宮脇孝雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
やっと読み終わった。。読み終えるのに読者にかなりの忍耐力を要することになる、と作者が言っていたそうだが正に。「月長石」が類似作に挙げられてるけど、月長石はこういう忍耐は要らなかったな。
イギリスの歴史や宗教宗派に馴染みがないことも理由かも知れないが、それだけではない。最初の語り手コーラはいいとして、2人目と3人目がまあ何というか好きになれない。何で誰も彼も引っ叩く。。。耐えて読み進め(謎は気になる特にコーラが)、それを乗り越えた先にウッドが居てくれてよかったが、何しろ疲れ切っててちゃんと読めない。ウッドごめんよ。ザーッと読み飛ばして、終わってから読み直しました。
最後まで意味わからないジョ -
Posted by ブクログ
ネタバレ1663年、クロムウェルによる護国卿政後の王政復古時のイングランド、オックスフォードで大学教師が殺害された。その殺害に関する手記が綴られる。
まず初めにヴェネツィア人医学生の手記が提示され、それに対する反論に近いものが第2(性格の悪い苦学生)、第3(教授であり偏屈な暗号解読者)、第4(歴史学者)の手記が出されていく。
面白いのは各手記によって翻訳者が変わること。これにより手記それぞれに翻訳された文体がガラッと変わる。
個人的にはミステリー部分よりも当時の社会風俗を楽しみながら読んだ。医術に占星術を絡めたり、ヴェネツィア人にとって味もマナーも最悪なイギリスの食事、土地の所有と相続の問題、権 -
Posted by ブクログ
翻訳の趣味に目覚めてまだ日が浅いので、訳しているといろいろと細かく疑問に思うことが出てくるのだけれど、そういう日々の疑問の答えがすごく分かりやすく書かれてあって、とても勉強になりました。
全部律儀に過去形にしなくていい、とか、前置詞の扱いについての話などは、やってみるとすぐ分かってくることなんだけれど、改めてこうして言葉にして教えてもらうと、スッキリ整理されて、目の前がすーっとクリアになった感じです。
また、初歩的なことだけじゃなく、いかに想像力を働かせて、文脈上違和感のない文章を書くか、というあたりはかなり上級レベルな実例も挙げられていて、非常におもしろかったです。
著者はとても信頼できる