川村元気のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
地下道の8番出口から無限ループのように出られない。どうすればその無限ループから抜け出せるか…。
これは人生と同じで、自ら考え、大事なことを選択することから逃げると、次第に自分で物事を考えられなくなり、そして無表情なおじさんのように、ロボットのような人生を送ることになってしまう。
そんな人生から抜け出すには、異変を見逃さず、異変を見つけたらすぐ引き返し、異変が見つからなければ前に進むこと。
それを、毎日通う地下道という閉鎖空間に例え、自分の人生を投写する題材としたことは面白かった。
ただ、期待してたほど話の展開が深くなかったため★3とした。
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Posted by ブクログ
ネタバレ全体として短編小説でどこか読んだことがあるような、不思議で静かな物語だった。地下通路を歩き続け、異変があれば引き返し、なければ進む――その単純なルールの繰り返し。
しかしその単純さが、かえって主人公「僕」の内面の迷いと強く重なり、読者を物語の奥へと引き込んでいく。
特に印象に残ったのは、作中に現れる黄色い文字とページ数の謎である。最初に黄色い文字が出てきたとき、それらを拾い集めると一つの文章になることには気づいた。
しかし、ページ数が何を意味しているのかは最後まで分からなかった。
この“解けそうで解けない”感覚が、まさに出口の見えない地下通路の感覚と重なる。
作者は読者にも「異変に気づける -
購入済み
今はこういうのが良いのかな
最後の展開がちょっと理解できなかった
中途半端な気もするけれど、ここから先はあなたにご想像にお任せしますっていうことなのかなと思っている -
Posted by ブクログ
家族に不幸なことが起き、新興宗教に入信していき、その後どうなるかというお話。
重い内容が続きますが最後は少し良かった感じになります。
怪しいブレスレットを買ったり、新興宗教に身近な人が入信した経験がある人には嫌な内容かもしれませんが、文章になってる分、もしも今まさにハマってる人の目が覚めるかもしれません。
個人的にはそれを願ってやみません。
自分の人生の幸せか不幸せなのかを神の采配に委ねるのは簡単だけど、自分の人生を生きてない人がやることだと思う。もちろん、お天道様がみてるからと善い行いを積む努力は必要だけど、同じ神を信じてなくても相手を全否定して良いことにはならない。
あとは占いを現実を良 -
Posted by ブクログ
恋とは何なのか、愛するとはどういうことなのか。それが分からずに苦しんで、だけど自分なりに精一杯向き合おうともがく人たちの物語だった。
実際に恋とか愛が何たるかを真に理解して生きている人なんてほぼいないだろうし、そもそも恋愛感情について一度立ち止まって真正面から向き合おうとする人は少数派だと思うけど、だからこそ私はその少数派の人間でありたい。タイパ重視ですべてが忙しなく過ぎ去る世の中でも、誰かを愛する気持ちだけは時間の波に飲まれないように守りたいと思った。
ボリビアのウユニ、ドイツのカニャークマリ、チェコのプラハ、アイスランドのレイキャビク。景色の描写がとても美しくて、訪れたことのない異国の風 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ
「言葉で伝えること」の絶対性を疑う
優子とストラーダは、言葉をコミュニケーションの手段として取らないという言う点で共通している。ストラーダは馬で話すことができない、優子は自分を守るために言葉を紡がないという違いはあるといえるが。そんな2人を周りは利用しようとするように見える。双方の対比が印象的だ。ところで人間にとって言葉で伝えるということは当たり前のことで、それが良いことなのか悪いことなのか疑う余地はない。しかし、その言葉は本当を映しているのだろうか。綺麗な情景についてもそのとき湧き上がった感情についても、まさしくぴったりだ、この言葉に違いないという表現を見つけることはできない。ストラーダ