川村元気のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ素敵な絵本に出会えてよかった。
絵本って何だろう。
なんで大人はあまり読まないんだろう。
文字が分らないから絵本を読むのではなく、
文字では伝えられないこととか、絵では伝えられないこととか、
それぞれにあるんじゃないかな。
だから子どの向けだけじゃない絵の本の世界をもっと広げたいと思ったり。
勝手な想像。
世界には、いや、日本にもだけど、
たくさん素敵な絵本があると思うと、
絵本の翻訳をしたいと思ってきた。
でも絵本の翻訳って、きっとすごく難しいし、文字が少ない分、一言一言の訳にすごい大きな責任を伴いますよね。
AIができるのかな。
での約するプロセスが楽しいのかもしれない。
絵本でも -
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Posted by ブクログ
どんなに自分にとって大切な出来事だったとしても、色とか形とか目に焼き付けたはずのものは少しずつ見えなくなっていくし、音や声は聞こえなくなっていくし、触れられなくなるし匂いも味もしなくなる。でも、そのとき抱いた感情は自分の世界の糧になって残っていて、そしてそれがある限り、なにか不意のきっかけでそれが思い出せることもある。忘れてしまうけれど、なかったことにはならないし、その思い出を大切に思うきもちを否定する必要はないんだなあ。いつか全部忘れてしまうんだという生き方はちょっと冷たすぎるけれど、忘れてしまうことを受け入れて、将来のわたしが幸せだったと思うであろう今日を大切に生きていきたいね
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Posted by ブクログ
ネタバレ認知症の母、百合子とその息子、泉の物語。
シングルマザーとして女手ひとつで育てた百合子が認知症に侵され忘れていく一方で、かつての記憶を思い出す泉が対照的な一作。
親と子の互いを思いやる気持ちや視点の違いなど細かい描写が面白い。
ただ、結局のところ印象的なのは「あなたはきっと忘れる」という最後の一言。素敵なことも感動したことも結局押し出されるようにして記憶から消えていく。その儚さや虚しさが存分に描かれており心にグッとくる。
「失っていくことが大人になるということ」というのはあまりにも寂しいが、認知症という誰にでも起こり得て、失う人とそれを支える人の妙なリアリティとバランスが他人事とは思えな -
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Posted by ブクログ
ネタバレ︎︎ ︎「いちばんの時間のむだってなんだとおもう?」
ぼくがたずねるとモグラはこたえる。
「じぶんとだれかをくらべることだね」
「いままでにあなたがいったなかで、いちばんゆうかんなことばは?」
ぼくがたずねると馬はこたえた。
「たすけて」
「いちばんつよかったのはいつ?」
「弱さをみせることができたとき」
「いちばんのおもいちがいは」
モグラがいう。
「かんぺきじゃないといけないとおもうことだ」
賛否が別れてるみたいだが、私にはとても刺さった。
大人の方にもオススメしたい。
言葉一つ一つが心に響く。
絵も美しい。
この世界をおもしろがって生きていきたいと思った。 -
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Posted by ブクログ
本書はアニメ版の書籍化で、原作はあのベストセラーの 『ぼく モグラ キツネ 馬』 です。
大筋のストーリーや独特な手書きの文字は同じです。
絵の雰囲気も同じですが、カラーのイラストがとても繊細かつ鮮やかで、贅沢な仕上がりになっています。
会話が少し増えたり、表現がかわったりしていて、セリフの無い絵だけのページが続いたりもします。
原作を読んでいる人は絵だけを追っても、どんな物語だったか思い出すでしょう。
初めて読む方にも、もう一度 『ぼく モグラ キツネ 馬』 の感動を味わいたい方にもお勧めです。
本の内容の素晴らしさだけでなく、ずっしりとした本の重さを体で感じた記憶も残るに違いありませ -
Posted by ブクログ
ネタバレ◾️record memo
いつも不思議に思うんだ。どうして人間は、自分で勝手に決めたきまりごとにしばられて、それを「苦しい」とか「辛い」とか言ってるんだろうって。
健全でつつがない人生を送るためには、これらたくさんの“自分で勝手につくったきまり”を守らなきゃいけない。挙げ句それを「ストレスだ」とか言ってる。
だったら守らなきゃいいじゃないかと思う。会社に行くのなんてやめて、好きなものを好きなときに食べて、好きなときに好きな人に会いにいけばいい。人間はなぜか、「そんなことできない」と思い込んでいる。すぐ身近に猫という実践者がいるというのに、まるでそれが見えていないみたいだ。
だけど人間