長谷川まりるのレビュー一覧

  • お絵かき禁止の国

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    ネタバレ

    LGBTQやSOGIについての学習が行われている今、若者のほうが同性愛に理解があり、考え方が柔軟だなと感心します。それにひきかえ親世代はカッチカチ頭でいろいろ決めつけてかかってくる…(ハルにキツく当たってくる同級生、親のステレオタイプを引き継いでるんでしょうね…)描き方は軽妙ですが、リアリティがあります。LINEで写真が拡散される辺り本当にリアルです。笑 
    文体、展開、読みやすく引き込まれるので、小学校高学年辺りから読めるのではないでしょうか。「レズとかキモ」と言い出す前に読んでほしい作品。
    ほかの方も書かれていましたが、翔太渋いです。

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    2021年07月16日
  • ぼくのシェフ

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    読み終わった。うう。誰かワサビ入れましたか?

    最寄りの本屋さんで、西村ツチカの装画に目が止まり、著者、長谷川まりるで購入を決めた。『杉森くんを殺すには』が素晴らしかったので期待を込めて二作目。
    全体的に死の匂いがしていて、主人公の二人の少年はイライラしているのと可愛げのないのとで、鬱屈とした空気が流れている。読んでいて辛い箇所もあって、中断しながらもゆっくり読んだ。個人的にはもう少し明るいシーンがあると助かるが、独特の静けさが本書の魅力になっているとも思うので難しいところだ。

    マイナスからのスタートで、今やっとゼロ。というか最後に至ってやっとスタートを切れたのだけど、人生には意外とよくあることなのかも。人が苦しんでいる事って隠されがちなので中々周りに伝わらない。知るのは終わったあとだったりする。その苦しみの伝わらなさや孤独さは『杉森くんを殺すには』でも描かれていたように思う。難しいテーマだが、安易な答えを出さない姿勢が素晴らしいと思った。

    料理は栄養を摂ることか目的だけど、それ以上を求められがちだ。より美味しくしたり、綺麗に盛り付けて誰かを喜ばせたり。料理を題材にした作品だとそちらに向かいがちだが、そもそもの「栄養を摂る」ことに立ち返るようなストーリーになっていて、児童文学作家の矜持を垣間見た。怪我や病気だったりでうまく食べられない人も沢山いる。弱いときの気持ちに寄り添うような、かまくらで食べるお雑煮のような(?)、滋味に溢れた小説でした。

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    2026年10月10日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    大切な人との向き合い方と、向き合わない方を提案してくれる。良し悪し様々な印象の登場人物達が理想と偏見のレンジでちょうどいい所に収束していく構成が見事。誰かの頭の中の'リトル自分'の存在を肯定することで救われる人がたくさんいると思う。

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    2026年09月07日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    児童向けなのでさらさらと読める
    全て言語化しなきゃダメ?や周りの大人が対応しなきゃいけなかった、など、共感した。
    日頃から、推しなど依存先は多い方がいいよ、1番の推しは自分でいてね、と子ども達に伝えているので、依存先がたくさんあればそれば自立、という言葉にも納得。
    中2の娘も面白くて数時間で読破してくれて嬉しかったが、こういうのって結局恋愛に結びつけるね、と…恋愛に興味がある年頃がターゲットだしね
    主人公は悩みながらも、自分の気持ちを良子さんや矢口くんに伝えるのが上手だな。
    下手な相槌やアドバイスをせず、話を聞く、大人に大事なスキルだなと身が締まる思い。

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    2026年09月06日
  • 杉森くんを殺すには

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    前から気になってたタイトルと表紙、やっと読めた。
    なかなかに独特な主人公で何を言ってるのか理解し難いが、なぜかスラスラと読みやすい作品でした。この作品は主人公(+友達)の魅力があってこそ成り立ってると思う。成瀬シリーズや武士道シリーズの様に。
    まさかこれが児童書とは思いもしなかったが。

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    2026年09月06日
  • この世は生きる価値がある

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    長谷川まりるさんの本は、以前『杉森くんを殺すには』しか読んだことない。生きる意味を考えさせる話で、身近な人の死がえがかれているのがふたつの話に共通していると思った。未来ある終わり方でよかった。最後に一気に謎がわかっていく感じは、あんまり好きじゃないけど面白かった。

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    2026年08月29日
  • 呼人は旅をする

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    雨、たんぽぽ、鹿、男、鳥、何かを寄せてしまう“呼人“という存在。定住せず旅を続けることを羨ましいと思うのは、きっと他人事だからで、自分がなったらそうは思わないんだろう。人と自分は違うけど、関わり合って生きていかなきゃいけないんだと考えさせられた。

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    2026年08月28日
  • 杉森くんを殺すには

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    何とも不思議な話のまま、徐々に状況が明らかになっていく。現実と向き合いながら過去に悩みながら生きていく苦しさ、そこから立ち直ろうとする姿に静かに応援したくなる物語。自身の苦悩と向き合うことがどれだけ大変なことか改めて認識させられる一冊。
    人の悩みと向き合い、人への思いやりの大切さと、一人一人が懸命に生きていることを実感し、声にできない苦悩を抱えながら生きていく姿に自然と涙してしまう。命や人の大切さを思い出させてくれる。

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    2026年08月25日
  • 杉森くんを殺すには

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    序盤から引き込まれて、読みやすい文章であっという間に読めた。
    読者の「思い込み」をいい意味で利用した作りに感激!!

    児童書だけど大人も「自己と他者の境界線」について考えさせられる一冊だなと思った。

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    2026年08月23日
  • 杉森くんを殺すには

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    「杉森くんを殺すことにしたの」
    高校1年生のヒロは、一大決心をして兄のミトさんに電話をかけた。ヒロは友人の杉森くんを殺すことにしたのだ。そんなヒロにミトさんは「今のうちにやりのこしたことをやっておくこと、裁判所で理由を話すために、どうして杉森くんを殺すことにしたのか、きちんと言葉にしておくこと」という2つの助言をする。具体的な助言に納得したヒロは、ミトさんからのアドバイスをあますことなく実践していくことにする、というお話。

    児童書に分類されるらしいですが、中々読み応えがありました。
    ネタバレしない範囲で言うと、思春期の高校生の複雑な頭の中を言語化したような、言葉がどんどん溢れてきてしまうような文章がとても魅力的でした。
    「杉本くん」のようなケースはあまりないかもしれませんが、登場する誰かには共感ができて、そこから学びを得ることができるのではないでしょうか。
    環境の変化を受け入れることの難しさを感じた人には是非手に取っていただきたい。

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    2026年08月20日
  • この世は生きる価値がある

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    すべてがキラキラに見えるってどんなんだろう。羨ましいような、少し怖いような。
    本物の天山がどんな気持ちなのか、その後の周囲の人たちはどうなったのか、気になるけど知ることはできないのだろうな。

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    2026年08月15日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    児童書だけどそう思わせないぐらい面白い展開。最初に殺したいと言った時はギョッとしたけど、まさか自殺やグリーフケアの話に繋がるとは。すごく良くできているし、読ませる。最初ん?って思ったことがどんどん見え方が変わっていって明らかになるという展開で面白い。さらに学びもある。最初はくん付けだからクラスにいるわがままで嫌な男の子だと思っていたけど、女の子だったし、わがままなんじゃなくてヒロにしか心のうちを開かせなかったのか。大人にも子どもにも読んでほしい。素晴らしい本。ミトさんも大人として、対応しなかったのは悪かったと思ってるところまであるのがすごいなと思った(語彙力)。一つのことに頼っているのは依存だけど、依存先が複数あればそれは自立。覚えておきたい言葉。

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    2026年07月26日
  • この世は生きる価値がある

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    面白かった
    「カラフル」の令和版、といったコメントを見たことがあるが確かに設定はそう。
    生きていることの感覚を辿る描写で自らにも改めて意識させてくれるのが良い。

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    2026年07月20日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    児童書好き仲間の紹介で読みました。ドキッとする刺激的なタイトルと、それに逆らうようなかわいいイラストの表紙絵。
    ページを開くと「もしあなたが悩みや不安をかかえてこまっているときには、相談できる場所があります。」と書いてあって巻末に相談先が掲載されている。

    う~ん、なんかモヤモヤするな~。

    読んでみると、よく考えられた構成の物語だと思いました。

    主人公ヒロは複雑な家庭環境の中で生活している高一の女子。以前からの友人杉森君に不満があり、殺したいと思い、その理由を15個考えながら物語が進みます。
    その中で徐々に家族のことも杉森君にしてあげられなかったことの後悔も整理されていきます。

    結末には納得するけれど、なんかモヤモヤするな~。

    モヤモヤの理由その1
    これって児童文学なの?それともYA向けの心の問題予防啓発のための実用書なの?
    あとがきの解説が心理士の人だったり、最初に書いたけれど
    相談先リストを巻末に載せていたりして、誘導?。
    文体が若い人の口語体なのに反して、心理士の解説が生真面目な分析調なのもとても違和感ありました。

    もしかして、この本を読んだせいで自殺やリストカットする人が増えたり、出版社に苦情が来ると困るから相談先を書いたのだろうか、なんて勘ぐったりもしました。

    モヤモヤの理由その2
    この物語には素敵な大人もひどい悪人もでてこない。ちょっと天然な感じの主人公が15回もかけて、まわりくどく杉森君を殺す理由を考えてる。それは何故なんだろうとモヤモヤしながら考えました。

    物語の後半に
    「けんさくすればすぐにわかることだった。なんで私はすぐに調べなかったんだろう。今みたいに指ひとつ動かせばすぐにわかることだった。手に取るように簡単に」
    と主人公のヒロに言わせています。

    そうか、ここが著者が言いたかったところなのかもと思いました。
    今の世の中は検索すればすぐに答えが出てくるから、
    だからこそ早わかりせず15回かけて
    「なぜ杉森君を殺したいのか」(なぜ杉森君は死んでしまったのか、なぜ止められなかったのか)
    考える必要があったのかも知れません。

    読んだ私もモヤモヤしながらいろいろ考えることができた物語でした。

    小学校高学年から大人まで向け。第62回 野間児童文芸賞を受賞。映画化されるそうです。

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    2026年07月06日
  • 呼人は旅をする

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    不思議で切なくてユーモアのある連作短編。
    何かひとつのものを呼び込んでしまう呼人という存在。自分で選んだわけではないのにその宿命ゆえひとつ所にすむわけにいかず、一生旅をする運命。
    社会の問題も凝縮されているお話。面白かった。

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    2026年07月01日
  • 杉森くんを殺すには

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    児童書ながら大人が読んでも新たな発見と勉強ができる作品。
    誰もがこの作品の中で出てくるような、もどかしい感情に出会ったことがあるはず。
    タイトルから読むのを敬遠している人がいたらぜひ読んで欲しい。
    自傷行為やトラウマ島について単純に知識がなかったため、良い勉強になった。
    子供だけで解決はできない。気がついた大人が手を差し伸べてあげなくてはならない。このことを心に留めておかなければならない、と強く思った。
    ボリュームは小さく、描写も含めすんなり読みやすかったこともあり、1日でぱっと読めた。

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    2026年06月08日
  • 呼人は旅をする

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    旅する呼人と、彼らを取り巻く人や社会の姿を通して、他人との「違い」をどう捉え、受け入れるかを深く考えさせられた。設定はファンタジーなのに、今の社会を写し取っているように思えるのはなぜだろう。 まりる先生の作品は、差別や孤独の痛みを真正面から描き出すからこそ、子どもだけでなく大人にも重く、しっかり刺さる。それでも読後には、じんわりと温かな余韻が残る安心感があって、まりる先生の作品大好き。

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    2026年06月07日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    題名のインパクトで手に取って、びっくり。
    てっきり、超大作の殺人計画が記されているのかと思っていたのに、杉森くんは実は…

    読み進めるにつれて杉森くんの正実体が現れ、
    ヒロの本音が見え隠れ。

    気持ち分かるよ!なんて軽く言えないけど、誰かが傷ついた時に自分を攻めずにはいられない感覚、きっと覚えがある。
    思考の矢印が自分の方ばかりに向いてどうしようもない時、思い出したい一冊。

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    2026年06月05日
  • 杉森くんを殺すには

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    積読チャンネルで紹介されていたので読んだ。
    あまり感想を書くとネタバレになるので、書けないが、臨床心理学の勉強になった。
    依存先が少ないと依存する側も重くなってしまうし依存される側もしんどくなってしまう。だから、依存先を増やすことが大切。
    人とのつながりで心を解きほぐしていく様子を見て、人を傷つけるのも人だし、癒すのも人なんだと思った。

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    2026年05月19日
  • ぼくのシェフ

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    易しい言葉と表現で、社会の色々な問題を教えてくれる子供向けの物語なのかもしれないが
    だからこそ、大人に刺さる物語。
    巻末に載っていたレシピ。
    ピースープと赤いチキン 作ってみたい。

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    2026年03月23日