長谷川まりるのレビュー一覧

  • この世は生きる価値がある

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    ネタバレ

    亡くなった少年の体に魂が...、という設定は私の中で森絵都「カラフル」が最高峰なのだけど、こちらの少年はいわゆる「陽キャ」。感情移入できるかな...と読み進めていったのだけれど、途中、なるほどこれはもう一つの「杉森くん」の物語なのだな、と思った。宮下さんを助けるには素人の中途半端な手助けではダメで、きちんと専門家を頼るということ。物語的には盛り上がりに欠けるんだろうけど現実的にはその通りで、この部分は信頼できる。でもだからこそ、このラストで宮下さんと父親が遺されたことを思うと、やるせなくなる。天山の望みは叶ったのかもしれないけど。

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    2025年08月20日
  • この世は生きる価値がある

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    亡くなった中学生男子・天山の身体に入ってしまったのは、天上の世界から地上を見下ろしていた魂。
    記憶喪失ということで1年間だけ天山として生きることになる。

    父と2人暮らしで母の存在がないことや浅川という女生徒の不登校の原因などを知ってしまう。

    生きることがどんなことなのかを体験して理解できたとしても、天山としての1年ではとても足りなくて、もっとここにいたくなった。
    他人の人生じゃなくて、ひとりの人間としての生きるを真っ当したいと。


    生きるということの大切さや価値があるものだということを誰かになることで気づく。
    それなら自分の人生を生きたくなるのは当然だろう。




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    2025年07月18日
  • 妖怪サトリのウロコ落とし

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    ネタバレ

    人間大好きな妖怪サトリが、妖怪になりそうな人間を救っていくおはなし。
    なんでそんなに人間が好きなんだ、、?と
    思いきや最後「人間にもどる方法を探している」と言うサトリ。
    サトリの正体は一体…!
    ウロコが108枚集まった時、サトリはどうなるのか!続きも読みたくなりました。
    夏にぴったりな読み物だと思います。

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    2025年07月10日
  • この世は生きる価値がある

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    主人公はいったい何者?
    天山ってどんな少年だったの?
    これからどうなるの?

    ?マークだらけで物語が進んでいくから、先が気になって仕方ない!
    結果、一気読みでした。
    全ての謎が解けるのは、最後の最後。
    それまで興味を惹きつけて離さない、著者のストーリー運びの上手さに感服。

    章立ても粋な演出があって、よかった!

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    2025年06月27日
  • 呼人は旅をする

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    何かを呼び寄せてしまう体質の発現で、呼人となった人たちの物語。雨、鳥、たんぽぽ、鹿などなど。呼び寄せるものによっては、同じ場所に住めないので旅をすることになる。また、呼人が発現するのも赤ちゃんの時だったり、成人になってからだったり、いろいろ。国の監視下に置かれると同時に支援も始まる。個性、個性といわれ、自分らしさをアピールする世の中だけど、呼人のような、究極の個性の人に、自分はどう接することができる?と思いながら読んだ。
    読後は、ちょっといい風が吹いたような感じ。

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    2025年05月18日
  • 呼人は旅をする

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    何かを呼び寄せてしまう特異体質を持つ呼人と呼ばれる人たちが主人公。何かを呼んでしまうので旅をしているというのが軸。個人的にはあまり合わないタイプだった。

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    2025年03月11日
  • 呼人は旅をする

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    何かを呼び寄せてしまう力を持ってしまった人たちの短編集。ある日突然普通じゃなくなり、一箇所に定住できない。心ない言葉をあびることもある。みんなと違うことは悪いこと?我慢を強いられ、自分を押し殺してでもやんわりと笑って過ごすことを選んだ、選ばざるをえなかった人たちの心中が痛かった。

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    2025年01月26日
  • かすみ川の人魚

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    ネタバレ

    ぼくは友だちが少なかった
    川で人魚を見つけたお話
    かすみ川で見つけたからかすみと名付ける
    「人魚のままでていてくれ」と願ったがために
    お友だちが人魚に噛まれて意識不明に
    高校生の女の人の正体は生け贄にされた人?
    神様に噛み付いたがために不老不死に?
    最初のかすみの顔は女の人そっくりだった

    食べたものが、人を変えた 
    お母さんが言っていたことは本当だった

    八百比丘尼/人魚/小学5年生

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    2025年01月21日
  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors

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    中学生が主人公でジェンダーフリーがテーマの短編集。巻頭の漫画の鎌谷悠希さんが各短編の扉絵も書いていて、とても良い。

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    2023年09月11日
  • お絵かき禁止の国

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    すごく読みやすくて、たくさんいるキャラクターたちがそれぞれに魅力的。
    タイトルがイマイチで、勿体無い。

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    2023年06月01日
  • 満天inサマラファーム

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    満天は主人公の名前だ。サマラファームは父の経営する自給自足の農場の名前だ。農場から出ようと考えている主人公の少年の成長の物語。。

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    2023年03月13日
  • お絵かき禁止の国

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    ネタバレ

    誰も禁止していないのに。

    好きな人にキスされた。バレンタインには本命チョコを渡した。舞い上がっていた。あの写真が出回るまでは。好きな人はアキラ。自分と同じ女の子。中学3年生のハルの恋と失恋の物語。

    ハルの恋する様子、不安な気持ちが描かれており、一緒に一喜一憂しながら読める。あくまでハルの視点からしか描写がなく、アキラの気持ちが伝わってこないのもハルの気持ちに寄り添えてよい。周囲の捉え方が良くも悪くも大きい人から軽い人までいるのがリアルに感じた。

    タイトルは、絵を描いていると、本当は禁止されていることをしているように感じるというハルのセリフから。誰もが「別に構わないよ、自由だよ」と言うのに

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    2022年11月13日
  • かすみ川の人魚

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    児童書で人魚ときいてほのぼのとした話を想像していた。読み始めは汚染されつつあるかすみ川で見つけた人魚を近くの裏山の池に移し飼うことに。ここまではよかったのだが、その人魚が友達の千秋に襲いかかり意識不明に。このあたりからホラーに。神様に捧げる人身御供、社に対する信仰心、呪い、ニュアンスも話も全く違うが高橋留美子さんの人魚シリーズが脳内イメージされ、最後は千と千尋のラストのイメージ。ぼくは友達をとるか人魚をとるかで悩む。その昔、人身御供になった、お姉さんは神様に噛みつき不老長寿に?結構、教訓めいたことも書かれてあるし、主人公の大賀の友情と自分のエゴで揺れ動く心の葛藤とか、児童書とは思えないような内

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    2022年10月23日
  • かすみ川の人魚

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    人魚というとファンタジックでキラキラなイメージがあるけれど、こちらの人魚はどことなく不気味かつややホラー。フォントが行間の余白は多いのに文字が縦に詰まった感じがして読みにくい。そこはかとない不気味さを出すための演出なのかな?なんとなくモヤッとするのでおまけの★3

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    2022年01月29日
  • お絵かき禁止の国

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    難しい言葉もなくサラサラと読みやすい物語でした。

    同性を好きになる感覚、同性を好きになれない感覚
    違った恋を漫画の中だけで楽しむ感覚。

    一見、同じようで同じじゃない。
    本人になってみないと分からない。

    そういったのがたくさん詰め込まれている内容でした。

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    2022年01月27日
  • お絵かき禁止の国

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    後半、事件が起こるまでがダラダラとした印象。軽い読み口なのになかなか読み進められない。最後の両親との和解が良かった。

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    2020年03月11日