長谷川まりるのレビュー一覧
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少し謎のある始まり方。読むにつれ胸のザワザワが大きくなって、やがて「ひいい……」と(ダブルミーニング)。
自分と向き合い影の部分を深掘りする物語。しばらくのあいだ離れていたことはきっとよかったんだ。
日常部分が鮮明に生き生きと描かれていればいるほど、庭でのもろもろが色鮮やかな悪夢のようでこわさが増す。はじめは美しい花に埋もれたパステルカラーの風景のようなのに、だんだん鮮明さを増して元の世界をも飲み込んでしまう。それって、何かにはまって抜けられなくなる人のようでもある。でも梓未が賢明なのは、そんななかでも自分の正気を保つためにルーティンを営もうとしたこと。それを通じて、ようやく、目をそむけよう -
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悩める同性愛の中学生の物語
主人公・ハルは、自分の性的指向がレズビアンであることに気が付き、大いに悩んでいます。悪いことをしているわけではないのに、親への後ろめたさを感じ、友達にも打ち明けることができません。
ところが、ハルは第三者によるカミングアウト、つまりアウティングを受けてしまいます。これによって、ハルは家族や友人との関係が大きく変化してしまいます。友人からは理解が得られなかったり、逆に思いがけない人物が味方になったり。
本作では重いテーマを扱っているものの、ハルに味方してくれる人物がいることで、児童書として読みやすい作風になっていると思います。
また、同性愛に対して理解のない人たち -
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傷ついた少女が、人との触れ合いを経て前に進む物語
インパクトのあるタイトルが目を引きます。とにかく最初は謎が多いです。
杉森くんは何者なのか? なぜ殺さなければならないのか?
これは、あらすじにある通り「どうして杉森くんを殺すことにしたのか、きちんと言葉にしておくこと」という実践の中で、徐々に明らかになっていきます。
どうしてもネタバレになりそうなことが多いので、ここでは多くを書きません。
私がこの物語を好きな点は、主人公・ヒロの周囲の人たちが、みんな優しいということです。
ヒロが家族や友人に恵まれている様子に、心が温まります。
また、杉森くんのエピソードにはぎょっとしてしまいましたが、 -
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友人の自殺ほどショッキングな出来事は経験したことはないけれど、それでも心が折れそうなほど落ち込んだり悲しんだりした事は私の人生でも何度かあった。その度に悲しみから目を逸らして逃げ回った結果
モヤモヤした引きずった感情だけが残るという記憶があったので、作中の「私は私の人生を生きていく」というヒロの言葉が、悲しみとしっかり向き合い自分の人生を取り戻してこれからも生きていくんだというヒロの強い決意に逞しさ感じてとても感動した。また自分とのコミュニケーションの時間を作る大切さを改めて知ることが出来た作品だと思う。
本書では杉森くんを殺す理由をリスト化して自分の内面を整理していたが、日々の生活でもモヤモ -
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読んだきっかけ:母に勧められて読んでみました!
この本は命とは何なのか、生きるとは何なのか、この世とはどういうところなのかを考えさせてくれるような本です。
この本の中で1番気に入ったところは
「ごめんね、キツネ。でもおれは、この世界が好きなんだよ。この世界を、なにより美しいと思ってしまった。泥の中で咲く花みたいに、きれいだと思っちゃったんだ。だから……」
という主人公のセリフです。
私はこのセリフの中の「泥の中で咲く花」にすごく考えさせられました。
綺麗な花畑で咲く花もいいけれど、泥の中のような汚くて見ることも拒否してしまうような場所に咲く花は、綺麗な花畑で見る花とはまた違った綺麗さが -
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人間の世界を知らない魂が、インフルエンザで重症化し死を彷徨っている中学2年生の男子、高梨天山の体に入り込む。天山の体の中で生活できる期間は1年間。人間界で魂は生きる喜び、悲しみ、苦しみを理解していく。
もう、読む前にこのタイトルだけで星5つを付けたくなる。
森絵都さんの『カラフル』に似てると話題だが、『カラフル』が刊行されて20年以上がたち、今の中高生は『カラフル』を知らない子もいる。確かに似てる。でも、『カラフル』は『カラフル』で森絵都さんの思いがあり、この本にはまりるさんの生きることの思いがいっぱい詰まっている。そう、この世には生きる価値があるんだよね。
生きることがくだらない、なん -
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動物や虫、植物、自然現象など呼び寄せてしまう「呼人」。呼人は旅をする必要があり、滞在日数が個人差はあるが決められてます。この本は、物語が6つに分けられててどれも呼人に関係している人が主人公です。呼人が友人であったり、主人公であったり、唐突に呼人になった人など様々な視点から呼人について知ることができます。呼人になると、新しい環境や生活に移り変わらないといけないし、差別や偏見の目で見られることもあり大変だと思います。その中で、呼人であることを綺麗事で片付けず、鋭い視点から不満や困難、普通の人たちとの認識の違いで苦労する登場人物が悩みながら前に進もうとする姿は心を惹かれました。読み終わった後は、新た
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ネタバレ第7回 ほんま大賞 受賞作品の1冊です。
児童書 あなどるなかれ。
あなどるなんて、そんな・・・
コレは、子ども達へオススメせねば!
大人の方もご一読を!
ファンタジーです。 呼人(よびと)と呼ばられる人→その人その人で引きつけるものは違う。影響が大きいため引きつけるものでその場所に滞在できる期間も違う。
呼人になったら、ずっと旅をし続けなければならない。
ファンタジーではあるものの、自分だったら?とか自分の身近にいたら?どうするだろかとか考えることができた。
呼人を受け入れる周りの環境が、現実の世界と重なる部分があるなと思った。
受け入れてくれる ただそれだけで、どれだけ嬉しいか、生