川村元気のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ去年、映画『8番出口』を見て、想像以上のおもしろさだったので、映画を見た帰り道に本を買った。そしてやっと読み終えた。
結論。この本を読んで大正解だった!
映画では、元になっているゲームのイメージを壊さないためなのか、それともセリフではなく目に見える“異変”に注目してほしかったからなのか、とにかくセリフ量が少ない。内容の理解が追いつかない人も多かったと思う。
この本では、映画でのシーンがより鮮明に浮かび上がる語彙力と言葉で書かれているので、とてもイメージしやすかった。
内容は映画と同じ。
本の始めには【ご案内】が書かれている。
・映画を先に楽しみたければ、すぐに引き返すこと
・小説を先に楽しみたければ、引き返さないこと
・小説で明かされる秘密を、決して他人には言わないこと
・8番出口から外に出ること
これを見たとき、映画と同じようなゾクゾクを感じた。
そして、これまた結論から話すと、この本を読んだ私自身、主人公と同じく“8番出口”から出られなかったということ。
主人公は最後に8番出口から出られていない。
(正確にいうと、出るところで終わった。)
8番出口から出るということは、過去に起こった出来事と向き合い前に進むこと。そして、過去の出来事を自分の中で整理して乗り越えられるようになり、未来を思い描くこと。
私はこの本を読みながら、自分自身の人生の迷宮とも向き合ってみた。
過去に起こったつらい出来事。
「あの時こうしたらよかったかな?」と後悔すること。
未来を思い描けない自分に悶々とすること。
主人公は最初の方は、とにかく「出たい!」「彼女に会わなきゃ!」という気持ちだった。
でも後半になるにつれて、「8番出口から出ることが幸せなのか」「出たらどうするのか」をよく考えていた。
“8番出口から出る”ということは、人生で起こる(起こった)目を背けたくなるような現実と向き合うということ。
向き合うことが幸せなのか。
それとも、向き合わずにいられる“ここ”が幸せなのか。
その気持ちが、私は凄くよくわかった。
1番印象に残ったのは津波のシーン。
“印象に残った”というより、映画ではなぜ津波のシーンが出てきたのかがよくわからなかったから、本を読んで納得した。
故郷で津波が起こっていて、それを彼女とテレビで見ていた主人公。彼女のことが好きだった友達が津波で行方不明になっていたこと。
そのことがずっと引っかかっていたからこそ、“異変”として現れたのだとわかった。
少年が8番出口から出る前に、おじさんと出会っていたことも大きい。
おじさんは8番出口から出られず、“異変”になってしまった。
人生は選択の連続なので、常に選択を求められている。
主人公も最後、地下へ続く階段を降りるかどうかで悩んでいた。
というか、この物語そのものが、「これは異変と見なすのか」「引き返すのか」「進むのか」という選択の連続だった。
この本を読みながら、人は常に選択の連続ではあるけれど、ちゃんと自分で考えて選択したことに関しては、結果的にうまくいってもいかなくても、その選択をしたこと自体に意味があるのではないかと考えた。
選択したことが間違いなら引き返せば良い。
選択したことに自信があるのなら進めば良い。
「8番出口」には、人生の選択や、過去と向き合い前へ進むことの大切さが詰め込まれていた。
いつか私含む皆様が“8番出口”から出られますように...
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Posted by ブクログ
誰でも読めるだろう,平易だが力強い長子の言葉と,大胆なタッチにして壮麗で,でも時折非常に繊細なセンチメンタリズムを感じるイラストで描かれた絵本。
うつ状態でも読める本がないかAI(Gemini)に相談したら勧められたので,読んでみた。
メッセージとして書かれていることはわりとよく見る,何回も繰り返されてきた(からこそ大切な)フレーズではあるので,特別な感想を抱いたわけではないが,自分の今ある位置を再確認するのにはうってつけな本だと思う。
心に残ったメッセージは
"じぶんにやさしくすることがいちばんのやさしさ"
"やさしくされるのをまつんじゃなくて、じぶんにやさしくなればいい"
"いちばんゆるすのがむずかしいあいてはじぶんなんだから" -
Posted by ブクログ
百花
著者:川村元気
認知症を患った母とその息子の話。
重いテーマを携え、母と息子2人の「記憶」を丁寧に描きながら進行していくのが特徴的だった。
次第に忘れていく百合子と忘れていた思い出が蘇る泉の対比的な描写に胸が苦しくなる。
誰もがいずれ訪れる死について、
大人になるということはなにか、
を問われ続けていた気がした。
時間を目で捉えることは出来ない。
けれど時の流れを肌で感じる瞬間は、確かに日常に存在している。
日捲りカレンダーを破る時、歯ブラシを交換する時、金曜日のプラスチックごみの収集。
そうして積み重ねた瞬間が日々をつくり、年齢をつくり、死へと繋がっていく。
当たり前に理解していることが、なぜかピンとこない。
遠くの空に浮かぶ雲を眺める時、水蒸気の集合体だと感じないことと似ている気がする。雲は雲であり、大人は大人で、死は死でしかない。
地続きのはずなのにどこか自分とは分断されているような。
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「その時気づいたんだよね。失っていくということが、大人になるということなのかもしれない」p266
「あなたはきっと忘れるわ。みんないろいろなことを忘れていくのよ。だけどそれでいいと私は思う」p301
あんなに嬉しかったのに、どうして忘れてしまったんだろう。p302
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病状が進行していくと共に、百合子の記憶や時間や体力が失われていく描写が印象的で、「大人=無になっていく=死」というイメージが強かったが、最後のシーンで、失うことへの優しい肯定的な意味が込められていると感じた。
失うことは手放すことであり、他者に与え、与えた先に違う形で残っていくということ。
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「花火ってなんか悲しいよね。終わったら忘れちゃうじゃん。どんな色だったとか、形だったとか」
「そうかもね‥‥‥でも色や形は忘れても、誰と見て、どんな気持ちになったのかは思い出として残る」p300
赤ん坊が、泉の人差し指をぎゅっと握った。小さな体からは想像もできない力強さで握りしめ、大きな声で泣き始める。体を震わせながら、今ここに生きていると宣言するかのような泣き声を聞いた時、泉のからだの奥底から得体の知れないなにかがこみ上げてきて涙が溢れた。担当医や看護師たちが見ているただなかで、声を漏らし、恥じらいもなく嗚咽した。p292
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子供が生まれた瞬間に、突然に親になるわけではない。それは大人になる、ということと共通しているのではないかと感じた。
大人になるとは、完成することではなく、未完成なままでもどう生きるかを選び続けること。
その選択の中で人は何かを失って気づくことがあったり、何かを手放し与えたりするということなのかもしれない。
今ある関係や時間にどう向き合うかを考えたくなる、じんわりとあたたかさが残る作品だった。 -
Posted by ブクログ
・テレビドラマはチック。
人間臭い不規則な言葉や行動、チックが乗って初めて感動が生まれる。
・人の嫉妬はエネルギーになるんだ。もしそれが好物になっていないのなら若いよ。
・ある程度の仕事をしている人は、誰だって影で色々言われている。だから、中傷でもなんでも全部受け止めて、何かの仕事で完全にオセロをひっくりかえすまで戦うしかない。
・たとえ間違っても、戻ってくる力さえ磨いておけばいい。
・リスクばかり考えずにどうやって生きるかを面白くやれ
・スランプだろうがなんだろうが、やり続けることが重要
・ジャーナリズムは言葉の文化。
・観念ではなく感性の部分と付き合っていた。
・勉強とは過去のマネをしないためにやる。
・本物の音楽には作り手の切実な人生や価値観が表れている
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Posted by ブクログ
美容師さんと絵本の話になって、
おすすめしてくれた一冊。
まったく知らなかった!
読むと、泣いてしまうこともあるそう
今度持ってきてくれそうだったけれど、
泣くわけには‥
でもすごく読みたい。本屋さんで読めるかな
※*※※※
立ち返って考えた時に、
どんな人にとってもうなずける物語だと思う
助けを求めること
勇気をふりしぼらないとできないし‥
実は本当にむずかしい、
勇敢な言葉。
その通りだなと思う
ケーキが元気にしてくれる!すごくわかる!
自分を回復させる方法があるということ、
お守りとしても、子どものうちから絵本を通して知っていられたらいいなと思った -
Posted by ブクログ
ネタバレぼく モグラ キツネ 馬 の続編。絶対いいじゃんと思い、手に取った。案の定、よかった。
自分と友達になる=自分を好きになる こと
あなたはだれ?私は"愛されている子"ということを忘れないでほしい。素敵な言葉がたくさんあった。生きていること、当たり前のように、一緒にいてくれる人がいること。それがどれだけ素晴らしいか。先が見えなくても、手前の1歩が見えればいい。勇気をだして、ひとつ進むこと。進もうとするために、深呼吸をすること。そんな1つ1つのことに価値があり、自分を責める必要がないと言ってくれるこの本にすごく救われた。家に置いておきたい1冊だった。
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