あらすじ
学校近くのかすみ川でへんなものをみつけた。人間の赤ん坊ぐらいの大きさで、上半身が人間、下半身が魚……そう、それは人魚だった! ぼくは、友だちの千秋といっしょに、その人魚を大塚山の池でこっそり飼うことに。それから、人魚の「かすみ」と、ぼくたちの物語がはじまったが、かすみがとんでもない事件を引き起こしてしまった!
講談社児童文学新人賞作家が贈る、どこかかわいらしく、どこか不気味な人魚をめぐる、少年たちの友情の物語。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
怖くて面白かった。
現実味があるところが、すごい。都合よくまとめられた話ではない感じに、真っ直ぐさを感じる。
伏線が全てちゃんと回収されていた。
Posted by ブクログ
短い話でも人魚の怖さだったりちょっとした冒険だったりが詰められて面白かったです。人魚は本当に人魚だったし、その人魚を引き取ったお姉さん、神様の謎めいた感じも恐ろしい感じで。
Posted by ブクログ
人魚を見つけた!そんなドキドキする気持ちを共有して最後まで一気に読めてしまった。オススメ。
小学校中~高学年向き。
友達のお母さんと友達のやり取りや心情、主人公とお母さんのやり取りがや心情がもう少しあれば……とか、
妹のエピソードにもう少し厚みや続きがあれば……とか、
キーマン(キーウーマン?)になるお姉さんについて、もう少し詳しく知りたかったな……とか、
お社についての背景がもう少し描かれていてもよかったかな……と思ったけど、
それを全部入れたら多重視点になってしまうし、YAジャンルか一般ジャンル並みのボリュームになってしまうかな。
あくまでも主人公視点だけで、主人公が知り得ないことは描かれずに語られる薄めのボリュームだからこそ、小学校中学年~高学年で読める内容。
分からないところは想像して楽しむ感じかな。
個人的には、ちょっぴり物足りなさを感じたので『これは、後から聞いた(分かった)話だけど~』的な補足があったらもっとよかった。
Posted by ブクログ
ぼくは友だちが少なかった
川で人魚を見つけたお話
かすみ川で見つけたからかすみと名付ける
「人魚のままでていてくれ」と願ったがために
お友だちが人魚に噛まれて意識不明に
高校生の女の人の正体は生け贄にされた人?
神様に噛み付いたがために不老不死に?
最初のかすみの顔は女の人そっくりだった
食べたものが、人を変えた
お母さんが言っていたことは本当だった
八百比丘尼/人魚/小学5年生
Posted by ブクログ
児童書で人魚ときいてほのぼのとした話を想像していた。読み始めは汚染されつつあるかすみ川で見つけた人魚を近くの裏山の池に移し飼うことに。ここまではよかったのだが、その人魚が友達の千秋に襲いかかり意識不明に。このあたりからホラーに。神様に捧げる人身御供、社に対する信仰心、呪い、ニュアンスも話も全く違うが高橋留美子さんの人魚シリーズが脳内イメージされ、最後は千と千尋のラストのイメージ。ぼくは友達をとるか人魚をとるかで悩む。その昔、人身御供になった、お姉さんは神様に噛みつき不老長寿に?結構、教訓めいたことも書かれてあるし、主人公の大賀の友情と自分のエゴで揺れ動く心の葛藤とか、児童書とは思えないような内容ですが良本だと思いました。