川村元気のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界から何かひとつモノを消す代わりに、1日延命できるという状況下におかれた青年の葛藤を描いた作品
その候補のひとつが猫という話
携帯電話や時間に縛られる現代人へのアンチテーゼのような内容だとも読み取れたし、死を迎える際に心の拠り所となるものはなんなのかということを考えさせられる内容にも思えた
字も大きく行間も広く、文章も簡単で非常にスムーズに読める
しかし会話劇の軽薄な雰囲気と、思考部分のしっかりした部分、詩的な部分とのギャップがやや大きい
また、主人公の描写を通して、少々非常識と思われるような部分が、さも当たり前かのように描かれているところも気になった
(映画館内での携帯使用や、翌日映画 -
Posted by ブクログ
「神」とはなにかがテーマかと思ったけど、他の人の感想見て、新興宗教がテーマなのかって気づいた。まあ同じようなもんか。
途中隼太朗のエルサレムの話の部分はちょっと飽きたけど、わりとサクサク弛れることなく読めた。暗い話ではあるけど、表現が暗すぎずねっとり嫌な感じもなし!
最後響子が宗教より「お母さん」を優先させたところに希望というか救いを感じたし、サスペンス・ミステリーでよくある「良い人だと思ってたのに」的な裏切りが良い意味でなくて、好意的な登場人物はそのままなとこも良かった。
「家族であろうとするために宗教を信じる」三知男と花音の気持ちは、新興宗教に関わらず「家族」を保つために無意識に多く -
匿名
購入済み大人向け
大人向けの恋愛話で、キラキラハッピーという感じではなく深いテーマです。私には文章が読みづらかったです。時系列がバラバラで日付もないので。刺さる人には刺さると思います。
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Posted by ブクログ
最後、恋愛に関して終始受け身だった主人公が行動を起こすところが良かった。
「周りの人が誰も熱烈な恋愛をしていなかった」という作者の言うとおり、年齢を重ねると気持ちを発言や行動で相手に伝えるということを、特に日本人男性ほどやらなくなると思う。主人公のような男性は特に。
今年2024年に映画化するとの事で、普段は読まない男性作家の恋愛小説を読んでみて良かった。
最初は合わない本だと思った。
貞淑だが海外渡航するほど行動力があり 自分との恋愛がいかに価値あるものだったかを手紙で訴えてくれる初めての彼女、私のせいにして良いわよと2年のセックスレスの欲求を埋めてくれる穴役の義妹、自分が愛しているか不明 -
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Posted by ブクログ
片付けの魔法のこんまりさんと川村さんのコラボ作品。
片付け実用書と小説の中間といったところです。
モノの気持ちとか、片付けの邪魔になる自分の気持ち、いつか使うかも…もったいない…いつかやろう…そんな心情が読みやすい文章で書かれてて、すっと入ってくる感じです。
いっぱい置いていても使われていないモノたちは悲しいんだなぁ。いつか、じゃなく素敵なモノは今使おう!
役目を終えたモノにはお礼を言ってお別れしよう。
買っただけで使わなかったモノには、買った時のワクワクした気持ちをくれた役目があったのだ。
そう思うと少し処分出来そうな気がしてきました。