川村元気のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
猫は好きじゃけど、実は猫アレルギーですw
ってな事で川村元気の『世界から猫が消えたなら』
体調不良かと思い病院で診察すると、脳腫瘍のステージ4と診断される主人公。
余命長くて半年、ともすれば一週間も危ういという……。
絶望に襲われながら家に帰ると、やたら明るい自分自身にそっくりな悪魔と名乗る者が居るw
その悪魔に寿命が延ばせる取引を持ち掛けられる。
この世界から一つ何かを消すと、その代わりに1日の命を得る事が出来ると言う。
その消す物は悪魔の気まぐれで決めていくんじゃけど……。
人間は色んな物や事によって不自由な枠組みの中で安心を得ている。
便利に成ってるはずなのに不自由に -
Posted by ブクログ
服はガールズトークをし、本は歌い、台所用品は口喧嘩をする。
私の部屋のモノ達はどんなおしゃべりをしてるんだろう?と考えさせられた。
実話に基づいて書かれた、ひと癖ある住人の特徴ある部屋のお片付けの話。
近藤麻理恵さんことこんまりメソッドが川村元気さんのクセのない文体に落とし込まれていて物語としても読みやすい。
特に印象に残ったのは、書斎を片付けられない新聞記者の話。
私も昔から本の収集癖があり、なかなか本を手放せないので自分と重ねて読んでしまった。
・いつか読む、のいつかは来ない
・今ときめかない物は必要ない
といった内容に思わずハッとさせられ、たしかにいつか読もうと積み本になってしまって -
Posted by ブクログ
何とも挿絵の可愛い本だった。
片付けのプロであるミコとその相棒ボクスが、片付けられない人達の元へ行き、彼らの片付けを手伝う。
大事なのはミコが片付けをしてあげるのではなく、本人が片付けをすることにある。
私も長らく服の片付けをできずにいる。親からもらった服は捨てづらいし、いざ片付け始めると捨てる決意が湧かなかったりするからだ。
ミコさんが言うには、手に取ってときめかない服はお別れするとのこと。さらに、片付けの作業は捨てるものを選ぶのではなく、ときめくもの(自分に似合うもの)を見つけるという作業だという素敵な言葉もあった。
本書がただ片付けの方法だけ滔々と書かれていては恐らく手に取りさえし -
Posted by ブクログ
ネタバレ私は片付け系のテレビ番組が好きです。
つい最近、Netflixの「人生がときめく片づけの魔法」を見ました。
「ちょっと気分転換」くらいの軽い気持ちだったのに、あっという間にシーズン2まで見終わりました!
BSで放送している「ウチ断捨離しました」も毎週かかさず見ています。
散らかった部屋がきれいに整えられていく過程がとても好きなのです。
私自身は、トキメキや断捨離が流行る前にカレン・キングストン流で片付けてしまったので、あえて本を読むことはなかったのですが、あまりにもNetflixが面白かったので、この本を読んでみることにしました。
この話は近藤麻理恵さんをモデルにしたと思われるミコが主人公。 -
-
Posted by ブクログ
以前の上司からもらった本。
杉本博司が乗っていたからか。
序文及びあとがきの「仕事。」論は蛇足極まるが、巨匠たちの言葉の中には参考になるものが多かったので抜粋する。それぞれ振り切ったところがありさすが。
■山田洋次
・人間をどう描くかって中で、雑駁な作品というのはたくさんのことを見落として
しまっている
・みんなが反対したけどものすごくやりたい人が一人いた案件の方が成功する
※よく言われることではあるが、改めて重要
■杉本博司
・アートとして社会に発表するっていうことは理路整然とした説明責任を果たさないと
できないし、脈々と培われてきたその分野の文脈の中で出していかないと -
Posted by ブクログ
久々に読書したーー!という本だった。
メンタルが落ちていて、運動をしても晴れなかったのに、読み始めて続きが気になってグイグイ読んでしまった。
評価がかなり低くされていて、びっくり。
読む前に、あの映画制作に携わった人なのね〜とか程度の予備知識で帯とかは見なかったので、期待はずれということはなかったのかもしれない。
だから物語の出来がいいのか、とか映画化しそうだな、とかは思ったけれど。
そして、タイムリーな話すぎていつ書かれたのかもつい確認してしまった。
確かに重厚な社会派な本ではないけれど、人が生きている、余白のある本で私は好きだった。
みちおの中に夫をみたし、響子のなかに私をみたし、かなた -
Posted by ブクログ
ネタバレ郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計…僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。
泣くまではいかなかったけど、最後はあ、泣きそうと母親の手紙でなった。
猫好きなので、猫を消すことを持ちかけられた辺りからは