長谷川まりるのレビュー一覧

  • 杉森くんを殺すには

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    いつ自分や大切な人たちが精神的に追い詰められるか予想できないからこそ、備えるためにも読んでおきたい1冊。

    ヒロが杉森君を殺す理由を言葉にする過程で、自分の感情に向き合い、受容していく姿を描いた物語。

    対象年齢の読者である中高生には、悩みにどう対応していくか学べる本でもあり、対象年齢を超えた大人にも、支える側としてどう接するのが良いのか学びがあった。

    「一か所だけに執着してたら、依存なんだって」
    このフレーズから、執着するという状態は自分で感情や状況をコントロールできない好ましくない状態で、執着しないために他の選択肢を選べる視野の広さや心の余裕、選択肢を持てる状況を作っておく必要があると思

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    2026年04月18日
  • 杉森くんを殺すには

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    ヒロの心が揺れて荒れていることがわかって、かつて自分にもこのような時があったなと客観的に見れる内容だった。

    刑務所行く前に「やり残したことをやる」というのは、今の自分にもいいなと思った。あと4ヶ月ほどで日本を旅立つ身として、とりあえずやり残したことを片っ端からやるのにはちょうど良い期限だと思った。

    心の情緒が不安定な時期特有のどうにもできない、どうにもならない気持ちが表れていて共感できた。でも最後は自己受容できるところまで落ち着いて周りの支えでそうなれたんだなと思った。自分も依存先めっちゃ増やしたいと思った。

    彫刻したりするのも心の安寧が保たれて良いのだろうなと思った。自分も絵を描く時す

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    2026年04月17日
  • 杉森くんを殺すには

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    「杉森くんを殺すことにした」

    読みやすさ的には児童文庫でもいいくらいのものだったが、内容的には大人だからこそわかるところがあると思う。

    杉森くんの存在や、主人公の家庭環境、クラスメイトとの関係性など、子供社会の複雑さが上手く表現されているなと感じた。
    「らしく」生きることの煩わしさ。
    陰キャ陽キャコミュ障一匹狼、そんなグループがひしめく教室。どうして杉森くんを殺さないといけないのか。杉森くんはどうして殺されなくてはならないのか。
    読み始めと読み終わりには印象が変わる、面白い作品だった。

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    2026年03月31日
  • 杉森くんを殺すには

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    中学生息子に勧められて読む。
    思春期の頃の心の移ろいが懐かしい。大人になってしまったなぁ。悩みのある中高生にはとても心に刺さると思う。オタクっぽい言葉遣いがかわいかった。

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    2026年03月26日
  • ぼくのシェフ

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    易しい言葉と表現で、社会の色々な問題を教えてくれる子供向けの物語なのかもしれないが
    だからこそ、大人に刺さる物語。
    巻末に載っていたレシピ。
    ピースープと赤いチキン 作ってみたい。

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    2026年03月23日
  • この世は生きる価値がある

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    死んだ中学生に入り込んだ魂。人と関わることは楽しいだけではない。苦しみや悲しみのある人の世。自殺願望のある同級生との関わり。輪廻転生の輪に入れなかった魂が、極楽浄土を抜け出して、一年だけ人生を味わうことで、生きることとは何かを考えさせられる。

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    2026年03月22日
  • お絵かき禁止の国

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    ネタバレ

    気になる書き出し。ふんふん、恋愛モノなんだ、と読み進めていくと、「あ、そうなんだ」と、自分が勘違いしていたことに気づく仕掛けがおもしろいし、自分の中にもある差別意識に気付かされる。軽いノリで始まっていくけど終わり方はいたってシリアスで誠実だ。何より、恋愛の結末がリアルだった。こういうことしちゃう子って、同性異性関係なく、いそうーーー。罪だけど、わからんでもないし、憎めないし。あ〜〜。と、もんどりうった。恋愛の結末はあっけなかったけれど、周囲が主人公のカミングアウトを受け止めていく流れの描写が、とにかく丁寧でいいなと思った。

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    2026年03月15日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    読書好きの友達に勧められて読んでみた

    序盤読みがら「私が殺さなきゃ」がどういう意味か分かってしまってそこからは主人公の心境を思って苦しかった
    自分も友人を亡くしたことがあったからそのこととも重なった
    あの子が杉森くんみたいにもっと身近にいて、あの子ともっと多くの時間を過ごしていたら この主人公みたいに自分を責める気持ちでいっぱいになってた気がする
    傷ついた人を救おうとする優しい作品だった

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    2026年02月24日
  • 杉森くんを殺すには

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    ティーンズ向けの本にしては物騒なタイトルに惹かれて購入。杉森くんとは誰なのか、なぜ殺さなければいけないのか。最初の方に感じるうっすらとした主人公への違和感とともに、だんだんと明らかになっていく。自分でも気付かないうちに心に深い傷を負っているヒロ。家族や友達との関わりのなかで杉森くんを殺す理由を繰り返し綴っていくうちに、少しずつ回復。思春期のぐらぐら揺れる不安定なメンタルを繊細に表現しつつ、軽快なやりとりもあり、読後感もよかった。

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    2026年02月24日
  • 杉森くんを殺すには

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    ヒロの倍くらいの年齢だからなのか?高校生にしては幼い感じがした (中学生くらいに思える)ものの、誰もが思うような心の葛藤が素直に描かれていて、スッと物語に入っていけた。
    徐々に杉森くんが何者なのかが明らかになってきて、謎が解ければ割と単調ではあるものの、大事な事が書いてある本である事は間違いない。

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    2026年02月20日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    さっくり読める面白い小説。
    良い短編を読んだなあという感じ。

    あらすじ
    杉森くんを殺す計画を持った主人公の話。
    杉森くんと主人公は友人同士だった。しかし杉森くんは既に自殺しており、その責任は自分にあるという意識が主人公にはある。
    そのため、杉森くんは自分が殺したということにすることで、心の整理をつけていくというストーリー。
    展開としてはかなり想定通りに進むが、文章が楽しく短いので、息抜きにちょうど良い読書体験だった。

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    2026年02月19日
  • 杉森くんを殺すには

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    題名にドキっとしてしまう。
    でもその理由はそんな物騒なものではなくて。そうしなければならない理由があった。
    段々とわかってくるその理由。
    主人公ヒロの少しずつ変わっていく心の変化がとても繊細。
    ヒロの周りに、ヒロを大事に思ってくれている人たちがいて良かった。本当によかった。
    難しい題材ですが、解説も込めて丁寧に問題に向き合っていてとても好感が持てる。
    映画になるとの事なのでそちらも楽しみ。

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    2026年02月14日
  • 呼人は旅をする

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    ネタバレ


    長谷川まりる作品3冊目

    『杉森くんを殺すには』『お絵かき禁止の国』と読んできたけれど、本作は初のファンタジー(非現実)要素がある。あと、三人称叙述(かなり主人公に焦点化はしているが)。

    特定の生き物などを物理的に引き寄せる体質の「呼人」が制度的にも一応包摂されている現代社会を舞台にした、呼人やその周りの人々の物語が6つ収められた短編集。

    明らかに、呼人は現実に存在する、偏見と抑圧と差別に晒されるいろんなマイノリティのファンタジックな比喩として読める。他の作品でも一貫して、周縁的な立場の人々、特に子どもたちに寄り添った物語を紡いできた作者だからなおさらだ。

    その上で、第5話「男を寄せる

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    2026年02月08日
  • 花売り姫

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    『杉森くんを殺すには』の著者、長谷川まりるさんの最新作。心に大きな傷を負った女子高生の再生に向けたファンタジーな物語。

    心に傷を負い、高校を退学し、母と二人で祖母が住んでいた田舎に引っ越してきた梓未。古い家を改築し、花屋を営む母を手伝い、通信制の高校で学び始めた。そんなある日、屋根裏部屋の小窓をのぞくと咲く季節が違うはずの花々が咲き乱れる不思議な花畑を見つける。その花畑は古めかしい浴衣のような和装の女性〝ひい〟が世話をしていた。彼女と仲良くなった梓未は、美しい花と自分が持っていたものを交換してもらうようになるが、次第にひいの態度が変わっていき……。

    ちょっとホラーなファンタジー。200ペー

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    2026年02月02日
  • ぼくのシェフ

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    有名料理家の息子と貧民街の少年が、料理を通じて少しずつ交わっていく。生まれも立場も違えば、見えてくる景色もまるで違う。その当たり前のことを改めて思い出させてくれる、対象年齢の青少年たち以上に大人に気づきを与えてくれる作品だと思う。
    「食べることは、生きること」。食べたいときに食べたいものを食べられる環境にいること自体が、実はとても恵まれている。そんな当たり前の有難みを忘れないでいたいと思う。2人の少年を対等に扱うレストランの大人たちの姿も良かったなあ。

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    2026年01月27日
  • この世は生きる価値がある

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    痛みも苦しみもない極楽浄土から一度生きてみたいと亡くなってしまった中学2年生天山くんの体に飛び込み、1年間限定で生きるを初めて経験するストーリー。

    記憶喪失になった天山くんとして最初は何もかもが生きているからこそ経験ができる感動だったが、生きることでの痛みや苦しみ、悩みを知り、一歩ずつ前に進む。

    普段なんの変化も感動もないと思っていることでも視点を変えると感激してしまうような事なんだなと気づいた。斬新な視点。

    児童向け書籍だけど、どの世代にも刺さる深みを感じた。

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    2026年01月23日
  • 花売り姫

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    装丁に惹かれて購入したけど、いい意味で予想を裏切られた。
    途中、ドキドキしてしまう展開もあったが最終的には深く考えさせられる一冊だった。
    ぜひ、他の人にも読んでみて欲しい。

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    2026年01月19日
  • お絵かき禁止の国

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    ネタバレ

    自分用メモ



    同性愛について苦悩する女の子の話。
    現代になってもやっぱり偏見とかは根強いよなぁ。
    というかそもそも人のキスシーンを写真撮って晒す、という行為自体に嫌悪する。
    デリカシーがないし、男女のカップルでも男同士、女同士でも嫌がられるでしょ。
    物語自体はものすごく興味深かった。現代の学校でも同じようなことが起きているのかなぁ。怖い。
    学生たちはどんな行動に出るかわからない。これによっていじめられるかもしれないし、同情されるかもしれない。多様性って何、って気分になってしまう。

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    2025年12月01日
  • ぼくのシェフ

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    よくある天才と秀才の友情と葛藤にとどまらず、そこにほんのひとつまみのファンタジー、さらに一粒のミステリを加えることで、残酷で温かい物語に。
    タイトル回収も良いし、大人が読んでも間違いなく楽しめる良質な児童文学

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    2025年11月17日
  • この世は生きる価値がある

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    ずっと気になっていた作家さん。
    最初は自己中心的だった主人公が、人と関わる中で「この身体を離れたくない=死にたくない」と変わっていく過程が印象的。死にたい少女と、生きたい主人公の対比も胸に響き、「それでも生きろ」という作者のメッセージが伝わってくる。生きることの痛みと希望を優しく描いた作品だった。

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    2025年11月05日