川村元気のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
服はガールズトークをし、本は歌い、台所用品は口喧嘩をする。
私の部屋のモノ達はどんなおしゃべりをしてるんだろう?と考えさせられた。
実話に基づいて書かれた、ひと癖ある住人の特徴ある部屋のお片付けの話。
近藤麻理恵さんことこんまりメソッドが川村元気さんのクセのない文体に落とし込まれていて物語としても読みやすい。
特に印象に残ったのは、書斎を片付けられない新聞記者の話。
私も昔から本の収集癖があり、なかなか本を手放せないので自分と重ねて読んでしまった。
・いつか読む、のいつかは来ない
・今ときめかない物は必要ない
といった内容に思わずハッとさせられ、たしかにいつか読もうと積み本になってしまっているものが沢山あるなぁと気づいた。
引越しの度に精査していたけど、これを機にもう一度本棚を見直したいなと考えている。
近藤麻理恵さんの本は他にも読んだことがあったけれど、実話に基づく話でイメージがつきやすかったし、それぞれの登場人物に私のように感情移入しながら読むことも出来ていいのではと思った。
相棒の喋る小箱、ボクスも愛らしい。
イラストも可愛くて素敵な一冊でした。
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Posted by ブクログ
何とも挿絵の可愛い本だった。
片付けのプロであるミコとその相棒ボクスが、片付けられない人達の元へ行き、彼らの片付けを手伝う。
大事なのはミコが片付けをしてあげるのではなく、本人が片付けをすることにある。
私も長らく服の片付けをできずにいる。親からもらった服は捨てづらいし、いざ片付け始めると捨てる決意が湧かなかったりするからだ。
ミコさんが言うには、手に取ってときめかない服はお別れするとのこと。さらに、片付けの作業は捨てるものを選ぶのではなく、ときめくもの(自分に似合うもの)を見つけるという作業だという素敵な言葉もあった。
本書がただ片付けの方法だけ滔々と書かれていては恐らく手に取りさえしなかっただろう。
ドラマ仕立てになっており、皆最後は身の回りだけでなく頭の中までスッキリしているように見えて羨ましい。
片付けることは、人の身も心も良くしてくれる行為なのだと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私は片付け系のテレビ番組が好きです。
つい最近、Netflixの「人生がときめく片づけの魔法」を見ました。
「ちょっと気分転換」くらいの軽い気持ちだったのに、あっという間にシーズン2まで見終わりました!
BSで放送している「ウチ断捨離しました」も毎週かかさず見ています。
散らかった部屋がきれいに整えられていく過程がとても好きなのです。
私自身は、トキメキや断捨離が流行る前にカレン・キングストン流で片付けてしまったので、あえて本を読むことはなかったのですが、あまりにもNetflixが面白かったので、この本を読んでみることにしました。
この話は近藤麻理恵さんをモデルにしたと思われるミコが主人公。
相棒のボクス(箱)と共に、片付けで悩む依頼者の元に行きます。
片付けるのはあくまでも依頼者で、ミコはアドバイスや手伝いに徹するところもこんまり流ですね。
片付けたい気持ちになるわけではないですが、なかなか面白い本でした。
服や物を立てて収納するところは、こんまり流が1番だと思います。 -
Posted by ブクログ
以前の上司からもらった本。
杉本博司が乗っていたからか。
序文及びあとがきの「仕事。」論は蛇足極まるが、巨匠たちの言葉の中には参考になるものが多かったので抜粋する。それぞれ振り切ったところがありさすが。
■山田洋次
・人間をどう描くかって中で、雑駁な作品というのはたくさんのことを見落として
しまっている
・みんなが反対したけどものすごくやりたい人が一人いた案件の方が成功する
※よく言われることではあるが、改めて重要
■杉本博司
・アートとして社会に発表するっていうことは理路整然とした説明責任を果たさないと
できないし、脈々と培われてきたその分野の文脈の中で出していかないと意味がない
・二十代後半で人生を通して表現するコンセプトを発想して、そのことを今でもずっと
やり続けている
・(試しにやってみたけれどもボツにしたアイディアを)頭の中でぐにゅぐにゅ
反芻しては「いつか見ておれ」と思ってる
・いけるときは、ある程度確信が持てたときに手を動かし始めて、動かしながら
再発見があって、とどめを刺すみたいな感じ
・「これならいける」って最後のところで跳躍できるかどうかが問題
・観念的にすごいものであっても、表現する技術がないと伝わらない
・職人的なクオリティはいちばん重要視した
・ひと目見て「買いたい」と感じてもらう質を出さないとだめ
■倉本聡
・シナリオを書くというのは、本当に書きたいことをどうごまかして書いていくか
というゲリラ活動
・見終わって一か月以上たってから、薬がじわじわきいてくるくらいでもいい
・化学薬品の即効薬より、漢方が理想
・「このシナリオにはドラマはあるけどチックがない」(マキノ省三)
・(チックとは)突発的に出てしまう人間の癖、つまり人間のこだわりみたいなもの
・テレビではチックでうねらせることを必死に考えていた
・チックに人は感動する
■秋元康
・そのために映画を作ったっていうワンシーンがないといけない(キービジュアル)
■宮崎駿
・20世紀は終末とかいっても、どこかで甘美なものがあった。横で浮かれてるやつが
いっぱいいるから、「ざまあみろ」という感じで終末を語ることができた
※今はむしろ終末観というか悲壮感があり冗談ではなくなっているというニュアンス
・家と仕事場を行き来する間に見える風景の変化が、僕にとっては大事
・この人はスカートをはき忘れたのか、それともこれがファッションなのかな
(中略)ことごとくわからない
■糸井重里
・頭の中に広場があって、そこの壁に言葉を書いておいて、頭の中の登場人物に
チェックしてもらっている時間が長い
・見ず知らずの人、自分と考えの違う人、よく似た人、いろんな人が前を通りかかる
・僕の仕事はショートケーキにイチゴをのせること
・イチゴをのせなくてもおいしいショートケーキを作るのは大前提
・でも、「イチゴがなくてもおいしい」と、特にプロ同士は結構そこで喜んじゃう
(しかしそれでは物足りない)
・「作品です」って満足するんじゃなくて、「商品」にして満足する
■篠山紀信
・やっぱり時代と合わないとだめ
■谷川俊太郎
・今は詩そのものが音楽や広告以外にも、ファッションや漫画とかアニメの世界に
拡散してしまっていて、みんなそこで詩的な欲求は満足できている
・現代詩はもっと溶け込んでいってしまうだろう
■横尾忠則
・社会性が出てくると、そこから保守的になっていく
・他人から見たときに幼稚に思われたくないという気持ちがあると、ものを
つくる人間には邪魔になる
・芸術的創造の核はアンファンテリズム、幼児性
・幼児性を率直に表現すれば、そこに自ずと多様性というアイデンティティは出てくる
・だけど、幼児性を思想化したらその時点でその人は終わり
・立派な思想で絵を描いたって面白くない
■川村元気
・全然期待していないところでぽっと出会った景色に感動する
・作品化されたものを見すぎているのかもしれない
・人が切り取った風景で、見たような気持になってしまっている -
Posted by ブクログ
久々に読書したーー!という本だった。
メンタルが落ちていて、運動をしても晴れなかったのに、読み始めて続きが気になってグイグイ読んでしまった。
評価がかなり低くされていて、びっくり。
読む前に、あの映画制作に携わった人なのね〜とか程度の予備知識で帯とかは見なかったので、期待はずれということはなかったのかもしれない。
だから物語の出来がいいのか、とか映画化しそうだな、とかは思ったけれど。
そして、タイムリーな話すぎていつ書かれたのかもつい確認してしまった。
確かに重厚な社会派な本ではないけれど、人が生きている、余白のある本で私は好きだった。
みちおの中に夫をみたし、響子のなかに私をみたし、かなたのなかに息子をみた。
ただ、物語では前向きに終わっていたから、こんなようなことが現実でもあることという救いようのなさは本のなかにはなかった。近い状況にいる人にはどううつるのかは気になった。
現実でも遠い、渦中ではない私がエンタメとして受け止めるにはとても面白い本だったと思う。
両親には、保証人にはなるな・宗教には気をつけろ。これを口酸っぱく言われていたから、どこにも所属せず信仰心の薄い自分が出来上がったけれど、響子のようにいつ私の弱さに歩みよってくるものがあるかわからない。
今ここで家族と過ごせるふわっとしたこの幸せを、本当に、大切にしよう。