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小学生男子とふしぎな人魚とのふれあいを描いた『かすみ川の人魚』で日本児童文学者協会新人賞を受賞した長谷川まりるの、受賞後第一作!
高校2年の満天は、父のタクさんが経営する自給自足の農場「サマラファーム」で暮らしている。そこはタクさんがすべてを取り仕切る彼の「王国」であり、満天はタクさんの息子でありながら、早朝から畑で農作業をし、ファームが経営するレストランの手伝いをするなど従業員のように働いていた。
手で作らなければ何も得られない生活に嫌気がさした満天の母は、彼が幼いころに、とっくにサマラファームを逃げ出していた。そして、満天もまた、ここを去ることを考えていた。
そんなある日、大学生の瑞雪がサマラファームにやってきた。瑞雪はサマラファームでの暮らしにひるむことなく、タクさんともうまくやっているようだった。しかし……。
父との軋轢と自らのルーツに悩む高校生が、自分の歩む道を探す姿を描く意欲作。
Posted by ブクログ 2023年01月13日
父のタクさんが経営する農場サマラファームで働く満天。そこにはタクさんに共感する人や、外国からのウーファー(オーガニックファームで働く短期滞在者)が集まってくる。そこに頼りなさそうな新顔の大学生がやってきて、満天は心乱される。
とても魅力的、でも決して聖人君子ではないタクさんの王国で暮らす満天の生活を...続きを読む
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