宮脇孝雄のレビュー一覧

  • 指差す標識の事例 上

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    ネタバレ

    まだ上巻なので作品のできについての判断はできないけれど、あまりにも衒学過ぎてとっつきにくいにもほどがあると最初はうんざりした。

    何しろ17世紀のイギリスの話で、第一章の語り手はイギリスに着いたばかりのヴェネツィアの若者。
    多分本人による手記よりも会話は困難を極めただろうし、それに伴う勘違いのようなボタンの掛け違いもあっただろうし、文化の違いによるバイアスもかかっただろう。
    何よりも、宗教の違いは大きい。
    語り手は敬虔なカトリック教徒であり、英国は英国国教会を国教としている国。
    日本人から見ると同じ神を信じているはずなのに、神に対する姿勢は全く違う。

    ”プロテスタントがよく聖書の引用をして競

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    2023年03月23日
  • 洋書ラビリンスへようこそーー巨匠の珠玉の作品も未来の古典も!

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    洋書を紹介しているものだけど、翻訳が出ているものも多々あり、紹介されている本を読むことは思っていたより難しくなさそうでした。単純に紹介文が面白くジャンルも多岐に渡るので、面白かったです。

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    2022年01月08日
  • 指差す標識の事例 上

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    17世紀のイギリスを舞台にした宗教と政争と策略をめぐる物語。4人の異なる男性(異邦人であるヴェネチアの商人、汚名を着せられ命を亡くした父親の名誉挽回に猛進する弁護士志望の若者、暗号を解く技能を使い自分も重要人物であると自負してやまない数学者、華々しい政治の舞台には縁遠いながら身分としてはジェントルマンである不器用な歴史学者)の手記で構成されていて、日本語訳はそれぞれ4人の翻訳者が担当したという凝った作品。ある出来事を別々の視点から語るという群像劇が好きなのでその点では楽しめましたが、世界史にも英国の歴史にも詳しくないので、実在の人物と史実をベースに架空の人物とフィクションを織り交ぜて良質な娯楽

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    2021年11月13日
  • 指差す標識の事例 下

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    ネタバレ

    読み応えがあった。
    語り手が変わるたびに意味が変わっていく出来事の連続で、主観が違うとこうも違うのかと。もちろんあえて真実を書いていない語り手も存在しているのだけど。2人目が1番手こずった。ちょっとどこまでが妄想なのか…。下巻に入ってからは割と一気に読めたかな。

    手記ごとに訳者が違うも面白い。より一層、4人それぞれの視点、それぞれの物語へと入ってしまうので事実はさらにわからなくなっていく。

    語り手が変わるたびに、ひっくり返されるミステリ。あまりこの時代の宗教戦争に詳しくないことが悔やまれたけれど…薔薇の名前を読んでみようと思う。

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    2021年07月14日
  • 指差す標識の事例 上

    匿名

    本作が語られる時代背景や宗教の状況等、知っていた方が断然楽しめます。下巻の末尾についている年表をざっとでもよいので眺めておくとよいかもしれません。

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    2022年09月28日
  • 指差す標識の事例 上

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    格調高い文章が、どうにも読みにくかったです。医学創成期の技法が興味深かったですね。輸血の方法とか。血液型も調べないでいいんかい!とは思いましたが、なかなか面白かったです。そうしたサイドストーリーには興味は引かれましたが、ベースとなるストーリーはやや浅め。下巻に期待。

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    2020年12月05日
  • 指差す標識の事例 下

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    なぜ翻訳者が4人もいるのか、という読む前の疑問があったがそれは納得できた。

    ひとつの出来事を複数の視点から語るという手法は大好きで、信頼できない語り手感がどんどん増していくのは大変に楽しめた。

    ただ、それほどまでにして隠したかった暗号文は、正直なところ「ふ〜ん…」という印象だった。
    イングランド人ならバッチリ決まるんだろな。

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    2020年12月04日
  • 歌おう、感電するほどの喜びを!〔新版〕

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    失われたものへの郷愁、失われるものへの愛惜、人間存在というものの滑稽さへの優しい眼差し、それらを深い叙情で包み込んだ、ブラッドベリの幻想短編小説集。『明日の子供』『ニコラス・ニックルビーの友はわが友』などがお気に入り。

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    2020年10月05日
  • 指差す標識の事例 下

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     四人の語り手の手記により、大学で発生した毒殺事件と、その犯人と疑われた女性の運命如何を主筋として、イングランド王政復古時代の政治情勢や党派対立等を絡ませながら、物語は進んでいく。

     ミステリとして見れば、信頼できない語り手の問題や語り=騙りといったことになるが、媚びず、卑屈にならず生きていくヒロインの人物造形が実に魅力的だと思った。

     ヒロインのラストについては、ウーンという気持ちも拭えないが、語りの中で、そこまで含めて書かれているではないかと言えば、そうかもしれないと思わされる(ネタバレ気味の恐れもあるのでぼかしていますが、最後まで読まれた方には分かっていただきたい)。

     本書では、

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    2020年09月03日
  • 指差す標識の事例 上

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     先ずは本書の無事刊行を寿ぎたい。

     本書の帯とカバー裏には、『薔薇の名前』とクリスティの名作が融合と謳われているが、本作を手に取り、内容ではない別の面での『薔薇の名前』との共通点を思って、しばし感慨に耽った。

     それは、日本語訳がなかなか出なかったということである。『薔薇の名前』が映画化された頃、原作ではアリストテレスやキリスト教、異端審問等に関わる内容が満載だということで、それらに纏わる蘊蓄本がだいぶ刊行されていたのだが、肝心の原作の翻訳が待てど暮らせど出ない、その出版社が東京創元社であった。

     翻訳者の一人である日暮氏が、本書についての打合せの始まった時期のことを書いた文章を読んだ

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    2020年08月31日
  • 翻訳地獄へようこそ

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    翻訳者の苦労が実例と共に説明されていて面白い。

    英語を更に知ることもできて参考になる。
    コンマ1つでそこまで意味が変わるとは意識していなかった。例えばEats, Shoots & Leavesについて。
    『コンマが入っているので、「食べて、撃って、去る」だが、コンマがなければ、Eats Shoots & Leaves で、「(笹の)若枝と葉っぱを食べる」というパンダの話になる。』

    書内で紹介されている書籍も面白そうなものがある。

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    2020年05月02日
  • 翻訳地獄へようこそ

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    翻訳ものの小説を読んでいて、何度か読み返す箇所が出てくることがある。あれ、これってどういう意味… よくわかんない… こんなことになる度に、ああ自分は読書好きなのに、なんて理解力がないんだ、こんなとこでつまづいてるのは自分だけに違いない!と思っていた。
    だけど、この本を読んで、自分のせいじゃないこともあるのかと安心した。この本は、マズイ翻訳もあるってことがたくさんの例で説明されている。そうだったのかー、翻訳が違っていたのね。にしても、外国語のエキスパートであり、文章書きのエキスパートでもある翻訳者の方が出した本に、翻訳のミスがあるなんて誰が思うだろうか。私は全く思ってなかった。
    翻訳本に関して

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    2019年09月25日
  • 翻訳地獄へようこそ

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    趣味で翻訳やってるけれど、いつも苦労をしている。でも、これを読んでると、本職の方でも普通に誤訳しまくりでそのまま出版もされていたりするから本当に翻訳は難しいと思う。
    まぁ、誤訳のレベルが違うんだろうけどねw
    翻訳のコツや、間違えやすい翻訳、翻訳を知るにはアメリカ英語ではなくイギリス英語を知らないとダメな点や、英和辞書よりも英英辞書、いろんなノウハウを知る事が出来た。
    なにより翻訳のノウハウよりは、翻訳がいかに難しいかを今更思い知る。
    そして、文学者が書いた英語ならまだしも、一般人が書いた英文なんか、誤字脱字だらけで文法もなっていない、それを翻訳するとなるとそれ以上の翻訳地獄が待っていそうだと。

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    2019年06月25日
  • 翻訳地獄へようこそ

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    英語や翻訳には余り興味はないが、知らない世界で何かを得られるかと思い読んでみた。
    いろいろと苦労やこだわりがあり、翻訳に興味があるひとには面白いのではないかと思う。
    個人的に翻訳を深掘りしていこうとは思わなかったけれども、新しい視点を得ることができて参考になった。

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    2019年05月31日
  • 翻訳地獄へようこそ

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    「翻訳地獄」なんていうからどれだけ恐ろしいことが書かれているんだろうと恐る恐る読み進めて行ったが(笑)
    時に面白おかしく、時に厳しく、これまでの翻訳作品やご自身の翻訳についての考えを書かれていて、多方面から翻訳について考えてみる良い機会となった。
    紹介されている様々な種類の本も大変興味深い。是非とも読んでみたいと思う。

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    2018年12月31日
  • 歌おう、感電するほどの喜びを!〔新版〕

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    表題になっている一編が気になって読んだ。収録作品はどれも面白かったけど、やっぱり歌おう!が格別すてきだった。

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    2017年07月22日
  • 翻訳の基本 原文通りに日本語に

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    週刊STに連載されていた英文和訳のエッセイをまとめた本。翻訳の難しさを例を挙げてわかりやすく説明していて、読み物としても面白い。

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    2015年10月03日
  • 翻訳の基本 原文通りに日本語に

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    気軽に読める翻訳指南書。
    付箋を貼りながら読んだら、付箋だらけに。
    "Thank you"の訳し方とか、日ごろ疑問に思っていることの答えがあっさり載っていたりするので、自分でエクセルなどに系統だてて整理し直すとよいかもしれない。そういう意味では、何らかの形で索引があったらよかったのにと思う。

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    2012年12月26日
  • 続・翻訳の基本――素直な訳文の作り方

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    翻訳に苦しんだり、手を染めかけている人におすすめ。
    常識的で読みやすい内容が良い翻訳ということなのだろう。

    ただし、ベテランの腕になる翻訳や、常識的な訳、
    そして、味わいがある翻訳となると、その違いが判然としない。
    その辺りは、翻訳を生業として初めて見当がつくものだろうか。

    週間STの紙上連載がまとめられたもの。
    翻訳を学ぶ上で参考になる点もあるが、どちらかと言えば、
    思わず笑ったり、「ああ、自分も」と頭を抱えたりしながら
    肩の力を抜きたいときに読みたい。

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    2012年09月21日
  • 本好きに捧げる英国ミステリ傑作選

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    本に関する短篇を集めたアンソロジーで16篇収録。
    ビブリオミステリって本が謎の中心にあるものと思っていたが、もう少し意味が広くて、本に関わればなんでもOKという感じらしい。このアンソロジーもバラエティに富んだ作品が収録されており、思ってたのとは違ったが逆に面白かった。
    ベストはロイ・ヴィカーズ「ある男とその姑」、ヴィクター・カニング「性格の問題」。

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    2025年12月05日