長谷川まりるのレビュー一覧

  • 杉森くんを殺すには

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    一文が短くてわかりやすい言葉が並んでるから、するするするすると読めた。
    主人公はちょっと単純で周りの言葉に影響を受ける(言い換えれば素直)けど、一方で自分の信念を強く持ってて、その信念が強いが故に自分を縛り付けてた。
    それが周りの温かい人の支えによって柔らかくなってく様に、私の心も温かくなった。
    佐藤さんと塩野さんが離れた理由とか、大切なものを無くした悲しみに共感したり、高校生の心の動きにときめいたり、とても素敵な時間だったな、、。
    生きるのが少ししんどくなった時に読みたい一冊。

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    2025年09月19日
  • 杉森くんを殺すには

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    ネタバレ

    テーマは重いものの、かわいい表紙、柔らかい文章、優しいキャラクター達のおかげで辛くなりすぎずに読むことができました。

    学生時代の友達への依存について、どちらの立場も身に覚えがあったので今の子もそうなんだなと思いました。、

    最後の精神科の先生のページが優しく、読者の子供たちへの配慮が感じられて良かったです。

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    2025年09月12日
  • 呼人は旅をする

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    何かを呼び寄せてしまう呼人

    それは突然なることで植物 動物 人 自然現象体質によって呼ぶ強さなどが変わり一つのところに定住できるか移動し続けるかが変わる

    人と違うことは可哀想

    でも旅をする中で見つける楽しみ出会う人々

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    2025年09月11日
  • 杉森くんを殺すには

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    大人だけどためになった。
    ミステリーの形式をとったバウンダリーを学ぶ本。
    当事者だけじゃなく、周囲の大人にも読んで欲しい本。
    主題とは別で、細かく思春期の悩みごとが書かれていて、学生生活真っ只中の若者には、何かしら気づきがあるんじゃないかな?
    学生独特の、夏休みを挟んで、クラスのグループ編成が変わる感じとか、
    オタク友達が、高校デビューして付き合い悪くなる感じとか懐かしい〜と思いながら
    おばさんは読んでました。

    ★明日の私に
    公認心理士の監修が入っていたり、
    巻末に参考文献が書かれていたり、
    信頼できる本だと思われます。

    ★私的な関連本
    「わたしはわたし、あなたじゃない」鴻巣麻里香
    「モヤ

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    2025年08月27日
  • この世は生きる価値がある

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    なるほど、こうきたか…。

    急死した中3男子、天山の体に入り込んだとある「魂」。魂の正体は不明のまま、物語は進んでいく。
    生きるって素晴らしい、この世は素晴らしい、もっと生きていたい…という思いを、長谷川まりるはこう描くのか、という。
    「杉森くん」のもう一つの物語だと感じた。
    人を救うって、人の人生を背負うって、どういうことか、ということ。

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    2025年08月24日
  • 杉森くんを殺すには

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    夏休みに読書感想文の宿題が出されている子どもたちも多いと思う。
    本屋さんに行くと、課題図書やおすすめの本がたくさん並んでいた。
    その中にあった本書。
    児童文学にしてはなんとも印象的なタイトルだ。
    そして本を開くと、一文目は
    「杉森くんを殺すことにしたわたしは、とりあえずミトさんに報告の電話を入れた」
    え、いきなり殺人予告?
    ミトさんって誰?
    と疑問符いっぱいの始まりなのだ。
    もうすでに引き込まれてしまっている。

    でも次第にわかってくる。
    杉森くんはどんな人なのか、ミトさんは「わたし」にとってどんな人なのか、「わたし」とそれぞれの人との関係性…
    この話は物騒な物語ではなく、もっと深刻な話だ。

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    2025年08月11日
  • 呼人は旅をする

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    ネタバレ

    おもしろかった!
    呼人と呼ばれる“何かを引き寄せてしまう人“たちの短編集。どの話も読後感が良いので、私の好きなタイプの本。
    雨を引き寄せてしまう紫雨と、かつて絵で紫雨に負けて悔しいと思っているあかり。でも、負けたと言う思いはあかりが一方的に思っていただけで‥。こういう負けず嫌いな気持ちわかる。
    表紙はたんぽぽを引き寄せるつづみ。つづみは母親との関係に悩む。
    鹿を引き寄せるツトムは、自分が呼人になった事を知りショックを受ける気持ちが丁寧に描かれて共感できる。
    小林さんは、呼人支援局の職員。何気にこの後の話にも登場する。
    男を寄せる彗正の話。実はこれが一番好きかも。
    最後は鳥を寄せるくいなと真帆の

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    2025年07月21日
  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors

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    児童書でこういったアンソロジーがあるのかと、とても新鮮だった。わたしが子供の頃にはなかった。
    ジェンダーフリーアンソロジー。
    世界は日々変化していっているのだな。

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    2025年07月12日
  • この世は生きる価値がある

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    杉森くんに続いて長谷川まりるの本を読む。そうだね、本当にこの世には生きる価値があるよ。色々考えちゃったな。ラストもなかなか良かった。でもこの構造は救いがないな〜。元々の宿主も死んでしまっていて彼は語る言葉すら持たないし、結局その体は死を迎え周囲は入れ替わっていた事すら気づかずに悲しむわけだ。読みながら物語の舞台として設定されてしまった天山本人の事を想わずにはいられなかったな。そこについては好きではない。

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    2025年06月18日
  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors

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    現在活躍中で人気の児童文学作家さん達の
    中学生にも納得できる
    ジェンダーフリーアンソロジー

    こんな素敵なアンソロジーが読める中高生は
    なんて恵まれているんだろうと感動さえしてしまいました
    朝井リョウさんの「正欲」をはじめ
    ジェンダーフリーを難解にしすぎているのかもしれませんね
    昔の中高生には、少し物足りないところもあるかと思いますが、6人の作家さんにもとても興味を持ちましたので、作家と作品を記録しておきます

    「Peony」
    漫画 鎌谷悠希
    2000年月刊Gファンタジー「華屋」デビュー
    2008年「隠の王」テレビアニメ化
    peonyはお花の芍薬
    男女による香りの性別の違和感

    「女子高か、共

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    2025年05月20日
  • 呼人は旅をする

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    何かを呼んでしまう体質をもつ「呼人」にまつわる短編
    読みやすくて面白かった
    雨の呼人と男の呼人の話が好き
    説教がましくなく、他者との関わりや違いを認識することの難しさが描かれていて、よかったです

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    2025年04月26日
  • 呼人は旅をする

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    ネタバレ

    YAの作家もいろいろだけど、かなり独特の作風の長谷川まりる(ちなみに綴りはMarie Lou)。
    自分の意思とは無関係に、何かを呼び寄せてしまう人、「呼人(よびと)」を巡る連作短編集。
    この作品の世界では五万人に一人の呼人がいて、呼人と国に認められると、何を呼ぶかによって支援があったり、制限を受けたりする。
    呼人は同じところに留まれない。だから旅をする。旅をしたいからするのではなく、旅をせざるを得ないのである。
    学校に行けなかったり、友達と遊べなかったり、親とギクシャクしたり、自分を疎ましく思ったり。そしてそもそも自分の意思とは関係なく、何かを呼んでしまうというのが、かなり辛い。
    5番目の物語

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    2025年04月12日
  • 呼人は旅をする

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    ネタバレ

    【収録作品】
    1 スケッチブックと雨女
    2 たんぽぽは悪
    3 鹿の解体
    4 小林さんの一日
    5 男を寄せる
    6 渡り鳥

    「呼人」とは、なにかを引き寄せる特殊体質をもつ人のこと。原因不明だが、差別の目で見られることも多い。定住できず、旅をして暮らさざるをえない。
    これが特殊設定ミステリとかSFだったら、異能力戦隊ものみたいになるのだろうけれど、彼らの送る日常生活が描かれている。
    望んだわけでもない特殊能力が突然発現し、しかもコントロール不可能というのはとんでもなく不自由だし、孤独だろう。
    当事者と支援者、家族との間にですら大きな溝がある。
    それでも、人との出会いを通して、前を向いて進んでいく姿

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    2025年04月10日
  • 杉森くんを殺すには

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    主人公の「ヒロ」は高校1年生の女子高生。
    「ヒロ」には友人の「杉森くん」を殺す理由が15個も有り、今、そして過去を振り返りながら、来たるべき時に向けて、着々と準備を進めていく・・・。そう、これを児童文学作品とするには、あまりにも恐ろしい物語なのである。
    ・・というわけではないので、いま深い悩みを抱え、人生にもがいている方はもちろん、どちらかといえば、周りに気を使うことのできる余力のある方に読んで欲しいと思った。
    推しの言葉「人は一か所に執着したら依存。いっぱい依存先もって、あちこちに相談できたら自立という。」 ★4.1

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    2025年08月16日
  • お絵かき禁止の国

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    ネタバレ

    恋愛モード全開で始まる
    キスしてしまったでテンションぶち上げになってる
    その相手は同性の女の子
    ある日、キスしている写真が出回ってしまい
    それに対する家族、友だちのこと

    中3/レズ

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    2025年03月02日
  • お絵かき禁止の国

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    自分の気持ちははたして本当なのだろうか…誰もが、自分視点で物事を見てしまいがちになる。受け入れられること、受け入れられないことがある。様々なそれらを、時間をかけて自分の納得できる形にできたらいいなあと思わせてくれる物語。

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    2025年03月02日
  • お絵かき禁止の国

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    ネタバレ

    女の子に恋する女の子の話。前半、好きな人と心が通じたかも?ってきゃいきゃいする姿は、同性愛者も異性愛者も変わらないよね。可愛いし青春って感じだ。中盤、事件が起きて、そりゃ周囲の人全員に理解してもらえるわけじゃないだろうけど、そっちがそうきたか~とちょっと悲しくなった。今の中高生を見てると、私たちの世代よりよっぽど柔軟そうに見えるけど、まだまだ偏見も多いのかなぁ、とか考えてしまった。

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    2025年02月10日
  • 呼人は旅をする

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    呼人が存在する世界がリアルに感じられた。もし存在していたら、政治的側面、人権擁護、家族の葛藤など、現実の社会ではそんなふうに人々は様々に解釈したり途方に暮れるのだろう。が、最後に、『ただそこにいるだけ…』その言葉の通り、肯定や否定を超えたところの真っ直ぐな視点が清々しかった。

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    2024年12月27日
  • 呼人は旅をする

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    長谷川まりるさんの物語は設定がとても魅力的

    今回のお話は、人や動物、植物などを引き寄せてしまう呼人のお話。呼人は引き寄せてなにか害を及ぼしてしまうかもしれないため一箇所にとどまれない。だから、このタイトル。

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    2024年12月22日
  • 呼人は旅をする

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    この本の中で描かれる呼人は、実際にはいない特殊体質の人たちのことだけれど、現実世界には呼人と同じような扱いを受けているマイノリティの人たちはたくさんいる。
    その人たちに対して、本書に出てくるような理解ない人たち、配慮の足りない人たちのような振る舞いを、果たして私はしていないかと、我が身を振り返りながら読んだ。
    特に母と子の関係については、勉強になることも、反面教師にしようと思うことも書かれていた。

    自分の体質や育つ環境は、選ぶことができない。
    でも、その中でも選択できることはあるのだということ。苦しんでいるあなたを見て、心を痛める誰か、助けになりたいと願う誰かがいるのだということ。
    もし呼人

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    2024年11月18日