川村元気のレビュー一覧
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ネタバレ
「言葉で伝えること」の絶対性を疑う
優子とストラーダは、言葉をコミュニケーションの手段として取らないという言う点で共通している。ストラーダは馬で話すことができない、優子は自分を守るために言葉を紡がないという違いはあるといえるが。そんな2人を周りは利用しようとするように見える。双方の対比が印象的だ。ところで人間にとって言葉で伝えるということは当たり前のことで、それが良いことなのか悪いことなのか疑う余地はない。しかし、その言葉は本当を映しているのだろうか。綺麗な情景についてもそのとき湧き上がった感情についても、まさしくぴったりだ、この言葉に違いないという表現を見つけることはできない。ストラーダ -
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認知症になった母と、その息子の話。
私の祖母も認知症だったので、祖母のことを思い返してながら読んだ。
あの頃私はまだ小さくて分かっていなかったことがたくさんあったけど、記憶がなくなっていく祖母も、祖母を支える母も、私の知らないところでたくさん辛いことがあったんだろうなと感じた。
祖母が家族の名前を忘れていく姿を見て、小さかった私は案外素直に「病気だから」と受け入れることができたけど、母は辛かったろうなと思う。
p.177-178に出てくる自分の記憶のメモが1番泣けた。
あと認知症って、軽症の段階では本人も自覚があるのだと、新たな発見だった。
そしてなぎさホームの環境、すごくいいなと思 -
Posted by ブクログ
ネタバレストーリーはあるけれど、順を追わずにどのページから読み始めてもいいし、どこでやめてもいい。寄り添う言葉が沢山あるので、オラクルブック的にも使えそうな1冊。
ぼくはモグラに出会う。2人はいっぱい話していっぱい色んな世界を知る。
キツネと馬にも出会う。彼らが話す言葉のどれかしらには、何か刺さるものを見つけられるかもしれない。
何を大切にして、どこを目指せばいいのか。
コロナ禍真っ只中に出版されたので、いっそう読者の心に訴えてくるものがあったかと思う。
手描き文字なのでアート性が高いけれど、個人的には逆にそれが読みにくさにも繋がってしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現代の国際情勢に照らし合わせて読んだらすごく響いた文章たち。作者の伝えたかったことなのかもしれない。
「神様を信じることは別に悪いことじゃない。お金や株式、国家や会社とかも、ある意味みんな宗教だからね。そういうものがあるから、ひとは生きていけると思う。だけど、自分の神様以外を否定するのは間違っている。そこを否定しちゃうから戦争が起きる。答えがひとつしかないって、やっぱりおかしいと思わない?」
「そう、壁だ。信仰の行き着く先にあるのは、高く聳える壁なんだ」
「どうして生きることがこんなに苦しいのか、なぜこんなに辛い目に遭うのか。人は理不尽を壁に向かって嘆きながら、そこに神を感じるしかない」