長谷川まりるのレビュー一覧

  • 砂漠の旅ガラス

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    物語に没入できた
    緻密なモノクロの絵も長谷川まりるさん自身が
    書いたもの
    砂に覆われた世界
    食べ物は掘り起こさなくてはならない
    旅ガラス
    海の民
    砂族
    居住

    ツバメが大切に持つバンクシアとは一体なに?

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    2024年12月01日
  • 呼人は旅をする

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    何かを寄せてしまう”呼人”にまつわる連作短編集。「自分とは違う」こと、「他者」を受け入れることとはなにか、を考える物語。

    雨の呼人、たんぽぽの呼人…いろんな呼人がいるけれど、「普通の人とは違う」「特別扱いされているようにみえる」呼人と、それ以外の人々との対比の描かれ方が素晴らしいのだ。あまりにも切なくて、それでも人と関わりたくて、という日常が描かれている。

    これはすごいぞ。
    全員、この作品に出会ってほしい。

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    2024年11月11日
  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors

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    ジェンダーフリーアンソロジー。
    性に悩む中学生たちが主人公。ほろっときたり切なかったり可愛かったり、感情が忙しかった。
    惜しいのは男の子目線が少なかったところ。男の子主人のジェンダーフリー短編集、ぜひお願いします。


    よかったのは、にかいどう青さんの「チョコレートの香りがするね」と長谷川まりるさんの「チキンとプラム」。
    にかいどう青さんの短編、あまりにも好きすぎるな、とずっと思っていたんだが、さすがに今回完全に射抜かれた。いやーあまりにもお見事。残酷なくらい切ない。ホラーのほうも読んでみることにする。

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    2024年04月27日
  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors

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    ジェンダーフリーアンソロジー、ふーんと読んでみましたが、すごい! YAや児童書はジェンダーの問題をきちんと語る作品は多いですが、最先端も最先端の話がずらっと並んでいて全くゆるみのない仕上がり。作品ごとにテーマ分けもされてるし、話のバランスもいい。非常に優れた仕事だ。

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    2023年11月20日
  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors

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    こういう本が、小学校や中学校の図書室にあってほしい。ジェンダーについてだけじゃなく、他のさまざまなことについても、いろんな考え方や生き方があっていいんだって思わせてくれる本だから。

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    2023年07月15日
  • 満天inサマラファーム

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    父のタクさんが経営する農場サマラファームで働く満天。そこにはタクさんに共感する人や、外国からのウーファー(オーガニックファームで働く短期滞在者)が集まってくる。そこに頼りなさそうな新顔の大学生がやってきて、満天は心乱される。
    とても魅力的、でも決して聖人君子ではないタクさんの王国で暮らす満天の生活をどきどきしながら読んでると、思わぬ展開が。

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    2023年01月13日
  • お絵かき禁止の国

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    タイトルに惹かれて読みました


    同性愛者という事を認めていいのか分からない感情や家族,友人に話したくても話せない
    相手にも好きと伝えていいのか分からない,気持ち悪いと思われたくないなどまだ義務教育中の女の子が考えるには重すぎるけどしっかり自覚しないとあやふやなまま時間が過ぎてしまうという内容が読んでてハラハラしたりほっとする場面があったりしてとても面白かったです

    LGBTQなどが少数では無くなってきている時代にこの本を読んで自分が異性愛者の場合同性愛者の人はどんな気持ちや思考を持っているのかが少しでも理解してくれる方が増えるといいなと思います

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    2022年02月13日
  • お絵かき禁止の国

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    ネタバレ

    LGBTQやSOGIについての学習が行われている今、若者のほうが同性愛に理解があり、考え方が柔軟だなと感心します。それにひきかえ親世代はカッチカチ頭でいろいろ決めつけてかかってくる…(ハルにキツく当たってくる同級生、親のステレオタイプを引き継いでるんでしょうね…)描き方は軽妙ですが、リアリティがあります。LINEで写真が拡散される辺り本当にリアルです。笑 
    文体、展開、読みやすく引き込まれるので、小学校高学年辺りから読めるのではないでしょうか。「レズとかキモ」と言い出す前に読んでほしい作品。
    ほかの方も書かれていましたが、翔太渋いです。

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    2021年07月16日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    こども新聞におすすめで載っていたので読んでみました。40代の主婦ですが子供もいるのでためになりました。
    リストカットに気付いたときは、冷静にケガの処置をしてどうしてこんなことしたの?と聞くこと。
    依存先は複数持って相談すること(自立)が大事だということ。
    大好きな杉森君が杉森君を殺したのが受け止められなくて自分が殺したことにしたこと、なんとなく分かるような気がします。

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    2025年11月16日
  • この世は生きる価値がある

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    ずっと気になっていた作家さん。
    最初は自己中心的だった主人公が、人と関わる中で「この身体を離れたくない=死にたくない」と変わっていく過程が印象的。死にたい少女と、生きたい主人公の対比も胸に響き、「それでも生きろ」という作者のメッセージが伝わってくる。生きることの痛みと希望を優しく描いた作品だった。

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    2025年11月05日
  • 杉森くんを殺すには

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    妻が本屋で見つけた本でした。
    辛くて悲しいけれど最後に光が見えました。
    面倒くさいことをやらなければ楽しいことも見えて来ないという主人公のセリフが印象的です。
    とても素晴らしい作品でした。

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    2025年10月22日
  • 杉森くんを殺すには

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    私は、杉森くんを殺すことに決めた。
    高校生のヒロは、意地悪で嘘つきで、ヒロに依存しすぎる杉森くんを殺すことに決める。
    喪失感からの再生の物語。

    なんて悲しく、そして希望に満ちた物語だろう。
    私自身もかつて杉森くんのような状態になったことがある。
    自分だけが苦しいと思い込み、その苦しみから逃れたいと近くの人に過剰なまでに依存してしまった。
    結果、その人は私から離れていった。
    もし私が逆の立場であれば、同じように行動しただろうに。
    人は決して一人ではないんだ。
    繋がっていないようで繋がっている。
    もし私が今ここにいなくなってしまったとしたら、誰かの生活にほんの少しでも影響を与えることは間違いな

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    2025年10月19日
  • 杉森くんを殺すには

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    主人公がミトさんとか良子ちゃんを頼るときに、自分が杉森さんと同じように負担を掛けてないか、杉森さんを助けられなかったのに自分は助けを求めて良いのか、自問してるところがよかった。リアルというか、確かに主人公みたいな状況に置かれたらそう思っちゃいそう。
    あと良子ちゃんは本当に良い子。

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    2025年10月17日
  • 杉森くんを殺すには

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    杉森くんは、躁鬱を持っている彼女のことを思い出す。少し重なるところがあり、杉森くんのようなことにはしてはいけないと感じた。
    200ページくらいで読みやすく、子供にも読んで欲しいような本だと思う。「たくさんの依存先をもって、人に相談できていたら、それは自立」これは刺さった。

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    2025年10月16日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    児童書としてはぎょっとするタイトルですが、ホントに「杉森くんを殺すには」という内容でした!

    中盤に主人公が爆発した後、新しくできた友達が離れていったら辛かった……でも、そこは救いあげてくれてよかった…。ちゃんと児童文学や地方演劇系にみられる類型だった……。
    周囲の人が、いい人ばっかり!
    一緒に墓参りまで行ってくれて!

    杉森くんが既に死んでいることは予想できましたが、実は女の子で、ただ、中身男の子とかじゃなくて『性別が決めつけられることに違和感を感じる』というのは、そこまで掬いあげてくるようになったんですね~と膝を打つ感じです。令和!

    心が落ち切っている最初の方から、だんだん回復してくるに

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    2025年10月15日
  • 杉森くんを殺すには

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    まさにエヴァンゲリオンの最終回
    自分の中のAさん、他人の中のAさんは同じだけど違う、良子さんが「自分の中の相手のイメージと現実がどんどんかけ離れちゃって相手の一挙手一投足が目障りになっていく」自分の中の感情や声を聞けるか言語化できるかが重要だなと。
    それができるように最近日記を始めてみた

    最近身近に知ってる人が病気などで亡くなることがあったので死とは何か、生きるとは何かみたいなことを考える機会が増えた
    コミュニティが多い人の方が幸福度は高いという話しを聞いたことがある、最近仕事しかしてないけどいろんなコミュニティに顔を出していろんな場所の「自分」を置いていければと思う

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    2025年10月04日
  • 杉森くんを殺すには

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    タイトル通り、杉森くんを殺すことにした女の子の物語
    
    以下、公式のあらすじ
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    ――「杉森くんを殺すことにしたの」
    高校1年生のヒロは、一大決心をして兄のミトさんに電話をかけた。ヒロは友人の杉森くんを殺すことにしたのだ。そんなヒロにミトさんは「今のうちにやりのこしたことをやっておくこと、裁判所で理由を話すために、どうして杉森くんを殺すことにしたのか、きちんと言葉にしておくこと」という2つの助言をする。具体的な助言に納得したヒロは、ミトさんからのアドバイスをあますことなく実践していくことにするが……。
    
    傷ついた心を、取りもどす物語
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    2025年10月03日
  • 杉森くんを殺すには

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    タイトルで誤解しがちだけれど、一人で抱えるには重たい悩みを抱える人に、そっと寄り添ってくれるような、苦しくて切なくて優しい話だと思った。
    もし自分に子どもがいたとして、泣き腫らして帰ってくる事があったら、いつでも手に取れる場所にそっとおいておきたい本だと思える。

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    2025年10月03日
  • 杉森くんを殺すには

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    サクッと読めるが感動させられる本でした

    なんか何気ない一言の「ほんとどうするんだろうね」という文字でうるっと来てしまった
    もう手がないけどやらないといけないし…自分で納得の落としどころはどこなのか…考えてしまうとダメですね〜涙腺が…
    というわけでよかったです!

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    2025年09月30日
  • この世は生きる価値がある

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    生きる喜びと悩みを1年のあいだに体験する。
    意外と切ない話ではあるのだ……。
    『カラフル』とたしかに似ているのだけど、ゴードン・コーマンの『リスタート』もちょっと思い出したり。あちらは生きかえるわけではなく、記憶喪失で人格が変わる話だけど。
    ツンデレだけど寄りそってくれる相手がいたり、がっつりと苦みが残るあたりも著者らしいのかもしれない。

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    2025年09月26日