奥乃桜子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
同じレーベルの「これは経費で落ちません!」ファンなので、同じテイストのお仕事小説なら面白いかな?と手に取ったら、想像を超えてとっても面白かった。個人で創作物を気軽に発信できる今の時代にピッタリの本。勉強になるし、物語の構成も良く全く飽きない。是非色んな人に読んで欲しい。
企業の知財部といえば特許申請をしているイメージだけど、その裏には他社研修や社外発信物の確認など色々な苦労があるんだなあ。あえて特許申請しないという戦略もなるほどと思った。
自分が作ったものが他の人に商標申請されたり、パロディ商品が訴訟されたりと、昨今ニュースを賑わせたような内容も盛り込まれていて楽しいしタメになる。転職による情報漏洩もよくありそうだし、実際にそれで逮捕されてる人もいたなあ。身近な例がとにかくたくさん出てきて、あのことかな、このことかなと思い浮かべながら読んだ。
お話の最後の盛り上がりが良い!キャラクターも立っているし、ドラマ向きの内容だと思う。読み終わった直後に2巻を予約注文した。 -
Posted by ブクログ
実態を持つ神々は、豊穣と繁栄をもたらす反面、一度荒ぶれば恐ろしい厄災を国にもたらす。
兜坂国の斎庭は、神を招き、もてなす場。
地方の郡領の娘である綾芽は、親友の死の真相を探るため上京する。そこで偶然にも荒ぶる女神を鎮めた綾芽は、斎庭の女官として取り立てられるのだが……。
神々をもてなし、鎮める場である斎庭(後宮)を舞台とした、和風ファンタジー小説です。
1ページ目から専門用語が多く、世界観も独特なのではじめは少し入り込み辛いですが、神と人との関係に焦点を当てた熱い展開でのめりこんでしまいました。
ミステリ要素を絡めた勢いのある小説展開とは裏腹に、友情と愛情、神と人、人と御霊など、それぞれの登場人物たちの関係性の繊細さ・曖昧さも魅力的だなと思いました。ほんのりと甘いラストも心ときめきます。
最初のページぱらぱらめくった位だととっつきづらいかもしれませんが、ぜひ読んでほしい。
ここからはめちゃくちゃ個人的な性癖の話なので読まなくても良いんですけど……。
昔からセオフィリアというのか、宗教・神聖愛好趣味をこじらせていて、宗教学の本の他異類婚姻譚、神に嫁ぐ系の少女小説などもよく読むのですが、何だかこう個人的に考える神の在り方としっくりこないというか、解釈違いが多く、色々読んでは(違う……!)ともどかしく感じつつ別の本を読み……みたいな面倒なムーブしているんですけど、この小説の神の在り方はかなり理想に近く、久々に解釈一致した感じがしました。
この人の理と相いれないかんじ……。とっても好きです……。 -
Posted by ブクログ
このレーベルの本を読むのは初めてです。
ネットで調べてみると、オレンジ文庫は、どうやらコバルト文庫から派生したレーベルらしい。
コバルト文庫、昔は氷室冴子や新井素子などを比較的よく読んでいたものです。
さて、本題であるこちらの本ですが、知財と少し関係する業界にいる者としても、よく調べてあるなと思います。
このネタだと、「面白い恋人」事件、「フランク三浦」事件は出てきますよね。
そして、やり手インハウス弁理士の北脇がピンチに陥るところからは一気に読めました。
恋愛模様があまり前面に出ず、スパイス程度になっているのも良い感じです。
続きがあったら読みたいくらいですが、いまの時点で出ていないところでお察しというところでしょうか。
もし続くのであれば、このミス大賞を取った「弁理士大鳳未来」シリーズとともに、知財小説という分野を盛り上げてほしいものです(無理な望みですが、大鳳と北脇の対決なんてのも見てみたい……)。
2023/02/24追記
これがドラマ化されるというニュースに接しました。
日本のテレビ局のことですから、恋愛がメイン、知財がスパイスという重みづけになりそうですが、それはさておき、ドラマ化効果か、本書の続編が出ることになったのはありがたいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わった時「いい終わり方だったなあ」と単純に思った。
話は決して単純ではない。
古代和風ファンタジーとはなっているが、世界観は独自性に富んでいて、まずその世界観や設定を飲み込むので序盤は手一杯になる。
神に振り回される世界。
神のご機嫌を取らなければ国が滅ぶ。
そんな世界で、主人公は親友の死の謎解きもすることになる。
ファンタジーにミステリ、これのどこが単純か。
しかも主役二人はさておき、黒幕を含めて意外な二面性が見えてきたり、後から思えば違和感があった部分は伏線になっていたんだなと驚かされること多数。
世界観を把握するのに手一杯だったため拾い切れていないが、細部に渡って丁寧に練られて書かれていたと思う。
斬って捨てるようなキャラでも重大な秘密が隠されていることもあり、本当に最後まで驚かされた。
なかなか一読では把握しきれないと思う。
二度三度読んでも更なる発見ができそう。
また親友の死の謎に関するあれこれも壮絶である。
真相を語るために、あるキャラが取った行動は本当に度肝を抜かれた。
相手を信じていないとできなかっただろうし、何より度胸がないと無理に違いない。
この世界の女性は時に男性よりも肝が据わっている。
この世界に限らずかもしれないが。
色々な思惑が飛び交う中、主人公の真っ直ぐさには救われたと思う。
単純ゆえに後悔することも多いが、本音を語る人が少ない中、彼女だけは常に光のように汚れなく真っ直ぐだったと思う。
それに感化された二藍がどんどん隠し事ができなくなっていく様は微笑ましくもあった。
そんな二人のエンディングシーンは、始め「え?」と少し残念に思ってしまった。
あれだけ苦労し、命まで張った二人が、今度こそ本当の思いを寄せ合って並び立てるのではないかと。
ただ彼女が二藍が伸ばそうとした手を一旦拒んでしまった。
おい、まさかそれはないだろうと。
でも違った。
最後の最後まで読んで考え方が変わった。
光のような彼女は欲張りだと言って、二藍が想像もしなかったことを口にした。
その最後の最後のシーンで、「ああ、いい終わり方だったな」と手のひら返し。
寧ろその方が彼女らしいと納得させられた。
流されて手を取りはしない。
自分の意志で彼のためにできることをしようと決めた。
彼女の想いを尊重したい。
きっとその先に、二人が一緒に歩ける道があるに違いないから。 -
購入済み
お仕事小説面白いです。
会社の中でも地味な部類の部署、知財部をテーマにした小説でとても楽しめました。開発部とのちょっとした確執のシーンなど、会社あるあるがいっぱいで是非オススメです。