あらすじ
大学時代に亜季をひどく傷つけた男、瀬名良平。パテント・トロールで荒稼ぎをする総合発明企画に勤める瀬名の策略で、亜季は会社の内部情報を漏洩しているのではないかという疑いをかけられてしまった。潔白を証明することも難しく、退職まで決意した亜季を止めたのは、尊敬する上司の北脇だった。二人は瀬名を呼び出して反撃に出ようとする。亜季を操作するのは簡単だと信じている瀬名は、懐にICレコーダーを忍ばせて呼び出しに応じるが…。月夜野ドリンクは看板商品『緑のお茶屋さん』を守り切れるのか!? そして亜季と北脇は…? 「知財」をめぐるお仕事小説、緊迫のシリーズ最終巻!
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Posted by ブクログ
シリーズ4冊、一気に読んでしまうぐらいハマった!!
なじみのない知財の世界も、説明がわかりやすくて面白いと思えた。
主人公が恋愛脳みたいになってきていたが、仕事を頑張る様子がしっかり描写されているからか好感が持てて、応援しながら読み終えられた。
お仕事小説だがほどよくキュン要素もあってよかった。
Posted by ブクログ
おもしろかった〜!
1,2巻では1話完結型のお話が何話か入っている構成だったが、3,4巻で少しずつ一つ一つの話の重み、ページ数が増してどんどん引き込まれていく感じがした。
題材が題材なだけに裁判の結果など難しいところだったと思うが、うまくフィクションに落とし込んでるという印象。
北脇との恋模様ももどかしく甘酸っぱい感じでメインの知財部分とのバランスがちょうどよかった!
知財や法律等に対する勉強のモチベーションが上がりました。ありがとうございます。
Posted by ブクログ
話にちゃんと決着をつけるのは好ましいですが、もう少しこの二人の活躍と恋模様を見ていたかった気持ちもあります。
本巻では遂に法的手続に話が及び、今まで以上に専門的な話になっています。
「Y事件」については、某裁判例を知っている人なら、ニヤリとできるのはないでしょうか。
あの裁判例の射程は、さほど広く捉えるべきではないように思われるところで、本書での審判の結果にも違和感はありませんでした。
作者さんは、法的な話でも退屈しないように、かつ、分かり易く描写しようとしているのが伝わりますが、もしかすると一般受けはしないのかもしれません。
何はともあれ、シリーズ最強ともいえる敵も何とか退治し、最後は正に「大団円」。
本編では、恋模様については若干消化不良な終わり方に見えましたが、ちゃんと短編でフォローされています。
Posted by ブクログ
100万点!と言いたいです!
この亜季さんと北脇さんが見たかったのよ〜♡
もっといちゃついてもいいんですけど、恥ずかしがり屋のプライベート不器用さんたちが可愛くてたまりませんでした。
潔く四巻で完結なのも、さみしいですけど、スピンオフ待ちます!未来の二人がちらっと出てくるスピンオフ希望です。
ところで‥
皆さんドラマ見ました?
同社オレンジ文庫の森若さんのドラマはとっても楽しかったし、山田太陽(重岡さん)がピッタリだったので、今回も楽しみにしてたのです。
しかし、がっかりしました。
特に亜季さんの服装と性格。
スポンサーがスーツメーカーのみにならないよう、あのような姿になったのかとは思うのですが、私は亜季さんが大好きだったのでとてもショックを受けていました。
北脇さんもコミュ症?パワハラ?ってくらい奇妙な感じで、重岡さんの良さもあまり伝わってきませんでした(山田太陽が最高だっただけに重岡さんをもっと活かしてほしかったぞ!)
変に女性バリキャリが周りを固めていたのも、脚本家が悪いとしか思えない。
ファンの私は大事な作品をこんなことされてとても悲しかったです。
脚本家さん、改悪は辞めてほしい。実写化はいつもヒヤヒヤします。
主題歌「パロディ」は爽やかかつ重岡さんの笑顔が素敵ですしタイトルもパクリとパロディにかけててうまいこと言えてる〜♡ってお気に入りです。
Posted by ブクログ
『それってパクリじゃないですか?』『それってパクリじゃないですか?2』『それってパクリじゃないですか?3』に続く完結編。
中堅飲料メーカー、月夜野ドリンクに勤める主人公・藤崎亜季。元は開発部に配属されていたが、新たに創設された知的財産(知財)部に異動となり、畑違いの職務に悪戦苦闘。とはいえ、親会社から出向している上司、北脇の厳しい指導で徐々に力をつけてきた。器用な方ではないが、前向きで真面目であり、粘り強く、仲間思いなのが亜季の長所。
一方、上司の北脇。クールで何事も卒なくこなしているように見えるのだが、陰では血のにじむような努力をしてきた。亜季のことも実は大切に思っているが、人間関係には不器用である。
このところ、月夜野ドリンクを揺るがせているのは、小さな食品メーカー、今宮食品からの訴えである。月夜野が今宮の特許を侵害しているというのだ。今宮のバックには総合発明企画なるパテント・トロール(特許の怪物:埋もれた特許を買いたたき、関係企業から高額の利益を得ようとする会社等)が付いているようだった。これが今宮に悪知恵を入れ、月夜野を陥れようとしているようなのである。総合発明企画で今宮の件を担当している瀬名は、亜季の学生時代の知人で、異常な自信家。かつて、自分にほのかな好意を見せていた亜季をこっぴどく振った因縁があった。
今宮は、名の通った企業である月夜野が、小さな会社である今宮の権利を蹂躙している、つまりは弱い者いじめをしていると主張し、特にSNSを通じて、世間の同情を集めることに成功していた。
事実はどうあれ、世間の評判は怖い。月夜野の企業イメージが落ちれば、全体の売り上げの低下に直結する。
ここで、今宮と和解して金を払ってしまえば、とりあえず、事態の早期解決が図れるかもしれない。だが、パテント・トロールには「カモ」と認識され、次々に金銭を要求される事態になりかねない。
一方、訴訟に持ち込めば、ずるずると長引くことになる。結果、敗訴すれば大きな痛手となる。ことは微妙で、裁判官・審査官により、判断は分かれるかもしれず、必ず月夜野が勝てる見込みがあるわけではない。
どうにか、自社に有利な材料が欲しいところ。亜季や北脇は思い切った作戦に出る。
そのためには、亜季にとって因縁の相手、瀬名と直接対決しなければならなかった。
果たしてその結果は。
全体に読み心地はよく、知財部がどんな仕事をするのかも窺えてなかなかおもしろい。
亜季や北脇に加え、知財部長の熊井や社長の増田、販売部・営業部・広報、アドバイザーである特許事務所の又坂も、ともにことに当たる。意見の対立はあるが、基本的にはみな、仲間思い・会社思いで、あまり悪人がいないのも(現実がどうであるかはさておき)読み心地のよさにつながっているところだろう。
その分、なのか、敵役の瀬名の性格の悪さが、若干、非現実的なほどではある。いや、こんな人いるかしら、と思うのだが、まぁそこは置いておくことにしよう。
本編で、事件は解決する。短い番外編が2編とエピローグが付く。エピローグで、読者をやきもきさせてきたプライベートの方も解決が匂わされる。ラノベ的には、エピローグも併せて完結、というところか。
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。
前巻から続く特許侵害騒動の解決編でこれぞお仕事物語の真骨頂という感じ。
シリーズの中でも初めてがっつり知財をめぐる企業間の駆け引きや審判の場面があって、パテントトロールとの攻防が一筋縄ではいかなくてハラハラして面白かった。
敵が憎らしいと勝った時の喜びもひとしおだね。
本編がシリアスだったから余計に番外編以降の亜季と北脇の関係にニヤニヤさせてもらった。
楽しかった。
Posted by ブクログ
とても読んでて楽しかった。
知財部が企業の中で何をしているのか、侵害訴訟や、警告書、無効審判、特許庁の関係。難しい言葉も分かりやすく説明されていた。侵害訴訟の話はハラハラした。
知財に興味を持ち、軽い専門書をいくつか読んで知財戦略がどのように行われるのかを知った上で読んでみた。そしたら、知識としてあったものが、生きて頭に入ってきた印象を受けた。
メーカーを舞台にしたお話は読んだことがなかったが、各々の部署がいかに連携し、かつ会議を重ね自分の部署視点の意見を出しているかがわかった。
読んでて気づいたこととして、世間の真正面にたつ可能性が高いのは営業の方たちであること。物語の中で、自社の製品が他社の特許を侵害している場面があり、その批判の矢面に営業の方々は立たされていた。品質の低下や、知財の問題。実際にしている部署は違うのに、それを契約先に説明しに行くにはそれなりの人数がいるのなら、その先方を担当している営業が行くことはやはりあるんだろう。営業の人、尊敬します。そして、矢面に立って言葉の矢を受けないように、研究職は動いていかないといけない。
Posted by ブクログ
このシリーズ、用語なんかは本当に難しくて大変ですが、ちゃんと分かりやすく説明してくれてるので助かります。わかりやすい勧善懲悪ものでは無く、あくまでもビジネス。善悪ではない、というスタンスなのがリアルでいいなと思いました。
亜季と北脇の恋愛模様はもう少ししっかりと見たかったかな。
Posted by ブクログ
完結!
この方の本面白いけど、主人公に容赦ないので疲れた体にはちょっとつらい。
最後ちょっと駆け足感あったのでもっと二人がプライベートで打ち解けた様子まで見たかったな。
Posted by ブクログ
パテント・トロール、総合発明企画との正面対決。
審判制度や商標などの特許ネタと取り組んだ本シリーズは企画の勝利。
クライマックスでの亜季の心からの啖呵が小気味よい。
おまけの番外編は亜季と北脇の他愛ない恋愛模様。
オレンジ文庫のお約束か。
Posted by ブクログ
無効審判の行方はとてもドキドキした。シリーズを通して、理屈と感情のバランスの取り方が丁寧に描かれていた印象を受けた。ビジネスとプライベート、法を用いた戦略と社会の印象。善悪の問題ではなくて、どう折り合いをつけて向き合うか。大満足の完結編でした。
Posted by ブクログ
めでたく、完結。ただ、もっと彼をぎゃふんと云わせて欲しかった。甘い!特許に付いてはちゃんと真面目に話が作られてて、最後まで好感を感じた。ただ、個人的にはラブコメ要素はいらんなあ。女性をこう云う風に描くのには今の時代では、抵抗ある・・・