましたので、作家と作品を記録しておきます
「Peony」
漫画 鎌谷悠希
2000年月刊Gファンタジー「華屋」デビュー
2008年「隠の王」テレビアニメ化
peonyはお花の芍薬
男女による香りの性別の違和感
「女子高か、共学か。それが問題だ!」
小林深雪
1990年デビュー
青い鳥文庫 「泣いちゃいそうだよ」シリーズ
漫画原作「キッチンのお姫さま」
第30回講談社漫画賞
女子高こそジェンダーフリー⁉︎
と、好きな幼馴染と別の中学になり
幼馴染の男の子に紹介された好きな人の考え方
本当の平等なミライを感じる
「チョコレートの香りがするね」
にかいどう青
青い鳥文庫「ふしぎ古書店」シリーズ
講談社タイガ「7日目は夏の扉」
MtF、FtM、 SOGI
このソジという性的指向への思考
「チキンとプラム」
長谷川まりる
2022年第53回日本児童文学者協会新人賞
「お絵かき禁止の国」
2024年野間児童文学賞 「杉森くんを殺すには」
2025年第7回ほんま大賞「呼人は旅をする」
父親の昭和的家庭内セクハラジョークへの対抗
家庭での話し合い
家庭で性的な意見を言って解決できてこの家庭がすごく良い
これは読み込んでしまった
確かに昭和の時代、鳥肌が立つほど気持ち悪い
状況があったんですよ
「いわないふたり」
如月かずさ
2012年第45回日本児童文学協会新人賞
「かえるの歌姫」
少女達のセクシャルマイノリティ
「羽つきスキップ」
水野瑠美
2014年第59回講談社文学新人賞「14歳日和」
少年が知る大人になる為の知識と優しさ
羽付は、例の羽付です
「いつかアニワの灯台に」
菅野雪虫
2005年第46回講談社児童文学新人賞
「ソニンと燕になった王子」
母娘と娘の友人達と
子供という呪縛
性別にライフプラニングという固執
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Posted by ブクログ
ネタバレYAの作家もいろいろだけど、かなり独特の作風の長谷川まりる(ちなみに綴りはMarie Lou)。
自分の意思とは無関係に、何かを呼び寄せてしまう人、「呼人(よびと)」を巡る連作短編集。
この作品の世界では五万人に一人の呼人がいて、呼人と国に認められると、何を呼ぶかによって支援があったり、制限を受けたりする。
呼人は同じところに留まれない。だから旅をする。旅をしたいからするのではなく、旅をせざるを得ないのである。
学校に行けなかったり、友達と遊べなかったり、親とギクシャクしたり、自分を疎ましく思ったり。そしてそもそも自分の意思とは関係なく、何かを呼んでしまうというのが、かなり辛い。
5番目の物語はトランスジェンダーの主人公で、呼び寄せるのは、何と人間の男。
それまでは雨とかたんぽぽ、鹿だったので、大変だなとは思ったが(この三つの中では雨が一番イヤ。一生晴れの日がないなんて絶望すると思う。)
しかし、男を呼ぶとは。これは一番辛い。人間の男を避けることはほぼ不可能。女子校に入れと言われるが、主人公は生まれた性は女性だが、性自認は男性なのだ。この主人公はどうやって生きていけばいいのか途方に暮れる。当然だ。
主人公は呼人という当事者だけでなく、友人であったり、呼人支援局の職員だったりするので、それぞれの視点にもハッとさせられる。
マイノリティに対して、最初の主人公あかりのように、勝手な振る舞いでみんなに迷惑をかけている、と考えている人は多いだろう。マイノリティが主張することに不満を持つ人も。
LGBTや女性、障害を持つ人、被差別地域に生まれた人、少数民族…様々なマイノリティのことを想起させるが、それを限定しないで「呼人」という存在に落とし込んだのが素晴らしい。
読み終わった感想を中学生くらいの子に聞いてみたい気がする。
今後も注目したい書き手である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】
1 スケッチブックと雨女
2 たんぽぽは悪
3 鹿の解体
4 小林さんの一日
5 男を寄せる
6 渡り鳥
「呼人」とは、なにかを引き寄せる特殊体質をもつ人のこと。原因不明だが、差別の目で見られることも多い。定住できず、旅をして暮らさざるをえない。
これが特殊設定ミステリとかSFだったら、異能力戦隊ものみたいになるのだろうけれど、彼らの送る日常生活が描かれている。
望んだわけでもない特殊能力が突然発現し、しかもコントロール不可能というのはとんでもなく不自由だし、孤独だろう。
当事者と支援者、家族との間にですら大きな溝がある。
それでも、人との出会いを通して、前を向いて進んでいく姿がまぶしい。
1 雨を呼び寄せる小学生とその級友。
2 セイヨウタンポポを呼び寄せる中学生と彼女を一時受け入れる宿泊先の家族。
3 鹿を呼び寄せる中学生と蝶を呼び寄せる成人。
4 呼人支援局の職員。
5 男性を呼び寄せる成人と、DV被害者の少女。
6 鳥を呼び寄せる中学生と不登校の女子中学生。 -
Posted by ブクログ
この本の中で描かれる呼人は、実際にはいない特殊体質の人たちのことだけれど、現実世界には呼人と同じような扱いを受けているマイノリティの人たちはたくさんいる。
その人たちに対して、本書に出てくるような理解ない人たち、配慮の足りない人たちのような振る舞いを、果たして私はしていないかと、我が身を振り返りながら読んだ。
特に母と子の関係については、勉強になることも、反面教師にしようと思うことも書かれていた。
自分の体質や育つ環境は、選ぶことができない。
でも、その中でも選択できることはあるのだということ。苦しんでいるあなたを見て、心を痛める誰か、助けになりたいと願う誰かがいるのだということ。
もし呼人たちに共感するような辛さを抱えている子どもたちは、この本を読んでほしい。
そして、大人たちは、辛い思いをする本人の考え方の問題と切り捨てるのではなく、自分が家族や周囲にいる人間として何ができるのかを振り返るきっかけとして、この本を読んでほしいと思う。 -
Posted by ブクログ
人魚を見つけた!そんなドキドキする気持ちを共有して最後まで一気に読めてしまった。オススメ。
小学校中~高学年向き。
友達のお母さんと友達のやり取りや心情、主人公とお母さんのやり取りがや心情がもう少しあれば……とか、
妹のエピソードにもう少し厚みや続きがあれば……とか、
キーマン(キーウーマン?)になるお姉さんについて、もう少し詳しく知りたかったな……とか、
お社についての背景がもう少し描かれていてもよかったかな……と思ったけど、
それを全部入れたら多重視点になってしまうし、YAジャンルか一般ジャンル並みのボリュームになってしまうかな。
あくまでも主人公視点だけで、主人公が知り得ないことは描かれずに語られる薄めのボリュームだからこそ、小学校中学年~高学年で読める内容。
分からないところは想像して楽しむ感じかな。
個人的には、ちょっぴり物足りなさを感じたので『これは、後から聞いた(分かった)話だけど~』的な補足があったらもっとよかった。 -
Posted by ブクログ
アメリカで十年くらい前からLGBTや発達障害の主人公のYAがどっと出てきたけど、ここ数年で日本のYAにも出てきた。
今まで、そういう内容の本を読んでみたい子には翻訳ものしかなくて、翻訳ものはどうしても、ある程度の読みなれを要求するから、あまり読めない子には難しかった。
この本は現代の日本の公立中の中学生が主人公で、LINEもあるごく普通の日常が描かれているし、文章もわかりやすく、ほとんど誰でも読めるのが良い。
主人公の女の子が女の子を好きになる。その恋愛感情は、ヘテロセクシュアルの女の子と少しも変わらない、ということが描けているだけで、とりあえず今の日本の中学生には良いと思う。
若いうちに偏見をなくして、誰もが幸せを感じられる世の中を作ってほしい。
大人も努力します。