長谷川まりるのレビュー一覧

  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    杉森くんを殺すことは、リトル杉森くんを殺すことであり、つまり自分もあとを追うことなのではないかと思ったけれど、結局主人公は周りの人と共に生きていくことにした。
    身近な人を亡くすことの心情を軸に描いている。また、ティーンエイジャー特有の青い空気感や人間関係も含めて、決して特別な出来事が描かれているわけではない。しかし、読み終えた後で何かが私たちの中に残るのである。
    そして私たちにもリトル◯◯がいることを教えてくれる。

    0
    2026年02月10日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    涙腺が弱いので泣きました。
    インパクトのあるタイトルからは考えもしなかった繊細な物語でした。この本が必要な人がいると思うので、そういう人に本当に届いて欲しい。
    ひとつの所に頼るのは依存、たくさん頼る所があるのは自立。なるほど。仲良しだった子とたくさんの楽しかった思い出があるのに、歳が大きくなって関係が変わってしまうのって辛い。年齢は全然違うのに、色々と考えることがありました。子供だけじゃなくて、周りの大人も考えなきゃいけないなと思わせてくれた最後の兄の言葉も響きました。

    0
    2026年02月09日
  • 呼人は旅をする

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    長谷川まりる作品3冊目

    『杉森くんを殺すには』『お絵かき禁止の国』と読んできたけれど、本作は初のファンタジー(非現実)要素がある。あと、三人称叙述(かなり主人公に焦点化はしているが)。

    特定の生き物などを物理的に引き寄せる体質の「呼人」が制度的にも一応包摂されている現代社会を舞台にした、呼人やその周りの人々の物語が6つ収められた短編集。

    明らかに、呼人は現実に存在する、偏見と抑圧と差別に晒されるいろんなマイノリティのファンタジックな比喩として読める。他の作品でも一貫して、周縁的な立場の人々、特に子どもたちに寄り添った物語を紡いできた作者だからなおさらだ。

    その上で、第5話「男を寄せる

    0
    2026年02月08日
  • 花売り姫

    Posted by ブクログ

    『杉森くんを殺すには』の著者、長谷川まりるさんの最新作。心に大きな傷を負った女子高生の再生に向けたファンタジーな物語。

    心に傷を負い、高校を退学し、母と二人で祖母が住んでいた田舎に引っ越してきた梓未。古い家を改築し、花屋を営む母を手伝い、通信制の高校で学び始めた。そんなある日、屋根裏部屋の小窓をのぞくと咲く季節が違うはずの花々が咲き乱れる不思議な花畑を見つける。その花畑は古めかしい浴衣のような和装の女性〝ひい〟が世話をしていた。彼女と仲良くなった梓未は、美しい花と自分が持っていたものを交換してもらうようになるが、次第にひいの態度が変わっていき……。

    ちょっとホラーなファンタジー。200ペー

    0
    2026年02月02日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ良かった!
    文章的にヤングアダルト?高校生が主人公だけど少し幼く感じる。中学生っぽい。
    でも自論なんですが、ヤングアダルト作品って大人が読んでも、むしろ大人ほどギャーーーン!と矢を放たれたみたいにストレートに、素直に刺さってくる表現があると思うんだよね。
    なんでこれ読んでみようと思ったのか忘れちゃったんですが、死が身近に感じることがあったり、日々そう感じてしまいがちな方向けの本にも思えるけど、全然誰でもグッとくる話だと思うし、なんか救われるし、人が多かれ少なかれ抱えていることを振り返るきっかけにもなるし救いにもなると思った。
    これは手元に置いておきたい。

    0
    2026年01月31日
  • この世は生きる価値がある

    Posted by ブクログ

    痛みも苦しみもない極楽浄土から一度生きてみたいと亡くなってしまった中学2年生天山くんの体に飛び込み、1年間限定で生きるを初めて経験するストーリー。

    記憶喪失になった天山くんとして最初は何もかもが生きているからこそ経験ができる感動だったが、生きることでの痛みや苦しみ、悩みを知り、一歩ずつ前に進む。

    普段なんの変化も感動もないと思っていることでも視点を変えると感激してしまうような事なんだなと気づいた。斬新な視点。

    児童向け書籍だけど、どの世代にも刺さる深みを感じた。

    0
    2026年01月23日
  • 花売り姫

    Posted by ブクログ

    装丁に惹かれて購入したけど、いい意味で予想を裏切られた。
    途中、ドキドキしてしまう展開もあったが最終的には深く考えさせられる一冊だった。
    ぜひ、他の人にも読んでみて欲しい。

    0
    2026年01月19日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    読売こども新聞で紹介されていたので、
    子どもに読ませようと思って
    まず自分が読んでみた。
    児童書とはとても思えないような、
    深く考えさせる良書。
    読後は、泣きたくなるような、
    なんとも言えない気持ちになる。
    子どもに読ませるかどうか、
    いまは少しためらっている。

    0
    2026年01月19日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    身近な人の死を受け入れることは誰にとっても難しい。ましてや、子どもが向き合わなければならないのはとてと辛い。

    0
    2026年01月13日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    児童書なのに攻めたタイトルと書き出しに惹かれて手に取ったんだけど、予想以上にセンシティブで深い内容だった。これは多感な時期に読むのと大人になってから読むのとでまた感じ方が変わるだろうな。
    人生に疲れて病んでる本人はそりゃもちろん大変だけど、そういう人に依存される側の大変さを痛感できる話だった。依存先増やすのって難しいけど大事。

    0
    2026年01月07日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    第62回野間児童文芸賞 受賞作品

    『杉森くんを殺す』
    タイトルがあまりにも強烈。なのに、表紙絵はとってもかわいい。何だろうこのギャップ。

    読み始めると、漫画みたいスイスイ読める。だからといって内容が軽いわけではない。文章がおもしろい。高校生の心情がよく伝わってくる。例えば、男子と女子の距離感の表現。

    “わたしの中学では、男子と女子のあいだにはマリアナ海溝くらい深い溝が存在していて、おなじクラスでもめったにしゃべったりしなかったから。”

    まさに自分の中学時代が、この表現にドンピシャだったのでビックリ!

    主人公のヒロは、高校1年生。親友だった女の子(呼び名が杉森くん)を自死で亡くしている

    0
    2025年12月30日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    心の傷と自分の中で折り合いをつけるためにどうしたらいいのか、知らぬ間に会得していたことだが言語化されていることで自分のやり方は間違っていないとこの年齢になってわかった

    0
    2025年12月27日
  • お絵かき禁止の国

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分用メモ



    同性愛について苦悩する女の子の話。
    現代になってもやっぱり偏見とかは根強いよなぁ。
    というかそもそも人のキスシーンを写真撮って晒す、という行為自体に嫌悪する。
    デリカシーがないし、男女のカップルでも男同士、女同士でも嫌がられるでしょ。
    物語自体はものすごく興味深かった。現代の学校でも同じようなことが起きているのかなぁ。怖い。
    学生たちはどんな行動に出るかわからない。これによっていじめられるかもしれないし、同情されるかもしれない。多様性って何、って気分になってしまう。

    0
    2025年12月01日
  • この世は生きる価値がある

    Posted by ブクログ

    ずっと気になっていた作家さん。
    最初は自己中心的だった主人公が、人と関わる中で「この身体を離れたくない=死にたくない」と変わっていく過程が印象的。死にたい少女と、生きたい主人公の対比も胸に響き、「それでも生きろ」という作者のメッセージが伝わってくる。生きることの痛みと希望を優しく描いた作品だった。

    0
    2025年11月05日
  • この世は生きる価値がある

    Posted by ブクログ

    生きる喜びと悩みを1年のあいだに体験する。
    意外と切ない話ではあるのだ……。
    『カラフル』とたしかに似ているのだけど、ゴードン・コーマンの『リスタート』もちょっと思い出したり。あちらは生きかえるわけではなく、記憶喪失で人格が変わる話だけど。
    ツンデレだけど寄りそってくれる相手がいたり、がっつりと苦みが残るあたりも著者らしいのかもしれない。

    0
    2025年09月26日
  • 呼人は旅をする

    Posted by ブクログ

    何かを呼び寄せてしまう呼人

    それは突然なることで植物 動物 人 自然現象体質によって呼ぶ強さなどが変わり一つのところに定住できるか移動し続けるかが変わる

    人と違うことは可哀想

    でも旅をする中で見つける楽しみ出会う人々

    0
    2025年09月11日
  • この世は生きる価値がある

    Posted by ブクログ

    なるほど、こうきたか…。

    急死した中3男子、天山の体に入り込んだとある「魂」。魂の正体は不明のまま、物語は進んでいく。
    生きるって素晴らしい、この世は素晴らしい、もっと生きていたい…という思いを、長谷川まりるはこう描くのか、という。
    「杉森くん」のもう一つの物語だと感じた。
    人を救うって、人の人生を背負うって、どういうことか、ということ。

    0
    2025年08月24日
  • 呼人は旅をする

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おもしろかった!
    呼人と呼ばれる“何かを引き寄せてしまう人“たちの短編集。どの話も読後感が良いので、私の好きなタイプの本。
    雨を引き寄せてしまう紫雨と、かつて絵で紫雨に負けて悔しいと思っているあかり。でも、負けたと言う思いはあかりが一方的に思っていただけで‥。こういう負けず嫌いな気持ちわかる。
    表紙はたんぽぽを引き寄せるつづみ。つづみは母親との関係に悩む。
    鹿を引き寄せるツトムは、自分が呼人になった事を知りショックを受ける気持ちが丁寧に描かれて共感できる。
    小林さんは、呼人支援局の職員。何気にこの後の話にも登場する。
    男を寄せる彗正の話。実はこれが一番好きかも。
    最後は鳥を寄せるくいなと真帆の

    0
    2025年07月21日
  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors

    Posted by ブクログ

    児童書でこういったアンソロジーがあるのかと、とても新鮮だった。わたしが子供の頃にはなかった。
    ジェンダーフリーアンソロジー。
    世界は日々変化していっているのだな。

    0
    2025年07月12日
  • この世は生きる価値がある

    Posted by ブクログ

    杉森くんに続いて長谷川まりるの本を読む。そうだね、本当にこの世には生きる価値があるよ。色々考えちゃったな。ラストもなかなか良かった。でもこの構造は救いがないな〜。元々の宿主も死んでしまっていて彼は語る言葉すら持たないし、結局その体は死を迎え周囲は入れ替わっていた事すら気づかずに悲しむわけだ。読みながら物語の舞台として設定されてしまった天山本人の事を想わずにはいられなかったな。そこについては好きではない。

    0
    2025年06月18日